JPH028277B2 - - Google Patents
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- JPH028277B2 JPH028277B2 JP57167572A JP16757282A JPH028277B2 JP H028277 B2 JPH028277 B2 JP H028277B2 JP 57167572 A JP57167572 A JP 57167572A JP 16757282 A JP16757282 A JP 16757282A JP H028277 B2 JPH028277 B2 JP H028277B2
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- coolant
- liquid level
- flow hole
- flow
- reactor
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Links
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Control Of Direct Current Motors (AREA)
- Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
- Dc-Dc Converters (AREA)
- Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕
本発明はタンク形の液体金属冷却形高速増殖炉
に関する。
に関する。
従来、液体金属冷却形高速増殖炉は原子炉容器
内の下部に炉心支持構造物を据付け、この炉心支
持構造物によつて炉心を支持するように構成され
ていた。しかし、タンク形の高速増殖炉等、原子
炉容器の径が大きなものでは地震の際に原子炉容
器とルーフスラブとが異なるモードで上下に振動
する可能性がある。そして、このような場合には
原子炉容器側に据付けられている炉心とルーフス
ラブ側に据付けられている制御棒駆動機構が相対
的に変位するため、この制御棒駆動機構に把持さ
れている制御棒が炉心に対して上下に変位し、反
応度制御が不安定となる不具合を生じる。
内の下部に炉心支持構造物を据付け、この炉心支
持構造物によつて炉心を支持するように構成され
ていた。しかし、タンク形の高速増殖炉等、原子
炉容器の径が大きなものでは地震の際に原子炉容
器とルーフスラブとが異なるモードで上下に振動
する可能性がある。そして、このような場合には
原子炉容器側に据付けられている炉心とルーフス
ラブ側に据付けられている制御棒駆動機構が相対
的に変位するため、この制御棒駆動機構に把持さ
れている制御棒が炉心に対して上下に変位し、反
応度制御が不安定となる不具合を生じる。
そして、このような不具合を防止するため、ル
ーフスラブの下面から円筒状の吊り胴を吊り下
げ、この吊り胴によつて炉心を支持するものが考
えられた。このようなものは炉心および制御棒駆
動機構がともにルーフスラブに支持されるので、
地震時における両者の相対的変位が小さく、地震
時の安定性が向上する。しかし、このようなもの
では炉心の上面からこの吊り胴の内部に流れた高
温の冷却材をこの吊り胴の外側に流出させる流通
路を形成する必要がある。そして、このような流
路は冷却材の流量変化、冷却材の液位変化が生じ
ても常に安定した冷却材の流れを確保することが
できるものでなければならない。また、高速増殖
炉では循環ポンプが停止しても自然対流によつて
冷却材を循環し、炉心の除熱ができるように構成
されており、上記流通路はこの自然対流による循
環を妨げないものでなければならない。
ーフスラブの下面から円筒状の吊り胴を吊り下
げ、この吊り胴によつて炉心を支持するものが考
えられた。このようなものは炉心および制御棒駆
動機構がともにルーフスラブに支持されるので、
地震時における両者の相対的変位が小さく、地震
時の安定性が向上する。しかし、このようなもの
では炉心の上面からこの吊り胴の内部に流れた高
温の冷却材をこの吊り胴の外側に流出させる流通
路を形成する必要がある。そして、このような流
路は冷却材の流量変化、冷却材の液位変化が生じ
ても常に安定した冷却材の流れを確保することが
できるものでなければならない。また、高速増殖
炉では循環ポンプが停止しても自然対流によつて
冷却材を循環し、炉心の除熱ができるように構成
されており、上記流通路はこの自然対流による循
環を妨げないものでなければならない。
そして、このような流通路として上記吊り胴の
周壁部を貫通して配管を設けたもの、あるいは上
記吊り胴の周壁部にフローホールを設けたものが
検討された。前者のものは配管を屈曲させること
によつて吊り胴の内側の配管開口と吊り胴の外側
の配管開口の位置を自由に設定できるので、運転
時の冷却材の流れおよび自然対流による循環を妨
げることが少ない等の利点が予想されるが、反面
構造が複雑となることが予想される。また、後者
のものは構造が簡単となるが運転時の流却材の流
れおよび自然対流による冷却材の循環に悪影響を
与える可能性がある。
周壁部を貫通して配管を設けたもの、あるいは上
記吊り胴の周壁部にフローホールを設けたものが
検討された。前者のものは配管を屈曲させること
によつて吊り胴の内側の配管開口と吊り胴の外側
の配管開口の位置を自由に設定できるので、運転
時の冷却材の流れおよび自然対流による循環を妨
げることが少ない等の利点が予想されるが、反面
構造が複雑となることが予想される。また、後者
のものは構造が簡単となるが運転時の流却材の流
れおよび自然対流による冷却材の循環に悪影響を
与える可能性がある。
本発明は吊り胴の周壁部に冷却材の流通路とし
てフローホールを形成し、しかも運転時の冷却材
の流れおよび自然対流による冷却材の循環に悪影
響を与えることがない液体金属冷却形高速増殖炉
を得ることを目的とする。
てフローホールを形成し、しかも運転時の冷却材
の流れおよび自然対流による冷却材の循環に悪影
響を与えることがない液体金属冷却形高速増殖炉
を得ることを目的とする。
本発明は円筒状の吊り胴を介して炉心をルーフ
スラブから吊り下げ、またこの吊り胴の周壁部に
はフローホールを形成し、このフローホールの上
縁を燃料交換時の冷却材の液面より下方に位置さ
せ、またこのフローホールの下縁を予想される最
低液面より下方に位置させたものである。したが
つて、通常運転時および燃料交換時においてガス
巻込が生じることがなく、また冷却材の液面が予
想される最低位置まで低下した場合でも自然対流
による循環を確保し得る冷却材の通路を形成する
ことができるとともに構造も簡単である。
スラブから吊り下げ、またこの吊り胴の周壁部に
はフローホールを形成し、このフローホールの上
縁を燃料交換時の冷却材の液面より下方に位置さ
せ、またこのフローホールの下縁を予想される最
低液面より下方に位置させたものである。したが
つて、通常運転時および燃料交換時においてガス
巻込が生じることがなく、また冷却材の液面が予
想される最低位置まで低下した場合でも自然対流
による循環を確保し得る冷却材の通路を形成する
ことができるとともに構造も簡単である。
以下図面を参照して本発明の一実施例を説明す
る。図中1は原子炉容器であつて、この原子炉容
器1は安全容器2で囲まれている。そして、この
原子炉容器1の上端はルーフスラブ3によつて閉
塞されている。そして、この原子炉容器1内には
炉心4が収容されており、この炉心4は炉心支持
構造物5によつて支持されている。また、6は吊
り胴であつて円筒状をなしている。そして、この
吊り胴6は上記ルーフスラブ3の下面から吊り下
げられており、またこの吊り胴6の下端部には上
記の炉心支持構造物5が取付けられている。した
がつて、上記炉心4は炉心支持構造物5を介して
吊り胴6によつてルーフスラブ3から吊り下げら
れている。また、7は炉心上部機構であつて、上
記ルーフスラブ3を貫通して設けられている。そ
して、この炉心上部機構7内には制御棒駆動機構
(図示せず)が設けられており、炉心4内に制御
棒を挿入、引抜するように構成されている。ま
た、上記吊り胴6の外周面と原子炉容器1の内周
面との間には複数の中間熱交換器8…と循環ポン
プ9…とが設けられており、これら中間熱交換器
8…と循環ポンプ9…は周方向にわたつて交互に
配列されている。また、10は振れ止め部材であ
つて、上記吊り胴6の下端部を支持し、地震時の
際にこの吊り胴6の下端部が水平方向に振れるの
を防止している。また、この振れ止め部材10は
隔壁を兼用しており、原子炉容器1内を上下に区
面している。
る。図中1は原子炉容器であつて、この原子炉容
器1は安全容器2で囲まれている。そして、この
原子炉容器1の上端はルーフスラブ3によつて閉
塞されている。そして、この原子炉容器1内には
炉心4が収容されており、この炉心4は炉心支持
構造物5によつて支持されている。また、6は吊
り胴であつて円筒状をなしている。そして、この
吊り胴6は上記ルーフスラブ3の下面から吊り下
げられており、またこの吊り胴6の下端部には上
記の炉心支持構造物5が取付けられている。した
がつて、上記炉心4は炉心支持構造物5を介して
吊り胴6によつてルーフスラブ3から吊り下げら
れている。また、7は炉心上部機構であつて、上
記ルーフスラブ3を貫通して設けられている。そ
して、この炉心上部機構7内には制御棒駆動機構
(図示せず)が設けられており、炉心4内に制御
棒を挿入、引抜するように構成されている。ま
た、上記吊り胴6の外周面と原子炉容器1の内周
面との間には複数の中間熱交換器8…と循環ポン
プ9…とが設けられており、これら中間熱交換器
8…と循環ポンプ9…は周方向にわたつて交互に
配列されている。また、10は振れ止め部材であ
つて、上記吊り胴6の下端部を支持し、地震時の
際にこの吊り胴6の下端部が水平方向に振れるの
を防止している。また、この振れ止め部材10は
隔壁を兼用しており、原子炉容器1内を上下に区
面している。
そして、上記吊り胴6の周壁部には複数個のフ
ローホール11…が形成されている。そして、こ
れらフローホール11…は同方向にわたつて配列
されている。そして、これらフローホール11…
の周方向の位置は第2図に示す如く中間熱交換器
8…と循環ポンプ9…との間に対応するように構
成されている。また、上記吊り胴6の表面および
フローホール11…の内面には熱伝導率の小さな
材料からなる熱抵抗体12が被着されている。そ
して、前記の炉心4の上面からこの吊り胴6内に
流出した高温の冷却材は上記のフローホール11
…を通つてこの吊り胴6の外側に流れ、中間熱交
換器8…内に流入して二次冷却材と熱交換され、
低温となつた冷却材は原子炉容器1の下部に流れ
るように構成されている。そして、この原子炉容
器1の下部に流れた低温の冷却材は循環ポンプ9
…によつて炉心4の下部に送られるように構成さ
れている。
ローホール11…が形成されている。そして、こ
れらフローホール11…は同方向にわたつて配列
されている。そして、これらフローホール11…
の周方向の位置は第2図に示す如く中間熱交換器
8…と循環ポンプ9…との間に対応するように構
成されている。また、上記吊り胴6の表面および
フローホール11…の内面には熱伝導率の小さな
材料からなる熱抵抗体12が被着されている。そ
して、前記の炉心4の上面からこの吊り胴6内に
流出した高温の冷却材は上記のフローホール11
…を通つてこの吊り胴6の外側に流れ、中間熱交
換器8…内に流入して二次冷却材と熱交換され、
低温となつた冷却材は原子炉容器1の下部に流れ
るように構成されている。そして、この原子炉容
器1の下部に流れた低温の冷却材は循環ポンプ9
…によつて炉心4の下部に送られるように構成さ
れている。
そして、上記フローホール11…の上下方向の
位置および寸法は以下の如く設定されている。す
なわち、これらフローホール11…の形状は略長
円形をなしている。そして、その上縁は燃料交換
時における冷却材の液面L1より下方に位置し、
また下縁の位置は予想される冷却材の最低液面
L2すなわち原子炉容器1の底部から冷却材が漏
洩し、安全容器2内の液面と等しくなつた状態の
液面の位置より下方に位置するように構成されて
いる。なお、この一実施例ではフローホール11
の上縁は燃料交換時の液面L1と略等しい位置に
あり、また予想される最低液面L2はフローホー
ル11…の中心に略合致するように構成されてい
る。また、上記フローホール11…の寸法は、フ
ローホール11…の高さをy、幅をxとしたと
き、以下の如く設定されている。すなわち、通常
運転時の冷却材液面L0と予想される最低液面L2
との差をH、通常運転時の冷却材液面L0と燃料
交換時の冷却材液面L1との差をh、熱抵抗体1
2の厚さをto、吊り胴6の地震荷重応力に対する
制限値を1.2Sm、吊り胴6の内径をD、フローホ
ール11…の個数をn、地震時にこの吊り胴6に
作用する荷重をP、吊り胴6のフローホール11
の周縁部の板厚をt、冷却材の流量をQ、ガス巻
込の制限から決定される冷却材のフローホール通
過速度をvとしたとき、 y≦2(H−h−to) ………(1) x≦1.2Sm(πD−2n・to)/1.2Sm・n−P・π・
D/1.2Sm・n{π/4(D−2t)2−π/4D}………
(2) π/4x2+x(y−x)−Q/n・v≧0………(3
) となるように設定されている。
位置および寸法は以下の如く設定されている。す
なわち、これらフローホール11…の形状は略長
円形をなしている。そして、その上縁は燃料交換
時における冷却材の液面L1より下方に位置し、
また下縁の位置は予想される冷却材の最低液面
L2すなわち原子炉容器1の底部から冷却材が漏
洩し、安全容器2内の液面と等しくなつた状態の
液面の位置より下方に位置するように構成されて
いる。なお、この一実施例ではフローホール11
の上縁は燃料交換時の液面L1と略等しい位置に
あり、また予想される最低液面L2はフローホー
ル11…の中心に略合致するように構成されてい
る。また、上記フローホール11…の寸法は、フ
ローホール11…の高さをy、幅をxとしたと
き、以下の如く設定されている。すなわち、通常
運転時の冷却材液面L0と予想される最低液面L2
との差をH、通常運転時の冷却材液面L0と燃料
交換時の冷却材液面L1との差をh、熱抵抗体1
2の厚さをto、吊り胴6の地震荷重応力に対する
制限値を1.2Sm、吊り胴6の内径をD、フローホ
ール11…の個数をn、地震時にこの吊り胴6に
作用する荷重をP、吊り胴6のフローホール11
の周縁部の板厚をt、冷却材の流量をQ、ガス巻
込の制限から決定される冷却材のフローホール通
過速度をvとしたとき、 y≦2(H−h−to) ………(1) x≦1.2Sm(πD−2n・to)/1.2Sm・n−P・π・
D/1.2Sm・n{π/4(D−2t)2−π/4D}………
(2) π/4x2+x(y−x)−Q/n・v≧0………(3
) となるように設定されている。
次に上記一実施例の作用を説明する。まず、通
常運転時においては冷却材の液位L0は高く、フ
ローホール11…の上縁より上の位置にある。し
たがつて、この場合、フローホール11…全体が
冷却材中に完全に浸漬されているので、このフロ
ーホール11…を比較的大流量の冷却材が流れて
もガスの巻き込みを生じることはない。
常運転時においては冷却材の液位L0は高く、フ
ローホール11…の上縁より上の位置にある。し
たがつて、この場合、フローホール11…全体が
冷却材中に完全に浸漬されているので、このフロ
ーホール11…を比較的大流量の冷却材が流れて
もガスの巻き込みを生じることはない。
また、燃料交換時には原子炉の出力を低下させ
るので冷却材の温度が低下し、体積が減少するの
で冷却材の液面がL1まで下る。しかし、フロー
ホール11…の上縁はこの液位L1より下である
のでフローホール11…の上部が液面上に露出す
ることはなく、冷却材がこのフローホール11…
を通過する際にガスを巻込むようなことはない。
なお、この燃料交換時には冷却材の流量が小さい
ので、フローホール11…がわずかでも液面下に
あればガスを巻込むようなことはない。
るので冷却材の温度が低下し、体積が減少するの
で冷却材の液面がL1まで下る。しかし、フロー
ホール11…の上縁はこの液位L1より下である
のでフローホール11…の上部が液面上に露出す
ることはなく、冷却材がこのフローホール11…
を通過する際にガスを巻込むようなことはない。
なお、この燃料交換時には冷却材の流量が小さい
ので、フローホール11…がわずかでも液面下に
あればガスを巻込むようなことはない。
また、冷却材の液面が予想される最低の液位
L2すなわち原子炉容器1の底部から冷却材が漏
洩し、安全容器2内の液面と等しくなつた状態の
液面まで低下してもフローホール11…の下縁は
この最低の液位より下方であるから、冷却材はこ
のフローホール11…を通つて流れることができ
る。よつて、このような場合に循環ポンプ9…が
停止しても自然対流によつて冷却材を循環させる
ことができる。なお、自然対流で冷却材が循環す
る場合には流量がきわめて小さくなるので、炉心
4の上面から流出した高温の冷却材と低温の冷却
材との混合が充分におこなわれず、高温の冷却材
が液面近傍に層状に溜る場合があり、自然対流を
妨げ、またこの高温の冷却材層とその下の冷却材
との間の境界部に大きな温度勾配を生じ、炉内の
部材に過大な熱応力を発生させる不具合を生じ
る。しかし、この一実施例のものはこのような場
合における冷却材の液面がフローホール11…の
中央部すなわち上縁と下縁の間に位置するので、
冷却材の液面に溜つた層状の高温冷却材がこれら
フローホール11…を通つて吊り胴6外に効率的
に流れるので、上記の如き不具合が防止できる。
L2すなわち原子炉容器1の底部から冷却材が漏
洩し、安全容器2内の液面と等しくなつた状態の
液面まで低下してもフローホール11…の下縁は
この最低の液位より下方であるから、冷却材はこ
のフローホール11…を通つて流れることができ
る。よつて、このような場合に循環ポンプ9…が
停止しても自然対流によつて冷却材を循環させる
ことができる。なお、自然対流で冷却材が循環す
る場合には流量がきわめて小さくなるので、炉心
4の上面から流出した高温の冷却材と低温の冷却
材との混合が充分におこなわれず、高温の冷却材
が液面近傍に層状に溜る場合があり、自然対流を
妨げ、またこの高温の冷却材層とその下の冷却材
との間の境界部に大きな温度勾配を生じ、炉内の
部材に過大な熱応力を発生させる不具合を生じ
る。しかし、この一実施例のものはこのような場
合における冷却材の液面がフローホール11…の
中央部すなわち上縁と下縁の間に位置するので、
冷却材の液面に溜つた層状の高温冷却材がこれら
フローホール11…を通つて吊り胴6外に効率的
に流れるので、上記の如き不具合が防止できる。
また、この一実施例のものは吊り胴6の表面お
よびフローホール11…の内面に熱抵抗体12を
被着してあるので、吊り胴6に生じる熱応力を軽
減することができる。
よびフローホール11…の内面に熱抵抗体12を
被着してあるので、吊り胴6に生じる熱応力を軽
減することができる。
また、前記した(1)、(2)、(3)式は上記一実施例に
おける条件を満足するとともに、吊り胴6の地震
時における応力、通常運転時におけるガス巻込防
止の条件を満足するためのフローホール11…の
寸法の一般的な範囲を与えることができるもので
ある。
おける条件を満足するとともに、吊り胴6の地震
時における応力、通常運転時におけるガス巻込防
止の条件を満足するためのフローホール11…の
寸法の一般的な範囲を与えることができるもので
ある。
すなわち、上記一実施例では冷却材の液位が最
低のL2まで低下し、かつ循環ポンプ9…が停止
した最悪条件で自然対流を効率的におこなわせる
ためこのL2の位置がフローホール11…の上縁
と下縁との間に位置するように設定してあり、ま
た熱抵抗体12を被着したのでこの熱抵抗体12
によるフローホール11…の実質的な開口寸法の
減少を考慮すること、 H−y/2−to≧h ………(1) となる。よつてこの(1)′式を変形すると、前記の y≦2(H−h−to) ………(1) が得られる。
低のL2まで低下し、かつ循環ポンプ9…が停止
した最悪条件で自然対流を効率的におこなわせる
ためこのL2の位置がフローホール11…の上縁
と下縁との間に位置するように設定してあり、ま
た熱抵抗体12を被着したのでこの熱抵抗体12
によるフローホール11…の実質的な開口寸法の
減少を考慮すること、 H−y/2−to≧h ………(1) となる。よつてこの(1)′式を変形すると、前記の y≦2(H−h−to) ………(1) が得られる。
また、上記吊り胴6は炉心4を支持する重要な
構造物であり、地震時の荷重によつてこの吊り胴
6に生じる応力Pmは法規、設計方針等によつて
規制される地震荷重応力に対する制限値1.2Smよ
り小さくなければならない。そして、この吊り胴
6はフローホール11…を形成したことにより断
面積が減少するので、この断面積の残存率をηと
すると Pm=P/{π/4(D+2t)2−π/4D2}・η
………(2′) となる。そして、このηは η=πD−n(x−2to)/πD………(2″) であるので、上記(2′)、(2″)式より P・π・D/{π/4(D+2t)2−π/4D
2}・{πD−n(x+2to)}=Pm≦1.2Sm………(2
) したがつて、この(2)式から前記の x≦1.2Sm(πD−2n・to)/1.2Sm・n−P
・π・D/1.2Sm・n{π/4(D+2t)2−π/4D2}
………(2) が得られる。
構造物であり、地震時の荷重によつてこの吊り胴
6に生じる応力Pmは法規、設計方針等によつて
規制される地震荷重応力に対する制限値1.2Smよ
り小さくなければならない。そして、この吊り胴
6はフローホール11…を形成したことにより断
面積が減少するので、この断面積の残存率をηと
すると Pm=P/{π/4(D+2t)2−π/4D2}・η
………(2′) となる。そして、このηは η=πD−n(x−2to)/πD………(2″) であるので、上記(2′)、(2″)式より P・π・D/{π/4(D+2t)2−π/4D
2}・{πD−n(x+2to)}=Pm≦1.2Sm………(2
) したがつて、この(2)式から前記の x≦1.2Sm(πD−2n・to)/1.2Sm・n−P
・π・D/1.2Sm・n{π/4(D+2t)2−π/4D2}
………(2) が得られる。
また、冷却材が上記のフローホール11…を通
過する際、このフローホール11…の近傍の静圧
が低下し、冷却材の自由表面からガスを巻込む可
能性がある。もちろん、この一実施例の如く、フ
ローホール11…の上縁が燃料交換時の液面より
下方にあれば、燃料交換時には冷却材の流量が小
さいのでこのフローホール11…の上縁が燃料交
換時の液面よりわずかでも下にあればガスの巻込
を生じることはなく、また通常運転時には冷却材
の液面が上昇するので、このフローホール11…
の部分には冷却材の液頭圧が作用し、冷却材の流
量が大きくなつてもガス巻込は生じない。よつ
て、通常の場合、フローホール11…の開口面積
を充分に大きくしておけばガス巻込は生じない。
しかし、このフローホール11…の開口面積を過
度に小さくしたような場合にはガス巻込を生じる
可能性がある。そして、このガス巻込を防止する
に必要な開口面積はQ/vであるから、フローホー ル11…がn個の場合、1個のフローホール11
…は π/4x2+x(y−x)≧Q/n・v………(3
′) となる。よつて、これを変形して上記 π/4x2+x(y−x)−Q/n・v≧0 ………(3) が得られる。よつて、このフローホール11…の
寸法は(1)式を満足するには第5図の直像F1より
下、(2)式を満足するには直線F2より左側、(3)式
を満足するには曲線F3より上方の領域すなわち
第5図の斜線を附した領域であればよい。なお、
この第5図のx、y軸の目盛は定数として、H=
2.3m、h=1.0m、to=0.2m、1.2Sm=1.2×107
Kg/m2、D=10m、n=12、P=1.18×107Kg、
t=0.1m、Q=18.17m3/sec、v=1.5m/secと
した場合のものである。
過する際、このフローホール11…の近傍の静圧
が低下し、冷却材の自由表面からガスを巻込む可
能性がある。もちろん、この一実施例の如く、フ
ローホール11…の上縁が燃料交換時の液面より
下方にあれば、燃料交換時には冷却材の流量が小
さいのでこのフローホール11…の上縁が燃料交
換時の液面よりわずかでも下にあればガスの巻込
を生じることはなく、また通常運転時には冷却材
の液面が上昇するので、このフローホール11…
の部分には冷却材の液頭圧が作用し、冷却材の流
量が大きくなつてもガス巻込は生じない。よつ
て、通常の場合、フローホール11…の開口面積
を充分に大きくしておけばガス巻込は生じない。
しかし、このフローホール11…の開口面積を過
度に小さくしたような場合にはガス巻込を生じる
可能性がある。そして、このガス巻込を防止する
に必要な開口面積はQ/vであるから、フローホー ル11…がn個の場合、1個のフローホール11
…は π/4x2+x(y−x)≧Q/n・v………(3
′) となる。よつて、これを変形して上記 π/4x2+x(y−x)−Q/n・v≧0 ………(3) が得られる。よつて、このフローホール11…の
寸法は(1)式を満足するには第5図の直像F1より
下、(2)式を満足するには直線F2より左側、(3)式
を満足するには曲線F3より上方の領域すなわち
第5図の斜線を附した領域であればよい。なお、
この第5図のx、y軸の目盛は定数として、H=
2.3m、h=1.0m、to=0.2m、1.2Sm=1.2×107
Kg/m2、D=10m、n=12、P=1.18×107Kg、
t=0.1m、Q=18.17m3/sec、v=1.5m/secと
した場合のものである。
また、上記フローホール11…は中間熱交換器
8…、循環ポンプ9…の間に対応して設けられて
いるので、これらフローホール11…から流出し
た高温の冷却材がこれら中間熱交換器8…や循環
ポンプ9…に直接当ることがなく、これら中間熱
交換器8…および循環ポンプ9…に過大な熱応力
が発生することがない。
8…、循環ポンプ9…の間に対応して設けられて
いるので、これらフローホール11…から流出し
た高温の冷却材がこれら中間熱交換器8…や循環
ポンプ9…に直接当ることがなく、これら中間熱
交換器8…および循環ポンプ9…に過大な熱応力
が発生することがない。
上述の如く本発明は円筒状の吊り胴を介して炉
心をルーフスラブから吊り下げ、またこの吊り胴
の周壁部にはフローホールを形成し、このフロー
ホールの上縁を燃料交換器の冷却材の液面より下
方に位置させ、またこのフローホールの下縁を予
想されるより最低液面より下方に位置させたもの
である。したがつて、通常運転時および燃料交換
時においてガス巻込が生じることがなく、また冷
却材の液面が予想される最低位置まで低下した場
合でも自然対流による循環を確保し得る冷却材の
通路を形成することができるとともに構造も簡単
である等その効果は大である。
心をルーフスラブから吊り下げ、またこの吊り胴
の周壁部にはフローホールを形成し、このフロー
ホールの上縁を燃料交換器の冷却材の液面より下
方に位置させ、またこのフローホールの下縁を予
想されるより最低液面より下方に位置させたもの
である。したがつて、通常運転時および燃料交換
時においてガス巻込が生じることがなく、また冷
却材の液面が予想される最低位置まで低下した場
合でも自然対流による循環を確保し得る冷却材の
通路を形成することができるとともに構造も簡単
である等その効果は大である。
図は本発明の一実施例を示し、第1図は縦断面
図、第2図は第1図の−線に沿う横断面図、
第3図はフローホール近傍の概略的な縦断面図、
第4図はフローホール近傍の概略的な横断面図、
第5図はフローホールの寸法の制限を説明する線
図である。 1……原子炉容器、3……ルーフスラブ、4…
…炉心、7……炉心上部機構、8……中間熱交換
器、9……循環ポンプ、11……フローホール、
12……熱抵抗体。
図、第2図は第1図の−線に沿う横断面図、
第3図はフローホール近傍の概略的な縦断面図、
第4図はフローホール近傍の概略的な横断面図、
第5図はフローホールの寸法の制限を説明する線
図である。 1……原子炉容器、3……ルーフスラブ、4…
…炉心、7……炉心上部機構、8……中間熱交換
器、9……循環ポンプ、11……フローホール、
12……熱抵抗体。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 原子炉容器と、この原子炉容器の上端を閉塞
するルーフスラブと、上記原子炉容器内に収容さ
れた炉心と、円筒状をなし上記ルーフスラブから
吊り下げられ上記炉心を支持するとともにその周
壁部に上記炉心の上面から流出した高温の冷却材
を外側に流すフローホールを有した吊り胴と、こ
の吊り胴の外周面と上記原子炉容器内周面との間
に設けられた中間熱交換器および循環ポンプとを
備え、上記フローホールの上縁は燃料交換時の冷
却材の液面より下方に位置し、また上記フローホ
ールの下縁は予想される冷却材の最低液面より下
方に位置していることを特徴とする液体金属冷却
形高速増殖炉。 2 前記吊り胴の表面およびフローホールの内面
は熱抵抗体で覆われていることを特徴とする前記
特許請求の範囲第1項記載の液体金属冷却形高速
増殖炉。 3 前記フローホールの寸法は、フローホールの
高さをy、幅をxとし、通常運転時の冷却材液面
と予想される最低液面との差をH、通常運転時の
冷却材液面と燃料交換時の冷却材液面との差を
h、熱抵抗体の厚さをto、吊り胴の地震荷重応力
に対する制限値を1.2Sm、吊り胴の内径をD、フ
ローホールの個数をn、地震時に作用する荷重を
P、吊り胴のフローホール周縁部の板厚をt、冷
却材の流量をQ、ガス巻込の制限から決定される
冷却材のフローホール通過速度をvとしたとき、 y≦2(H−h−to) x≦1.2Sm(πD−2n・to)/1.2Sm・n−P
・π・D/1.2Sm・n{π/4(D+2t)2−π/4D2}
π/4x2+x(y−x)−Q/n・v≧0 であることを特徴とする前記特許請求の範囲第2
項記載の液体金属冷却形高速増殖炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57167572A JPS5957189A (ja) | 1982-09-28 | 1982-09-28 | 液体金属冷却形高速増殖炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57167572A JPS5957189A (ja) | 1982-09-28 | 1982-09-28 | 液体金属冷却形高速増殖炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5957189A JPS5957189A (ja) | 1984-04-02 |
JPH028277B2 true JPH028277B2 (ja) | 1990-02-23 |
Family
ID=15852219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57167572A Granted JPS5957189A (ja) | 1982-09-28 | 1982-09-28 | 液体金属冷却形高速増殖炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5957189A (ja) |
-
1982
- 1982-09-28 JP JP57167572A patent/JPS5957189A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5957189A (ja) | 1984-04-02 |
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