JPH0261346A - 内燃機関の燃料供給制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料供給制御装置

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JPH0261346A
JPH0261346A JP20948188A JP20948188A JPH0261346A JP H0261346 A JPH0261346 A JP H0261346A JP 20948188 A JP20948188 A JP 20948188A JP 20948188 A JP20948188 A JP 20948188A JP H0261346 A JPH0261346 A JP H0261346A
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JP
Japan
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acceleration
air
amount
correction
deceleration
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Pending
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JP20948188A
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English (en)
Inventor
Shinpei Nakaniwa
伸平 中庭
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Japan Electronic Control Systems Co Ltd
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Publication date
Application filed by Japan Electronic Control Systems Co Ltd filed Critical Japan Electronic Control Systems Co Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、内燃機関の燃料供給制御装置に関し、特に機
関加減速運転時において燃料供給量を増減補正する補正
量の学習に関する。
〈従来の技術〉 内燃機関の燃料供給制御装置としては従来以下のような
ものがある。
即ち、エアフローメータにより検出される吸入空気流量
Qとクランク角センサ等によって検出される機関回転速
度Nとから基本燃料噴射量Tp(=KxQ/N;には定
数)を演算し、更に、冷却水温度で代表される機関温度
等の機関運転状態に応じた各種補正係数C0EFと、排
気通路中に設けられた酸素センサで検出される機関吸入
混合気の空燃比と密接な関係にある排気中酸素濃度によ
って設定される空燃比フィードバヅク補正補正係数LA
MBDAと、バッテリ電圧による燃料噴射弁の有効開弁
時間の変化を補正するための補正分子sとをそれぞれ演
算した後、前記基本燃料噴射量Tpをこれらにより補正
演算して最終的な燃料噴射量Ti (=TpXCOEF
XLAMBDA+Ts)を設定する。
そして、設定された燃料噴射量Tiに相当するパルス巾
の噴射パルス信号を電磁式燃料噴射弁に所定タイミング
で出力することにより、機関に所定量の燃料を噴射供給
するようにしていた(特開昭59−203828号公報
等参照)。
ところで、機関の加減速運転時には、燃料供給遅れやエ
アフローメータによる吸入空気流量の検出遅れや吸気通
路内壁に沿って供給される液状燃料(壁流)の応答遅れ
があり、更に、燃料噴射量の演算遅れ等により前記酸素
センサの検出結果に基づく空燃比フィードバック制御に
応答遅れが発生するため、空燃比フィードバック制御を
行うのは応答遅れが比較的少ない緩やかな加減速運転時
に限られており、ある程度以上の加減速運転条件では、
空燃比を修正すべ(加減速運転状態に応じて補正量によ
り燃料噴射量(燃料供給量)の増減補正を行っている。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、従来では、加減速運転における空燃比修
正のための増減補正量は、機関初期状態に対応させてマ
ツチングさせたものを継続して用いるようになっており
、機関の経時変化に応じて増減補正量を途中で修正する
学習機能を有していなかった。
このため、例えば機関運転時間の増大に応じてバルブデ
ポジット(燃料中の不純物がバルブに蓄積されたもの)
が成長してこのバルブデポジットが燃料溜まりとして機
能するようになり、初期状態における要求増減補正量と
は異なる要求量状態となってもこれに対応することがで
きず、例えば第36図に示すように、前記バルブデポジ
ットに影響されて加速運転時の空燃比がオーバーリーン
化してヘジテーシヨンが発生するという問題があり、加
減速運転時における増減補正量を学習修正する必要性が
クローズアップされている。
また、前記バルブデポジットがないような初期状態の機
関であっても、いかなる加減速運転状態でも所望の空燃
比を得るようにするためには、複雑な補正パラメータを
全て適合させる必要があり、短期間における燃料制御仕
様の決定や吸気ポート形状の変更などの仕様変更への対
応を考慮すると、マツチング精度を高いレベルで維持す
ることは困難であり、この点からも加減速補正量の学習
が必要となる。
更に、前述のような要求に答えるべく加減速補正量の学
習修正を行わせるよう構成した場合であっても、従来の
0N−OFF的な学習を行わせた場合には増減補正量を
最適値に追い込むことが困難である。
即ち、人間が過渡運転時の増減補正量をマツチングさせ
る際には、経験に基づいて過渡運転時の空燃比ズレの原
因はこの要素が30%あの要素が70%であろうという
ように曖昧に判断して行うため、例えば第37図に示す
ような現象が発生したときには、ベース空燃比はリッチ
であるけれども空燃比フィードバック補正係数LAMB
DAと加速増量の付き方からみて修正量の分担は初期量
が30%減少率が70%とし、修正量は空燃比フィード
バック補正係数LAMBDAの偏差(空燃比制御エラー
量)が20%であるが、ベース空燃比が勝手に変わった
ことも考えられるから取り敢えず10%としようという
具合に修正が行われる。
これに対し、従来のON・OFF的な学習を行わせる場
合には同じ現象に対して、まず加速運転時の空燃比リッ
チ化によって加速増量補正量を減少修正すると決定し、
空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの偏差に基
づき一義的に初期量の修正量を例えば20%と決定する
と共に、同様に減少率の修正量を一義的に設定して加速
増量補正量の修正が行われるため、加減速運転時の空燃
比ズレのように複数の要因が複雑に絡み合って発生する
ものであって数学的にモデル化しにくい場合には、修正
学習のハンチングが発生したり特定の加減速運転条件で
しか所望の空燃比を得ることができなかったりする惧れ
がある。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、機関加
減速運転時に燃料供給量の増減補正を行う燃料供給制御
装置において、機関の経時変化に対応して増減補正量を
追従変化させる得るよう加減速補正量の学習修正制御を
実施すると共に、最適補正量へ精度良くかつ速やかに収
束修正できるようにして、加減速運転時において所望空
燃比を安定して得ることができるようにすることを目的
とする。
〈課題を解決するための手段〉 そのため本発明では、第1図〜第14図の構成ブロック
図にそれぞれ示すようにして内燃機関の燃料供給制御装
置を構成した。
まず、第1図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機
関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これに
より検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補
正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き
換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加
減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、こ
の加減速運転状態検出手段による加減速運転検出時に前
記基本燃料供給量を前記加減速補正量記憶手段から検索
した補正量に基づき補正設定する加減速補正手段と、前
記基本燃料供給量設定手段で設定した基本燃料供給量又
は前記加減速補正手段で補正された燃料供給量に基づく
量の燃料を機関に供給する燃料供給手段と、前記加減一
連運転状態検出手段による加減速運転検出時に前記空燃
比検出手段からの検出信号に基づき検出される空燃比制
御エラー量と加減速運転状態とを同位相で時系列にサン
プリングする空燃比制御エラー量サンプリング手段と、
この空燃比制御エラー量サンプリング手段によってサン
プリングされた空燃比制御エラー量及び加減速運転状態
に基づいて前記補正量の修正度合いを設定する修正度合
い設定手段と、この修正度合い設定手段で設定した修正
度合いに基づいて前記加減速補正量記憶手段の当該加減
速運転状態に対応する領域に記憶された補正量を前記空
燃比制御エラーを減少させる方向に修正して書き換える
補正量書き換え手段と、を備えて構成するようにした。
ここで、前記加減速補正量記憶手段に記憶される機関加
減速運転時の運転状態に基づいた補正量のうちどの運転
状態パラメータに基づいた補正量を前記補正量書き換え
手段により修正するかを、所定優先順位と前記空燃比制
御エラー量に基づいて設定した各補正量の空燃比制御性
の適正度合いとで決定する修正運転パラメータ決定手段
を設けることが好ましい。
また、前記加減速補正量記憶手段に記憶される補正量毎
に前記空燃比制御エラー量に基づき設定した空燃比制御
性の適正度合いが運転状態で決定される許容レベル以下
であるときに、前記補正量書き換え手段による補正量の
書き換えを許可する補正量修正許可手段を設けても良い
更に、前記加減速補正量記憶手段において同一運転パラ
メータに対応して記憶される補正量の中の空燃比制御性
の適正度合いが高い領域の補正量に基づき適正度合いの
低い領域の最適補正量を推定して書き換える補正量推定
書き換え手段を設けても良い。
次に第2図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機関
運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これによ
り検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量を
設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を検
出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対応
した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減速
運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補正
量初期値を運転状態によって複数に区分された領域毎に
書き換え不能に記憶したROMと、このROMから前記
補正量初期値が移行され前記補正量を書き換え可能に記
憶するRAMと、機関の加減速運転状態を検出する加減
速運転状態検出手段と、この加減速運転状態検出手段に
よる加減速運転検出時における前記空燃比検出手段から
の検出信号に基づいて空燃比を目標空燃比に近づけるよ
うに前記RAMの当該加減速運転状態に対応する領域に
記憶された補正量を修正して書き換える補正量書き換え
手段と、前記加減速運転状態検出手段による加減速運転
検出時に前記基本燃料供給量を前記RAMから検索した
補正量に基づき補正設定する加減速補正手段と、前記基
本燃料供給量設定手段で設定した基本燃料供給量又は前
記加減速補正手段で補正された燃料供給量に基づく量の
燃料を機関に供給する燃料供給手段と、を備えて構成す
るようにした。
ここで、前記ROMに記憶された前記補正量初期値の前
記RAMへの移行を、前記補正量書き換え手段による補
正量修正書き換え開始前に一回のみ行わせる初期値移行
制御手段を設けることが好ましい。
次に第3図に示す内燃機関の燃料燃料供給制御装置は、
機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これ
により検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給
量を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分
を検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に
対応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加
減速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の
補正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書
き換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の
加減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、
この加減速運転状態検出手段による加減速運転検出時に
前記基本燃料供給量を前記加減速補正量記憶手段から検
索した補正量に基づき補正設定する加減速補正手段と、
前記基本燃料供給量設定手段で設定した基本燃料供給量
又は前記加減速補正手段で補正された燃料供給量に基づ
く量の燃料を機関に供給する燃料供給手段と、前記加減
速補正量記憶手段において補正量が記憶される領域毎に
当該補正量の空燃比制御適正度合いを記憶した空燃比制
御適正度合い記憶手段と、加減速運転検出時に前記空燃
比制御手段からの検出信号に基づき空燃比制御エラー量
を検出する空燃比制御エラー量検出手段と、この空燃比
制御エラー量検出手段により検出された空燃比制御エラ
ー量に基づいて当該加減速運転状態に対応する領域の補
正量における空燃比制御性の適正度合いを設定し前記空
燃比制御適正度合い記憶手段の当該データを更新設定す
る空燃比制御適正度合い更新手段と、前記空燃比制御エ
ラー量検出手段により検出された空燃比制御エラー量に
基づいて当該加減速運転状態に対応する領域に記憶され
ている補正量を前記空燃比制御エラー量を減少させる方
向に修正して書き換える補正量書き換え手段と、前記空
燃比制御適正度合い記憶手段に記憶される当該領域の適
正度合いが所定許容レベル以下に低下したときにのみ前
記補正量書き換え手段による補正量の修正書き換えを許
可する修正書き換え許可手段と、を備えて構成するよう
にした。
次に第4図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機関
運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これによ
り検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量を
・設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補
正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き
換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加
減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、前
記加減速補正量記憶手段の所定運転状態に対応する補正
量のうちの当該加減速運転状態で最大補正量が検索され
た領域に記憶された補正量を加減速運転検出時における
前記空燃比検出手段からの検出信号に基づいて実際の空
燃比を目標空燃比に近づけるように修正して書き換える
最大補正量書き換え手段と、前記加減速運転状態検出手
段による加減速運転検出時に前記基本燃料供給量を前記
加減速補正量記憶手段から検索した補正量に基づき補正
設定する加減速補正手段と、前記基本燃料供給量設定手
段で設定した基本燃料供給量又は前記加減速補正手段で
補正された燃料供給量に基づく量の燃料を機関に供給す
る燃料供給手段と、を備えて構成するようにした。
次に第5図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機関
運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これによ
り検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量を
設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を検
出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対応
した検出信号を出力する空燃比検出手段と、所定の制御
条件成立時に前記空燃比検出手段の検出信号に基づいて
混合気の空燃比を所定の目標空燃比に保つように前記基
本燃料供給量を増減補正するためのフィードバック補正
値を設定するフィードバック補正値設定手段と、機関加
減速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の
補正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書
き換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の
加減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、
これによる加減速運転検出時において前記フィードバッ
ク補正値設定手段により設定されたフィードバック補正
値の増減制御時間と増減制御量とに基づいて前記補正量
の修正量を設定する修正量設定手段と、設定された補正
量の修正量に基づいて前記加減速補正量記憶手段の当該
加減速運転状態に対応する領域に記憶された補正量を混
合気の空燃比を目標空燃比に近づける方向に修正して書
き換える補正量書き換え手段と、加減速運転検出時に前
記基本燃料供給量を前記加減速補正量記憶手段から検索
した補正量に基づき補正設定する加減速補正手段と、前
記基本燃料供給量設定手段で設定した基本燃料供給量又
は前記加減速補正手段で補正された燃料供給量及び前記
フィードバック補正値設定手段で設定したフィードバッ
ク補正値に基づく量の燃料を機関に供給する燃料供給手
段と、を備えて構成するようにした。
次に第6図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機関
運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これによ
り検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量を
設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を検
出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対応
した検出信号を出力する空燃比検出手段と、所定の制御
条件成立時に前記空燃比検出手段の検出信号に基づいて
混合気の空燃比を所定の目標空燃比に保つように前記基
本燃料供給量を増減補正するためのフィードバック補正
値を設定するフィードバック補正値設定手段と、機関加
減速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の
補正量を運転状態にょって複数に区分された領域毎に書
き換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の
加減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、
これによる加減速運転検出時において前記フィードバッ
ク補正値設定手段により設定されたフィードバック補正
値の増減制御時間と増減制御量とをそれぞれ所定関数に
基づいて増減の大きさ度合いに変換する増減度合い変換
手段と、この増減度合い変換手段により変換された前記
増減制御時間と増減制御量との大きさ度合いを増大方向
及び減少方向それぞれで比較し、より大きい方の度合い
をそれぞれ増大度合い及び減少度合いとして設定する増
減度合い設定手段と、この増減度合い設定手段で設定し
た増減度合いに基づいて前記補正量を修正する修正量を
設定する増減度合い依存修正量設定手段と、この増減度
合い依存修正量設定手段で設定した修正量に基づいて前
記加減速補正量記憶手段の当該加減速運転状態に対応す
る領域に記憶された補正量を修正して書き換える補正量
書き換え手段と、加減速運転検出時に前記基本燃料供給
量を前記加減速補正量記憶手段から検索した補正量に基
づき補正設定する加減速補正手段と、前記基本燃料供給
量設定手段で設定した基本燃料供給量又は前記加減速補
正手段で補正された燃料供給量及び前記フィードバック
補正値設定手段で設定したフィードバック補正値に基づ
く量の燃料を機関に供給する燃料供給手段と、を備えて
構成するようにした。
ここで、前記増減度合い設定手段により設定される増大
度合い及び減少度合いそれぞれの一連加減速運転時にお
ける最大値をピックアップし該最大値に基づいて前記増
減度合い依存修正量設定手段による修正量の設定を行わ
せる最大値ピックアップ手段を設けることが好ましい。
また、前記最大値ピックアップ手段でピックアップされ
た最大増大度合い及び最大減少度合いが連続していると
きに先の増減度合いに基づいて前記増減度合い依存修正
量設定手段による修正量の設定を行わせる連続最大増減
度合い選択手段を設けることが好ましい。
次に第7図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機関
運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これによ
り検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量を
設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を検
出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対応
した検出信号を出力する空燃比検出手段と、所定の制御
条件成立時に前記空燃比検出手段の検出信号に基づいて
混合気の空燃比を所定の目標空燃比に保つように前記基
本燃料供給量を増減補正するためのフィードバック補正
値を設定するフィードバック補正値設定手段と、機関加
減速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の
補正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書
き換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の
加減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、
これによる加減速運転検出時において前記フィードバッ
ク補正値設定手段で設定されたフィードバック補正値に
よる増減補正量に基づいて前記補正量の修正量を設定す
るフィードバック時修正量設定手段と、加減速運転検出
時でかつ前記フィードバック補正値設定手段によるフィ
ードバック補正値の設定が行われない前記所定の制御条
件不成立時に前記空燃比検出手段からの検出信号に基づ
き検出される所定の目標空燃比に対する実際の空燃比の
リッチ・リーン時間に基づいて前記補正量の修正量を設
定するフィードバッククランプ時修正量設定手段と、前
記フィードバック時修正量設定手段又はフィードバック
クランプ時修正量設定手段で設定した修正量に基づいて
前記加減速補正量記憶手段の当該加減速運転状態に対応
する領域に記憶された補正量を目標空燃比に近づける方
向に修正して書き換える補正量書き換え手段と、前記加
減速運転状態検出手段による加減速運転検出時に前記基
本燃料供給量を前記加減速補正量記憶手段から検索した
補正量に基づき補正設定する加減速補正手段と、前記基
本燃料供給量設定手段で設定した基本燃料供給量又は前
舵加減速補正手段で補正された燃料供給量及び前記フィ
ードバック補正値設定手段で設定したフィードバック補
正値に基づく量の燃料を機関に供給する燃料供給手段と
、を備えて構成するようにした。
ここで、前記フィードパ・イタ時修正量設定手段及びフ
ィードバッククランプ時修正量設定手段による前記補正
量の修正量設定において、前記フィードバック補正値設
定手段により設定されるフィードバック補正値による増
減補正量と、前記空燃比検出手段で検出される目標空燃
比に対する実際の空燃比のリッチ・リーン時間と、をそ
れぞれ所定関数に基づき空燃比ズレの大きさ度合いに変
換して相互に略等価データとし、前記度合いに基づいて
前記補正量の修正量をそれぞれ設定させる等価データ変
換手段を設けることが好ましい。
次に第8図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機関
運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これによ
り検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量を
設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を検
出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対応
した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減速
運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の増減
補正量及び該補正量をゼロに収束させる減少率を運転状
態によって複数に区分された領域毎に書き換え可能に記
憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加減速運転状態
を検出する加減速運転状態検出手段と、これによる加減
速運転検出時に前記加減速補正量記憶手段から検索して
補正量を設定すると共に前記加減速補正量記憶手段から
検索した減少率に基づいて定常運転移行時から前記補正
量を減少設定し、設定した補正量に基づいて前記基本燃
料供給量を補正設定する加減速補正手段と、前記基本燃
料供給量設定手段で設定した基本燃料供給量又は前記加
減速補正手段で補正された燃料供給量に基づく量の燃料
を機関に供給する燃料供給手段と、前記加減速運転状態
検出手段による加減速運転検出時及び前記補正量の減少
移行時からゼロに収束するまでの時間に前記空燃比検出
手段の検出応答遅れ時間を加算した時間と対比させつつ
加減速運転時の最大空燃比制御エラー量を前記空燃比検
出手段からの検出信号に基づいて検出する最大空燃比制
御エラー量検出手段と、前記最大空燃比制御エラー量の
検出時期と前記最大空燃比制御エラー量とに基づき修正
量及び分担率を設定し前記加減速補正量記憶手段の当該
加減速運転状態に対応する領域に記憶される補正量及び
減少率を前記空燃比制御エラー量を減少させる方向に修
正して書き換える補正量及び減少率書き換え手段と、を
備えて構成するようにした。
ここで、前記補正量及び減少率書き換え手段における補
正量及び減少率の修正分担率を、前記補正量の付加度合
いと略等価の関数に基づき前記最大空燃比制御エラー量
検出時期を変換して設定させる分担率設定手段を設ける
ことが好ましい。
次に第9図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機関
運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これによ
り検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量を
設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を検
出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対応
した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減速
運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補正
量を運転状態によって複数に区分された領域毎8と書き
換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加
減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、こ
れによる加減速運転検出時に前記基本燃料供給量を前記
加減速補正量記憶手段から検索した補正量に基づき補正
設定する加減速補正手段と、前記基本燃料供給量設定手
段で設定した基本燃料供給量又は前記加減速補正手段で
補正された燃料供給量に基づく量の燃料を機関に供給す
る燃料供給手段と、前記加減速補正手段により前記基本
燃料供給量が補正設定されている状態及び補正量がゼロ
となってから前記空燃比検出手段の所定検出遅れ時間が
経過しかつ前記空燃比検出手段からの検出信号に基づい
て空燃比が目標空燃比を横切ったことが検出されるまで
の間前記空燃比検出手段からの検出信号に基づいて空燃
比変動をモニタする加減速運転時空燃比変動検出手段と
、この加減速運転時空燃比変動検出手段により加減速運
転時の空燃比変動をモニタした後に前記モニ夕結果に基
づいて空燃比を目標空燃比に近づけるように前記加減速
補正量記憶手段の当該加減速運転状態に対応する領域に
記憶された補正量を修正して書き換えるモニタ終了後補
正量書き換え手段と、を備えて構成するようにした。
次に第10図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機
関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これに
より検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
速運転時の前記基本燃料供給量の増減補正量を複数の運
転状態毎に複数に区分された領域にそれぞれ書き換え可
能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加減速運
転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、これによ
る加減速運転検出時に前記基本燃料供給量を前記加減速
補正量記憶手段から検索した補正量に基づき補正設定す
る加減速補正手段と、前記基本燃料供給量設定手段で設
定した基本燃料供給量又は前記加減速補正手段で補正さ
れた燃料供給量に基づく量の燃料を機関に供給する燃料
供給手段と、前記加減速運転状態検出手段による加減速
運転検出時に前記空燃比検出手段からの検出信号に基づ
いて空燃比制御エラー量を検出する空燃比制御エラー量
検出手段と、この空燃比制御エラー量検出手段で検出し
た空燃比制御エラー量に基づいて当該加減速運転状態に
対応する領域に記憶されている補正量を前記空燃比制御
エラー量を減少させる方向に修正して書き換える補正量
書き換え手段と、前記加減速補正量記憶手段に記憶され
る複数の運転状態毎の補正量のうち前記補正量書き換え
手段により修正される補正量に運転状態による所定優先
順位を設け、該優先順位毎にそれぞれの補正量を用いた
ときの空燃比制御エラー量が許容レベルとなるまで前記
補正量書き換え手段による補正量修正を行わせる補正量
修正優先手段と、を備えて構成するようにした。
ここで、前記補正量修正優先手段における所定優先順位
を基本加減速運転時ほど高く設定する基本加減速運転優
先手段を設けることが好ましい。
また、前記機関運転状態検出手段により検出された運転
状態を複数の運転状態毎にそれぞれ所定関数に基づいて
前記基本加減速運転に対する近さの度合いに変換し、前
記度合いがそれぞれ所定以上であるときに前記基本加減
速運転状態であると判別する基本加減速運転判別手段を
設けることが好ましい。
次に第11図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機
関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これに
より検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補
正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き
換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加
減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、こ
れによる加減速運転検出時に前記空燃比検出手段からの
検出信号に基づいて空燃比制御エラー量を検出する空燃
比制御エラー量検出手段と、この空燃比制御エラー量検
出手段で検出した空燃比制御エラー量に基づいて当該加
減速運転状態に対応する領域に記憶されている補正量を
前記空燃比制御エラー量を減少させる方向に修正して書
き換える補正量書き換え手段と、前記空燃比制御エラー
量検出手段で検出された空燃比制御エラー量に基づいて
当該加減速運転状態に対応する補正量における空燃比制
御性の適正度合いを設定する適正度合い設定手段と、前
記加減速運転状態検出手段による加減速運転検出時の運
転状態に応じて前記適正度合いの許容レベルを設定する
許容レベル設定手段と、前記適正度合い設定手段で設定
した適正度合いと前記許容レベル設定手段で設定した許
容レベルとを比較し適正度合いが許容レベルを下回ると
きにのみ前記補正量書き換え手段による補正量の書き換
え修正を許容する修正許可手段と、加減速運転検出時に
前記基本燃料供給量を前記加減速補正量記憶手段から検
索した補正量に基づき補正設定する加減速補正手段と、
前記基本燃料供給量設定手段で設定した基本燃料供給量
又は前記加減速補正手段で補正された燃料供給量に基づ
く量の燃料を機関に供給する燃料供給手段と、を備えて
構成するようにした。
次に第12図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機
関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これに
より検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補
正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き
換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加
減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段よ、こ
れによる加減速運転検出時に前記空燃比検出手段からの
検出信号に基づいて空燃比制御エラー量を検出する空燃
比制御エラー量検出手段と、この空燃比制御エラー量検
出手段で検出した空燃比制御エラー量に基づいて当該加
減速運転に対応する領域に記憶されている補正量を前記
空燃比制御エラー量を減少させる方向に修正して書き換
える補正量書き換え手段と、前記補正量が対応記憶され
る運転状態毎に前記空燃比制御エラー量をそれぞれ所定
関数に基づき空燃比制御性の適正度合いに変換して設定
する適正度合い設定手段と、この適正度合い設定手段で
設定した適正度合いを所定の優先順位に従って優先度の
高い所定運転状態から判別し、前記適正度合いが許容レ
ベル以下である最も優先順位の高い所定運転状態に対応
して記憶される補正量のみを前記補正量書き換え手段に
よって書き換え修正させる優先順書き換え手段と、加減
速運転検出時に前記基本燃料供給量を前記加減速補正量
記憶手段から検索した補正量に基づき補正設定する加減
速補正手段と、前記基本燃料供給量設定手段で設定した
基本燃料供給量又は前記加減速補正手段で補正された燃
料供給量に基づく量の燃料を機関に供給する燃料供給手
段と、を備えて構成するようにした。
次に第13図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機
関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これに
より検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補
正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き
換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加
減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、こ
れによる加減速運転検出時に前記空燃比検出手段からの
検出信号に基づいて空燃比制御エラー量を検出する空燃
比制御エラー量検出手段と、これにより検出された前記
空燃比制御エラー量に基づいて当該加減速運転状態に対
応する領域に記憶された補正量を前記空燃比制御エラー
量を減少させる方向に修正して書き換える補正量書き換
え手段と、前記空燃比制御エラー量検出手段により検出
された前記空燃比制御エラー量に基づいて当該加減速運
転状態に対応する補正量における空燃比制御性の適正度
合いを設定する適正度合い設定手段と、前記加減速補正
量記憶手段において所定運転状態に対応して記憶される
補正量のうちの前記適正度合いが許容レベルである補正
量間の前記所定運転状態に対する変化割合を求めると共
に該変化割合に基づき前記適正度合いが許容レベル以下
である領域の補正量を直線補間演算して求め、この補間
演算結果に基づいて対応する許容レベル以下の領域の補
正量を書き換え修正する補間演算書き換え手段と、加減
速運転検出時に前記基本燃料供給量を前記加減速補正量
記憶手段から検索した補正量に基づき補正設定する加減
速補正手段と、前記基本燃料供給量設定手段で設定した
基本燃料供給量又は前記加減速補正手段で補正された燃
料供給量に基づく量の燃料を機関に供給する燃料供給手
段と、を備えて構成するようにした。
ここで、前記補間演算書き換え手段による補間演算に基
づく補正量の書き換え修正を、前記適正度合いが許容レ
ベルである補正量が所定運転状態に対応して3以上ある
ときに許可する補間演算許可手段を設けることが好まし
い。
次に第14図に示す内燃機関の燃料供給制御装置は、機
関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と、これに
より検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補
正量を運転状態によって複数に区分された顛域毎に書き
換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加
減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、こ
れによる加減速運転検出時に前記空燃比検出手段からの
検出信号に基づいて空燃比制御エラー量を検出する空燃
比制御エラー量検出手段と、この空燃比制御エラー量検
出手段で検出した空燃比制御エラー量に基づいて当該加
減速運転状態に対応する補正量における空燃比制御性の
適正度合いを設定する適正度合い設定手段と、この適正
度合い設定手段で設定した適正度合いを当該加減速運転
状態に応じて設定した重み付けに基づき前回の当該加減
速運転状態に応じた演算結果と加重平均演算する適正度
合い加重平均手段と、この適正度合い加重平均手段で加
重平均して得た適正度合いが許容レベル以下であるとき
に当該適正度合いが対応する補正量を前記空燃比制御エ
ラー量を減少させる方向に修正して書き換える補正量書
き換え手段と、加減速運転検出時に前記基本燃料供給量
を前記加減速補正量記憶手段から検索した補正量に基づ
き補正設定する加減速補正手段と、前記基本燃料供給量
設定手段で設定した基本燃料供給量又は前記加減速補正
手段で補正された燃料供給量に基づく量の燃料を機関に
供給する燃料供給手段と、を備えて構成するようにした
〈作用〉 第1図に示す内燃機関の燃料供給制御装置によると、加
減速運転状態検出手段により加減速運転が検出されると
加減速補正量記憶手段に記憶された補正量の中から当該
加減速運転状態に対応する補正量が検索され、この検索
された補正量によって基本燃料供給量設定手段で設定し
た基本燃料供給量が加減速補正手段によって増減補正さ
れる。
そして、前記加減速補正量記憶手段に記憶された補正量
は以下めようにして書き換え修正が行われる。即ち、加
減速運転状態が加減速運転運転状態検出手段により検出
されると、空燃比制御エラー量サンプリング手段が例え
ば酸素センサ等である空燃比検出手段からの検出信号に
基づいて空燃比制御エラー量(目標空燃比に対する実際
の空燃比ズレ量)と加減速運転状態とが同位相で時系列
にサンプリングし、修正度合い設定手段はこの空燃比制
御エラー量と加減速運転状態とに基づいて当該加減速運
転に対応する補正量の修正度合い(修正絶対量ではなく
、修正の程度)を設定する。
そして、補正量書き換え手段がこの修正度合いに基づい
て、今回の加減速運転状態に対応する前記加減速補正量
記憶手段における補正量を加減速運転時の空燃比制御エ
ラー量を減少させる方向に修正して書き換える。
ここで、前記修正度合いを設定するに際して、熟練した
人間が行っている加減速補正量のマツチング作業を大雑
把にルール化して、このルールに基づいて前記修正度合
いを設定するよう構成すれば(所謂ファジィ制御を応用
すれば)、熟練した人間が長年の経験に基づいて行う数
学的にモデル化しにくいマツチング作業に沿って修正度
合いを設定させることができ、複数の要因が複雑に絡み
合って発生している空燃比制御エラーを効果的に減少さ
せる得るものである。
更に、複数の運転パラメータ毎に設定記憶させである補
正量を、それぞれランダムに修正したのでは精度の良い
加減速補正を成立させにくいので、修正運転パラメータ
決定手段により前記補正量書き換え手段により書き換え
修正させる補正量の運転パラメータを決定させる。即ち
、運転パラメータ毎に優先順位を設けると共に、検出さ
れた空燃比制御エラー量に基づいて空燃比制御性におけ
る適正度合いを設定し、空燃比制御エラー量が全くのゼ
ロになるまで修正を行わせるのではなく、ある程度の適
正度合いになったら火種先度の運転パラメータに対応し
た補正量が修正されるようにする。
また、火種先度の運転パラメータへ移行するに際しての
適正度合いの判別では、運転状態によって許容できる空
燃比制御エラー量が異なる。従って、補正量修正許可手
段は、設定した適正度合いを一定レベルと比較するので
はなく、運転状態に応じて可変設定した許容レベルと適
正度合いとを比較して、適正度合いが許容レベル以下で
あるときにのみ前記補正量書き換え手段による補正量の
書き換え修正を許可し、空燃比制御エラー量を精度よく
減少させにくく然も運転頻度の少ない加減速運転状態で
学習が停滞することを回避する。
また、所定運転パラメータに対応して記憶される補正量
のうち運転頻度の低い領域の補正量は学習がなかなか進
行しないため、補正量推定書き換え手段は、学習が進行
し空燃比制御性の適正度合いが高い(許容レベルである
)と確認された領域の補正量に基づき、学習が進行して
なく適正度合いが低い領域の補正量の最適値を推定し、
この推定結果に基づいて補正量を書き換え修正するもの
である。これにより、学習機会の少ない加減速運転状態
であっても、該当する補正量による空燃比制御性に大き
な段差が発生することを防止する。
次に第2図に示す内燃機関の燃料供給制御装置によると
、加減速運転検出時における空燃比検出手段からの検出
信号に基づいて当該補正量を書き換え修正する補正量書
き換え手段を備えるが、ここで、該補正量書き換え手段
により書き換え修正される補正量はRAM (ランダム
アクセスメモリ)に記憶されたものであり、かつ、加減
速補正手段が加減速運転状態に応じて検索する補正量も
RAMに記憶されたものである。そして、書き換え修正
される前記RAMの補正量は、ROM (リードオンリ
ーメモリ)に記憶されている補正量初期値が移行された
ものである。
加減速補正において補正量を演算したり学習書き換えを
高頻度に行おうとすると演算時間がががり、然もROM
から補正量をアクセスする場合にはRAMに比較してア
クセスタイム(アドレスしてからデータが出力するまで
の時間)が長くなる。
このため、ROMを用いて高頻度に加減速補正を行わせ
ると、バックグラウンドジゴブ(BGJ)が処理されず
、第30図に示すように例えばBGJで設定される点火
時期ADVや燃料噴射量の空燃比補正係数KMR等が加
減速時の運転状態急変に追従できなくなって運転性を悪
化させる慣れがある。これに対し、RAMは補正量の書
き換え修正が可能であると共にアクセスタイムが比較的
短いため、補正量演算や補正量書き換え等の複雑な加減
速補正を割込みで実施しても、BGJでの処理が確保さ
れて点火時期ADVや空燃比補正係数KMRの制御性を
悪化させることがない(第30図点線示)。
また、前記ROMに記憶される補正量初期値のRAMへ
の移行は、前記補正量書き換え手段による補正量の書き
換え修正前に一回のみ行われれば良く、逆に書き換え修
正が進行している状態で実行されてしまうと学習が無駄
になってしまうため、初期値移行制御手段が書き換え修
正開始前に一回だけROMからRAMへの補正量の初期
値移行が行われるように制御する。
次に第3図に示す内燃機関の燃料供給制御装置によると
、空燃比制御エラー量検出手段により加減速運転検出時
に空燃比制御エラー量が検出され、この検出された空燃
比制御エラー量に基づいて補正量書き換え手段が加減速
補正量記憶手段に記憶された今回の加減速運転に対応す
る補正量をエラーを減少させる方向に書き換え修正する
が、かかる補正量書き換えは修正書き換え許可手段が許
可したときのみに行われる。
前記修正書き換え許可手段は、空燃比制御適正度合い更
新手段により空燃比制御エラー量に基づいて更新設定さ
れる空燃比制御適正度合い記憶手段の各補正量における
空燃比制御性の適正度合いと、所定の許容レベルとを比
較し、適正度合いが前記許容レベル以下に低下したとき
にのみ補正量書き換え手段による補正量の書き換え修正
を許可するものである。
即ち、機関の初期状態からたとえ僅かな空燃比制御エラ
ーがあってもこれに基づいて補正量を書き換え修正して
しまうと、初期状態でマツチングさせた補正量の微妙な
バランスをすぐに崩してしまうことになって、初期状態
から排気性状の悪化を招くことなってしまう慣れがある
ので、空燃比制御エラー量から設定される空燃比制御性
の適正度合いが所定の許容レベル以下にまで低下して、
機関の経時変化により真に補正量の学習修正が必要な状
態となってから補正量の修正書き換えが行われるように
したものである。
次に第4図に示す内燃機関の燃料供給制御装置によると
、最大補正量書き換え手塾社、加減速補正量記憶手段に
おいて今回の加減速運転で最大補正量が検索された領域
に記憶された補正量を加減速検出時における空燃比検出
手段からの検出信号に基づいて実際の空燃比を目標空燃
比に近づけるように修正して書き換える。
加減速運転時には、機関回転速度N2機関負荷。
スロットル弁開度変化率等が急変し、この急変に伴って
これらの運転パラメータに応じた補正量も変化している
が、加減速運転時の空燃比制御性は補正量の最大値に最
も強く影響されるため、最大値を検索した領域の補正量
を学習しないと最適な学習とならない。従って、前記最
大補正量書き換え手段により最大補正量が書き換え修正
されるようにして、加減速運転時の空燃比制御性が精度
良くかつ速やかに修正されるようにしたものである。
次に第5図に示す内燃機関の燃料供給制御装置によると
、所定の制御条件成立時に空燃比検出手段からの検出信
号に基づいて空燃比を目標空燃比に保つように燃料供給
量をフィードバック捕正制御するフィードバック補正値
を設定するフィードバック補正値設定手段が備えられて
いる。そして、修正量設定手段は、加減速運転検出時に
このフィードバック補正値設定手段で設定したフィード
バック補正値による燃料供給量の増減制御時間と増減制
御量とに基づいて当該補正量の修正量を設定し、この補
正量に基づいて加減速補正量記憶手段に記憶されている
当該加減速運転状態に対応する領域の補正量が、補正量
書き換え手段により実際の空燃比を目標空燃比に近づけ
る方向に修正して書き換えられる。
ここで、上記のようにフィードバック補正値の増減制御
時間と増減制御量とに基づいて加減速補正量の修正量を
設定するものではなく、フィードバック補正値による増
減制御量のみ又は増減制御時間のみによって前記修正量
を設定するよう構成すると、以下のような問題が発生す
る。
即ち、例えば第31図に示すように、空燃比フィードバ
ック補正係数LAMBDAの比例積分制御における制御
定数(比例分、積分分)が小さく変化割合が少ないと、
加速増量補正量が少なく空燃比がリーン化した場合に、
空燃比フィードバック補正係数LAMBDAによる増量
補正で空燃比が目標に強制的に戻るのではな(、壁流付
着量が自然に平衡状態に到達してベース空燃比が目標に
戻ることになってしまい、空燃比フィードバック補正係
数LAMBDAによるリッチ化制御量が10%であった
としても実際の空燃比変動はこれ以上にあって然もその
変動大きさを捉えることはできない。また、フィードバ
ック補正値の増減制御時間も、前述のような場合には空
燃比変動を正しく示すことにはならず、然も、増減制御
時間は直接増減補正量を示すものではなく単位が合わな
いので増減制御時間のみがら空燃比エラーを算出できな
い。
このため、第5図に示す燃料供給制御装置では、フィー
ドバック補正値の増減制御時間と増減制御量とに基づい
て加減速補正量の修正量を設定するよう構成して、フィ
ードバック補正値がら空燃比制御エラー量を的確に捉え
ることができるようにしたものである。
また、第6図に示す内燃機関の燃料供給制御装置では、
前記増減制御時間と増減制御量との単位が合わないので
、増減度合い変換手段によりそれぞれを所定関数に基づ
いて増減の大きさ度合いに変換し、増減度合い設定手段
がこれらを増大方向及び減少方向それぞれで比較し、増
減制御時間と増減側iWJ量とでより大きい方をそれぞ
れ増大度合い及び減少度合いとして設定する。そして、
増減度合い依存修正量設定手段は、前記増減度合い及び
減少度合いに基づいて加減速補正量記憶手段における当
該加減速運転に対応する領域の補正量の修正量を設定し
、補正量書き換え手段がこの修正量に基づいて当該補正
量の書き換えを行う。
また、最大値ピックアップ手段は、一連の加減速運転に
おける前記増減度合い及び減少度合いの最大値をピック
アップし、この最大値に基づいて前記増減度合い依存修
正量設定手段による修正量の設定を行わせる。
更に、連続最大増減度合い選択手段は、前記最大値ピッ
クアップ手段によりピックアップされた一連加減速運転
における増大度合いの最大値と減少度合いの最大値とが
連続しているときに、より先の増減度合いに基づいて前
記増減度合い依存修正量設定手段による修正量設定を行
わせ、例えば空燃比リーン化に伴うフィードバック補正
値による増大補正後により大きな戻し制御(減少補正)
があっても、先の増大補正がピックアップされて空燃比
のリーン化を捉えることができるようにした。
次に第7図に示す内燃機関の燃料供給制御装置によると
、フィードバック補正値設定手段によりフィードバック
補正値が設定されているときで、かつ、加減速運転が検
出されているときには、フィードバック時修正量設定手
段がフィードバック補正値による燃料供給量の増減補正
量に基づいて加減速補正量記憶手段に記憶される加減速
補正量の修正量を設定する一方、加減速運転検出時でフ
ィードバック補正値が設定されていないとき(例えばス
ロットル弁が全開されるような加速運転時)には、フィ
ードバッククランプ時修正量設定手段が空燃比検出手段
からの検出信号に基づく目標空燃比に対するリッチ・リ
ーン時間に基づいて前記補正量の修正量を設定する。そ
して、補正量書き換え手段は、前述のようにして設定さ
れる修正量に基づいて前記加減速補正量記憶手段の当該
加減速運転状態に対応する領域の補正量を目標空燃比に
近づける方向に修正して書き換える。
第5図や第6図に示した内燃機関の燃料供給制御装置で
は、フィードバック補正値に基づいて加減速補正量の修
正量を設定するよう構成されているため、例えば第32
図に示すように、加速途中で空燃比フィードバック補正
制御がクランプ(オープン)されるとその後に燃料供給
不足(加速増量不足)による空燃比リーン化が発生して
もこれをモニタすることができず、補正量がいつまでも
最適値に学習修正されずに同様な加速運転状態において
へジテーションが常時発生する惧れがある。
このため、空燃比フィードバック補正制御がクランプさ
れているときには、空燃比検出手段からの検出信号に基
づいて空燃比制御エラーを検出するようにして、クラン
プ中においても補正量の修正が可能となるようにした。
また、フィードバック補正値による増減補正量と、空燃
比検出手段によるリッチ・リーン時間とは全く異なる単
位のデータとして取り出されるため、等価データ変換手
段は、前記データをそれぞれ所定関数に基づき空燃比ズ
レの大きさ度合いに変換して相互に略等価データとし、
フィードバック制御中或いはクランプ中のいずれであっ
ても同様にして加減速補正量の修正量が設定されるよう
にする。
次に第8図に示す内燃機関の燃料供給制御装置によると
、最大空燃比制御エラー量検出手段が、加減速運転検出
時及び加減速補正量の減少移行時からゼロに収束するま
での時間に空燃圧検出手段の検出応答遅れ時間を加算し
た時間と対比させつつ加減速運転時の最大空燃比制御エ
ラー量を検出する。そして、該最大空燃比制御エラー量
と前記時間と対比させることで検出されるエラー量検出
時期とに基づいて、補正量及び減少率書き換え手段が、
加減速補正量及びこの補正量の減少率を修正するに当た
っての修正量とその分担率とを設定し、加減速補正量記
憶手段に記憶されている当該加減速運転状態に対応する
領域の補正量及び減少率を前記修正量及び分担率に従っ
て空燃比制御エラー量を減少させる方向に修正して書き
換える。
加減速運転時に設定された補正量を定常移行時から所定
減少率でゼロになるまで減少させるよう構成した場合に
は、加減速運転検出時の補正量は無論のこと、その減少
率も加減速運転時の空燃比制御性に大きく影響するため
、マツチング熟練者が加減速補正量の修正を行う場合に
は、加減速運転時の最大空燃比制御エラーの発生時期が
減少設定側であるか初期設定側であるかを長年の勘で判
断して、初期設定値と減少率とをそれぞれ何パーセント
ずつ修正するかを決定している(第33図参照)。この
ような熟練者のマツチング作業に近似した学習を行わせ
るべく、所定検出時間と対比させつつ最大空燃比制御エ
ラー量を検出させるようにしたものであり、所定検出時
間に空燃比検出手段の検出応答遅れ時間を加算しである
のは、加減速補正量がゼロになってからでも補正量の過
不足が遅れて空燃比検出手段で検出されるためである。
また、分担率設定手段は、補正量と減少率とを修正する
に当たっての分担率を、補正量の付加度合いと略等価の
関数に基づいて最大空燃比制御エラー量検出時期を変換
して設定する。即ち、該分担率設定手段によると、例え
ば、補正量の付加度合いが大きい加減速運転検出時にお
いて前記エラー量が検出された場合にはより大きな分担
率が設定され、補正量の付加度合いが小さい定常移行後
の減少設定時に前記エラー量が検出された場合にはより
小さな分担率が設定されるため、この分担率を補正量側
の分担率とし残りを減少率側の分担率として修正を行え
ば良い。
次に第9図に示す内燃機関の燃料供給制御装置によると
、加減速運転時空燃比変動検出手段が、加減速補正手段
により基本燃料供給量が補正設定されている状態及び補
正量がゼロとなってがら空燃比検出手段の所定検出遅れ
時間が経過しかつ空燃比検出手段からの検出信号に基づ
いて空燃比が目標空燃比を横切ったことが検出されるま
での間において、前記空燃比検出手段からの検出信号に
基づいて空燃比変動をモニタする。そして、モニタ終了
後補正量書き換え手段が、前記モニタ結果に基づいて空
燃比を目標空燃比に近づける方向に加減速補正量記憶手
段に記憶されている当該補正量を修正して書き換える。
即ち、空燃比検出手段は機関排気成分を検出しこれによ
り吸入混合気の空燃比に対応した検出信号を出力するも
のであるから、燃料制御の結果がこの空燃比検出手段で
検出されるまでに遅れ時間が存在する。このため、第3
4図に示すように、補正量がゼロになってからも空燃比
検出手段(例えば酸素センサ)は、例えば加速時の増量
補正量の不足による空燃比リーン化を検出しており、一
連の加減速運転が終了しかつこの加減速運転時における
燃料制御の結果が空燃比検出手段で検出されるまでは、
最適な補正量学習を行うことができない。従って、加減
速運転時の空燃比変動を、補正量がゼロになってがら空
燃比検出手段の検出遅れ時間が経過しかつ空燃比が目標
空燃比を横切るまでモニタするよう構成したものであり
、空燃比が目標を横切るまでとしたのは、検出遅れ時間
が経過する以前からの継続した空燃比変動を最後までモ
ニタさせるためである。
次に第10図に示す内燃機関の燃料供給制御装置による
と、加減速運転時に空燃比制御エラー量検出手段が空燃
比検出手段からの検出信号に基づいて空燃比制御エラー
量を検出し、この空燃比制御エラー量に基づいて補正量
書き換え手段が加減速補正量記憶手段の当該加減速運転
状態に対応、する領域に記憶された補正量を修正して書
き換える。
ここで、補正量修正優先手段は、前記補正量書き換え手
段により修正される補正量に運転状態による優先順位を
設け、この優先順位毎にそれぞれの補正量を用いたとき
の空燃比制御エラー量(空燃比制御性の適正度合い)が
許容レベルとなるまで前記補正量書き換え手段による補
正量修正を行わせる。
加減速補正量記憶手段における補正量は、複数の運転状
態毎に複数に区分された領域にそれぞれ書き換え可能に
記憶されるものであるが、でたなりの運転状態に基づい
て対応する補正量を学習修正していくと、各運転状態に
対応する補正量がバラバラに修正されることになって、
精度の良い補正量の学習修正が行えない。このため、所
定の優先順位毎に空燃比制御エラー量が許容レベルとな
るまで修正を行わせ、優先順位の高いものにおける補正
量を用いたとき・の空燃比制御エラー量が充分に小さな
レベルとなると火種先度の運転状態に対応する補正量を
修正させるようにした。
また、基本加減速運転優先手段は、前記補正量修正優先
手段による優先順位を基本加減速運転時ほど高く設定し
、常用される基本加減速運転から随時学習が進行するよ
うにする。
更に、基本加減速運転判別手段は、前記基本加減速運転
優先手段により優先順位が高く設定される基本加減速運
転状態を、複数の運転状態毎にそれぞれ所定関数に基づ
いて基本加減速運転状態に対する近さの度合いに変換し
、この度合いがそれぞれ所定以上であるときに基本加減
速運転であると判別する。
次に第11図に示す内燃機関の燃料供給制御装置による
と、第10図に示した燃料供給制御装置と同様にやはり
加減速運転時に空燃比制御エラー量検出手段が空燃比検
出手段からの検出信号に基づいて空燃比制御エラー量を
検出し、この空燃比制御エラー量に基づいて補正量書き
換え手段が加減速補正量記憶手段の当該加減速運転状態
に対応する領域に記憶された補正量を修正して書き換え
る。
ここで、適正度合い設定手段が前記空燃比制御エラー量
に基づいて当該補正量における空燃比制御性の適正度合
いを設定する一方、許容レベル設定手段が加減速運転検
出時の運転状態に応じて前記適正度合いの許容レベルを
設定する。そして、修正許可手段は、空燃比制御エラー
量に基づいた適正度合いと前記許容レベルとを比較し、
適正度合いが許容レベルを下回るときにのみ前記補正量
書き換え手段による補正量の書き換えを許可する。
これにより、精度良く空燃比制御エラーを修正すること
が困難な運転状態で補正量の学習が停滞することを回避
でき、全加減速運転条件で略平均的に満足し得る程度の
空燃比制御性能へ自動修正できるものである。
次に第12図に示す内燃機関の燃料供給制御装置による
と、前述と同様に加減速運転時に空燃比制御エラー量検
出手段が空燃比検出手段からの検出信号に基づいて空燃
比制御エラー量を検出し、この空燃比制御エラー量に基
づいて補正量書き換え手段が加減速補正量記憶手段の当
該加減速運転状態に対応する領域に記憶された補正量を
修正して書き換える。
ここで、適正度合い設定手段は、加減速補正量記憶手段
において補正量が対応記憶される運転状態毎にそれぞれ
所定関数に基づいて空燃比制御エラー量を空燃比制御性
の適正度合いに変換して設定する。そして、優先順書き
換え手段は、設定された適正度合いを所定の優先順位に
従って優先度の高い所定運転状態から判別し、適正度合
いが許容レベル以下である最も優先度の高い所定運転状
態に対応して記憶される補正量のみを前記補正量書き換
え手段により書き換え修正させる。
即ち、空燃比制御エラー量に基づいて各運転状態毎に対
応する補正量を同時に修正すると、第35図に示すよう
に、例えばある加減速運転状態では良好な空燃比制御性
が得られても回転速度Nが異なると大きな空燃比制御エ
ラーが発生することがある。従って、運転状態毎に所定
関数に基づいて空燃比制御エラー量を適正度合いに変換
し、所定の優先順位に従って順番に許容レベルの適正度
合いが得られるようにして、複数の運転状態毎にそれぞ
れ設定される補正量を1つの運転状態毎に適正値に修正
していって、最終的には全運転条件でだいたい平均的に
満足できる空燃比制御性が得られるようにする。
次に第13図に示す内燃機関の燃料供給制御装置による
と、加減速運転検出時に検出した空燃比制御エラー量に
基づいて対応する補正量を前記エラー量を減少させる方
向に修正して書き換える一方、前記空燃比制御エラーに
基づいて適正度合い設定手段が当該補正量における空燃
比制御性の適正度合いを設定する。そして、補間演算書
き換え手段は、加減速補正量記憶手段に所定運転状態に
対応して記憶されている補正量のうちの前記適正度合い
が許容レベルである補正量をピックアップしてこの補正
量間での変化割合を求め、この変化割合に基づいて適正
度合いが許容レベルである領域間の領域(適正度合いが
許容レベルでない領域)の補正量を直線補間演算によっ
て推定設定し、この設定値に従・って適正度合いが許容
レベル以下である領域の補正量を書き換える。
所定運転状態に対応して記憶されている補正量のうち、
学習機会の多いものについては速やかに学習が行われて
充分な適正度合いをもつようになるが、学習機会の少な
い補正量については学習が進行せずに不適切なままとな
ってしまうため、適正度合いが許容レベルであると確認
されたデータに基づいてだいたいOKであると予測され
るものに書き換えて、運転状態の変化によって空燃比制
御性に大きな段差が発生することを回避する。
また、補間演算許可手段は、適正度合いが許容レベルで
ある補正量が所定運転状態に対応して3以上あるときに
前記補間演算書き換え手段による補正量の推定書き換え
を許可し、所定運転状態に対して最適値の関数が放物線
を描くような特性の補正量であってもある程度の精度を
保って補間演算がなされるようにする。
次に第14図に示す内燃機関の燃料供給制御装置による
と、加減速運転検出時に検出された空燃比制御エラー量
に基づいて対応する補正量の空燃比制御性の適正度合い
が適正度合い設定手段により設定されるが、適正度合い
加重平均手段は、この適正度合いを当該加減速運転状態
に応じて設定した重み付けに従って前回の加重平均結果
と加重平均演算する。そして、補正量書き換え手段は、
この加重平均結果の適正度合いが許容レベルであるとき
に、当該補正量を前記空燃比制御エラー量を減少させる
方向に修正して書き換える。
上記のようにして適正度合いを加重平均すれば、頻度の
少ない加減速運転状態における大きな空燃比制御エラー
量の発生によって適正度合いがいきなり低下し、これに
よって無駄な再学習が行われるということを回避し得る
ものである。
〈実施例〉 以下に本発明の詳細な説明する。
第15図において、機関1にはエアクリーナ2から吸気
ダクト3.スロットル弁4及び吸気マニホールド5を介
して空気が吸入される。吸気マニホールド5のブランチ
部には各気筒毎に燃料供給手段としての燃料噴射弁6が
設けられている。
燃料噴射弁6はソレノイドに通電されて開弁し、通電停
止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であって、後述する
コントロールユニット12がらの駆動パルス信号により
通電されて開弁し、図示しない燃料ポンプから圧送され
てプレッシャレギュレータにより所定の圧力に調整され
た燃料を吸気マニホールド5内に噴射供給する。
尚、この例はマルチポイントインジェクション(M、 
 P、  I)システムであるが、スロットル弁4の上
流などに全気筒共通に単一の燃料噴射弁を設けるシング
ルポイントインジェクション(S。
P、I)システムであっても良い。
機関1の燃焼室には点火栓7が設けられていて、これに
より火花点火して燃焼室内の混合気を着火燃焼させる。
そして、機関1からは、排気マニホールド8゜排気ダク
ト9.三元触媒10及びマフラー11を介して排気が排
出される。三元触媒10は、排気成分中のCo、HCを
儀化し、またNOxを還元して他の無害な物質に転換す
る排気浄化装置であり、その転換効率は吸入混合気の空
燃比と密接な関係にある。
コントロールユニット12は、CPU、ROM。
RAM、A/D変換器及び入出力インタフェイスを含ん
で構成されるマイクロコンピュータを備え、各種のセン
サからの入力゛信号を受け、後述の如く演算処理して、
燃料噴射弁6の作動を制御する。
前記各種のセンサとしては、吸気ダクト3中に熱線式の
エアフローメータ13が設けられていて、吸入空気流i
lQに応じた電圧信号を出力する。
また、クランク角センサ14が設けられていて、4気筒
の場合、クランク角180°毎の基準信号とクランク角
1°又は2°毎の単位信号とを出力する。ここで、基準
信号の周期、あるいは所定時間内における単位信号の発
生数を計測することにより、機関回転速度Nを算出可能
である。
また、機関1のウォータジャケットに機関温度を代表す
る冷却水温度Twを検出する水温センサ15が設けられ
ている。更に、スロットル弁4には、スロットル弁4の
開度TVOをポテンショメータによって検出するスロッ
トルセンサ17が付設されている。
これらエアフローメータ13.クランク角センサ14、
水温センサ15などが機関運転状態検出手段に相当し、
スロットルセンサ17が加減速運転状態検出手段に相当
する。
また、排気マニホールド8の集合部に空燃比検出手段と
しての酸素センサ16が設けられ、排気中の酸素濃度を
介して吸入混合気の空燃比を検出する。前記酸素センサ
16は、例えば有底円筒状で閉塞端部が排気中に臨ませ
られ濃淡電池用固体電解質として用いられる酸素イオン
伝導体であるジルコニア(ZrO□)チューブの内側の
大気と外側の排気との酸素濃度の比により起電力を発生
させるものである。そして、ジルコニアチューブの外側
の面に酸化触媒として機能する白金を蒸着してなる白金
触媒層を設け、−船釣に理論空燃比よりもリッチ混合気
で燃焼させたときに僅かに存在する0□とCOなとの未
燃成分とを結合させて外側の酸素濃度を略ゼロにするこ
とにより内外の酸素濃度比を大きくして大きな起電力を
発生させる一方、リーン混合気では酸素濃度差が小さく
殆ど電圧が発生せず、第16図に示すように理論空燃比
付近で起電力が急変する周知のものである。
ここにおいて、コントロールユニット12に内蔵された
マイクロコンピュータのCPUは、第17図〜第24図
にフローチャートとして示すROM上のプログラムに従
って演算処理を行い、燃料噴射を制御する。本実施例に
おいて、機関運転状態検出手段、空燃比検出手段、燃料
供給手段、加減速運転状態検出手段、加減速補正量記憶
手段(本実施例の場合RAMが相当し、ROMには加減
速補正量の初期値が記憶される)以外の各手段は、前記
第17図〜第24図の各フローチャートに示されるよう
にソフトウェア的に備えられている。
まず、第17図のフローチャートに示すルーチンを説明
する。このルーチンは、機関のイグニッションスイッチ
がONされたときに実行されるイニシャライズルーチン
であり、まずステップ11では、加減速学習が経験法で
あるか否かを判別する。加減速学習とは、後述するよう
に加減速時の空燃比修正のための増減補正量を加減速時
における空燃比ズレに基づいて学習修正するものである
ここで、未経験であると判別されたとき、即ち、新車時
(バックアップされるRAMの内容が消滅した場合も含
む)には、ステップ12へ進んで加速学習フラグfac
clrn及び減速学習フラグfdeclrnをそれぞれ
学習禁止状態を示す1にセットする。
そして、次のステップ13以降では、予めROMに記憶
されている各加減速補正量マツプ(初期値マツプ)のR
AMへの移行を行わせる。
まずステップ13〜16では、加速運転検出時に設定さ
れて燃料噴射量Tiを増量補正する加速増量補正係数K
FURLの設定要素である初期負荷補正係数TpKFL
、回転補正係数NKFL、開度変化率補正係数KFDT
VO,水温補正係数TwKFLがそれぞれ所定運転状態
に対応して書き換え不能に記憶されているROMのマツ
プを、書き換え可能な記憶手段であるRAMに移行させ
る。
また、ステップ17では、前記加速増量補正係数KFU
ELを定常運転移行時から回転同期でゼロにまで徐々に
減少させるための減少率TwDKFLのマツプをやはり
ROMからRAMに移行させる。
次のステップ18〜20では、減速運転検出中に設定さ
れた燃料噴射量Tiを減量補正する減速減量補正係数K
DCの設定要素である初期負荷補正係数TpKDC,回
転補正係数NKDC,基本減量補正係数KDCφがそれ
ぞれ所定運転状態に対応して記憶されているROMのマ
ツプをRAMに移行させる。
更に、ステップ21では、前記減速減量補正係数KDC
を定常運転移行時から時間同期でゼロにまで徐々に減少
させるための減少率DKDCのマツプをやはりROMか
らRAMに移行させる。
前述のROMに記憶されている各種補正係数は、機関の
初期状態にマツチングさせて設定された初期値であり、
機関の経時変化があって前記初期値によって加減速運転
時に所望の空燃比制御性が得られなくなると、後述する
学習修正によって前記RAMに記憶されている各種補正
係数が直接書き換えられる。また、機関の加減速運転時
には、RAMから対応する領域の補正量を読み出して燃
料噴射量の増減補正が行われる。
即ち、加減速補正量の学習書き換えを可能にすべくRA
Mに各種補正係数を移行させたものであり、ROMに記
憶される初期補正量を補正する学習値を別個に記憶させ
ROMのデータと前記学習値とによって最終的な加減速
補正量を設定するよう構成した場合に比べ演算時間を短
縮できるとう利点がある。更に、加減速補正量データを
RAMに移行させてRAMからデータを取り出すよう構
成することで、ROMからデータを読み出す場合に比べ
てアクセスタイムが短縮されて加減速補正のための演算
時間が短縮され、加減速運転時におけるバッググラウン
ドジョブの実行周期を短くすることかできるという二次
的な効果もある。
上記のようにしてROMに記憶されている各種加減速補
正係数のRAMへの移行が終了すると、次のステップ2
2では、CPU、RAM、Ilo。
学習補正係数KBLRC(空燃比フィードバック補正係
数LAMBDAなしのベース空燃比を目標空燃比に制御
するための学習係数)等をイニシャライズし、次のステ
ップ23では、後述する空燃比制御性の適正度合いを加
重平均する際に用いる重み付は定数Xを最大値である2
56に設定して〜最新値に重みが置かれるようにする。
一方、ステップ11で加減速学習が経験済であると判別
された場合には、ステップ12〜ステツプ21における
各種加減速補正係数のROMからRAMへの移行を行う
ことなくステップ22へ進む。従って、各種加減速補正
係数のROMからRAMへの移行は、学習を開始する前
に一回だけ実行される。
次に、第18図のフローチャートに示すルーチンは、加
速増量補正制御及び減速減量補正制御を含む燃料噴射量
設定ルーチンであって、所定微小時間(例えば10m5
)毎に実行される。
まず、ステップ51では、スロットルセンサ17で検出
したスロットル弁4の開度TVO,クランク角センサ1
4で検出した機関回転速度N、エアフローメータ13で
検出した吸入空気流量Q、水温センサ15で検出した冷
却水温度Tw等の機関運転状態を示す各種運転パラメー
タを人力する。
次のステップ52では、ステップ51で入力した機関回
転速度Nと吸入空気流量Qとに基づいて単位回転当たり
の吸入空気流itQに相当する基本燃料噴射量Tp(←
KXQ/N;には定数)を演算する。尚、エアフローメ
ータ13の代わりに吸気マニホールド5における吸気圧
を検出する吸気圧センサを設け、該吸気圧センサで検出
した吸気圧に基づいて前記基本燃料噴射量Tpを設定す
る構成であっても良い。
また、ステップ53では、前回ステップ51で入力した
スロットル弁開度TVOと今回の入力値との比較によっ
て、単位時間(例えば本ルーチン実行周期である10m
5)当たりのスロットル弁開度変化率ΔTVOを算出す
る。
そして、ステップ54では、ステップ53で演算した開
度変化率ΔTVOと、予め設定した加速判定レベルの開
度変化率ΔTVOとを比較することによって、機関1が
加速運転状態であるか否かを判別する。
ここで、スロットル弁4が所定以上の割合で開動作され
ていて機関1が加速運転状態であると判別されたときに
は、ステップ55へ進んでステップ54における加速判
別が初回であるか否かを判別する。尚、この加速判別が
初回であるか否かの判定は、初期値がゼロである加速判
定フラグFKを用いて行うようにしても良く、−回加速
判別されたら前記加速判定フラグFKを1(加速判定が
初回でないことを示す)に設定することで加速判別が初
回であるか2回目以降であるかを判別できる。
ステップ55で加速判別が初回であると判別されたとき
にはステップ56に進み、加速運転初期における各種運
転パラメータの記録を行い、加速増量補正の初期負荷補
正や後述する過渡学習制御における基本加速状態判別に
用いるようにする。ここでは、ステップ51で今回入力
した冷却水温度Tw。
機関回転速度N及びステップ52で今回演算した基本燃
料噴射量TPそれぞれを、加速初期状態の運転データで
あることを示すTwf、Nf、Tpfに代入して、後に
加速運転状態の初回判別が再度なされるまで前記加速初
期運転データを記憶維持する。
次のステップ57では加速判定フラグFKを1にセット
して、ステップ55におけるフラグ判定に基づく初回判
別で、次回以降においては初回でないと判別されるよう
にする。
ステップ58では、ステップ53で今回演算され加速判
定の元になったスロットル弁開度変化率ΔTVOを加速
運転時における最大開度変化率DMAXTVOに設定す
る。
ステップ59では、ステップ56で設定した基本燃料噴
射量Tpの加速初期データTpfに基づいて燃料噴射量
の加速増量補正制御における初期負荷補正係数TpKF
Lを、RAMに記憶されているTpf−TpKFLマツ
プから検索して求める。
前記初期負荷補正係数TpKFLは、加速初期の基本燃
料噴射量Tpfが小さな低負荷状態からの加速時ほど大
きな値(補正係数の増大に応じて燃料噴射量が増大補正
される)に設定されるようにしてあり、これによって大
きな機関負荷変化に対する燃料供給の遅れに対応できる
ようにしである。
ステップ59における初期負荷補正係数’rpKFLの
設定が終了するとステップ60へ進むが、ステップ55
で加速判定が初回でないと判別されたときには前記ステ
ップ56〜59をジャンプしてステップ60へ進む。
ステップ60では、今回ステップ53で演算した開度変
化率ΔTVOと、前回までにおいて設定されている最大
開度変化率DMAXTVOとを比較する。そして、今回
設定された開度変化率ΔTVOが前回までの最大開度変
化率DMAXTVOを上回ると判定されたときには、ス
テップ61へ進んで今回の演算された開度変化率ΔTV
Oを最大開度変化率DMAXTVOに更新設定すること
により、加速判定中において演算された開度変化率ΔT
VOの最大値が前記最大開度変化率DMAXTVOにピ
ックアップされるようにする。一方、今回設定された開
度変化率ΔTVOが前回までの最大開度変化率DMAX
TVO以下であると判定されたときには、ステップ61
をジャンプすることにより最大開度変化率DMAXTV
Oを前回値のままとする。
前記最大開度変化率DMAXTVOは、開度変化率ΔT
VOに応じて設定される後述する開度変化率補正係数K
FDTVOを検索するデータとなるものであり、該開度
変化率補正係数KFDTVOはΔTVOが大きい急加速
時ほど大きな値に設定されるものであるから、DMAX
TVOは開度変化率補正係数KFDTVOの最大値を検
索するデータとなる。そして、加速運転時には途中でス
ロットル弁4の開度変化率ΔTVOが変化するが、加減
速運転時の空燃比制御性は、補正量(補正係数)の最大
値に最も影響されるものであるから、後述するように一
連の加速における前記最大開度変化率DMAXTVOに
対応させて加速補正量の学習を実行させる。
ステップ62では、現在の運転状態がQフラットゾーン
に該当する運転状態であるか否かを判別する。前記Qフ
ラットゾーンとは、スロットル弁4が開度変化していて
も実際の吸入空気流量Qに変化が生じない高負荷高回転
運転状態であり、開度変化率ΔTVOに基づいて加速判
定されても実際には吸入空気流量Qが変化しないので定
常運転として取り扱うべき運転状態である。
前記Qフラットゾーンの判別は、例えば、機関回転速度
Nとスロットル弁開度TVOとで区分される運転領域に
おける所定の高負荷高回転運転領域であるか、または、
所定の全負荷基本燃料噴射量4/4Tpよりもステップ
52で演算された基本燃料噴射量Tpが大きいか否かに
よって行う。
ステップ62で現在の運転状態がQフラットゾーンであ
ると判定されると、開度変化率ΔTVOに基づいて機関
1が定常運転状態であると判別されたときと同様にステ
ップ90へ進むが、Qフラットゾーンでないと判定され
たときには燃料噴射量の加速増量補正を行うべくステッ
プ63へ進む。
ステップ63では、加速判定中における開度変化率ΔT
VOの最大値である最大開度変化率DMAXTVOに基
づいて開度変化率補正係数KFDT■0をRAMのマツ
プから検索して求める一方、ステップ51で今回人力し
た冷却水温度Twに基づいて水温補正係数TwKFLを
やはりRAMのマツプから検索して求める。そして、前
記開度変化率補正係数KFDTVOと前記水温補正係数
TwKFLとを乗算して基本増量補正係数KFUELφ
(”TwKFLXTwKFL)を演算する。
ここで、前記開度変化率補正係数KFDTVOは、開度
変化率ΔTVOが大きな急加速時ほど大きな値に設定さ
れ、急加速時の燃料供給制御の遅れに対応するものであ
り、また、前記水温補正係数TwKFLは、吸気マニホ
ールド5の内壁に沿って液状に流れる燃料(壁流)量が
多くなる低温時により大きな値に設定されて、壁流の増
大による燃料不足に対応するものである。
ステップ63で基本増量補正係数KFUELφを演算す
ると、次のステップ64では前回までの基本増量補正係
数KFUELφの最大値である最大基本係数MAXKF
φと、今回演算した基本増量補正係数KFUELφとを
比較する。そして、今回の演算値KFUELφがより大
きいと判別されると、ステップ65で今回演算されたK
FUELφを最大基本係数MAXKFφに更新設定する
。一方、今回の演算値KFUELφが前回までのMAX
KFφ以下であると判別されたときには、ステップ65
をジャンプすることにより、MAXKFφを前回値のま
まとする。
このように、加速判定中において微小時間毎に基本増量
補正係数KFUELφを演算し、その最大値MAXKF
φをピックアップする。
また、次のステップ66では、ステップ56で設定した
加速初期の機関回転速度Nfに基づいて回転補正係数N
KFLをRAMのマツプから検索して求める。この回転
補正係数NKFLは、加速が低回転側から開始されたと
きにより大きな値に設定されてより燃料噴射量が増量補
正されるようにしである。
次のステップ67では、ステップ59で求められた初期
負荷補正係数TpKFLと、上記ステップ66で求めた
回転補正係数NKFLと、ステップ64.65でピック
アップされた加速判定中における基本増量補正係数KF
UELφの最大値MAXKFφとを乗算して加速増量補
正係数KFUEL (←TpKFLxNKFLxMAX
KFφ)を演算し、次のステップ68では、ステップ6
7で演算した加速増量補正係数KFURLを後述する加
速増量有効時間TKFLφの演算に用いられるメモリ値
MTKFLφとして設定する。
また、今回ステップ54で加速判定がなされており燃料
噴射量の減速減量補正を行う必要がない状態であるので
、次のステップ69で減速減量補正係数KDCをゼロに
セットする。
ステップ70では、ステップ54での加速判定に基づい
て加速増量の効力状態を人間の主観的な曖昧さで示すフ
ァジィ制御のメンバーシップ値macCを最大値である
1、0に設定する。
前記メンバーシップ値maccは、加速判定中において
は1oOに設定される一方、加速運転から定常運転に移
行して加速増量補正係数KFURLが加速時の最終値か
ら回転同期で徐々に減少されてゼロに戻るのに従って1
.0から徐々にゼロに近づくよう設定されるものである
。従って、このメンバーシップ値maccによって加速
増量補正係数KFURLが加速運転状態に基づいて設定
されている状態か、加速から定常に移行してどのくらい
ゼロに近づいている状態かを、実質的な偏差ではなく人
間の主観的な曖昧さで判別できるようになっている。そ
して、このメンバーシップ値maccの値に基づいて加
速増量補正係数KFURLの加速中設定値と減少特性と
の学習修正割合(修正分担率)を設定するものであり、
かかる学習補正制御については後に詳細に説明する。
ステップ71では、ステップ67で設定した加速増量補
正係数KFUELに基づきこの状態から定常運転に移行
した場合にKFUELが減少特性値TwDKFLによる
減少割合で減少補正されてゼロに戻るまでの時間である
加速増量有効時間TKFLφを次式に従って演算する。
前記減少特性値TwDKFLは、機関単位回転当たりの
減少割合を示すものであり、燃料の霧化性が悪化する冷
機状態(冷却水温度Twの低い状態)ほど小さな値に設
定されて、高温時に比べ加速増量補正係数KFURLに
よる増量補正が長く機能するようにしである。また、前
述のように加速増量補正係数KFURLは、減少特性値
TwDKFLにより回転同期で減少するため、KFUE
Lがゼロになるまでの時間を求めるべく現状の回転速度
Nに基づいてゼロに戻るまでの回転数を時間に換算する
ようにしである。
更に、加算演算される150m5は、酸素センサ16の
反応遅れ時間(検出応答遅れ時間)であり、例えば第2
5図に示すように、加速増量補正係数KFUELの減少
割合が急過ぎて(減少率TwDKFLが大き過ぎて)、
加速増量補正係数KFUELがゼロになる寸前の増量補
正量が必要量よりも少なかった場合には、この燃料供給
量の不足が直ちに酸素センサ16によって検出されるも
のではなく、所定の検出遅れ時間が経過した後に酸素セ
ンサ16で検出されて空燃比フィードバック補正係数L
AMBDAがこれによって変化するようになる。
このため、加速増量補正係数KFURLによる増量補正
がなされているときの空燃比変化のみに注目していると
、前述のようなKFUELがゼロになってからの空燃比
変化がKFUELの設定不良によって発生していること
を見逃すことになってしまう。従って、本実施例では、
前記150m5程度の酸素センサ16反応遅れ時間を加
速増量有効時間TKFLφに加算することで、加速増量
補正係数KFURLがゼロに戻ってからもこの加算した
時間の間で空燃比変化を監視できるようにしたものであ
り、加速増量有効時間TKFLφは加速増量補正の結果
が空燃比に影響している時間と見做すことができるもの
である。
一方、前記ステップ54でのスロットル弁開度変化率Δ
TVOに基づく加速判定において加速状態でないと判定
された場合には、ステップ72へ進んでやはり開度変化
率ΔTVOに基づき減速判定を行う。
即ち、ステップ72では、ステップ53で演算した開度
変化率ΔTVOと、予め設定した減速判定レベルの開度
変化率ΔTVOとを比較することによって、機関1が減
速運転状態であるか否かを判別する。
ここで、スロットル弁4が所定以上の割合で閉動作され
ていて機関1が減速運転状態であると判別されたときに
は、ステップ73へ進んでステップ72における減速判
別が初回であるか否かを判別する。尚、この減速判別が
初回であるか否かの判定は、前述した加速初回判別の場
合と同様に、初期値がゼロである減速判定フラグFGを
用いて行うようにしても良く、−回減速判別されたら前
記減速判定フラグFCを1(減速判定が初回でないこと
を示す)に設定することで減速判別が初回であるか2回
目以降であるかを判別できる。
ステップ73で減速判別が初回であると判別されたとき
にはステップ74に進み、減速運転初期における各種運
転パラメータの記録を行い、減速減量補正の初期負荷補
正や、後述する過渡学習制御における基本減速状態判別
に用いるようにする。
ここでは、ステップ51で今回入力した冷却水温度Tw
機関回転速度N及びステップ52で今回演算した基本燃
料噴射量Tpそれぞれを、減速初期状態の運転データで
あることを示すTwf2.Nf2、Tpf2に代入して
、後に減速運転状態の初回判別が再度なされるまで前記
減速初期運転データを記憶維持する。
次のステップ75では減速判定フラグFCを1にセット
して、ステップ73におけるフラグ判定に基づく初回判
別で、次回以降においては初回でないと判別されるよう
にする。
ステップ76では、ステップ53で今回演算され減速判
定の元になったスロットル弁開度変化率ΔTvOを減速
運転時における最大開度変化率NDMAXTVO(閉方
向の開度変化率最大値)に設定する。
ステップ77では、ステップ74で設定した基本燃料噴
射量Tpの減速初期データTpf2に基づいて燃料噴射
量の減速減量補正制御における初期負荷補正係数TpK
DCを、RAMに記憶されているTp f 2−TpK
DCマツプから検索して求める。前記初期負荷補正係数
TpKDCは、減速初期の基本燃料噴射量Tpf2が大
きな高負荷状態からの減速時ほど大きな値に設定されて
より燃料噴射量が減量補正されるようにしてあり、これ
によって機関負荷の大きな減少変化による過剰燃料供給
に対応できるようにしである。
ステップ77における初期負荷補正係数TpKDCの設
定が終了するとステップ78へ進むが、ステップ73で
減速判定が初回でないと判別されたときには前記ステッ
プ74〜77をジャンプしてステップ78へ進む。
ステップ78では、今回ステップ53で演算した開度変
化率ΔTVOと、前回までにおいて設定されている最大
開度変化率NDMAXTVOとを比較する。そして、今
1回設定された開度変化率ΔTVOが前回までの最大開
度変化率NDMAXTVOを上回ると判定されたときに
は、ステップ79へ進んで今回の演算された開度変化率
ΔTVOを最大開度変化率NDMAXTVOに更新設定
することにより、減速判定中において演算された開度変
化率ΔTVOの最大値が前記最大開度変化率NDMAX
TVOにピックアップされるようにする。−方、今回設
定された開度変化率ΔTVOが前回までの最大開度変化
率NDMAXTVO以下であると判定されたときには、
ステップ79をジャンプすることにより最大開度変化率
NDMAXTVOを前回値のままとする。
ステップ80では、現在の運転状態がQフラットゾーン
(スロットル弁4の開度変化に伴って吸入空気流量Qが
変化しない運転領域)に該当する運転状態であるか否か
を、前述のステップ62のときと同様にして判別する。
ステップ80で現在の運転状態がQフラットゾーンであ
ると判定されると、開度変化率ΔTVOに基づいて機関
1が定常運転状態であると判別されたときと同様にステ
ップ90へ進むが、Qフラットゾーンでないと判定され
たときには燃料噴射量の減速減量補正を行うべくステッ
プ81へ進む。
ステップ81では、ステップ51で今回入力し・た冷却
水温度Twに基づいて燃料噴射量の減速減量補正制御に
おける基本減量補正係数KDCφをRAMのマツプから
検索して求める。
ここで、前記基本減量補正係数KDCφは、燃料の霧化
性が悪化して壁流が増大する冷機時(冷却水温度Twが
低い時)ほど増大設定されてより燃料噴射量が減量補正
されるようにしてあり、これにより、壁流増大による減
速運転時の空燃比リッチ化を抑止する。
ステップ81で基本減量補正係数KDCφを求めると、
次のステップ82では前回までの基本減量補正係数KD
Cφの最大値である最大基本係数MAXKDCφと、今
回演算した基本減量補正係数KDCφとを比較する。そ
して、今回の演算値KDCφがより大きいと判別される
と、ステップ83で今回演算されたKDCφを最大基本
係数MAXKDCφに更新設定する。一方、今回の演算
値KDCφが前回までのMAXKDCφ以下であると判
別されたときには、ステップ83をジャンプすることに
より、MAXKDCφを前回値のままとする。
このように、減速判定中において微小時間毎に基本減量
補正係数KDCφを演算し、その最大値MAXKDCφ
をピックアップする。
また、次のステップ84では、ステップ74で設定した
減速初期の機関回転速度Nf2に基づいて減速減量補正
制御における回転補正係数NKDCをRAMのマツプか
ら検索して求める。この回転補正係数NKDCは、減速
が高回転側から開始されたときにより大きな値に設定さ
れてより燃料噴射量が減量補正されるようにしである。
次のステップ85では、ステップ77で求められた初期
負荷補正係数TpKDCと、上記ステップ84で求めた
回転補正係数NKDCと、ステップ82.83でピック
アップされた減速判定中における基本減量補正係数KD
Cφの最大値MAXKDCφとを乗算して減速減量補正
係数KDC(←’rpKDCXNKDCXMAXKDC
φ)を演算し、ステップ86ではステップ85で演算し
た減速減量補正係数KDCを後述する減速減量有効時間
TKDCφの演算に用いられるメモリ値MKDCとして
設定する。
また、今回ステップ72で減速判定がなされており燃料
噴射量の加速増量補正を行う必要がない状態であるので
、次のステップ87で加速増量補正係数KFURLをゼ
ロにセットする。
ステップ88では、ステップ72での減速判定に基づい
て燃料噴射量の減速減量の効力状態を人間の主観的な曖
昧さで示すファジィ制御のメンバーシップ値mdecを
最大値である1、0に設定する。
前記メンバーシップ値mdecは、加速時に設定される
前記メンバーシップ値maccと同様に、減速判定中に
おいては1.0に設定される一方、減速運転から定常運
転に移行して減速減量補正係数KDCが減速時の最終値
から時間同期で徐々に減少されてゼロに戻るのに従って
1.0から徐々にゼロに近づくよう設定されるものであ
る。従って、このメンバーシップ値mdecによって減
速減量補正係数KDCが減速運転状態に基づいて設定さ
れている状態か、減速から定常に移行してどのくらいゼ
ロに近づいている状態かを、実質的な偏差ではなく人間
の主観的な曖昧さで判別できるようになっている。そし
て、このメンバーシップ値mdecの値に基づいて減速
減量補正係数KDCの減速中膜定値と減少特性との学習
修正割合(修正分担率)を設定するものであり、かかる
学習修正制御については後に詳細に説明する。
ステップ89では、ステップ85で設定した減速減量補
正係数KDCに基づきこの状態から定常運転に移行した
場合にKDCが減少特性値DKDCによる減少割合で減
少補正されてゼロに戻るまでの時間である減速減量有効
時間TKDCφを次式に従って演算する。
前記減少特性値DKDCは、単位時間当たりの減少割合
を示すものであり、燃料の霧化性が悪化する冷機状態(
冷却水温度Twの低い状態)ほど小さな値に設定されて
、高温時に比べ減速減量補正係数KDCによる減量補正
が長く機能するようにしである。更に、前述のステップ
71における加速増量有効時間TKFLφの演算の場合
と同様な理由によって酸素センサ16の反応遅れ時間(
検出遅れ時間)を見込んで所定時間(例えば150m5
)が加算されるようにしである。
一方、ステップ72において開度変化率ΔTVOに基づ
き減速運転状態でないと判定されたとき、即ち、加速運
転状態でも減速運転状態でもなくスロットル弁4の開度
TVOが略、一定に安定している定常運転状態であると
認められるときと、ステップ62若しくはステップ80
でQフラットゾーン(スロットル弁4の開度変化に吸入
空気流量Qが追従しない運転領域)であると判定された
ときには、ステップ90へ進む。
ステップ90では、加速判定フラグFKの判別を行い、
加速判定フラグFKが1であって前回まで継続した加速
判定がなされていた状態であるときには、ステップ91
へ進んで加速増量の減少開始からの経過時間を計測する
ためのタイマTmAをゼロリセットした後、ステップ9
5へ進んで加速判定フラグFKをゼロにセットする。
また、ステップ90で加速判定フラグFKがゼロである
と判定されたときには、ステップ92へ進んで減速判定
フラグFCの判別を行い、減速判定フラグFCが1であ
って前回まで継続した減速判定がなされていた状態であ
るときには、ステップ93へ進んで減速減量の減少開始
からの経過時間を計測するためのタイマTmDをゼロリ
セットした後、ステップ95へ進んで減速判定フラグF
Gをゼロにセットする。
更に、ステップ92で減速判定フラグFCがゼロである
と判定され、加速判定フラグFK及び減速判定フラグF
Gが共にゼロであって定常運転状態の判定が継続して行
われているときには、ステップ94へ進んで各タイマT
mA、TmDを1アップさせる。即ち、加速運転又は減
速運転から定常運転に移行したときには、初回において
タイマTmA、TmDをゼロリセットした後、本ルーチ
ン実行周期毎に1アツプさせて行って加速又は減速から
定常運転に移行してからの経過時間が計測されるように
したものである。
そして、次のステップ96では加速増量補正係数KFU
ELの回転同期の減少特性値TwDKFLをRAMのマ
ツプから冷却水温度Twに基づいて検索して求め、更に
、次のステップ97では減速減量補正係数KDCの時間
同期の減少特性値DKDCをやはりRAMのマツプから
冷却水温度Twに基づいて検索して求める。
ステップ98では、ステップ97で求めた減少特性値D
KDCを前回までの減速減量補正係数KDCから減算し
て新たに減速減量補正係数KDCとして設定し、ステッ
プ99ではステップ98で減少させて新たに設定した減
速減量補正係数KDCがゼロ以上であるか否かを判定し
て、ゼロ以下であるときにはステップ100で減速減量
補正係数KDCをゼロにセットする。即ち、減速減量補
正係数KDCが設定される減速運転から定常運転状態に
移行すると、本ルーチン実行周期毎に減速特性値DKD
Cだけ減速減量補正係数KDCを減少させて行き、かか
る減少補正で減速減量補正係数KDCがゼロ未満の数値
に設定されることがないように、ステップ100でKD
Cをゼロにセットする。
一方、加速増量補正係数KFUELは、機関回転同期で
減少させて加速直後の増量補正分を機関回転速度Nに対
応させる必要があるために、本ルーチンではなく第19
図のフローチャートに示す回転同期実行のKFUEL減
少ルーチンで減少設定される。
まず、ステップ111では、前回の加速増量補正係数K
FURLから減少特性値TwDKFLを減算して減少補
正してその値を減少補正値KFUEL2とする。
そして、次のステップ112では、前記減少補正値KF
UEL2がゼロ以下であるか否かを判別し、KFUEL
2がゼロ以下であると判定されるときには、ステップ1
13へ進んでKFUEL2をゼロに設定することで、ゼ
ロ未満の数値がKFUEL2として設定されることを回
避し、KFUEL2がゼロを越えると判別されたときに
はステップ113をジャンプしてステップ114へ進む
ステップ114では、最新の加速増量補正係数KFUE
Lとステップ111で減少補正された減少補正値KFU
EL2とを比較し、KFUEL2≧KFUELであると
きにはステップ115へ進んでKFUEL2を加速増量
補正係数KFURLとして設定し、KFUEL2<KF
UELであるときには本ルーチンで加速増量補正係数K
FURLの更新を行うことなくそのまま終了させる。
即ち、本ルーチンは機関の加減速運転状態とは無関係に
機関回転に同期して実行されるものであるため、回転に
同期して加速増量補正係数KFURLを減少補正させる
制御を常時行う一方、前記ステップ67で設定される最
新の加速増量補正係数KFURLを読込んで、減少補正
させたものと最新値とを比較するものである。従って、
−船釣な加速状態では、ステップ67で設定される加速
増量補正係数KFURLがそのまま最終値として設定さ
れるが、加速判定から定常運転に移行してステップ67
における時間同期の設定が行われないようになると、前
回の加速増量補正係数KFUEL−最新のKFUELと
なって、結果、加速から定常に移行するとKFUELが
減少特性値TwDKFLに従って回転同期で徐々にゼロ
にまで減少設定されるものである。尚、加速増量は補正
係数KFURLの減少途中であっても減速運転に移行し
た場合には、前記ステップ87において加速増量補正係
数KFUELは直ちにゼロにリセットされる。
ここで、再び第18図のフローチャートに戻って説明す
ると、前述のようにして加速増量補正係数KFUEL及
び減速減量補正係数KDCが加減速運転から定常運転に
移行することで減少補正されると、加速増量及び減速減
量の効力状態を示すファジィ制御のメンバーシップ値m
acc、mdeCをそれぞれ1.0から徐々に減少させ
て行き、前記メンバーシップ値mace、mdecの減
少が増減補正の効力状態の低下を示すようにする必要が
ある。
このため、まずステップ101では、下式に従ってメン
バーシップ値macc(加速増量補正制御の効力状態を
示す)の値を演算する。
かかる式に従ってメンバーシップ値maccを設定すれ
ば、定常運転判定の初回には加速状態と状態と同様に1
.0に設定されるが、加速運転から定常運転に移行した
ときからの経過時間であるタイ77mAが大きくなるに
従って徐々に減少し、加速増量有効時間TKFLφとタ
イマTmA値とが一致するとmaccはゼロになる。従
って、メンバーシップ値maccの値は、1.0である
ときに加速運転状態であって加速増量補正係数KFUE
Lが設定されている状態を示し、1.0未満の数値にな
ると小さくなるに従って加速増量補正係数KFURLの
減少補正が進行している状態を示すことになり、加速運
転時に検出した空燃比制御エラー量をそのときのメンバ
ーシップ値maccとセットで記憶させれば、加速運転
中の増量補正量設定値と減少率とをそれぞれどの程度の
割合で修正するべきであるかを前記メンバーシップ値m
aCCに基づいて判断できるようにしである。
また、減速減量補正におけるメンバーシップ値mdec
(i速減量補正制御の効力状態を示す)も同様にして下
式に従って演算される。
メンバーシップ値mdecも前記メンバーシップ値ma
ccと同様に、1.0であるときに減速運転状態であっ
て減速減量補正係数KDCが設定されている状態を示し
、1.O未満の数値になると小さくなるに従って減速減
量補正係数KDCの減少補正が進行してい蚤状態を示す
そして、加速運転状態でおいてステップ71での処理を
行った後、減速運転状態においてステップ89での処理
を行った後、更に、ステップ101及びステップ102
におけるメンバーシップ値ma c c。
mdecの演算終了後は、ステップ103へ進む。
ステップ103では、下式に従って各種補正係数C0E
Fを設定する。
C0EF←1+KFUEL−KDC+KMR十KTRM
+KTWfKAS十KHOT ここで、KFUELは前述の加速増量補正係数、KDC
は前述の減速減量補正係数である。また、KMR及びK
TRMは高負荷高回転領域における空燃比補正係数であ
り、機関回転速度Nと基本燃料噴射量Tpとに対応して
予め記憶されており、KMRは高負荷高回転領域ではO
より大きな値に設定され、また、KTRMは中回転以下
の低負荷領域でマイナスの値でそれ以外はゼロに設定さ
れる。KTwは水温増量補正係数、KASは始動及び始
動後増量補正係数、KHOTは高水温補正係数である。
前記各種補正係数C0EFがステップ103で設定され
ると、次のステップ104において最終的な燃料噴射量
Tiが下式に従って演算される。
T 14−T p XLAMBDAXKBLRCX C
OE F + T sここで、L、AMBflAは実際
の空燃比を目標空燃比にフィードバック補正制御するた
めの空燃比フィードバック補正係数であり、この空燃比
フィードバック補正係数LAMBDAの設定制御にって
いは後に詳細に説明する。また、前記KBLRCは学習
補正係数であり、前記空燃比フィードバック補正係数L
AMB−DAの基準値(1,0)からの偏差を学習する
ことにより更新設定され、空燃比フィードバンク補正係
数LAMBDAなしのベース空燃比が目標空燃比になる
ようにす、るものである。更に、前記Tsは、バッテリ
電圧の変化による燃料噴射弁6の有効開弁時間の変化を
補正するための補正量である。
このようにして燃料噴射量Tiが設定されると、この燃
料噴射量Tiが出力レジスタにセットされ、所定の噴射
タイミングになるとこの燃料噴射量Tiが読出され、読
出された燃料噴射量Tiに相当するパルス巾の駆動パル
ス信号が燃料噴射弁6に供給されることで燃料噴射弁6
が所定時間開弁じて燃料が機関1に噴射供給される。
次に、第20図のフローチャートに示すルーチンは、空
燃比フィードバック制御ルーチンであって、機関回転に
同期して実行され、実際の空燃比を目標空燃比である理
論空燃比に近づけるように燃料噴射量Tiをフィードバ
ック補正するための空燃比フィードバック補正係数LA
MBDAを比例・積分制御により設定すると共に、過渡
学習制御のためにリッチ・リーン制御量等をその検出時
期と共にピックアップする。
まず、ステップ131では、酸素センサ16の出力電圧
Vozを入力する。そして、次のステップ132では、
空燃比フィードバック制御における初期条件とクローズ
制御条件が共に揃っているか否かを判別する。
前記初期条件とは、例えば、水温センサ15によって検
出される冷却水温度Twが所定温度(例えば15°C)
以上で、かつ、酸素センサ16の出力電圧Vo、が目標
空燃比である理論空燃比相当のスライスレベル電圧(例
えば500mV)に対して所定以上の偏差を有している
場合(例えばVOz>700mV orV Oz < 
230mV)である。また、前記クローズ制御条件とは
、第26図に示すように、機関回転速度N及び基本燃料
噴射量Tpがそれぞれ所定値以下である低中速低中負荷
運転状態である。
ステップ132で初期条件とクローズ制御条件が共に揃
っていると判別されると、ステップ133へ進む。ステ
ップ133では、酸素センサ16の出力電圧Vo2と目
標空燃比(理論空燃比)相当のスライスレベル電圧(例
えば500mV)とを比較することにより、機関吸入混
合気の空燃比が目標空燃比に対してリッチ(過濃)であ
るかリーン(希薄)であるかを判別する。
ここで、酸素センサ16の出力電圧Vo、に基づいて現
在の空燃比がリッチ状態である(Vo□>500mV)
と判別されると、ステップ134でこのリッチ判別が初
回であるか否かを判別する。
尚、この初回判別は、初期値がゼロである初期判別用フ
ラグfR,fLによって行うことができる。係る初期判
別用フラグfR,fLによる初回判別のため、ステップ
134で初回判別がなされたときには、ステップ135
でリッチ初回判別のフラグfRを1に設定すると共に、
リーン初回判別のフラグfLをゼロに設定する。
このようにして空燃比リッチ状態の初回判別がなされる
と、ステップ136では今回のリッチ初回判定がなされ
る前のリーン判定時におけるリッチ制御時間(空燃比を
目標空燃比に戻すため増量補正制御時間)Tmrich
をピックアップして、メモリ値M T mrichとす
る。
即ち、酸素センサ16は目標空燃比に対するリッチ・リ
ーンをON・OFF的に判別するものであって、空燃比
フィードバック制御においては目標空燃比に対してリッ
チ・リーンを繰り返すことによって平均的な空燃比を目
標空燃比に制御するものであるから、フィードバック制
御中においてリッチ初回判別があった場合には、前回以
前では空燃比がリーン状態であって空燃比をリッチ化さ
せる制御(リッチ制′4B)が行われていたものである
と見做すことができる。従って、リッチ状態の初回判別
がなされたときにそれまでのリッチ制御時間Tmric
hをピックアップするものである。
前記リッチ制御時間Tmrich及び後述するり一ン制
御時間T m 1eanは、第21図のフローチャート
に示す所定微小時間(例えば10m5)毎に実行される
ルーチンに従って計測される。ここで、ステップ201
において前記ステップ132と同様にクローズ制御条件
の成立を判別し、クローズ制御条件が成立しているとき
には、ステップ202へ進んでリッチ初回判別のフラグ
fRの1orOを判別する。そして、リッチ初回判別の
フラグfRがゼロであってリーン判別がなされていると
き(リーン初回判別のフラグfLが1であるとき)には
、ステップ203へ進んでリッチ制御時間Tmrich
を1アツプさせる一方、ステップ202でリッチ初回判
別のフラグfRが1であってリッチ判別がなされている
(リーン初回判別のフラグfLが1である)と判別され
るとステップ204へ進んでリーン制御時間Tm1ea
nを1アツプさせる。また、ステップ201でクローズ
制御条件が成立していないと判別されたときには、ステ
ップ205へ進んでステップ203と同様にリッチ制御
時間Tmrichを1アツプさせる。
尚、クローズ制御条件が成立していないときに、リッチ
制御時間Tmrichを所定微小時間毎に1アツプさせ
るのは、クローズ制御条件が不成立のときには空燃比が
一般的にリッチであって、目標空燃比を下回るような空
燃比のリーン化が発生したときに特に運転性が大きく影
響されるため、リーン時間のみを検出するよう構成した
ものであり、後述するステップ179〜ステツプ185
で酸素センサ16の出力電圧■0□に基づき空燃比リー
ンが検出された初回に前記リッチ制御時間Tmrich
がゼロリセットされて、クローズ条件不成立時にはリー
ン検出時間をリッチ制御時間Tmr−ichとして設定
するようになっている。従って、この場合前記リッチ制
御時間Tmrichは、空燃比をり・ソチ補正制御すべ
きリーン検出時間と読み直すことができる。
再び第20図のフローチャートに戻って説明すると、前
述のようにして計測されるリッチ制御時間Tmrich
がステップ136でピックアップされ、空燃比が目標空
燃比に対してリーンであった時間が設定される。次のス
テップ137では、次回のりツチ制御時間Tmrich
の計測のために、Tmrichをゼロリセットする。
また、次のステップ138では、ステップ136でピッ
クアップしたリッチ制御時間Tmrichにおける空燃
比フィードバック補正係数LAMBDAのリッチ制御量
の総量5richをピックアップしてメモリ値Mric
hに設定する。前記リッチ制御量の総量5richの設
定については後に詳細に説明する。そして、ステップ1
39では、次回におけるリッチ制御量の総量5rfch
 (リッチ化制御の積算値)を求めるために前記5ri
chをゼロリセットする。
ステップ140では、前述のようにして求められるリッ
チ制御時間Tmrich及びリッチ制御総量5rich
を時系列的にメモリするためのカウンタ値Iを1アツプ
させる。
次のステップ141では、空燃比フィードバック補正係
数LAMBDAを比例・積分制御によって変化させるた
めの比例骨(リッチ判定初回における比例骨)PLを、
予め機関回転速度Nと基本燃料噴射量Tpとによって区
分される複数の運転状態毎にに前記比例骨PLを記憶さ
せであるROM上のマツプから現状のN、Tpに基づい
て検索して求める。
ステップ142では、前回の空燃比フィードバック補正
係数LAMBDA (初期値1)から前記比例骨PLを
減算することによりLAMBDAを減少させ、結果、前
記空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを乗算し
て求められる最終的な燃料噴射fiTiの減量補正がな
されて、空燃比のリッチ状態が解消されるようにする。
即ち、本実施例においては、リッチ・リーンの初回判別
時には、所定の比例骨Pによって空燃比フィードバック
補正係数LAMBDAを増減させると共に、その後空燃
比が反転するまでは機関回転に同期させて所定の積分分
■で空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを増減
変化させて行くものである。
ステップ143では、ステップ141で求めた比例骨P
Lをリーン制御の総量5leanとして設定する。
そして、次のステップ144.145では、ステップ1
36及びステップ138でメモリしたリッチ制御時間T
mrich及びリッチ制御総量5richを、ファジィ
理論に基づいて設定したメンバーシップ関数に基づいて
それぞれ空燃比のリッチ化度合い(空燃比制御エラー量
の大きさ度合い)を示すメンバーシップ値mtmr、m
srにそれぞれ変換する。
前記メンバーシップ値mtmrは、リッチ制御時間Tm
richの長短を人間の主観的な曖昧さに示すものであ
り、リッチ制御時間T mrichが長くなるほど1に
近い値に設定されるようになっている。
また、前記メンバーシップ値msrは、リッチ制御総量
5richの大小を人間の主観的な曖昧さに示すもので
あり、リッチ制御総量5richが大きくなるほど1に
近い値に設定されるようになっている。このように、リ
ッチ制御時間Tmrichとリッチ制御総量5rich
とをそれぞれ所定関数に基づいてメンバーシップ値mt
mr、msrに変換すれば、単位の異なる2つのパラメ
ータを空燃比のリッチ化度合いを示す等価のデータとし
て取り扱うことができるようになる。
そして、次のステップ146では、ステップ144゜1
45で求めたメンバーシップ値mtmr、msrを比較
し、リッチ制御時間Tmrichに基づくメンバーシッ
プ値mtmrがより大きいときにはステップ147へ進
んでリッチ制御量(空燃比のリーン側へのズレ量)を示
すメンバーシップ値mrとしてmtmrを設定し、リッ
チ制御総量5richに基づくメンバーシップ値msr
がより大きいときにはステップ148へ進んでリッチ制
御量を示すメンバーシップ値mrとしてmsrを設定す
る。
即ち、空燃比フィードバック補正係数LAMBDAは、
運転状態によって異なる比例骨Pと積分分■とによって
変化するため、リッチ制御時間Tmrichが短い場合
であってもリッチ制御総量5richが大きいときには
リッチ制御量(空燃比のリーン側へのズレ量)は大であ
り゛、また、リッチ制御時間Tmrichが長い場合で
あってもリッチ制御総量5richが小さいときにはリ
ッチ制御量は小であると見做すべきである。従って、本
実施例では、メンバーシップ値mtmr、msrの大き
い方をリッチ制′a量を表すメンバーシップ値mrとし
て選択して設定するようにした。ここで、メンバーシッ
プ値mrは、空燃比のリーン側へのズレ量を人間の主観
的な曖昧さで表すものであり、1.0であるときにズレ
が最も大きく、ゼロに近づくに従ってズレ量が少ない状
態を示す。
上記のようにしてリッチ制御量を表すメンバーシップ値
mrを設定すると、次のステップ149では、このメン
バーシップ値mrと第18図のフローチャートで前回(
前回のリッチ・リーン反転時に)設定されたメンバーシ
ップ値macc、mdecとカウンタ値Iとをセットと
してメモリすることで、リッチ制御量とその検出時期と
が判別できるようにする。
即ち、前記メンバーシップ値macc、mdeCは、加
減速状態ではlであって定常運転に移行して加速増量若
しくは減速減量によって空燃比が影響されなくなるまで
徐々にゼロに近づくものであるから、前記リッチ制御量
(空燃比のリーン側へのズレ量)を示すメンバーシップ
値mrが加減速状態でピックアップされたものであるか
、又は過渡運転から定常運転に移行してからどのくらい
の所でピックアップされたものであるかを知ることがで
きる。
また、カウンタ値■によってメンバーシップ値macc
、mdecが1であってもメンバーシップ値mrを時系
列的に処理できるようにしである。
即ち、例えば第27図に示すようなときには、加速増量
補正係数KFURLが大き過ぎたために空燃比フィード
バック補正係数LAMBDAが加速開始(加速増量開始
)と共に大きなリーン制御を開始したものであるが、こ
のリーン制御の戻し制御として大きなリッチ制御があり
、然も、このとき戻し制御側の制御量がより大であると
、戻し制御側がピックアップされて加速増量が不足して
いたために大きなリッチ制御が行われたものであると誤
判定されてしまう。従って、連続して大きなmI!、と
mrとが記憶されていることをカウンタ値Iによって判
別できるようにして、この場合にはよりカウンタ値Iの
小さい側(より過去)の方のメンバーシップ値mror
mj2に基づいて学習がなされるようにするものであり
、これについては後に詳細に説明する。
尚、今回のメンバーシップ値mrは、前回リッチ・リー
ンが反転してからのリッチ制御量を示すものであるから
、今回のメンバーシップ値macc、mdecではなく
リッチ制御量計測開始時(前回)のメンバーシップ値m
acc、mdecをセットでメモリすることで、今回の
リッチ制御量が加速増量若しくは減速:$i景補正のど
の段階が影響して表れたものであるかを知ることができ
るようにしたものである。
次のステップ150では、次回のステップ149におけ
る処理のために今回第18図のフローチャートで設定さ
れたメンバーシップ(ima c c、  md e 
cを前回値としてそれぞれ設定する。
ステップ151では、メンバーシップ値maccがゼロ
であるか否かを判別し、ゼロでないときにはステップ1
52へ進んで過渡学習を禁止すべく過渡学習フラグft
rlrngoをゼロに設定して、macCがゼロである
ときにはステップ153へ進んでメンバーシップ値md
ecがゼロであるか否かを判別する。ステップ153で
メンバーシップ値mdeCがゼロであると判別されたと
き、即ち、メンバーシップ値macc、mdecが共に
ゼ・口であるときには、ステップ154へ進んで過渡学
習を許可すべく前記過渡学習フラグftrlrngoを
1に設定する。このように前記過渡学習フラグftrl
rngoは、1であるときに過渡学習が許可される状態
を示し、ゼロであるときに過渡学習を禁止する状態を示
す。
前述のようにメンバーシップ値rlacc、maecが
共にゼロであるときにのみ過渡学習を許可するのは、メ
ンバーシップ値macc、mdecが共にゼロでない場
合には、燃料噴射量の加速増量若しくは減速減量の過不
足による空燃比変動が全て学習されていない状態であっ
て、今後において加速増量若しくは減速減量の過不足に
よる空燃比変動が表れることがあるためである。
一方、ステップ134でリッチ判定が初回でないと判別
された(リッチ初回判別のフラグfRが1であると判別
された)ときには、ステップ155へ進んで空燃比フィ
ードバック補正係数LAMBDAを空燃比リッチ状態で
積分制御により減少させるための積分分ILを、機関回
転速度Nと基本燃料噴射量Tpとに対応して記憶された
ROM上のILマツプから検索して求める。
そして、次のステップ156では、前回までの空燃比フ
ィードバック補正係数LAMBDAからステップ155
で検索して求めた積分分ILを減算して新たに空燃比フ
ィードバック補正係数LAMBDAを設定し、空燃比フ
ィードバック補正係数LAMBDAにより燃料噴射fi
Tiが減量補正(リーン制御)されて空燃比のリッチ状
態が解消されるようにする。
また、次のステップ157では、前回までのり−ン制御
総量5leanに今回の積分分ILを加算して新たにリ
ーン制御総量5leanとする。即ち、リーンからリッ
チに空燃比が反転すると、初回判定時における比例骨P
Lとその後再び空燃比が反転するまでの間回転同期でL
AMBDAから減算される積分分ILとの積算値をリー
ン制御総量5leanとして求めるようにしである。
ステップ157でリーン制御総量S 1eanを更新す
ると、本ルーチンをそのまま終了し、回転同期の実行タ
イミングになったときに再びステップ131から実行す
る。
一方、ステップ133において、酸素センサ16の出力
電圧Vozと目標空燃比相当のスライスレベル電圧(例
えば500mV)とを比較した結果、Voz≦スライス
レベル電圧であって空燃比が目標空燃比に対してリーン
であると判別されたときには、ステップ158へ進みこ
のリーン判別が初回であるか否かを判別する。
尚、この初回判別は、リッチ状態の初回判別と同様にし
て初期値がゼロである初期判別用フラグによって行うこ
とができ、係る初期判別用フラグによる初回判別のため
、ステップ158で初回判別がなされたときには、ステ
ップ159でリッチ初回判別のフラグfRをゼロに設定
すると共に、リーン初回判別のフラグfLを1に設定す
る。
このようにして空燃比リーン状態の初回判別がなされる
と、ステップ160では今回のリーン初回判定がなされ
る前のリッチ判定時におけるリーン制御時間T m 1
eanをピックアップして、リッチ初回判定時と同様に
メモリ値M T m 1eanとする。尚、前記リーン
制御時間Tm1eanは、前述のり・ソチ制御時間Tm
richと同様に第21図のフローチャートに示すルー
チンで計測される。
そして、次のステップ161では、次回のリーン制御時
間T m 1eanの計測のために、Tm1eanをゼ
ロリセットする。
また、次のステップ162では、ステップ160でピッ
クアップしたリーン制御時間T m 1eanにおける
リーン制御量の総量S 1eanをビツクア・ンプして
メモリ値Mleanに設定する。前記リーン制御量の総
量5leanの設定については後に詳細に説明する。
そして、ステップ163では、次回におけるリーン制御
量の総量S 1eanを求めるために5leanをゼロ
リセットする。
ステップ164では、前述のようにして求められるリー
ン制御時間T m 1ean及びリーン制御総量5le
anを時系列的にメモリするためのカウンタ値■を1ア
ツプさせる。
次のステップ165では、空燃比フィードバック補正係
数LAMBDAを比例・積分制御によって増大変化させ
るための比例分(リーン判定初回における比例分)PR
を、予め機関回転速度Nと基本燃料噴射量Tpとによっ
て区分される複数の運転状態毎にに前記比例分PRを記
憶させであるROM上のマツプから現状のN、Tpに基
づいて検索して求める。
ステップ166では、前回の空燃比フィードバック補正
係数LAMBDA (初期値1)に前記比例分PRを加
算することによりLAMBDAを増大させ、結果、前記
空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを乗算して
求められる最終的な燃料噴射量Tiの増量補正(リッチ
側?l)がなされるようにする。
ステップ167では、ステップ165で求めた比例分P
Rをリッチ制御の総量5lrich して設定する。
そして、次のステップ168.169では、ステップ1
60及びステップ162でメモリしたリーン制御時間T
 m 1ean及びリーン制御総量S 1eanを、フ
ァジィ理論に基づいて設定したメンバーシップ関数に基
づいてメンバーシップ値mtmj2.msiに変換する
前記メンバーシップ値mtml、m5j2は、リッチ初
回判別時に設定されるメンバーシップ値mtmr、ms
rと同様に、リーン制御時間Tm1eanとリーン制御
総量S 1eanとの長短及び大小を人間の主観的な曖
昧さで表すファジィ量である。
そして、次のステップ170では、ステップ168゜1
69で求めたメンバーシップ値mtmj!、mslを比
較し、ステップ171若しくはステップ172でより大
きい方のメンバーシップ値をリーン制御量(空燃比のリ
ッチ側へのズレ量)を示すメンバーシップ値mlとして
設定する。
上記のようにしてリーン制御量を表すメンバーシップ値
m!を設定すると、次のステップ173では、前述のス
テップ149と同様にこのメンバーシップ値mlと第1
8図のフローチャートで前回(前回のリッチ・リーン反
転時に)設定されたメンバーシップ値macc、mde
cとカンタ値■とをセットとしてメモリする。
次のステップ174では、次回のステップ173におけ
る処理のために今回第18図のフローチャートで設定さ
れたメンバーシップ値macc、mdecを前回値とし
てそれぞれ設定する。
そして、前述したようにステップ151〜ステツプ15
4では、メンバーシップ値macc、mdecに基づい
て過渡学習が許可・禁止を示す過渡学習フラグfLrl
rngoの設定を行って本ルーチンを終了する。
一方、ステップ158でリーン判定が初回でないと判別
された(リーン初回判別のフラグfLが1であると判別
された)ときには、ステップ175へ進んで空燃比フィ
ードバック補正係数LAMBDAを空燃比リーン状態で
積分制御により増大補正するための積分分IRを、機関
回転速度Nと基本燃料噴射1tTpとに対応して記憶さ
れたROM上のIRマツプから検索して求める。
そして、次のステップ176では、前回までの空燃比フ
ィードバック補正係数LAMBDAにステップ175で
検索して求めた積分分IRを加算して新たに空燃比フィ
ードバック補正係数LAMBDAを設定し、空燃比フィ
ードバック補正係数LAMBDAにより燃料噴射量Ti
が増量補正(リッチ制御)されて空燃比のリーン状態が
解消されるようにする。
また、次のステップ177では、前回までのリッチ制御
量1iSrichに今回の積分分IRを加算して新たに
リッチ制御総量5richとする。即ち、リッチからり
−ンに空燃比が反転すると、初回判定時における比例分
PRとその後再び空燃比が反転するまでの間回転同期で
LAMBDAに加算される積分分IRとの積算値をリッ
チ制御総量5richとして求めるようにしである。
ステップ177でリッチ制御総量5richを更新する
と、本ルーチンをそのまま終了し、回転同期の実行タイ
ミングになったときに再びステップ131から実行する
一方、ステップ132において、初期条件及びクーロズ
制御条件が成立していないと判別されたときには、空燃
比のフィードバック制御を停止すべくステップ178で
空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを基準値(
初期値)である1にクランプする。
このように空燃比フィードバック補正係数LAMBDA
をクランプすると、LAMBDAに基づいてリッチ・リ
ーン制御量、換言すれば、目標空燃比に対する実際の空
燃比のズレ量を求めることができなくなるため、このと
きには後述するように酸素センサ16の出力電圧Vo、
に基づいて運転性に大きく影響するリーン検出時間(リ
ッチ補正制御すべき時間)を計測して、このリーン検出
時間をリッチ制御時間Tmrichと見做し、このリッ
チ制御時間Tmrichに基づいて空燃比のリーン側へ
のズレ量を人間の主観的な曖昧さとして示すメンバーシ
ップ値mrを空燃比フィードバック制御時と同様にして
設定する。
即ち、通常の空燃比フィードバック補正係数LAMBD
Aクランプ状態(オーブン制御状態)では、空燃比補正
係数KMRで補正されることにより一般に空燃比はリッ
チの状態となるが、過渡運転時には壁流による燃料輸送
遅れ等によりリーン化が発生する場合もあり、目標空燃
比(理論空燃比)よりもリーン化したときにはへジテー
ション等の問題を発生するため、特に空燃比フィードバ
ック制御のオープン制御中には空燃比のリーン化を酸素
センサ16の出力電圧Vo、に基づいて監視して、過渡
学習に反映されるようにしたものである。
従って、第21図のフローチャートに示すルーチンでは
、酸素センサ16の出力電圧Vozが空燃比リーン状態
を示している時間のみを計測し、この計測した時間に基
づいて前記メンバーシップ値mr(空燃比のリーン側へ
のズレ量を表す値)を設定するようにしであるが、空燃
比がリッチである時間を計測して同様にメンバーシップ
値mf(空燃比のリッチ側へのズレ量を表す値)を設定
するようにしても良い。
ここで、フローチャートに戻ってリッチ制御時間Tmr
ich(リーン検出時間)の計測とメンバーシップ値m
rの設定を説明すると、まず、ステップ179で酸素セ
ンサ16の出力電圧VO2と目標空燃比相当のスライス
レベル電圧とを比較することによって空燃比のリッチo
rリーンを判別する。
そして、リーン判別がなされたときには、それが初回で
あるか否かを次のステップ180で判別し、初回であっ
たときにはステップ181でリッチ制御時間Tmric
hをゼロリセットすると共に、ステップ182でカウン
タ値Iを1アツプさせる。一方、リーン判別が初回でな
いとステップ180で判別されたときにはそのまま本ル
ーチンを終了させる。
また、ステップ179で空燃比がリッチであると判別さ
れると、ステップ183でリッチ判別が初回であるか否
かが判別され、リーンからリッチに反転した初回である
ときには、第21図のフローチャートで所定微小時間毎
に1アツプされたリッチ制御時間Tmrichをステッ
プ184でメモリ値MTmrichに設定した後、次の
ステップ185で前記カウンタ値Iを1アツプさせ、リ
ッチ判定が初回でないときにはそのまま本ルーチンを終
了させる。
ステップ182若しくはステップ185でカウンタ値■
が1アツプされた後は、ステップ186で空燃比のリッ
チ側へのズレ量を示すメンバーシップ値m!をゼロに設
定する一方、ステップ187でメモリされたリッチ制御
時間(空燃比フィードバックのクランプ中におけるリー
ン検出時間) M T mrichに基づいて空燃比の
リーン側へのズレ量を示すメンバーシップ関数mrを予
め設定したメンバーシップ関数(リーン時間の長短を人
間の主観的な曖昧さとして示す関数)に基づき設定する
ステップ187でメンバーシップ値mrを設定した後は
、空燃比フィードバック制御中にリッチ初回判別がなさ
れた場合と同様に、ステップ149へ進んで前記メンバ
ーシップ値mrを前回のmacc、mdec及びカンウ
タ値■とセットにしてメモリする。
次に第22図のフローチャートに示すバックグラウンド
ジョブとして実行されるルーチンに従って過渡補正量の
学習を説明するが、本ルーチンに従った過渡補正量の学
習は、−挙に行うと長い演算時間を要するため、分割し
て実行されるようにしてあり、これによって同様にして
バックグランドンバーシップ関数で基本加減速運転に対
する近さの度合いに変換して判断する。
そして、ステップ■での処理が終了すると、ステップI
V、 Vを続けて行わず、次回のバックグラウンドジョ
ブ実行時に今度はステップ■を実行させる。
ステップ■では、各運転状態別に空燃比制御エラーが許
容できるレベルであるか否かを判断し、許容レベル以下
であるときに対応する補正量をステップ■での設定結果
に基づいて修正する。
更に、ステップ■での処理が柊!すると、続けてステッ
プVを処理せず、次回のバックグラウンドジョブ実行時
に今度はステップVを実行させる。
ステップVでは、所定運転状態に対応する補正量のうち
空燃比制御性の適正度合いが低いものの最適値を、適正
度合いが高いものから推定し、この推定結果に基づいて
加減速補正量のマツプデータの書き換えを行う。
前記ステップ■〜Vは、いずれも一連の加減速運転終了
後に処理されるものであるため、バックジョブで設定さ
れる点火時期等の制御値の更新タイミングが遅れないよ
うにしである。
第22図のフローチャートに示すルーチンを簡略化する
と第23図に示すようになる。即ち、機関1が加減速運
転されるとステップ■での処理が実行され、冷却水温度
Tw、開度変化率ΔTVO,基本燃料噴射量Tp1機関
回転速度N及び空燃比制御エラー(リッチ・リーン)の
ピックアップが行われる。
そして、一連の加減速が終了すると、まず、ステップ■
での処理が行われて、加減速運転中にピックアップした
空燃比制御エラー量に基づいて加減速補正量の修正量を
人間の主観的な曖昧さに基づいて(ファジィ理論を用い
て)で決定する。
ステップ■での処理が終了すると、ステップ■〜Vを続
けて行わず、次回のバックグラウンドジョブ実行時に今
度はステップ■を実行させる。
ステップ■では、学習修正で最も優先順位が高く設定さ
れる基本加減速運転状態であるか否かを、複数の運転パ
ラメータをファジィ制御に基づくメグラウンドジョブ実
行毎に1アツプされるカウンタA coun tを用い
て分割実行が実施されるようにしである。
このようにして分割実行されるバックグラウンドジョブ
である第22図のフローチャートに示す学習ルーチンを
次に説明する。
まず、ステップ220では、前述のステップ70で1.
0に設定され、前述のステップ101で加速から定常に
移行してからの経過時間に応じて減少設定されるメンバ
ーシップ値maccがゼロであるか否かを判別する。
前記メンバーシップ値maccは、1.0であるきに加
速運転状態であって加速増量補正係数KFURLが加速
運転状態に応じて設定されている状態を示し、1.0未
満でOを越えるときには加速運転から定常運転に移行し
加速増量補正係数KFURLがゼロまでの減少途中であ
るか又は加速増量補正係数KFURLがゼロまで減少さ
れてもKFUELの過不足が酸素センサ16で検出され
る空燃比に影響を与えるときである。従って、前記メン
バーシップ値maccがゼロでないときには、加速運転
時における空燃比補正のための増量制御中(加速増量付
加中)であると言え、加速増量補正係数KFUELの設
定値及びその減少特性値TwDKFLの適正を判断でき
る状態ではなく、前記適正を判断するためのデータ集め
を行うべき状態である。
このため、ステップ220でメンバーシップ値macc
がゼロでないと判別されたときには、一連の加速運転状
態における目標空燃比に対するズレ(空燃比制御エラー
量)を学習すべくステップ221以降へ進んで、空燃比
のリッチ側へのズレとリーン側へのズレとを人間の主観
的な曖昧さとして表すファジィ理論に基づいたメンバー
シップ値m2゜mr(空燃比が反転する毎にサンプリン
グされる値)の最大値と、その最大値がサンプリングさ
れたタイミングとをピックアップする。
具体的には、まずステップ221で前回までの一連の加
速運転状態(macc≠0)においてサンプリングされ
たメンバーシップ値mr(リーン側ステップ223では
、前回までにおいてサンプリングされたメンバーシップ
値mj2(リッチ側へのズレ量を示すファジィ量)の最
大値MAX’mfと、前述のステップ173で空燃比が
リーンへ反転する毎にメモリされる最新のメンバーシッ
プ値mlとを比較し、前回までの最大値MAXmI!、
を最新値が上回るときにはステップ224へ進む。
ステップ224では、最新のメンバーシップ値mlを最
大値MAXmj2として更新設定すると共に、前記最新
のメンバーシップ値m2とセットでメモリされている空
燃比前回反転時のメンバーシップ値mace(メンバー
シップ値m2の基礎となったリッチへの反転時における
メンバーシップ値mace書第27図参照)及びカンウ
タ値■を、最大値MAXmi!、を得たときの値として
それぞれMAX前回maccとmj2Iとして設定する
一方、ステップ223で最新のメンバーシップ値mP、
が前回までの最大値MAXmI!、以下であると判別さ
れたときには、ステップ224をジャツブしてステップ
225へ進むことにより最大値MAXrni!。
へのズレ量を示すファジィ量)の最大値MAXmrと、
前述のステップ149で空燃比がリッチへ反転する毎に
メモリされる最新のメンバーシップ値mrとを比較し、
前回までの量大値MAXmrを最新値が上回るときには
ステップ222へ進む。
ステップ222では、最新のメンバーシップ値mrを最
大値MAXmrとして更新設定すると共に、前記最新の
メンバーシップ値mrとセットでメモリされている空燃
比前回反転時のメンバーシップ値macc(メンバーシ
ップ値mrの基礎となったリーンへの反転時におけるメ
ンバーシップ値maCC;第27図参照)及びカウンタ
値Iを、最大値MAXmrを得たときの値としてそれぞ
れMAX前回mac、cとmrlとして設定する。
一方、ステップ221で最新のメンバーシップ値mrが
前回までの最大値MAXmr以下であると判別されたと
きには、ステップ222をジャツブしてステップ223
へ進むことにより最大値MAXmr及びMAX前回ma
cc、mrIを更新設定することなく前回値のままとす
る。
及びMAX前回macc、mrIを更新設定することな
く前回値のままとする。
このように、一連の加速運転状態において、空燃比のリ
ッチ側ズレ量及びリーン側ズレ量の大小を示すメンバー
シップ値ml、mrの最大値及びその最大値を得た加速
増量制御時のタイミング(前回ma c c、カウンタ
4a I )を求めると、次のステップ225では、加
速学習許可フラグfacclrnを学習許可状態を示す
ゼロに設定することにより、一連の加速運転が終了して
から1回だけ学習更新がなされるようにする。
即ち、前記メンバーシップ値maccがゼロでかつ前記
加速学習許可フラグfacclrnがゼロであるときに
加速学習の更新がなされ、前記加速学習許可フラグfa
cclrnは、学習更新が終了すると1に設定されて学
習禁止状態となり、然も、メンバーシップ値maccが
ゼロになってしまうと前記加速学習許可フラグfacc
lrnをゼロに設定する機会がなくなるため、結果、一
連の加速が終了してから1回だけ加速補正量の学習更新
処理がなされるようにしである。
一方、ステップ220で前記メンバーシップ値maCC
がゼロである(加速増量付加中でない)と判別されると
、ステップ226へ進んで減速運転時に設定されるメン
バーシップ値mdecがゼロであるか否かを判別する。
ここで、前記メンバーシップ値mdecがゼロでないと
判別された場合、即ち、減速運転時における空燃比補正
のための減量制御中(減速減量付加中)であると言える
状態であるときには、一連の減速運転状態における空燃
比のリッチ側ズレ量及びリーン側ズレ量の大小を示すメ
ンバーシップ値ml、mrの最大値及びその最大値を得
たタイミングをピックアップすべくステップ227へ進
む。
ステップ227では、前述のステップ221と同様に、
前回までのメンバーシップ値mrの最大値MAXmrと
最新値上を比較して、最新値が前回までの最大値MAX
mrを上回るときにはステップ228へ進む。そして、
ステップ228では、最新のメンバーシップ値mrを最
大値MAXmrに設定すると共に、最新のメンバーシッ
プ値mrとセットでメモリされているメンバーシップ値
mdec及びカウンタ値■を最大値MAXmrを得たと
きの値としてそれぞれMAX前回mdec及びmrIに
設定する。
また、ステップ229では、やはり前述のステップ22
3と同様に、前回までのメンバーシップ値m!の最大値
MAXm/!と最新値とを比較して、最新値が前回まで
の最大値MAXmAを上回るときにはステップ230へ
進む。そして、ステップ230では、最新のメンバーシ
ップ値m2を最大値MAXmlに設定すると共に、最新
のメンバーシップ値m2とセットでメモリされているメ
ンバーシップ値mdec及びカウンタ値■を最大値MA
Xmrを得たときの値としてそれぞれMAX前回mde
c及びmrlに設定する。
このように、一連の減速運転状態において、空燃比のリ
ッチ側ズレ量及びリーン側ズレ量の大小を示すメンバー
シップ値ml、mrの最大値及びその最大値を得た減速
減量補正時におけるタイミングを求めると、次のステッ
プ231では、減速学習許可フラグfdeclrnを学
習許可状態を示すゼロに設定することにより、前記加速
学習許可フラグfacclrnの場合と同様に一連の減
速運転が終了してから1回だけ減速補正量の学習更新が
なされるようにする。
以上のように、メンバーシップ値macc、mdecの
何れか一方がゼロでなく、加速増量若しくは減速減量が
付加されている状態においては、増量補正量若しくは減
量補正量が適切であるか判断するための最大空燃比ズレ
量(最大空燃比制御エラー量)及びそのズレをサンプリ
ングしたタイミングをピックアップする一方、学習許可
フラグfacclrn、 fdeclrnをゼロに設定
することにより学習待機状態として本ルーチンを終了さ
せる。
一方、ステップ226でメンバーシップ値mdeCがゼ
ロであると判別され、メンバーシップ値maCC及びメ
ンバーシップ値mdecが共にゼロであって加速増量及
び減速減量が共に付加されていない定常運転状態である
と判別されたときには、ステップ232へ進む。
ステップ232では、過渡学習フラグf trlrng
oの判別を行う。前記過渡学習フラグftrlrngo
は、メンバーシップ値mace、mdecが共にゼロに
なってからの初回の空燃比反転時に1に設定される(ス
テップ154)ものであり、ここで過渡学習フラグft
rlrngoが1であって過渡学習が許可される状態で
あると判別されたときには次のステップ233へ進み、
過渡学習フラグftrlrngoがゼロであって過渡学
習が禁止される状態であると判別されたときにはそのま
ま本ルーチンを終了させる。
ステップ232で過渡学習フラグftrlrngoが1
であると判別されたとき、即ち、加速増量及び減速減量
が共に付加されていない定常運転状態であって、かつ、
かかる定常運転状態になってがら空燃比の反転があった
ときには、ステップ233へ進んで加速学習許可フラグ
facclrnの判別を行う。
前記加速学習許可フラグfacclrnは、前述のよう
にステップ225で加速増量付加中においてゼロに設定
されるものであるから、ステップ233で加速学習許可
フラグfacclrnがゼロであると判別されたときに
は、過渡学習フラグftrlrngoが1に設定される
定常運転前において加速増量が付加された加速運転状態
であったことを示す。
ステップ233で加速学習許可フラグfacclrnが
ゼロであると判別されるとステップ234へ進み、この
ステップ234では初期値がゼロであるカウンタ値Ac
ountがゼロであるか否かを判別する。
前記カウンタ値Acou、ntがゼロであると判別され
るとステップ235へ進む。ステップ235では、前回
の一連の加速運転における加速増量付加中にステップ2
21〜225でピックアップされたメンバーシップ値m
rの最大値MAXmr及びメンバーシップ値mlの最大
値MAXmffiとを比較する。換言すれば、この比較
は加速増量付加中において空燃比が目標空燃比からリー
ン側へ大きくズしたかリッチ側へ大きくズしたか(制御
エラーの方向)を判別するものである。
ステップ235で最大値MAXmrが最大値MAXml
よりも大であると判別され、加速増量付加中に空燃比が
リーン側へより大きくズした(リーン制御よりも大きな
リッチ制御を行った)ときには、ステップ236へ進ん
で前記最大値MAXmr及び最大値MAXmj2を得た
ときのカウンタ値■であるmrl及びmlIとの偏差が
1であるか否かを判別する。
ここで、mrIとmllとの偏差が1であると判別され
たとき、即ち、加速増量付加中におけるリーン側への最
大ズレ(最大リッチ制御)とリッチ側への最大ズレ(最
大リーン制御)とが相前後して表れた(第27図参照)
ときには、ステップ237へ進む。
ステップ237では、mrIとmllとの大小関係を判
別し、ここでmrI>mAIであると判別され、最大値
MAXmfが得られた後に最大値MAXmrが得られた
ものであるとき、換言すれば、大きなリーン制御の後で
より大きなリッチ制御を行ったときには、ステップ23
8へ進んで最大値MAXmj!を最大空燃比ズレを示す
メンバーシップ値MAXmとして設定すると共に、最大
値MAXmi!、相当のメンバーシップ値mlがサンプ
リングされたときにステップ173でセットでメモリさ
れた前回maccであるMAX前回maccを最大空燃
比ズレのサンプリングタイミングとしてmmaccに設
定する。
一方、ステップ236でmrIとmfIとの偏差が1で
ないと判別され、加速増量付加中におけるリーン側への
最大ズレとリッチ側への最大ズレとがばらばらに表れた
ものであるときと、ステップ237でmrI≦mj21
であると判定され最大値MAXmrが先に表れその後続
けて最大値MAXmlが表れたものであると判別された
ときには、ステップ239へ進んで最大値MAXmrを
最大空燃比ズレを示すメンバーシップ値MAXmとして
設定すると共に、最大値MAXmr相当のメンバーシッ
プ値mrがサンプリングされたときにステップ173で
セットでメモリされた前回maccであるMAX前回m
accを最大空燃比ズレのサンプリングタイミングとし
てmmaccに設定する。
即ち、加速増量付加中における最大値M A X mr
が最大値MAXmfよりも大きいとき、換言すれば、加
速増量付加中における最大リッチ制御が最大リーン制御
よりも大きいときであっても、その最大値M A X 
m rが最大値MAXmi!、の後に続けて表れたもの
であるとき(第27図参照)には、加速増量補正係数K
FURLによる燃料噴射量の増量補正量が大き過ぎたた
めに空燃比が目標空燃比に対してオーバーリッチ化し、
係るリッチ空燃比を解消するために大きなリーン制御を
行い、このリーン制御の戻し制御として続けて大きなリ
ッチ制御が行われたものであると推定される。
従って、たとえ最大値M A X m rが最大値MA
Xmlよりも大きいときであっても、上記のような場合
には最大値MAXmrに基づいて加速増量が要求量より
も少なかったものであると学習してしまうと、全く逆方
向に学習がなされることになってしまう。メンバーシッ
プ値maccが1未満に減少しているときであれば、こ
のメンバーシップ値maccに基づいて最大値MAXm
rと最大値MAXmj!との前後関係を検出することが
できるが、メンバーシップ値maccが1であるときに
最大値MAXmrと最大値MAXmfが表れると前後関
係が不明となってしまうため、カウンタ値Iに基づいて
前後関係を明確とし、最大値MAXmj2に続けてより
大きな最大値M A X m rが表れたときには、後
の最大値MAXmrはリーン制御の戻し制御として表れ
たものであると見做して先の最大値MAXmj!が学習
されるようにしたものである(ステップ237→ステツ
プ238)。
一方、最大値M A X m rと最大値MAXmI!
、とが相前後して表れたものであって、然も、最大値M
AXmrが先であったときには、前述の場合とは逆に加
速増量の不足による空燃比リーン化を解消すべくリッチ
制御を行った後に、かかるリッチ制御の戻し制御として
リーン制御が表れたものであると見做すことができるた
め、先の最大値MAXmrを学習させ゛るようにした(
ステップ237→ステツプ239)。
更に、最大値MAXmrと最大値MAXm!!、とが相
前後して表れたものでなく、然も、最大値MAXmrが
より大きいときには、空燃比のリーン化によって大きな
リッチ制御を行ったものであると単純に見做して最大値
MAXmrを学習させる(ステップ236→ステツプ2
39)。
また、ステップ235で最大値MAXmr≦最大値MA
Xmj!であると判別されたときには、ステップ240
へ進んで、最大値MAXmr>最大値MAXmβである
と判別されたときと略同様にしてメンバーシップ(ia
MAXmを学習させる。
ステップ240では、mrIとmflとの偏差の絶対値
が1であるか否かを判別することにより、最大値MAX
mrと最大値MAXmj2とが相前後しているか否かを
判別する。
そして、最大値MAXmrと最大値MAXm1とが相前
後していると判別されたときには、ステップ241へ進
んでmrlとmlIとを比較することで何れが先であっ
たかを判別する。
ここで、mr■≧mllであると判別されて最大値MA
Xrneが先であったとき、ステップ240で最大値M
AXmrと最大値MAXmIlとが相前後していないと
判別されたときには、ステップ242へ進む。ステップ
242では、より大きい側である最大値MAXm/!を
最大空燃比ズレを示すメンバーシップ値MAXmとして
設定すると共に、最大値MAXmj2相当のメンバーシ
ップ値m2がサンプリングされたときにステップ173
でセットでメモリされた前回maccであるMAX前回
macCを最大空燃比ズレのサンプリングタイミングと
してmmaCCに設定する。
また、ステップ241でmr I<mlI、Iであると
判別されたときには、今回最大値MAXmfがより大き
いと判別されているが、前述のようにこの最大値MAX
mffはリッチ制御の戻し制御の結果生じたものである
と見做し、ステップ243へ進んでカウンタ値がより小
である最大値MAXmrを最大空燃比ズレを示すメンバ
ーシップ値MAXmとして設定すると共に、最大値MA
Xmr相当のメンバーシップ値mrがサンプリングされ
たときにステップ173でセットでメモリされた前回m
accであるMAX前回maCCを最大空燃比ズレのサ
ンプリングタイミングとしてmma c cに設定する
このようにして、加速増量付加中における最大空燃比ズ
レを学習し、それが空燃比のオーバーリーン化に伴うリ
ッチ制御を学習したものであるステップ239.243
のときには、次にステップ244へ進んで学習したメン
バーシップ値MAXmに基づいて学習修正度mKFLR
Nをマツプから検索して求める。ここで、前記学習修正
度mKFLRNは、最低値が1.0でありメンバーシッ
プ値MAXmがゼロから最大値である1に近づくほど1
.0よりも大きな値に設定されるようにしである。
即ち、加速増量付加中に空燃比がオーバーリーン化して
大きなリッチ制御を行ったことが今回学習された訳であ
るから、加速増量補正係数KFURLによる増量補正が
不足していたものと推測される。このため、ステップ2
44では、メンバーシップ(!MAXmが大きいほど加
速増量付加中におけるオーバーリーン化傾向が大である
と見做して、メンバーシップ値MAXmが大きいときに
は学習修正度mKFLRNに基づき加速増量補正係数K
FUELがより増大補正されて、燃料噴射量が加速時に
より増大補正されるようにする。
一方、加速増量付加中における最大空燃比ズレを学習し
た結果、それが空燃比のオーバーリ・ソチ化に伴うリー
ン制御を学習したものであるステップ238 、242
のときには、次にステップ245へ進んで前述のように
して学習したメンパージ・ンプ値MAXmに基づいて学
習修正度mKFLRNをマ・ンプから検索して求める。
ここで、前記学習修正度mKFLRNは、ステップ24
4における関数とは異なり、最低値がゼロでありメンバ
ーシップ値MAXmがゼロから最大値である1に近づく
に連れて最大値である1、0から徐々にゼロに近づくよ
うに設定されている。
即ち、加速増量付加中に空燃比がオーバーリ・ソチ化し
て大きなリーン制御を行ったことが今回学習された訳で
あるから、加速増量補正係数KFURLによる増量補正
が過剰であったものと推測される。このため、ステップ
245では、メンバーシツブ値MAXmが大きいほど加
速増量付加中におけるオーバーリッチ化傾向が大である
と見做して、ノンバーシップ値MAXmが大きいときに
は学習修正度mKFLRNに基づき加速増量補正係数K
FUELがより減少補正されて、加速運転時における加
速増量補正係数KFURLによる燃料噴射量の増量補正
量を減少させるようにするものである。
以上のようにして、加速増量付加中における空燃比のリ
ッチ・リーン変化に基づき加速増量補正係数KFUEL
の過不足を判別し、そのリッチ・リーン化傾向(空燃比
制御エラー量)の大小に応じて学習修正度mKFLRN
をマイナス修正方向若しくはプラス修正方向に設定する
と、次のステップ246では、加速運転時の加速増量補
正係数KFURLの設定値と定常移行後における減少率
(減少特性値TwDKFL)との修正度比(修正分担率
)maratioを、メンバーシップ値MAXmとセッ
トでメモリされているメンバーシップ値mmaccに基
づきマツプから検索して求める。
前記修正度比maratioは、前記mmacCが1.
0であるとき1.0に設定され、前記mmaCCがゼロ
に近づくのに伴ってやはりゼロに近づくよう設定されて
おり、1.0に近づくほど減少率に比べ加速時設定値の
修正度を大きくする。例えば、前記修正度比marat
ioが0.4であるときには、学習修正度に基づいて増
減付加量を40%、増減付加量の減少率を略60%修正
するものである。
前記mmaccは、前述のようにして学習されるメンバ
ーシップ値MAXmを得たリッチ制御若しくはリーン制
御の開始時点(空燃比反転時)のメンバーシップ値ma
ccの値であり、1.0であるときには加速判定中で加
速増量補正係数KFUELが運転状態に応じて設定され
ていて、1.0から小さくなったときには加速から定常
に移行して加速増量補正係数KFURLが減少変化して
いる状態若しくは加速増量補正係数KFUELがゼロで
もその過不足が空燃比に影響する状態である。
従って、メンバーシップ値MAXmを得たときの前記m
maccが1であったときには、加速増量補正係数KF
UELの加速時設定値が不適切であったために空燃比ズ
レが発生したものであると推定できるため、前記修正度
比maratioを1.0として減少率よりも加速時設
定値がメンバーシップ値MAXm (最大空燃比制御エ
ラー)に基づいて修正されるようにした。尚、前記mm
acCに対する修正度比maratioの関数を設定す
るに当たっては、熟練者が行っているマツチングルール
に近似した修正度比設定が行われるようにする。
また、メンバーシップ値MAXmを得たときの前記mm
accが1.0未満であるときには、mmaccがより
小さくなるほど加速時設定値よりも減少率に問題があっ
て空燃比ズレが発生したものであると推定できるため、
前記修正度比maratioを前記mmaccの低下に
伴って減少させて加速時設定値よりも減少率に対する修
正度を増大させて行くようにした。
次のステップ246で修正度比maratioを設定す
るとステップ247へ進む。また、ステップ234でカ
ウンタ値Acountがゼロでないと判別されたときに
も、ステップ235〜246をジャツブしてステップ2
47へ進む。
ステップ247では、カウンタ値Acountが1であ
るか否かを判別する。ここで、カウンタ値Acount
が初期値であるゼロであってステップ235〜246を
経由して処理されているときには、カウンタ(fAco
untが1でないと判別されることにより、ステップ2
48〜250をジャツブしてステップ251へ進む。
ステップ251では、前記カウンタ値Acountが2
であるか否かを判別するが、カウンタ値Acountが
初期値ゼロであるときには、ここでもNOの判定がなさ
れてステップ350ヘジヤンプする。
ステップ350では、前記カウンタ値Acountが3
であるか否かを判別するが、ここでもカウンタ値Aco
untが初期値ゼロであるとNo判定がなされてステッ
プ354ヘジヤンプする。
ステップ354では、前記カウンタ値Acountが4
であるか否かを判別され、カウンタ値Acountが初
期値ゼロであればステップ360ヘジヤンプする。
ステップ360では、前記カウンタ値Acountを1
アツプして更新設定し、次のステップ361ではエアツ
ブさせたカウンタ値Acountが5であるか否かを判
別する。カウンタ値Acountが初期値ゼロであると
きにはステップ360でカウンタ値Acountが1に
更新設定され、ステップ361ではNOの判別が成され
るので、結果、力÷ンタ値Acountが初期値ゼロで
あるとステップ235〜24Gの処理を行った後にカウ
ンタ値Acountが1アツプされて本ルーチンは終了
される。
そして、再び本ルーチンが実行されてステップ234へ
進んだときには、前回でカウンタ値A coun tが
初期値ゼロから1アツプされて1に設定されているため
、ステップ234でNOの判別がなされることにより前
回実行したステップ235〜246をジャツブしてステ
ップ247へ進む。
このステップ247でカウンタ値Acountが1であ
ると判別されると、ステップ248〜250の各ステッ
プが実行されるが、ステップ251でカウンタ値Aco
untが2でないと判別されることで、再びステップ3
50.ステップ354.ステップ360へとジャンプし
て実行され、ステップ360でカウンタ値A coun
 tが1アツプされて2に設定され本ルーチンが終了す
る。
次にステップ234へ進んだときには、カウンタ値Ac
ountが2に設定されているため、ステップ234か
らステップ247ヘジヤンプし、ステップ247からス
テップ251ヘジヤンプするが、ステップ251でカウ
ンタ値Acountが2であると判別されることにより
ステップ272以降のステップが実行される。
しかしながら、ステップ350でカウンタ値Acoun
tが3でないと判別されることにより、ステップ350
からステップ354ヘジヤンプし、ステップ354から
ステップ360ヘジヤンプして、カウンタ値Acoun
tは3に1アツプされる。
すると、今度ステップ350へ進んだときには、カウン
タ値Acountが3に設定されているため、ステップ
351〜353の各ステップが実行されるが、ステップ
354でカウンタ値Acountが4でないと判別され
ることによりステップ354からステップ360ヘジヤ
ンプしてカウンタ値Acountが4に1アツプされる
カウンタ値Acountが4に1アツプされると、次に
ステップ354に進んだときにステップ355以降が実
行されてステップ360に進み、ステップ360で1ア
ツプされて5になったことがステップ361で判別され
るとステップ362で再度初期値であるゼロにリセット
されると共に、次のステップ363で加速学習許可フラ
グfacclrnを1にリセットする。
加速学習許可フラグfacclrnが1にリセットされ
ると、再度加速運転がなされて前述のステップ225に
おいて加速学習許可フラグfacclrnがゼロにセッ
トされ、かつ、過渡学習フラグftrlrngoが1に
セットされるまでは、ステップ234以降の処理は行わ
れない。
以上の制御を簡潔に述べると、加速運転が行われて加速
増量補正がなされると、その加速増量の適正を見極める
ために空燃比変動を監視して、最大空燃比制御エラーと
そのエラーのサンプリングタイミングをメモリする。そ
して、加速増量が付加されなくなった定常運転状態にお
いて、第22図のフローチャートに示すバックグラウン
ドジョブの各ステップをカウンタ値Acountに基づ
いて分割して実行して、前記空燃比制御エラーに基づき
過渡補正量の学習補正制御を行うものであり、カウンタ
値Acountが最大値までカウントアツプされてバッ
クグラウンドジョブの各ステップの実行が終了すると、
加速学習許可フラグfacclrnを1に設定すること
で、再度過渡運転されるまでは本ルーチンによる過渡学
習を実行しない。
再び第22図のフローチャートに戻って説明を進めると
、前述のようにして機関が加速されて加速増量補正係数
KFURLによる加速増量がなされた後、加速増量が付
加されない定常運転(macc=0)になると、カウン
タ値Acountが初期値ゼロであることにより、まず
、ステップ235〜246の処理が実行された後カウン
タ値Acountを1アツプして一旦本ルーチンを終了
させる。
そして、再度本ルーチンが実行されステップ234へ進
むと、今度はカウンタ値Acountが1であるからN
Oの判定がなされてステップ247へ進む。
ステップ247ではカウンタ値Acount= 1の判
別がなされることにより、カウンタ値Acountが初
期値ゼロであるときに実行されなかった次のステップ2
48〜250へ進む。
ステップ248〜250では、今回の定常運転の前に行
われた加速運転が、予め設定した基本加速運転(常用加
速運転)状態に対してどの程度近い加速運転であったか
を、ファジィ理論に基づく人間の主観的な曖昧さで表す
数値(メンバーシップ値)として設定する。
まず、ステップ248では、前述のステップ56におい
て加速判定の初回にサンプリングされた基本燃料噴射量
Tpfに基づいて、基本加速運転状態における基本燃料
噴射量Tpに対する近似度合を示すメンバーシップ値m
aTpをマツプから検索して求める。このメンバーシッ
プ値maTpは、基本加速運転における基本燃料噴射量
Tp(例えば噴射時間L5ms 、吸入負圧−500m
m)Ig)と今回の加速初期における基本燃料噴射量T
pfとが一致するときに1.0に設定され、プラス・マ
イナスの誤差が大きくなるに従って1.0よりも小さな
値に設定され、1.0に近いほど基本加速運転状態の基
本燃料噴射量Tpに近いことを示す。
また、次のステップ249では、やはり前述のステップ
56において加速判定の初回にサンプリングされた機関
回転速度Nfに基づいて、基本加速運転状態における機
関回転速度Nに対する近似度合を示すメンバーシップ値
maNをマツプから検索して求める。このメンバーシッ
プ値maNは、前記メンバーシップ値maTpと同様に
、1.0に近いほど基本加速運転におけ4機関回転速度
N(例えば101000rpに近いことを示す。
更に、次のステップ250では、前述のステップ61に
おいてピックアップされる加速運転中におけるスロット
ル弁4の最大開度変化率DMAXTVOに基づいて、基
本加速運転状態における開度変化率ΔTVO(例えば全
閉O@→全開806が500m5)に対する近似度合を
示すメンバーシップ値maDTVOをマツプから検索し
て求める。このメンバーシップ値maDTVOは、前記
メンバーシップ値maTp、maNと同様に1.0に近
いほど基本加速運転における開度変化率ΔTVOに近い
ことを示す。
このようにカウンタ値Acountが1であるときには
、ステップ248〜250において基本加速運転に対し
て今回の加速がどの程度近いものであるかを、予め定め
たメンバーシップ関数に基づいて基本燃料噴射量Tp1
機関回転速度N、スロットル弁開度変化率ΔTVOそれ
ぞれの運転パラメータで判別する。
そして、次のステップ251では、カウンタ値Acou
ntが1であるのでNOの判別がなされ、ステップ35
0.354を経由してステップ360へ進むことにより
、カウンタ値Acountが1アツプされて2に設定さ
れ本ルーチンを終了させる(次段階のバックグラウンド
ジョブステップに進む)。
再度本ルーチンが実行されてステップ234へ進むと、
カウンタ値Acountが2であるからNOの判別がな
されてステップ247ヘジヤツプするが、ここでもNO
の判別がなされてステップ251ヘジヤンプする。
ステップ251ではカウンタ値Acountが2である
からYESの判別がなされ、カウンタ値Acountが
ゼロ及び1のときに実行されなかったステップ272以
降へ進む。
ステップ272〜274では、前述のステップ248〜
250で求めたメンバーシップ値maTρ、maN、m
aDTVOに基づいて今回の加速運転が基本加速運転状
態(常用加速運転状態)に充分近いものであったか否か
を判別する。
まず、ステップ272では、メンバーシップ値maTp
が所定値0.9以上であるが否かを判別することで、加
速初期の基本燃料噴射量Tpfが基本加速運転に充分に
近いものであるが否かを判別する。そして、m a T
 p >所定値0.9と判別されると次のステップ27
3へ進む。
ステップ273では、同様にメンバーシップ値maNが
所定値0.9以上であるか否かを判別することで、加速
初期の機関回転速度Nが基本加速運転に充分に近いもの
であるか否かを判別する。そして、maN>所定値0.
9と判別されると次のステップ274へ進む。
ステップ274では、同様にメンバーシップ値maDT
Voが所定値0.9以上であるか否かを判別することで
、加速運転時の最大開度変化率DMAXTVOが基本加
速運転における開度変化率ΔT■Oに充分に近いもので
あるか否かを判別する。
そして、maDTVO>所定値0.9と判別されると、
今回の加速運転が3種の運転パラメータに基づいて基本
加速運転に充分に近い加速であったと判断されたとして
次のステップ275へ進む。
今回の加速運転が基本加速運転に充分に近いと判断され
てステップ275へ進むと、各冷却水温度Tw毎に基本
加速運転における充実度(空燃比制御性における適正度
合い)をファジィ理論に基づいて曖昧に示すメンバーシ
ップ値mBAS I CTWを、予めメンバーシップ値
MAXmに対応させたメンバーシップ関数に基づきマツ
プから検索して求める。前記メンバーシップ値mBAS
 I CTWは、1.0に近いほど充実度が大(空燃比
制御性の適正度合いが大であり、空燃比制御エラー量が
小)であることを示す値であり、空燃比制御エラー量を
示すメンバーシップ値MAXmがゼロに近く空燃比制御
エラー量が小さいときほど1.0に近い値に設定される
ようになっている。
次のステップ276では、ステップ275で求めた充実
度を示すメンバーシップ値mBAS I CTwを加重
平均する際に用いる重み付は定数Xを水温センサ15で
検出される冷却水温度Twに基づいてマツプから検索し
て求める。前記重み付は定数Xは、最新のメンバーシッ
プ値mBAsIcTwに対する重み付けを示すものであ
り、冷却水温度Twが低いときほど最大値(256)に
近い値に設定されるようにしである。これにより、学習
頻度の少ない低温時に重み付は定数Xを大きく設定して
学習進行を確保すると共に、高温時には重み付は定数X
を小さく設定して最新値に対する重みを低下させ、スロ
ットル弁4の開度変化率ΔTVOが加速途中で細かく変
化して空燃比が不安定となるような頻度の少ない加速運
転状態における低い充実度によって加重平均結果の充実
度が大きく低下することを回避する。尚、始動初期には
、冷却水温度Twとは無関係に前記重み付は定数Xを最
大4fl(256)に設定する。
次のステップ277では、ステップ276で設定した重
み付は定数Xを用い下式に基づいて今回の冷却水温度T
wに対応するメンバーシップ値mBASICTwの加重
平均演算を行ってその結果をmBSCTwAVとする。
尚、過去に現状の冷却水温度Twでステップ277の加
重平均演算を行っていない学習未経験のときには、mB
scTwAVのマツプには初期値ゼロが記憶されている
ため、mBSCTwAVを加重平均初期値1.0として
加重平均演算させる。
mBSCTwAν(256X ) 十X XmBASI
CTwmBscTwAV= 次のステップ278では、前記ステップ277で演算し
た充実度の加重平均値mBSCTWA■に基づいて、各
冷却水温度Twに応じてmBSCTwAVが記憶される
マツプにおける当該冷却水温度TWのマツプ値書き換え
を行うと共に、検出された冷却水温度Twに基づいて充
実度の良否を判定するためのスライスレベル値mBsc
JGをマツプから検索して求める。前記スライスレベル
値mBSCJGは、冷却水温度Twが低いときほど低い
値に設定され、低温時には空燃比の制御エラーがある程
度まで許容されるようにしである。
ステップ279では、今回ステップ277で加重平均演
算して得たmBSCTwAVと、ステップ278で設定
したスライスレベル値mB S CJ Gとを比較して
、充実度の良否判別を行う。
ここで、mBSCTwAV>mBSCJGであると判別
されて充実度が充分なレベルにある(空燃比制御エラー
量が充分少なく許容レベルである)ときには、現状水温
Twにおける基本加速運転の加速増量付加が機関要求レ
ベルに合致していた訳であるから、ステップ284へ進
んで推定学習切り換えフラグFLAGTRを1にセット
して後述する水温補正係数TwKFLのマツプ推定学習
を許可した後ステップ350へ進む。一方、mB S 
CTwAV≦mBSCJGであると判別されて充実度が
不充分なレベルである(空燃比制御エラー量が許容レベ
ル以上に大である)ときには、現状水温Twに対応する
水温依存の補正値(水温補正係数TwKFL)を学習修
正すべくステップ280へ進む。
ステップ280では、前記推定学習切り換えフラグFL
AGTRをゼロ設定することで、後述する推定学習で加
速増量補正係数KFURLの基本値である水温補正係数
TwKFLのマツプ推定学習が行われることを禁止する
次のステップ281では、冷却水温度Twに応じて水温
補正係数TwKFLが記憶されるマツプから現状の冷却
水温度Twに対応する水温補正係数TwKFLを検索し
て求め、その値をregaとする。
そして、ステップ282では、水温補正係数TwKFL
が代入された前記regaに、ステップ244若しくは
ステップ245で求められた学習修正度mKFLRNと
、ステップ246で設定された修正度比maratio
とを乗算することにより前記regaを更新設定する。
即ち、ステップ282では、空燃比制御エラー量の大き
さとその方向(リッチorリーン)とに基づいてエラー
を減少させる方向に水温補正係数TwKFLを増減修正
すると共に、その制御エラーが発生したタイミングが加
速運転中であれば前記増減補正量をより多(し、また、
加速増量補正係数KFUELの減少中であれば減少率T
wDKFL側を修正すべく前記増減修正量を減少進行に
応じてより少なくする。
このようにして、マツプに記憶されていた水温補正係数
TwKFLを学習修正度mKFLRNと修正度比mar
atioとに基づいて修正すると、次のステップ283
ではステップ282での演算結果に基づいて当該冷却水
温度Twの水温補正係数TwKFLを書き換える。
次のステップ350では、カウンタ値Acountが3
であるか否かを判別するが、今回はステップ251でカ
ウンタ値Acountが2であると判別されてステップ
272〜283での処理が行われたものであるから、ス
テップ350ではNoと判別されてステップ351〜3
53をジャンプしてステップ354へ進むが、ここでも
NOの判別がなされるため、ステップ360へ進んでカ
ウンタ値A coun tは1アツプされて3に設定さ
れた後、本ルーチンを終了させる。
再度本ルーチンが実行されると前回カウンタ値A co
un tが1アツプされて3となっているので、ステッ
プ234からステップ247ヘジヤンプし、更にステッ
プ247からステップ251ヘジヤンプし、ステップ2
51でやはりNO判別されることによりステップ350
へ進む。
ステップ350ではカウンタ値Acountが3である
からYESの判別がなされ次のステップ351へ進む。
ステップ351では、検出された冷却水温度Twに基づ
いて加速増量補正係数KFUELの減少率TwDKFL
をマツプから検索して求めると共に、前述のステップ2
46で設定した修正度比maratioに基づいて減少
率TwDKFL修正用の修正度比ratioをマツプか
ら求める。
前記修正度比ratioは1−marati。
に略比例する値であって、その値が大きいとき(mar
atioが小さいとき)ほど、減少率TwDKFLがよ
り大きく増減修正されるようにしである。即ち、前記修
正度比ratioは、大きくなるほど加速増量補正係数
KFURLの減少が進行した状態で空燃比制御エラーが
発生したことを示すものであり、この場合には加速判定
中に設定される加速増量補正係数KFUELよりも減少
率TWDKFLが不適切で空燃比制御エラーが発生した
ものであると見做すことができる。
次のステップ352では、ステップ351で求めた減少
率TwDKFLに、ステップステ・ツブ244若しくは
ステップ245で求められた学習修正度mKFLRNの
修正方向を逆にした学習修正度NmKFLRNと、ステ
ップ351で設定された修正度比rattoとを乗算す
ることにより、減少率TwDKFLを修正設定する。尚
、前記修正度比ratioの代わりに、1−marat
ioを用し〜でも良い。
即ち、ステップ352では、空燃比制御エラー量の大き
さとその方向(リッチorリーン)とに基づいてエラー
を減少させる方向に減少率TwDKFLを増減修正する
と共に、加速増量補正係数KFURLの減少進行に応じ
てより減少率TwDKFLを大きく修正する。尚、空燃
比制御エラーが例えば空燃比リーン化側であって加速増
量補正量を増大させたいときには、水温補正係数TwK
FLを増大させるか減少率TwDKFLを減少させる(
減少速度を低下させる)必要があるが、前記ステップ2
44若しくはステップ245で求められた学習修正度m
KFLRNは、加速増量補正係数KFURL(水温補正
係数TwKFL)の増減修正度であって、この値をその
まま減少率TwDKFLに乗算して修正すると逆の学習
になるので、学習修正度mKFLRNの修正方向を逆に
した値NmKFLRNを乗算することで、例えば水温補
正係数TwKFLが増大修正されるときに減少率TwD
KFLを減少させて、両者で加速増量補正量の増大が図
られるようにした。
このようにして、マツプに記憶されていた減少率TwD
KFLを学習修正度NmKFLRNと修正度比rati
oとに基づいて修正すると、次のステップ353ではス
テップ352での演算結果に基づいて当該冷却水温度T
wの減少率TwDKFLを書き換える。
次のステップ354では、カウンタ値Acountが4
であるか否かが判別されるが、今回はカウンタ値Aco
untが3であって前述のステップ351〜353が実
行されたものであるから、ここではNOと判別されてス
テップ360へ進み、カウンタ値Acountが1アツ
プした4に設定されて本ルーチンを終了する。
この状態で再度本ルーチンが実行されると、今度はカウ
ンタ値Acountが4であるから、ステップ234か
らステップ354ヘジヤンプして、このステップ354
でYESの判別がなされてステップ355へ進む。
ステップ355では推定学習切り換えフラグFLAGT
Rの判別を行うが、基本加速運転における充実度が所定
スライスレベル以下であってステップ280で前記推定
学習切り換えフラグFLAGTRがゼロに設定されてい
る場合には、ステップ355からステップ360へ進む
ことにより、カウンタ値Acountが5にアップされ
る。このため、ステップ361でAcount=5の判
別がなされ、ステップ362でカウンタ値Acount
をゼロリセットした後、加速学習許可フラグfaccl
rnが1に設定されて本ルーチンを終了する。即ち、加
速増量付加があってその加速状態が略基本加速状態であ
り、この基本加速運転状態で空燃比制御エラー量が大き
く充実度が低い場合には、水温補正係数TwKFL等の
修正や後述する推定学習を行わずに、次の過渡運転があ
るまで過渡学習を実行しない。
一方、本ルーチンを前回実行したときに、ステップ27
9で充実度が所定スライスレベル以上であると判別され
て、ステップ284で推定学習切り換えフラグFLAG
TRを1に設定したときには、ステップ355で推定学
習切り換えフラグF LAGTR=1と判別されること
により、ステップ356へ進む。
ステップ356では、第24図のフローチャートに示す
推定学習ルーチンに従って、冷却水温度Twに対応させ
て水温補正係数TwKFLを記憶させであるマツプデー
タの推定学習を行った後、ステップ360へ進む。そし
て、ステップ360でカウンタ値Acountが5にア
ップされるため、ステップ361でAcount=5の
判別がなされ、ステップ362でカウンタ値Acoun
tがゼロリセットされた後、加速学習許可フラグfac
clrnが1に設定されて本ルーチンを終了し、再度過
渡運転があるまでは学習を行わない。
ここで、第24図のフローチャートに従って推定学習ル
ーチンを説明する。尚、本実施例では、過渡補正のため
の各補正値や充実度が運転バラメー夕を16格子に分け
たマツプに記憶されていることとする。
まず、ステップ401では、フラグFや16格子アドレ
スiやサンプルデータ値a、b、更に、カウンタ値cn
tをゼロリセットする。
次のステップ402では、前述のステップ277で加重
平均演算される毎にステップ278で更新記録される各
冷却水温度Tw毎の充実度を表すメンバーシップ値mB
SCTwAVのi格子目(初回はゼロ格子目)のデータ
をr e gAVにセットすると共に、このi格子目の
冷却水温度Twに対応する充実度の良否を判定するため
のスライスレベル値mBscJG (ステップ278参
照)をregJGにセットする。
そして、次のステップ403では、前記regA■とr
egJGとを比較することによってi格子目の冷却水温
度Twにおいて許容される充実度であるか否か(i格子
目の加減速補正量における空燃比制御性の適正度合いが
許容レベルであるか否か)を判別する。
ここで、r e gAV<r e g JGであると判
定されて充実度が許容レベル以下(空燃比制御エラー量
が大)であるときには、ステップ404へ進んで推定学
習用のi格子目の水温補正係数TwKFLデータ(mM
AP [i] )をゼロに設定する。
一方、ステップ403でr e gAV≧regJGで
あると判定されて充実度が許容レベルに達しているとき
には、ステップ405へ進んで充実度OKのデータ数を
示すカウンタ値cntを1アツプさせ、次のステップ4
06では充実度が許容レベルであるi格子目の水温補正
係数TwKFLデータ(MAP[i])を、推定学習用
のi格子目データ(mMAP[i])として設定する。
そして、ステップ404若しくはステップ406の次に
はステップ407で格子アドレスiを1アツプさせ、次
のステップ408では、■アップさせた格子アドレスi
が最大値である16であるか否かを判別し、16に至っ
ていないときには再びステップ402に戻る。
即ち、ゼロ格子目から順番にその格子に記憶されている
充実度が許容レベルに達しているか否かを判別し、許容
レベルであるときにはその格子データ(水温補正係数T
WKFL)をピックアップして推定学習用マツプの同じ
格子アドレスにデータとして書き込む一方、充実度が許
容レベル以下であるときには推定学習用マツプの同じ格
子アドレスのデータをゼロとすることにより、推定学習
用マツプには、充実度が許容レベルに達している水温補
正係数TwKFLデータのみを対応する格子アドレスの
ところに書き込むものである。
そして、全ての格子アドレスの充実度を調べて充実度の
ある水温補正係数TwKFLのデータを全てピックアッ
プすると、ステップ40Bからステップ409へ進んで
充実度が許容レベルである格子数(データ数)を示すカ
ウンタ値cntが3以上であるか否かを判別する。
ピックアップされた充実度OKのデータの変化傾向(ピ
ックアップされた格子間のデータ傾き)に基づいてデー
タがゼロセットされているその他の格子におけるデータ
を推定するためには、最低2つ以上のデータがあればそ
の格子間でデータの傾きを求めてその他の格子データを
推定することは可能である。しかしながら、データが2
つの場合には関数を比例若しくは反比例にしか推定する
ことができず、冷却水温度Tw(格子アドレス)に対す
る要求水温補正係数TwKFLの変化が放物線状であっ
た場合には、推定結果が要求値に対して大きな誤差をも
つことになってしまう。このため、本実施例では3つ以
上のデータが集められたときにのみ推定学習を許容すべ
く、ステップ409でカウンタ値cntが3以上である
か否かを判別し、少なくとも2カ所で格子間のデータ変
化を捉えることができるようにした。
ステップ409でカウンタ値cntが3以上であると判
別されて、充実度OKのデータが少なくとも3つ以上集
められたときには、ステップ410へ進んで推定学習用
マツプの格子アドレスをカウントするためのjをゼロリ
セットする。
そして、次のステップ411では、推定学習用マツプの
j格子目(初回はゼロ格子目)に記録されている水温補
正係数TwKFLのデータmMA P[jlがゼロであ
るか否かを判別する。ここで、mMAP[jlがゼロで
あると判別されたときには、その格子の充実度がNGで
あったために前述のステップ404で推定学習用マツプ
のデータがゼロにセットされたものであるから、推定学
習を行わずステップ426ヘジヤンプする。
ステップ426では、次回において次の格子アドレスj
のデータをステップ411で調べるためにjを1アツプ
させる。そして、次のステップ427では、エアツブさ
せたjが最大値の16に達したか否かを判別し、最大値
16に達していないときには再びステップ411へ戻る
一方、ステップ411で、推定学習用マツプのj格子目
に記録されている水温補正係数TwKFLのデータmM
AP[jlがゼロでないと判別されて充実度OKのデー
タがピックアップされているときには、ステップ412
へ進んでサンプルデータを代入するaが初期値であるゼ
ロであるか否かを判別する。
ここで、aがゼロであって未だ充実度OKの水温補正係
数TwKFLのデータmMA P [j ]が代入され
ていない状態であるときに、即ち、充実度OKのデータ
が記録されている最初の格子であるときには、ステップ
413へ進んでj格子目に記録されているデータmMA
P[jlをaに代入する。そして、次のステップ414
では、ステップ413でaに代入したデータmMAP[
jlの格子アドレスjをPとする。
更に、次のステップ426で格子アドレスjを1アツプ
させて次回のマツプデータ検索に備え、ステップ427
でjが最大値16に達していないと判断されると再びス
テップ411に戻る。
aに充実度が許容レベルである水温補正係数TwKFL
のデータmMAP[jlを代入した後に、ステップ41
2における判別で充実度OKのデータがあったときには
、ステップ412でaがゼロでないと判別されることで
ステップ415へ進む。ステップ415では、今回ピッ
クアップされたデータmMAP[jl(aに代入したデ
ータの後の格子における最初のデータ)をbに代入する
そして、次のステップ416では、下式に従ってaの格
子とbの格子との間におけるデータmMAP[jlの変
化割合(傾き)KATAMUKIを演算する。
ここで、Pはaのデータを得たときの格子アドレス、j
はbのデータを得た格子アドレス(jくP)であり、変
化割合KATAMUKIは、データa、b間における格
子毎のデータ変化量を示すものである。
次のステップ417では、ステップ415でbに代入し
たデータmMAP[jlをaに代入し、次のステップ4
18ではステップ417でaに代入したデータの格子ア
ドレスjをPにセットする。これにより、次回以降にお
いて再度充実度がOKであるデータmMAP[jlが検
出されると、今度はそのデータをbに代入するようにし
て、aはbよりも先の格子アドレスにおけるデータmM
AP [jlが代入されるようにする。
次のステップ419では、前述のステップ401で本ル
ーチン実行初期にゼロリセットされるフラグFの判別を
行い、フラグFがゼロであると判別されると、ステップ
420でフラグFを1に設定した後、ステップ421で
実際に加速増量補正で用いられる水温補正係数TwKF
Lマツプの格子アドレスをカウントするカウンタ値Kを
ゼロにセットする。
そして、次のステップ423では、下式に従って水温補
正係数TwKFLのマツプデータの書き換え修正を行う
MAP [K]←KATAMUK T×(j−K)+m
MAP[jl Kは前述のステップ421でゼロにセットされているか
ら初回では、ゼロ格子目のマツプデータMAP [0]
の書き換えが前記の式に従って行われることになる。即
ち、Kがゼロであれば、KATAMUKIX (j−0
)はO格子目から今回ピックアップされた充実度がOK
であるj格子目までにおけるデータの変化量をa、bか
ら推測した値となり、この変化量をmMAP[jlに加
算すれば、0格子目のマツプデータMAP[0]がa。
bから推定設定されるものである。
このようにしてO格子目のマツプデータMAP[0]を
mMA P [j ]に基づいて推定し書き換えると、
次のステップ424では、カウンタ値Kが最大値である
16に達したか否かが判別され、最大値16に至ってい
ないときにはステップ425でKを1アツプさせて再び
ステップ423に戻り、前回演算した次の格子のマツプ
データMAP[ilの演算書き換えを行う。
即ち、推定学習用マツプのO格子目から記憶されている
データmMAP[jlを検出し、2つのデータが検出さ
れると、このデータの格子間でのデータ変化量を演算し
、先ずはこの変化量に従って全格子のデータが変化する
ものと見做して水温補正係数TwKFLの77プデ一タ
MAP[ilを全て書き換えるものである(第28図参
照)。
そして、次に推定学習用マツプの先の格子アドレスでデ
ータmMAP[jlが検出されると、この3番目のデー
タと初回の推定で用いた2番目のデータとの間で変化量
を再び求めるが、初回の推定においてフラグFが1に設
定されているため、ステップ419ではフラグF=1の
判別がなされ、ステップ422へ進んでKにPがセット
される。ここで、KにセットされるPは3番目のデータ
の格子アドレスであるから、ステップ423で演算され
るマツプデータMAP [ilはP格子目以降のとなる
以後、推定学習用マツプにおけるデータがゼロでない格
子が検出されると、その格子におけるデータとその直前
のデータとの間で変化割合KATAMUKIが演算され
、この演算結果に基づいて今回の格子以降のデータMA
P[ilが書き換えられるものである。
このようにして、水温補正係数TwKFLのマツプデー
タMAP[ilを書き換えるようにすれば、充実度がO
KであるものとNOであるものとが混在しているマツプ
データMAP [ilから、実際に加速増量(若しくは
減速減量)に供されて空燃比制御エラー量が許容レベル
であると確認された水温補正係数TwKFLがピックア
ップされ、この機関要求に見合ったデータに基づいてそ
の他のデータを要求レベルに近づけることができる(第
29図参照)。従って、学習頻度の少ない領域における
補正量データについてもだいたいのOKレベルにデータ
を修正することができ、学習頻度の少ない運転状態にな
ったときに空燃比制御性に大きな段差が発生して、運転
性が大きく悪化することを回避できるものである。
ここで、第22図のフローチャートに戻って説明を続け
る。
前述のように、基本加速運転があってそのときの空燃比
制御エラー量に基づき加重平均演算(ステップ277)
 して設定される水温Tw毎の充実度(メンバーシップ
値)mBSCTwAVが、OK・NG判別のスライスレ
ベル値mBSCJC;よリモ高く、充実度が許容レベル
以上である(空燃比制御エラー量が許容レベル以下であ
る)と判別される(ステップ279)と、今回機関要求
レベルに合っていて空燃比制御エラー量が少なかったと
判別された水温補正係数TwKFLのデータを少なくと
も含めてステップ356で水温補正係数TwKFLの推
定学習が行われる。
ステップ356で加速増量補正係数KFUELの基本要
素である水温補正係数TwKFLの推定学習が行われる
と、次のステップ360でカウンタ値Acountが4
から1アツプの5に設定されるので、ステップ362で
カウンタ値A coun tがゼロリセットされた後、
ステップ363で加速学習フラグfacclrnが1に
設定されて、再度過渡運転されるまで過渡学習は禁止さ
れる。
一方、前述のステップ272〜274における基本加速
判別で、基本燃料噴射量Tp及び機関回転速度Nはメン
バーシップ値maTp、maNに基づき基本加速運転(
常用加速運転)に近い運転状態であると判別されたのに
対し、メンバーシップ値ma DTVOに基づきスロッ
トル弁開度変化率ΔTvOが基本加速運転に近いもので
はないとステップ274で判別されると、ステップ28
5へ進む。
ステップ285では、前述のステップ278のときと同
様にして、基本加速運転時における充実度の良否を判別
するためのスライスレベル値mBscJGを検出された
冷却水温度Twに基づきマツプから検索して求める。
次のステップ286では、以前の基本加速運転時におい
て学習され、冷却水温度Twに対応するマツプに随時書
き換え記録されている各水温Tw毎の充実度(空燃比制
御性の適正度合い)を表すメンバーシップ(直mBSC
TwAVをマツプから検索して求める。
そして、ステップ287では、ステップ285,286
で求めたmBSCJGとmBscTwAVを比較し、現
状水温Twにおける充実度がスライスレベル以上である
か否かを判別する。
ここで、mBSCJG>mBSCTwAVであると判別
され、現状水温Twにおいて許容レベル以上の充実度が
得られていないときには、ステップ287以降における
スロットル弁開度変化率ΔT■0に依存する加速増量補
正データの学習を実行せず、ステップ349へ進んで推
定学習切り換えフラグFLAGTRをゼロに設定して推
定学習(マツプの推定書き換え)も禁止する。即ち、基
本加速運転状態における充実度が許容レベル(スライス
レベル)以上にならないと、スロットル弁開度変化率Δ
TVOに依存する加速増量補正データのマツプ値学習修
正及びマツプの推定学習は実行されないようにしである
一方、ステップ287でmBSCJG≦mBSCTwA
Vであると判別され、現状の水温Twにおいて基本加速
運転がなされたときに許容レベル以上の充実度が得られ
たことが学習されているときには、ステップ288以降
へ進んでスロットル弁開度変化率ΔTVOに依存する加
速増量補正データの学習修正を行う。
ステップ288では、前述のステップ61で設定される
加速判定中におけるスロットル弁開度変化率ΔTVOの
最大値である最大開度変化率DMAXTVO毎の充実度
を示すメンバーシップ値mDELTTVOを、予め前記
メンバーシップ値MAXm(最大空燃比ズレ)に対応さ
せたメンバーシップ関数に基づきマツプから検索して求
める。
前記メンバーシップ値mDELTTVO,は、基本加速
運転時のメンバーシップ値mBAS I CTWと同様
に、1.0に近いほど充実度が大であることを人間の主
観的な曖昧さで表すファジィ量であって、空燃比制御エ
ラー量を示すメンバーシップ値MAXmがゼロに近くエ
ラーが小さいときほど1.0に近い値に設定されるよう
になっている。
ステップ289では、上記ステップ288で求めた各最
大開度変化率DMAXTVO毎の充実度を示すメンバー
シップ値mDELTTVoを加重平均する際に用いる重
み付は定数Xを、前述のステップ276と同様に検出さ
れた冷却水温度Twに基づいてマツプから検索して求め
る。
次のステップ290では、ステップ289で設定した重
み付は定数Xを用いて下式に従って今回の最大開度変化
率DMAXTVOに対応するメンバーシップ値mDEL
TTVoの加重平均演算を行い、その結果を”mDEL
TTVAVとする。尚、過去にステップ290での加重
平均演算を行っていない学習未経験のときには、mDE
LTTVAVのマツプに初期値ゼロが記憶されているた
め、mDELTTVOを加重平均初期値1.0として加
重平均演算させる。
ステップ291では、前記mDELTTVAVの良否を
判別するための2つのスライスレベル値mDTVOJG
I、mDTVOJG2をそれぞれマツプから検索して求
める。前記mDTVOJG1は、冷却水温度Twに応じ
て設定されているものであり、低温側ほど小さな値に設
定されることで低温側での空燃比制御エラーが許容され
るようになっている。また、前記mDTVOJG2は、
最大開度変化率DMAXTVOに応じて設定されている
ものであり、スロットル弁4の開度変化が急激であると
きほど空燃比制御エラーが許容されるようになっている
次のステップ292では、ステップ291でマツプから
検索して求めたスライスレベル値mDTVOJG1とス
ライスレベル値mDTVOJG2とを比較し、mDTV
OJG1≦mDTVOJG2である判別されたときには
ステップ293へ進むことにより最終的なスライスレベ
ル値mDTVOJGとしてmDTVOJGlをセットし
、また、mDTVOJGI>mDTVOJG2であると
判定されたときにはステップ294へ進むことにより最
終的なスライスレベル値mDTVOJGとしてmDTV
OJG2をセットする。即ち、mDTVOJGlとmD
TVOJG2とのより小さい方を最終的なスライスレベ
ル値m D T V OJ Gとしてセットするもので
ある。
次のステップ295では、前述のステップ290で演算
した充実度の加重平均値mDELTTVAVに基づいて
、各最大開度変化率DMAXTVO毎にmDELTTV
AVが記憶されるマツプにおける当該最大開度変化率D
MAXTVOのマツプ値書き変えを行う。尚、前記mD
ELTTVAVのマツプではmDELTTVAVの初期
値はゼロであり、前記ステップ290における演算では
前述のようにm D E L T T V A Vの初
期値をi、oとして演算する。
次のステップ296では、今回ステップ290で演算し
た充実度の加重平均値mDELTTVAVと、ステップ
293若しくはステップ294で設定されたスライスレ
ベル値mDTVOJGとを比較して、今回の加速運転に
おける最大開度変化率DMAXT■0(基本加速運転と
は異なる最大開度変化率DMAXTVO)での充実度(
空燃比制御性の適正度合い)の良否を判別する。
ここで、mDELTTVAV>mDTVOJGであると
判別されて充実度が充分なレベルにあるときには、今回
空燃比制御エラー量が少ないと判別されたものを少なく
とも含めて最大開度変化率DMAXTVOに基づく増量
補正係数(開度変化率補正係数KFDTVO)のマツプ
推定学習を行わせるべく、ステップ297へ進んで推定
学習切り換えフラグFLAC,TRを2に設定した後、
ステップ350へ進む。
一方、mDELTTVAV≦mDTVOJGであると判
別されて充実度が許容レベル以下であるときには、今回
の最大開度変化率DMAχTVOに対応して設定した補
正値が不適切であるので、ステシブ298以降へ進んで
今回の最大開度変化率DMAXTVOに対応する加速増
量補正値の修正学習を行わせる。
まず、ステップ298では、推定学習切り換えフラグF
LAGTRをゼロに設定してマツプ推定学習を禁止し、
今回ピックアップされた空燃比制御エラー量に基づいて
今回の加速における最大開度変化率DMAXTVOに対
応する補正値の修正学習を行わせるようにする。
次のステップ299では、最大開度変化率DMAXTV
Oに応じて開度変化率補正係数KFDTVOが記憶され
ているマツプから今回の加速における最大開度変化率D
MAXTVOに対応するKFDTVOを検索して求め、
その値をregaとする。
そして、ステップ300では、開度変化率補正係数KF
DTVOが代入された前記regaに、ステップ244
若しくはステップ245で求められた学習修正度mKF
LRNと、ステップ246で設定された修正度比mar
atioとを乗算することによって前記regaを更新
設定する。即ち、今回ピックアップされた空燃比制御エ
ラーの大きさ及びその方向と、その発生時期が加速判定
時があるがその後の減少移行時かに応じて、今回の加速
の最大開度変化率DMAXTVOに応じた開度変化率補
正係数KFDTVOを修正する。
次のステップ301では、ステップ300での演算結果
に基づいて当該最大開度変化率DMAXTVOの開度変
化率補正係数KFDTVOマツプ値を書き換え、マツプ
値書き換え後はステップ350へ進む。
ステップ301でのマツプ値書き換えの後、又は、ステ
ップ297での推定学習切り換えフラグFLAGTRの
設定の後にステップ350へ進むと、カウンタ値Aco
untが現状2であるからNoの判別がなされてステッ
プ354へ進むが、ここでもNOの判別がなされるため
、ステップ360ヘジヤンプしてカウンタ値Acoun
tが1アツプされて3に設定される。従って、次回の本
ルーチン実行時にはステップ350にジャンプしてステ
ップ351〜353の各ステップが実行されることによ
り減少率TwDKFLの学習修正が行われる。
そして、ステップ351〜353が実行された後は、ス
テップ354でNOと判別されることにより再びステッ
プ360へ進んでカウンタ値Acountが1アツプの
4に設定されるため、次回本ルーチン実行時には、ステ
ップ354でYESの判別がなされステップ355へ進
む。
前述のステップ296の判別で充実度が許容レベル以上
であると判別されてステップ297へ進んだときには、
推定学習切り換えフラグFLAGTRが2に設定されて
いるため、ステップ355からステップ357へ進んで
開度変化率補正係数KFDT■0マツプの推定学習が行
われる。このマツプ推定学習は、ステップ356におけ
る水温補正係数TwKFLのマツプ推定学習と同様に、
第24図のフローチャートに示すルーチンに従って行わ
れ、今回の加速に用いられたものも含めこれまでに充実
度が許容レベル以上であると判別された開度変化率補正
係数KFDTVOに基づいて、充実度が許容レベル以下
であると判別されているところのデータを推定してマツ
プデータを書き換えるものである。
一方、ステップ296で充実度が許容レベル以下である
と判別されてステップ298へ進んだときには、推定学
習切り換えフラグFLAGTRがゼロに設定されている
ため、ステップ355からステップ360へ進んでマツ
プの推定学習は行われない。
このように、基本加速運転状態を判別する3つの運転パ
ラメータのうち最大開度変化率DMAXTVOのみが基
本加速運転からズしていたときには、まず、基本加速運
転状態で設定された同水温Tw時の充実度が許容レベル
であるか否かを判別し、同水温条件で基本加速運転時の
学習が充分に進行しているかをみる。そして、基本加速
運転で充実度が充分得られているときには、基本加速運
転とは異なる最大開度変化率DMAXTVO条件におけ
る増量補正量を学習するものである。
一方、一連加速後であって過渡学習フラグftrl−r
ngoが1でかつ加速学習許可フラグfacclrnが
ゼロで加速増量補正の学習が実行され、学習修正度mK
FLRNや修正度比maratio等を設定した後、ス
テップ273でNOと判別された場合、即ち、基本加速
運転に対して加速初期の基本燃料噴射量Tpは路間等で
あるが機関回転速度Nが異なる場合にはステップ302
へ進む。
ステップ302では、前述のステップ285のときと同
様にして、基本加速時における充実度の良否を判別する
ためのスライスレベル値m B S CJ Gヲ検出さ
れた冷却水温度Twに基づきマツプがら検索して求める
次のステップ303では、以前の基本加速運転時におい
て学習され、冷却水温度Twに対応するマツプに随時書
き換え記録されている各水温Tw毎の充実度(空燃比制
御性の適正度合い)を表すメンバーシップ値mBSCT
wAVを検出された冷却水温度Twに基づきマツプから
検索して求める。
そして、ステップ304では、上記ステップ302゜3
03で求めたm B S CJ GとmBSCTwAV
を比較し、現状水温Twにおける充実度がスライスレベ
ル以上であるか否かを判別する。
ここで、mB S CJ G>mB S CTwAVで
あると判別され、現状水温Twにおいて許容レベル以上
の充実度が得られていないときには、ステップ349へ
進んで推定学習切り換えフラグF LAGTRをゼロに
設定して推定学習(マツプの推定書き換え)を禁止し、
かつ、後述する機関回転速度Nに依存する加速増量補正
データの学習を実行させない。
一方、ステップ304でmBSCJG≦mBSCTwA
Vであると判別され、現状の水温Twにおいて基本加速
運転がなされたときに許容レベル以上の充実度が得られ
たことが学習されているときには、ステップ305へ進
む。
ステップ305では、最大開度変化率DMAXTvO依
存の補正値の充実度を示す前記mDELTTVAVの良
否を判別するための2つのスライスレベル値mDTVO
JG1.mDTVOJG2を、上記ステップ291と同
様にしてそれぞれマツプから検索して求める。
次のステップ306では、ステップ305でマツプから
検索して求めたスライスレベル値mDTVOJG1とス
ライスレベル値mDTVOJG2とを比較し、mDTV
OJG1≦mDTVOJG2である判別されたときには
ステップ307へ進んで最終的なスライスレベル値mD
TVOJGとしてmDTVOJGIをセットし、また、
mDTVOJGl>mDTVOJG2であると判定され
たときには、ステップ308へ進んで最終的なスライス
レベル値mDTVOJGとしてmDTVOJG2をセッ
トし、mDTVOJGlとmDTVOJG2とのより小
さい方を最終的なスライスレベル値mDTVOJGとし
てセットする。
次のステップ309では、前回以前にステップ295で
学習された最大開度変化率DMAXTVOに対応する充
実度(メンバーシップ値mDELTTVAV)のマツプ
から、今回加速状態の最大開度変化率DMAXTVOに
おけるメンバーシップ値mDELTTVAVを検索して
求める。
そして、次のステップ310では、ステップ307若し
くはステップ308で設定されたスライスレベル値mD
TVoJGと、ステップ309でマツプから検索して求
めたメンバーシップ値mDELTTVAVとを比較して
、今回加速状態における最大開度変化率DMAXTVO
での充実度が許容レベル以上であるか否かを判別する。
ここで、mDELTTVAV≦mDTVOJGであると
判別され、今回加速の最大開度変化率DMAXTVOで
充実度が許容レベル以下であるときには、ステップ34
9へ進んで推定学習切り換えフラグFLAGTRをゼロ
に設定して推定学習(マツプの推定書き換え)を禁止し
、かつ、後述する機関回転速度Nに依存する加速増量補
正データの学習を実行させない。
一方、ステップ310でmDELTTVAV>mDTV
OJGであると判別され、今回加速の最大開度変化率D
MAXTVOに応じた充実度が許容レベルを越えている
ときには、ステップ311以降へ進んで機関回転速度N
に依存する加速増量補正データの学習を行う。
即ち、基本加速運転に対して、加速初期の機関回転速度
Nが異なるとステップ273で判定されたときには、基
本加速運転状態で学習される冷却水温度Twに応じた充
実度のマツプから今回加速状態の水温Twに対応する充
実度を検索して求め、今回の水温Twで基本加速運転を
行ったときの空燃比制御エラー量が充分に抑えられてい
る状態か否かを判別する。
更に、基本加速運転状態での充実度が許容レベルとなっ
てから学習されるマツプから今回加速における最大開度
変化率DMAXTVOに対応する充実度を検索して求め
、充実度が許容レベルであるか否かを判別し、今回加速
運転状態における水温Twと最大開度変化率DMAXT
VOとにそれぞれ対応する充実度が共に許容レベルであ
るときにのみ、機関回転速度Nに依存する加速増量補正
データの学習が行われるようにしである。
冷却水温度Twと最大開度変化率DMAXTVOとに応
じた充実度がOKであると判別されてステップ311へ
進むと、加速初期の機関回転速度Nf毎の充実度を示す
メンバーシップ値mNHO3を、予め前記メンバーシッ
プ値MA−Xm(最大空燃比ズレを示すものであり、前
記ステップ237,239,242゜243のいずれか
で設定される。)に対応させたメンバーシップ関数に基
づき設定する。
前記メンバーシップ値mNHO3は、前記メンバーシッ
プ値mBAS I CTw、mDELTTVOと同様に
、1.0に近いほど充実度が大であることを人間の主観
的な曖昧さで表すファジィ量であって、空燃比制御エラ
ー量を示すメンバーシップ値MAXmがゼロに近くエラ
ーが小さいときほど1.0に近い値に設定されるように
なっている。
ステップ312では、上記ステップ311で求めた各機
関回転速度N毎の充実度を示すメンバーシップ値mNH
O3を加重平均する際に用いる重み付は定数Xを、前述
のステップ276、289と同様に水温センサ15で検
出された冷却水温度Twに基づいてマツプから検索して
求める。
次のステップ313では、ステップ312で設定した重
み付は定数Xを用いて下式に従って今回機関回転速度N
に対応するメンバーシップ値mNHO3の加重平均演算
を行い、その結果をmNHO3A■とする。尚、過去に
ステップ313での加重平均演算を行っていない学習未
経験のときには、mNHO3AVのマツプ値が初期値ゼ
ロに記憶されているため、mNHO3を加重平均初期値
1.0として加重平均演算させる。
ステップ、314では、前記mNHO3AVの良否を判
別するための2つのスライスレベル値mNHO3JGI
、mNHO3JG2をそれぞれマ・ンプから検索して求
める。前記mNHO3JG2は、冷却水温度Twに応じ
て設定されているものであり、低温側ほど小さな値に設
定されることで低温側でより空燃比制御エラーが許容さ
れるようになっている。また、前記mNHO3JG1は
、加速初期の機関回転速度Nに応じて設定されているも
のであり、常用でない回転速度Nが大きいときほど小さ
な値に設定されて空燃比制御エラーが許容されるように
なっている。
次のステップ315では、ステップ314でマツプから
検索して求めたスライスレベル値mNHO3JG1とス
ライスレベル値mNHO3JG2とを比較し、mNHO
3JG1≦mNHO3JG2である判別されたときには
ステップ316へ進んで最終的なスライスレベル値mN
HO3JGとしてmNHO3JGIをセットし、また、
mNHO3JG1>mNHO3JG2であると判定され
たときにはステップ317へ進むことにより最終的なス
ライスレベル値mNHO3JGとしてmNHO3JG2
をセットする。即ち、mNHO3JG1とmNHO3J
G2とのより小さい方を最終的なスライスレベル値mN
HO3JGとしてセットするものである。
次のステップ318では、前述のステップ313で演算
した充実度の加重平均値mNHO3AVに基づいて、各
機関回転速度Nf(前述のステップ56で設定される加
速初期のデータ)毎にmNHO3A■が記憶されるマツ
プにおける当該機関回転速度Nfのマツプ値書き変えを
行う。尚、前記mNHO3AVのマツプでは初期値はゼ
ロであるが、前記ステップ313における加重平均演算
では前述のようにmNHO3AVを1.0として演算す
る。
次のステップ319では、今回ステップ313で演算し
た充実度の加重平均(i m N HOS A Vと、
ステップ316若しくはステップ317で設定されたス
ライスレベル値mNHO3JGとを比較して、今回の加
速運転における機関回転速度NfC基本加速運転とは異
なる機関回転速度Nf)での充実度(空燃比制御性の適
正度合い)の良否を判別する。
ここで、mNHO3AV>mNHO3JGであると判別
されて充実度が充分なレベルにあるときには、今回空燃
比制御エラーが少ないと判別されたものを少なくとも含
めて加速初期の機関回転速度Nfに基づく増量補正係数
(回転補正係数NKFL)のマツプ推定学習を行わせる
べく、ステップ320へ進んで推定学習切り換えフラグ
FLAGTRを3に設定した後、ステップ350へ進む
一方、mNHO3AV≦mNHO3JGであると判別さ
れて充実度が許容レベル以下であるときには、今回の機
関回転速度Nfに対応して設定した補正値が不適切であ
るので、ステップ321以降へ進んで今回の機関回転速
度Nfに対応する加速増量補正値の修正学習を行わせる
まず、ステップ321では、推定学習切り換えフラグF
LAGTRをゼロに設定してマツプ推定学習を禁止し、
今回ピックアップされた空燃比制御エラー量に基づいて
今回の加速における機関回転速度Nfに対応する補正値
の修正学習を行わせるようにする。
次のステップ322では、加速初期の機関回転速度Nf
に応じて回転補正係数NKFLが記憶されているマツプ
から今回の加速における機関回転速度Nfに対応するN
KFLを検索して求め、その値をregaとする。
そして、ステップ323では、今回の加速に対応する回
転補正係数NKFLが代入された前記regaに、ステ
ップ244若しくはステップ245で求められた学習修
正度mKFLRNと、ステップ246で設定された修正
度比marattoとを乗算することによって前記re
gaを更新設定する。即ち、今回ピックアップされた空
燃比制御エラー量の大きさ及びその方向と、その発生時
期が加速判定時かあるかその後の減少移行時かに応じて
、今回の加速の機関回転速度Nfに応じた回転補正係数
NKFLを修正する。
次のステップ324では、ステップ323での演算結果
に基づいて当該機関回転速度Nfに対応する回転補正係
数NKFLのマツプ値を書き換え、マツプ値書き換え後
はステップ350へ進む。
ステップ324でのマツプ値書き換えの後、又は、ステ
ップ320での推定学習切り換えフラグFLAGTRの
設定の後にステップ350へ進むと、カウンタ値A c
oun tが現状2であるからNoの判別がなされてス
テップ354へ進むが、ここでもNoの判別がなされる
ため、ステップ360ヘジヤンプしてカウンタ値Aco
untが1アツプされて3に設定される。従って、次回
の本ルーチン実行時にはステップ350にジャンプして
ステップ351〜353の各ステップが実行されること
により減少率TwDKFLの学習修正が行われる。
そして、ステップ351〜353が実行された後は、ス
テップ354でNoと判別されることにより再びステッ
プ360へ進んでカウンタ値Acountが1アツプの
4に設定されるため、次回本ルーチン実行時には、ステ
ップ354でYESの判別がなされステップ355へ進
む。
前述のステップ319の判別で充実度が許容レベル以上
であると判別されてステップ320へ進んだときには、
推定学習切り換えフラグFLAGTRが3に設定されて
いるため、ステップ355からステップ358へ進んで
回転補正係数NKFLマツプの推定学習が行われる。こ
のマツプ推定学習は、ステップ356における水温補正
係数TwKFLのマツプ推定学習と同様に、第24図の
フローチャートに示すルーチンに従って行われ、今回の
加速に用いられたものも含めこれまでに充実度が許容レ
ベル以上であると判別された回転補正係数NKFLに基
づいて、充実度が許容レベル以下であると判別されてい
るところ(アドレス)の最適データを推定して、Nf−
NKFLマツプを書き換えるものである。
一方、ステップ319で充実度が許容レベル以下である
と判別されてステップ321へ進んだときには、推定学
習切り換えフラグFLAGTRがゼロに設定されている
ため、ステップ355からステップ360へ進んでNf
−NKFLマツプの推定学習は行われない。
このように、基本加速運転状態を判別する3つの運転パ
ラメータのうち機関回転速度Nfが基本加速運転からズ
していたときには、まず、基本加速運転状態で設定され
た同水温Tw時の充実度が許容レベルであるか否かを判
別し、同水温Tw条件で基本加速運転時の学習が充分に
進行しているかをみると共に、今回加速時における最大
開度変化率DMAXTVOに対応する充実度が許容レベ
ルであるかを判別し、同じスロットル弁開度変化条件で
の学習が充分に進行しているかをみる。
そして、冷却水温度Tw及び最大開度変化率DMAXT
VOに対する学習が進行していて、これらの運転パラメ
ータに対応する加速増量補正値がそれぞれ適正値に追い
込まれているときには、次に基本加速運転とは異なる加
速初期の機関回転速度Nf条件における増量補正量を学
習するものである。
一方、一連加速後であって過渡学習フラグftrlrn
goが1でかつ加速学習許可フラグfacclrnがゼ
ロで加速増量補正の学習が実行され、学習修正度mKF
LRNや修正度比maratio等を設定した後、ステ
ップ272でNOと判別された場合、即ち、基本加速に
対して加速初期の基本燃料噴射量Tpが異なる場合には
、前述した機関回転速度Nfが基本加速と異なる場合と
同様に、まず、基本加速運転時における同水温Tw条件
での充実度を判別し、基本加速運転でOKであるときに
は、更に、今回の加速におけるスロットル弁最大開度変
化率DMAXTVOに対応した充実度を判別する。そし
て、最大開度変化率DMAXTVOでの充実度がOKで
あるときには、更に、今回の加速における機関回転速度
Nfに対応した充実度を判別してこの充実度がOKであ
るときに初めて基本燃料噴射量Tp依存の加速増量補正
分の学習が許可される。
即ち、基本加速運転(冷却水温度Tw)→最大開度変化
率DMAXTVO→機関回転速度Nf→基本燃料噴射量
Tpfの順で必ず学習が行われるようになっており、前
段階の運転パラメータにおける充実度がOKとならない
限り、次の運転パラメータに対応する補正値の学習は行
われない。従って、運転パラメータが前記の順で変化す
る毎に空燃比制御エラー量を最小限に追い込むことがで
きるものである。
まず、ステップ325では、基本加速時における充実度
の良否を判別するためのスライスレベル値mBSCJG
を検出された冷却水温度Twに基づきマツプから検索し
て求める。
次のステップ326では、前回の学習機会で学習されて
冷却水温度Twに対応す°るマツプに記録されている充
実度(空燃比制御性の適正度合い)を表すメンバーシッ
プ値mBSCTwAVを冷却水温度Twに基づきマツプ
から検索して求める。
そして、ステップ327では、上記ステップ325゜3
26で求めたmBSCJGとmBSCTwAVを比較し
、現状水温Twにおける充実度がスライスレベル以上で
あるか否かを判別する。
ここで、mBSCJG>mBSCTwAVであると判別
され、現状水温Twにおいて許容レベル以上の充実度が
得られていないときには、ステップ349へ進んで推定
学習切り換えフラグF LAGTRをゼロに設定して推
定学習(マツプの推定書き換え)を禁止し、かつ、後述
する基本燃料噴射量Tpに依存する加速増量補正データ
の学習を実行させない。
一方、ステップ327でmBscJG≦mBscTwA
Vであると判別され、現状の水温Twにおいて基本加速
がなされたときに許容レベル以上の充実度が得られたこ
とが学習されているときには、ステップ328へ進む。
ステップ328では、最大開度変化率DMAXT■0依
存の補正値の充実度を示す前記mDELTTVAVの良
否を判別するための2つのスライスレベル値mDTVO
JG1.mDTVOJG2を、上記ステップ291と同
様にしてそれぞれマツプから検索して求める。
次のステップ329では、ステップ328でマツプから
検索して求めたスライスレベル値mDTVOJG1とス
ライスレベル値mDTVOJG2とを比較し、ステップ
330若しくはステップ331で両者のより小さい方を
最終的なスライスレベル値mDTVOJGとしてセット
する。
次のステップ332では、前回以前にステップ295で
学習された最大開度変化率DMAXTVOに対応する充
実度(メンバーシップ値mDELTTVAV)のマツプ
から、今回加速状態の最大開度変化率DMAXTVOに
おけるメンバーシップ値mDELTTVAVを検索して
求める。
そして、次のステップ333では、ステップ330若し
くはステップ331で設定されたスライスレベル値mD
TVOJGと、ステップ332でマツプから検索して求
めたメンバーシップ値mDELTTVAVとを比較して
、今回加速状態における最大開度変化率DMAXTVO
での充実度が許容レベル以上であるか否かを判別する。
ここで、mDELTTVAV≦mDTV’OJGである
と判別され、今回加速の最大開度変化率DMAXTVO
で充実度が許容レベル以下であるときには、ステップ3
49へ進んで推定学習切り換えフラグFLAGTRをゼ
ロに設定して推定学習(マツプの推定書き換え)を禁止
し、かつ、後述する基本燃料噴射量Tpに依存する加速
増量補正データの学習を実行させない。
一方、ステップ333でmDELTTVAV>mDTV
○JGであると判別され、今回加速の最大開度変化率D
MAXTVOに応じた充実度が許容レベルを越えている
ときには、ステップ334へ進む。
ステップ334では、今回の加速時の機関回転速度Nf
に対応する充実度を示すメンノく−シップ値mNHO3
AVをマツプから検索して求め、次のステップ335で
は機関回転速度Nfと冷却水温度Twとに基づいてそれ
ぞれスライスレベル値mNHO3JGI、mNHO3J
G2をマー/ブから検索して求める。
そして、次のステップ336では、上記ステ・ンプ33
5で求めた2つのスライスレベル値mNtlO3JGI
、mNHO3JG2の大小関係を判別し、ステップ33
7若しくはステップ338でより小さい方のスライスレ
ベル値を最終的なスライスレベル値mNHO3JGとし
て設定する。
スライスレベル値mNHO3JGが設定されると、ステ
ップ339で今回の加速状態の機関回転速度Nfに対応
するメンバーシップ値mNHO3AVと、前記スライス
レベル値mNHO3JGとを比較し、今回の機関回転速
度Nfにおける充実度が許容レベルであるか否かを判別
する。
ここで、機関回転速度Nfに対する充実度が許容レベル
以下であると判別されるとステップ349へ進んで推定
学習切り換えフラグFLAGTRをゼロに設定して推定
学習を禁止すると共に、後述する基本燃料噴射量Tpに
依存する加速増量補正データの学習を実行させない。一
方、機関回転速度Nfに対する充実度が許容レベルを越
えるときには、ステップ340以降へ進んで基本燃料噴
射量TpF依存の加速増量補正値の学習を行う。
このように、加速初期の基本燃料噴射量Tpfが基本加
速時と異なるときには、今回の加速運転状態における冷
却水温度Tw、最大開度変化率DMAXTVO,機関回
転速度Nfそれぞれに対応する充実度が全てOKである
ときにのみ、基本燃料噴射量Tpf依存の補正値の学習
が行われ、前記充実度が全てOKでないときには、冷却
水温度Tw→最大開度開度率DMAXTVO→機関回転
速度Nfの順で充実度がOKとなるまで基本燃料噴射1
1Tpf依存の補正値の学習は行われない。
ステップ339で機関回転速度Nfに対応する充実度が
OKであると判別されてステップ340へ進むと、加速
初期の基本燃料噴射量Tpf毎の充実度を示すメンバー
シップ値mTpHO5を、予め前記メンバーシップ値M
AXm (最大空燃比ズレを示すものであり、前記ステ
ップ237,239,242.243の何れかで設定さ
れる。)に対応させたメンツマ−シップ関数に基づき設
定すると共に、前記メンノ<−シップ値mTpHO3を
加重平均する際に用いる重み付は定数Xを冷却水温度T
wに基づいて設定する。
前記メンバーシップ値mTpHO3は、前記メンバーシ
ップ値mBAs I CTw、mDELTTVO,mN
HO3と同様に、1.0に近いほど充実度が大であるこ
とを人間の主観的な曖昧さで表すファジィ量であって、
空燃比制御エラー量を示すメンバーシップ値MAXmが
ゼロに近くエラーが小さいときほど1.0に近い値に設
定されるようになっている。
ステップ341では、ステップ340で設定した重み付
は定数Xを用いて下式に従って今回基本燃料噴射量Tp
fに対応するメンパージ・ンプ値mTpHoSと前回加
重平均値mTpHO3AVとの加重平均演算を行い、そ
の結果をmTpHO3AVとする。尚、過去にステップ
341での加重平均演算を行っていない学習未経験のと
きには、mTpHO5AVのマツプ値が初期値ゼロに記
憶されているため、mTpHO3を加重平均初期値1.
0として加重平均演算させる。
ステップ342では、加重平均して求めた前記mTpH
O3AVの良否を判別するためのスライスレベル値mT
pl(O3JGを冷却水温度Twに基づいてマツプから
検索して求めると共に、ステ・ンプ341で加重平均演
算した求めた前記rnTpH0SAVを、基本燃料噴射
量Tpfに応じたマ・ンプの当該基本燃料噴射量Tpf
に対応したアドレスに記憶させる。
そして、ステップ343では、ステップ342で設定し
たスライスレベル値mTpHO3JGと、ステツブ34
1で加重平均演算した充実度を示すメンバーシップ値m
TpHO3AVとを比較する。
ここで、mTpHO3AV>mTpHO3JGであると
判別されて充実度が充分なレベルにあるときには、今回
空燃比制御エラー量が少ないと判別されたものを少なく
とも含めて加速初期の基本燃料噴射量Tpfに基づく増
量補正係数(初期負荷補正係数TpKFL)のマツプ推
定学習を行わせるべく、ステップ344へ進んで推定学
習切り換えフラグFLAGTRを4に設定した後、ステ
ップ350へ進む。
一方、mTpHO3AV≦mTpHO3JGであると判
別されて充実度が許容レベル以下であるときには、今回
の基本燃料噴射量Tpfに対応して設定した補正値が不
適切であるので、ステップ345以降へ進んで今回の基
本燃料噴射量Tpfに対応する加速増量補正値の修正学
習を行わせる。
まず、ステップ345では、推定学習切り換えフラグF
LAGTRをゼロに設定してマツプ推定学習を禁止し、
今回ピックアップされた空燃比制御エラー量に基づいて
今回の加速における基本燃料噴射量Tpfに対応する補
正値の修正学習を行わせるようにする。
次のステップ346では、加速初期の基本燃料噴射量T
pfに応じて初期負荷補正係数TpKFLが記憶されて
いるマツプから今回の加速における基本燃料噴射量Tp
fに対応する’rpKFLを検索して求め、その値をr
egaとする。
そして、ステップ347では、今回の加速に対応する初
期負荷補正係数TpKFLが代入された前記regaに
、ステップ244若しくはステップ245で求められた
学習修正度mKFLRNと、ステップ246で設定され
た修正度比maratioとを乗算することによって前
記regaを更新設定する。即ち、今回ピックアップさ
れた空燃比制御エラーの大きさ及びその方向と、その発
生時期が加速判定時かあるかその後の減少移行時かに応
じて、今回の加速の基本燃料噴射量Tpfに応じた初期
負荷補正係数TpKFLを修正する。
次のステップ348では、ステップ347での演算結果
に基づいて当該基本燃料噴射量Tpfに対応する初期負
荷補正係数TpKFLのマツプ値を書き換え、マツプ値
書き換え後はステップ350へ進む。
ステップ348でのマツプ値書き換えの後、又は、ステ
ップ344での推定学習切り換えフラグFLAGTRの
設定の後にステップ350へ進むと、カウンタ値Aco
untが現状2であるからNoの判別がなされてステッ
プ354へ進むが、ここでもNoの判別がなされるため
、ステップ360ヘジヤンプしてカウンタ値Acoun
tが1アツプされて3に設定される。従って、次回の本
ルーチン実行時にはステップ350にジャンプしてステ
ップ351〜353の各ステップが実行されることによ
り減少率TwDKFLの学習修正が行われる。
そして、ステップ351〜353が実行された後は、ス
テップ354でNoと判別されることにより再びステッ
プ360へ進んでカウンタ値Acountが1アツプの
4に設定されるため、次回本ルーチン実行時には、ステ
ップ354でYESの判別がなされステップ355へ進
む。
前述のステップ343の判別で充実度が許容レベル以上
であると判別されてステップ344へ進んだときには、
推定学習切り換えフラグFLAGTRが4に設定されて
いるため、ステップ355からステップ359へ進んで
初期負荷補正係数TpKFLマツプの推定学習が行われ
る。このマツプ推定学習は、ステップ356における水
温補正係数TwKFLのマツプ推定学習と同様に、第2
4図のフローチャートに示すルーチンに従って行われ、
今回の加速に用いられたものも含めこれまでに充実度が
許容レベル以上であると判別された初期負荷補正係数T
pKFLに基づいて、充実度が許容レベル以下であると
判別されているところ(アドレス)の’rpKFLデー
タを推定して、Tpf−TpKFLマツプを書き換える
ものである。
一方、ステップ343で充実度が許容レベル以下である
と判別されてステップ345へ進んだときには、推定学
習切り換えフラグFLAGTRがゼロに設定されている
ため、ステップ355からステップ360へ進んでTp
f−TpKFLマツプの推定学習は行われない。
以上説明したようにして、一連の加速運転後に過渡学習
が行われるが、一連の減速運転後においても同様にして
過渡学習が行われる。
即ち、ステップ232で過渡学習フラグftrlrng
が1であると判別された後、ステップ233で加速学習
許可フラグfacclrnが1であると判別されると、
ステップ252へ進んで減速学習許可フラグfdecl
rnの判別を行う。
ここで、前記減速学習許可フラグfdeclrnは、前
述のようにステップ231で減速減量付加中においてゼ
ロに設定されるものであるから、ステップ252で減速
学習許可フラグfdeclrnがゼロであると判別され
たときには、過渡学習フラグftrlrngoが1に設
定される定常運転前において減速減量が付加された減速
運転状態があったことを示す。
一方、ステップ252で減速学習許可フラグfdec−
−1rnが1であると判別された場合には、加速学習許
可フラグfacclrn及び減速学習許可フラグfde
clrnが共に1の状態であって、加速増量及び減速減
量が共に付加されてなく然も過渡学習も行われてない安
定定常運転状態であるので、その過渡補正値の修正学習
及び補正値のマツプ推定学習を行うことなく、そのまま
本ルーチンを終了させる。
ステップ252で減速学習許可フラグfdeclrnが
ゼロであると判別されると、ステップ253へ進んでカ
ウンタ値Acountと同様に本ルーチンを分割実行さ
せるためのカウンタ値D coun tが初期値ゼロで
あるか否かを判別する。
ここで、カウンタ値Dcountが初期値ゼロであって
、本ルーチンが減速減量付加後の初回実行時であるとき
には、ステップ254〜ステツプ265での処理を行い
、減速減量付加中における空燃比ズレ(空燃比制御エラ
ー量)の最大を示すメンバーシップ値MAXmを設定し
て、このメンバーシップ値MAXmに基づき学習修正度
mKDCLRNを設定すると共に、メンバーシップ値m
mdecに基づいて修正度比mdratioを設定する
。尚、上記ステップ254〜ステツプ265での各処理
は、加速増量付加後において行われる前述のステップ2
35〜ステツプ246と略同様であり、前記学習修正度
mKDCLRNは加速増量付加時の学習修正度mKFL
RNに相当し、前記修正度比mdratiOはやはり加
速増量付加時の修正度比ma r a t、ioに相当
するので、詳細な説明は省略する。
また、カウンタ値D coun tが初期値ゼロであっ
てステップ254〜ステツプ265での処理を行った後
、カウンタ値Dcountを1アツプの1に設定した後
本ルーチンを一旦終了させると、次回の本ルーチン実行
時には、ステップ267でカウンタ値Dcountが1
であると判別されることで、ステップ268〜ステツプ
270の各ステップが実行される。
このステップ268〜ステツプ270では、予め設定さ
れた基本減速運転状態(常用減速運転状態)に対してど
の程度近い減速運転状態であったかをファジィ理論に基
づいて人間の主観的な曖昧さで示すメンバーシップ値m
dTT+、mdN、mdDTVOを、各運転/’;うJ
−タ(Tp f 2.  N f 2゜DMAXTVO
)毎にマツプから検索して設定する。面、上記基本減速
運転状態に対する今回減速運転の近似を示すメンバーシ
ップ値mdTp、mdN、mdDTVoの設定は、前述
したステップ248〜ステツプ250における基本加速
運転状態に対する近似判別と同様に行われる。
このようにして、基本減速運転状態に対する今回減速運
転の近似を示すメンバーシップ値mdTp、mdN、m
dDTVOを設定すると、加速増量付加後に行ったステ
ップ272〜ステツプ274での処理と同様にして、今
回の減速運転状態が基本減速運転状態に充分近いもので
あったか否かを判別する。
そして、まず、基本減速運転状態に充分近い減速運転時
における充実度(空燃比制御性の適正度合い)が許容レ
ベルに達してから、即ち、冷却水温度Twに応じた減速
減量の補正値である基本減量補正係数KDCφを空燃比
制御エラー量が許容レベル以下となるように修正学習し
てから、減速運転初期の機関回転速度Nfに応じた減量
補正値である回転補正係数NKDCを修正学習し、更に
、空燃比制御エラー量が許容レベル以下となるように前
記回転補正係数NKDCが修正学習されてから、減速初
期の基本燃料噴射量Tpfに応じた減量補正値である初
期付加補正係数TpKDCの学習修正を行わせる。
尚、機関減速運転後(減速減量付加後)のステップ27
1以降の処理については、加速増量付加後の学習と略同
様であるため、詳細な説明及びフローチャート上の図示
を省略する。
以上のように本実施例における燃料供給制御装置による
と、加減速運転に空燃比を所望空燃比に修正するための
加速増量補正係数KFURLや減速減量補正係数KDC
を例えばバルブデポジット増大等の経時変化に追従して
変化させ、加減速運転時の空燃比制御性を良好に保つこ
とができるものであり、然も、前記加減速補正量を学習
させるに当たってマツチング熟練者が行うように最適値
に学習させて速やかでかつ精度の良い学習が可能である
。従って、バルブデポジット増大等の経時変化があって
も過渡運転時の空燃比制御性が維持され、Co、HC,
NOx等の排気有害成分の増大を抑止することができる
ものである。
〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によると、機関加減速運転時
に燃料供給量の増減補正を行って空燃比修正を行うよう
構成される燃料供給制御装置において、機関の経時変化
に対応して増減補正量を最適値に学習修正できると共に
、前記最適値へ精度良(かつ速やかに収束させることが
できるものである。
即ち、加減速補正量によって燃料供給量の増減補正が行
われる機関加減速運転時に、空燃比制御エラー量と運転
状態とを同位相でピックアップしておき、加減速後にこ
のピックアップデータに基づいて修正度合いを設定して
、この修正度合いに基づいて対応する加減速補正量の修
正書き換えを行わせることで、前記修正度合いの設定ル
ールを熟練した人間が行うマツチング作業に沿って決定
すれば、複雑な要素が絡み合って発生し数学的にモデル
化しにくい加減速時の空燃比制御エラーを、効果的に減
少し得るように補正量の修正を行わせることができる。
また、補正量の学習前に加減速補正量の初期設定値が記
憶されるROMからRAMに補正量データを移行させ、
このRAMから読み出した補正量で加減速時の燃料増減
補正を行うと共に、前記RAMのデータを直接に学習し
て書き換えることにより、加減速運転時の燃料補正演算
の時間増大を抑止できる。
また、空燃比制御エラー量に基づいて設定される空燃比
制御性の適正度合いが所定レベル以下に低下したときに
、修正量の学習書き換えを行わせることで、学習が不必
要な機関の初期状態から学習が行われて補正量のバラン
スが早期に崩れることを防止する。
また、加減速運転時には加減速補正量を決定する運転状
態が急変するが、各運転パラメータにおいて最大補正量
が検索された領域について学習を行わせることで、空燃
比制御性に最も影響する補正量について学習が行われ、
学習精度を確保できる。
また、検出された空燃比に基づいて実際の空燃比を目標
空燃比に近づけるように設定されるフィードバック補正
値による増減制御量と増減制御時間とに基づいて加減速
補正量の修正量を設定するよう構成することで、目標空
燃比に対するリッチ・リーン検出を基に加減速運転時の
空燃比制御エラー量を精度良く求めることができる。こ
こで、前記増減制御量と増減制御時間とをそれぞれ所定
関数に基づいて空燃比制御エラー量の大きさ度合いに変
換して等価なデータとし、相互に比較することで一連の
加減速運転でのリッチ方向及びり−ン方向での最大値を
それぞれピックアップして修正量を決定すれば、マツチ
ング熟練者が行うように加減速補正量の修正量を算出で
きる。
また、前述のようにフィードバック補正値の増減制御時
間と増減制御量とに基づいて修正量を設定するよう構成
した場合には、フィードバック制御がクランプされると
空燃比制御エラー量を検出することができなくなるため
、フィードバッククランプ中は検出された空燃比の目標
空燃比に対するリッチ・リーン時間で修正量を設定する
よう構成することで、クランプ中であっても学習を行わ
せることができる。ここで、前記リッチ・リーン時間と
、フィードバック補正値による増減制御とを所定の関数
に基づいて等価のデータに変換すれば、クランプ中であ
ってもフィードバック制御中と略同様に加減速補正量の
修正量を設定することができる。
また、加減速補正量による燃料制御結果は、直ちに空燃
比として検出されるものではなく、所定の検出遅れ時間
が存在するので、加減速補正量がゼロになってからもそ
の影響が空燃比として検出される。従って、加減速運転
時の空燃比制御エラー量を前記検出遅れ時間を加味した
時間と対比さセ、これに基づいて加減速運転時の補正量
設定値と定常運転移行後の減少率との修正分担率を決定
させれば、マツチング熟練者が行うようにして初期設定
量と減少率とを最適分担率で修正させることができる。
また、各運転パラメータ毎の補正量のうち、運転状態に
よる優先順位を設け、優先順位に従ってそれぞれの補正
量における空燃比制御性の適正度合いが許容レベルとな
るまで順次学習を行っていくよう構成することで、加減
速補正量がそのときの加減速運転状態に応じてランダム
に修正されて加減速補正量の学習が成立しなくなること
を防止できる。
また、各補正量における空燃比制御性の適正度合いを判
別するに当たって、前記適正度合いの許容レベルを冷却
水温度等の運転状態に応じて設定することで、精度良く
空燃比制御エラーを修正することができず然もが空燃比
制御エラーが比較的許容される運転状態で学習が頻繁に
行われることを回避でき、全加減速運転条件で略平均的
に満足し得る空燃比制御性に修正できる。
また、各運転状態挺の補正量のうち、空燃比制御性の適
正度合いが許容レベルであると確認された領域のデータ
間における変化割合を求め、該データ間の適正度合いが
許容レベル以下であるデータを直線補間演算して推定し
、この推定値に基づいてデータの書き換えを行わせれば
、学習頻度の少ない領域の補正量を略許容レベルに修正
でき、学習頻度の少ない領域で空燃比制御性に大きな段
差が発生することを防止できる。
更に、各補正量毎に設定する空燃比制御性の適正度合い
を冷却水温度等で代表される運転状態で決定した重み付
けに基づいて加重平均するよう構成することで、頻度の
少ない加減速運転状態における空燃比制御エラーによっ
て前記適正度合いが急激に変化することを防止でき、常
用加減速運転における誤学習を回避できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第14図はそれぞれ本発明の構成を示すブロッ
ク図、第15図は本発明の実施例を示すシステム概略図
、第16図は同上実施例における空燃比検出手段に相当
する酸素センサの出力特性図、第17図〜第24図はそ
れぞれ同上実施例における燃料噴射設定制御又は加減速
補正量の学習制御を示すフローチャート、第25図〜第
29図はそれぞれ同上実施例における制御特性を示す図
、第30図〜第35図はそれぞれ本発明の詳細な説明す
るためのタイムチャート、第36図及び第37図はそれ
ぞれ従来の加減速補正の問題点を説明するためのタイム
チャートである。 ■・・・機関  4・・・スロットル弁  6・・・燃
料噴JIt弁12・・・コントロールユニット13・・
・エア7o−メータ  14・・・クランク角センサ 
 15・・・水温センサ  16・・・酸素センサ  
17・・・スロットルセンサ 特許出願人 日本電子機器株式会社 代理人  弁理士  笹 島 冨二雄 第16図 煙r寄°几 第28図 第29図 イ1ゴデIFし人1−0123456789A8CDE
F第32図 第33図 第34図 第36図 第37図

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と
    、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量を
    設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を検
    出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対応
    した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減速
    運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補正
    量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き換
    え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加減
    速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、加減
    速運転検出時に前記基本燃料供給量を前記加減速補正量
    記憶手段から検索した補正量に基づき補正設定する加減
    速補正手段と、前記基本燃料供給量設定手段で設定した
    基本燃料供給量又は前記加減速補正手段で補正された燃
    料供給量に基づく量の燃料を機関に供給する燃料供給手
    段と、加減速運転検出時に前記空燃比検出手段からの検
    出信号に基づき検出される空燃比制御エラー量と加減速
    運転状態とを同位相で時系列にサンプリングする空燃比
    制御エラー量サンプリング手段と、該空燃比制御エラー
    量サンプリング手段によってサンプリングされた空燃比
    制御エラー量及び加減速運転状態に基づいて前記補正量
    の修正度合いを設定する修正度合い設定手段と、該修正
    度合い設定手段で設定した修正度合いに基づいて前記加
    減速補正量記憶手段の当該加減速運転状態に対応する領
    域に記憶された補正量を前記空燃比制御エラーを減少さ
    せる方向に修正して書き換える補正量書き換え手段と、
    を備えてなる内燃機関の燃料供給制御装置。
  2. (2)前記加減速補正量記憶手段に記憶される機関加減
    速運転時の運転状態に基づいた補正量のうちどの運転状
    態パラメータに基づいた補正量を前記補正量書き換え手
    段により修正するかを、所定優先順位と前記空燃比制御
    エラー量に基づいて設定した各補正量の空燃比制御性の
    適正度合いとで決定する修正運転パラメータ決定手段を
    設けたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃料
    供給制御装置。
  3. (3)前記加減速補正量記憶手段に記憶される補正量毎
    に前記空燃比制御エラー量に基づき設定した空燃比制御
    性の適正度合いが運転状態で決定される許容レベル以下
    であるときに、前記補正量書き換え手段による補正量の
    書き換えを許可する補正量修正許可手段を設けたことを
    特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の燃料供給制
    御装置。
  4. (4)前記加減速補正量記憶手段において同一運転パラ
    メータに対応して記憶される補正量の中の空燃比制御性
    の適正度合いが高い領域の補正量に基づき適正度合いの
    低い領域の最適補正量を推定して書き換える補正量推定
    書き換え手段を設けたことを特徴とする請求項1、2又
    は3記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  5. (5)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と
    、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量を
    設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を検
    出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対応
    した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減速
    運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補正
    量初期値を運転状態によって複数に区分された領域毎に
    書き換え不能に記憶したROMと、該ROMから前記補
    正量初期値が移行され前記補正量を書き換え可能に記憶
    するRAMと、機関の加減速運転状態を検出する加減速
    運転状態検出手段と、加減速運転検出時における前記空
    燃比検出手段からの検出信号に基づいて空燃比を目標空
    燃比に近づけるように前記RAMの当該加減速運転状態
    に対応する領域に記憶された補正量を修正して書き換え
    る補正量書き換え手段と、加減速運転検出時に前記基本
    燃料供給量を前記RAMから検索した補正量に基づき補
    正設定する加減速補正手段と、前記基本燃料供給量設定
    手段で設定した基本燃料供給量又は前記加減速補正手段
    で補正された燃料供給量に基づく量の燃料を機関に供給
    する燃料供給手段と、を備えてなる内燃機関の燃料供給
    制御装置。
  6. (6)前記ROMに記憶された前記補正量初期値の前記
    RAMへの移行を、前記補正量書き換え手段による補正
    量修正書き換え開始前に一回のみ行わせる初期値移行制
    御手段を設けたことを特徴とする請求項5記載の内燃機
    関の燃料供給制御装置。
  7. (7)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と
    、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量を
    設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を検
    出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対応
    した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減速
    運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補正
    量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き換
    え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加減
    速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、加減
    速運転検出時に前記基本燃料供給量を前記加減速補正量
    記憶手段から検索した補正量に基づき補正設定する加減
    速補正手段と、前記基本燃料供給量設定手段で設定した
    基本燃料供給量又は前記加減速補正手段で補正された燃
    料供給量に基づく量の燃料を機関に供給する燃料供給手
    段と、前記加減速補正量記憶手段において補正量が記憶
    される領域毎に当該補正量の空燃比制御適正度合いを記
    憶した空燃比制御適正度合い記憶手段と、加減速運転検
    出時に前記空燃比制御手段からの検出信号に基づき空燃
    比制御エラー量を検出する空燃比制御エラー量検出手段
    と、検出された空燃比制御エラー量に基づいて当該加減
    速運転状態に対応する領域の補正量における空燃比制御
    性の適正度合いを設定し前記空燃比制御適正度合い記憶
    手段の当該データを更新設定する空燃比制御適正度合い
    更新手段と、検出された空燃比制御エラー量に基づいて
    当該加減速運転状態に対応する領域に記憶されている補
    正量を前記空燃比制御エラー量を減少させる方向に修正
    して書き換える補正量書き換え手段と、前記空燃比制御
    適正度合い記憶手段に記憶される当該領域の適正度合い
    が所定許容レベル以下に低下したときにのみ前記補正量
    書き換え手段による補正量の修正書き換えを許可する修
    正書き換え許可手段と、を備えてなる内燃機関の燃料供
    給制御装置。
  8. (8)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と
    、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量を
    設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を検
    出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対応
    した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減速
    運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補正
    量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き換
    え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加減
    速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、前記
    加減速補正量記憶手段の所定運転状態に対応する補正量
    のうちの当該加減速運転状態で最大補正量が検索された
    領域に記憶された補正量を加減速運転検出時における前
    記空燃比検出手段からの検出信号に基づいて実際の空燃
    比を目標空燃比に近づけるように修正して書き換える最
    大補正量書き換え手段と、加減速運転検出時に前記基本
    燃料供給量を前記加減速補正量記憶手段から検索した補
    正量に基づき補正設定する加減速補正手段と、前記基本
    燃料供給量設定手段で設定した基本燃料供給量又は前記
    加減速補正手段で補正された燃料供給量に基づく量の燃
    料を機関に供給する燃料供給手段と、を備えてなる内燃
    機関の燃料供給制御装置。
  9. (9)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段と
    、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量を
    設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を検
    出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対応
    した検出信号を出力する空燃比検出手段と、所定の制御
    条件成立時に前記空燃比検出手段の検出信号に基づいて
    混合気の空燃比を所定の目標空燃比に保つように前記基
    本燃料供給量を増減補正するためのフィードバック補正
    値を設定するフィードバック補正値設定手段と、機関加
    減速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の
    補正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書
    き換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の
    加減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、
    加減速運転検出時において前記フィードバック補正値設
    定手段により設定されたフィードバック補正値の増減制
    御時間と増減制御量とに基づいて前記補正量の修正量を
    設定する修正量設定手段と、設定された補正量の修正量
    に基づいて前記加減速補正量記憶手段の当該加減速運転
    状態に対応する領域に記憶された補正量を混合気の空燃
    比を目標空燃比に近づける方向に修正して書き換える補
    正量書き換え手段と、加減速運転検出時に前記基本燃料
    供給量を前記加減速補正量記憶手段から検索した補正量
    に基づき補正設定する加減速補正手段と、前記基本燃料
    供給量設定手段で設定した基本燃料供給量又は前記加減
    速補正手段で補正された燃料供給量及び前記フィードバ
    ック補正値設定手段で設定したフィードバック補正値に
    基づく量の燃料を機関に供給する燃料供給手段と、を備
    えてなる内燃機関の燃料供給制御装置。
  10. (10)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段
    と、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
    を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
    検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
    応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、所定の制
    御条件成立時に前記空燃比検出手段の検出信号に基づい
    て混合気の空燃比を所定の目標空燃比に保つように前記
    基本燃料供給量を増減補正するためのフィードバック補
    正値を設定するフィードバック補正値設定手段と、機関
    加減速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量
    の補正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に
    書き換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関
    の加減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と
    、加減速運転検出時において前記フィードバック補正値
    設定手段により設定されたフィードバック補正値の増減
    制御時間と増減制御量とをそれぞれ所定関数に基づいて
    増減の大きさ度合いに変換する増減度合い変換手段と、
    該増減度合い変換手段により変換された前記増減制御時
    間と増減制御量との大きさ度合いを増大方向及び減少方
    向それぞれで比較し、より大きい方の度合いをそれぞれ
    増大度合い及び減少度合いとして設定する増減度合い設
    定手段と、該増減度合い設定手段で設定した増減度合い
    に基づいて前記補正量を修正する修正量を設定する増減
    度合い依存修正量設定手段と、該増減度合い依存修正量
    設定手段で設定した修正量に基づいて前記加減速補正量
    記憶手段の当該加減速運転状態に対応する領域に記憶さ
    れた補正量を修正して書き換える補正量書き換え手段と
    、加減速運転検出時に前記基本燃料供給量を前記加減速
    補正量記憶手段から検索した補正量に基づき補正設定す
    る加減速補正手段と、前記基本燃料供給量設定手段で設
    定した基本燃料供給量又は前記加減速補正手段で補正さ
    れた燃料供給量及び前記フィードバック補正値設定手段
    で設定したフィードバック補正値に基づく量の燃料を機
    関に供給する燃料供給手段と、を備えてなる内燃機関の
    燃料供給制御装置。
  11. (11)前記増減度合い設定手段により設定される増大
    度合い及び減少度合いそれぞれの一連加減速運転時にお
    ける最大値をピックアップし該最大値に基づいて前記増
    減度合い依存修正量設定手段による修正量の設定を行わ
    せる最大値ピックアップ手段を設けたことを特徴とする
    請求項10記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  12. (12)前記最大値ピックアップ手段でピックアップさ
    れた最大増大度合い及び最大減少度合いが連続している
    ときに先の増減度合いに基づいて前記増減度合い依存修
    正量設定手段による修正量の設定を行わせる連続最大増
    減度合い選択手段を設けたことを特徴とする請求項11
    記載の内燃機関の燃料供給装置。
  13. (13)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段
    と、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
    を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
    検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
    応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、所定の制
    御条件成立時に前記空燃比検出手段の検出信号に基づい
    て混合気の空燃比を所定の目標空燃比に保つように前記
    基本燃料供給量を増減補正するためのフィードバック補
    正値を設定するフィードバック補正値設定手段と、機関
    加減速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量
    の補正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に
    書き換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関
    の加減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と
    、加減速運転検出時において前記フィードバック補正値
    設定手段で設定されたフィードバック補正値による増減
    補正量に基づいて前記補正量の修正量を設定するフィー
    ドバック時修正量設定手段と、加減速運転検出時でかつ
    前記フィードバック補正値設定手段によるフィードバッ
    ク補正値の設定が行われない前記所定の制御条件不成立
    時に前記空燃比検出手段からの検出信号に基づき検出さ
    れる所定の目標空燃比に対する実際の空燃比のリッチ・
    リーン時間に基づいて前記補正量の修正量を設定するフ
    ィードバッククランプ時修正量設定手段と、前記フィー
    ドバック時修正量設定手段又はフィードバッククランプ
    時修正量設定手段で設定した修正量に基づいて前記加減
    速補正量記憶手段の当該加減速運転状態に対応する領域
    に記憶された補正量を目標空燃比に近づける方向に修正
    して書き換える補正量書き換え手段と、加減速運転検出
    時に前記基本燃料供給量を前記加減速補正量記憶手段か
    ら検索した補正量に基づき補正設定する加減速補正手段
    と、前記基本燃料供給量設定手段で設定した基本燃料供
    給量又は前記加減速補正手段で補正された燃料供給量及
    び前記フィードバック補正値設定手段で設定したフィー
    ドバック補正値に基づく量の燃料を機関に供給する燃料
    供給手段と、を備えてなる内燃機関の燃料供給制御装置
  14. (14)前記フィードバック時修正量設定手段及びフィ
    ードバッククランプ時修正量設定手段による前記補正量
    の修正量設定において、前記フィードバック補正値設定
    手段により設定されるフィードバック補正値による増減
    補正量と、前記空燃比検出手段で検出される目標空燃比
    に対する実際の空燃比のリッチ・リーン時間と、をそれ
    ぞれ所定関数に基づき空燃比ズレの大きさ度合いに変換
    して相互に略等価データとし、前記度合いに基づいて前
    記補正量の修正量をそれぞれ設定させる等価データ変換
    手段を設けたことを特徴とする請求項13記載の内燃機
    関の燃料供給制御装置。
  15. (15)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段
    と、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
    を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
    検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
    応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
    速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の増
    減補正量及び該補正量をゼロに収束させる減少率を運転
    状態によって複数に区分された領域毎に書き換え可能に
    記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加減速運転状
    態を検出する加減速運転状態検出手段と、加減速運転検
    出時に前記加減速補正量記憶手段から検索して補正量を
    設定すると共に前記加減速補正量記憶手段から検索した
    減少率に基づいて定常運転移行時から前記補正量を減少
    設定し、設定した補正量に基づいて前記基本燃料供給量
    を補正設定する加減速補正手段と、前記基本燃料供給量
    設定手段で設定した基本燃料供給量又は前記加減速補正
    手段で補正された燃料供給量に基づく量の燃料を機関に
    供給する燃料供給手段と、加減速運転検出時及び前記補
    正量の減少移行時からゼロに収束するまでの時間に前記
    空燃比検出手段の検出応答遅れ時間を加算した時間と対
    比させつつ加減速運転時の最大空燃比制御エラー量を前
    記空燃比検出手段からの検出信号に基づいて検出する最
    大空燃比制御エラー量検出手段と、前記最大空燃比制御
    エラー量の検出時期と前記最大空燃比制御エラー量とに
    基づき修正量及び分担率を設定し前記加減速補正量記憶
    手段の当該加減速運転状態に対応する領域に記憶される
    補正量及び減少率を前記空燃比制御エラー量を減少させ
    る方向に修正して書き換える補正量及び減少率書き換え
    手段と、を備えてなる内燃機関の燃料供給制御装置。
  16. (16)前記補正量及び減少率書き換え手段における補
    正量及び減少率の修正分担率を、前記補正量の付加度合
    いと略等価の関数に基づき前記最大空燃比制御エラー量
    検出時期を変換して設定させる分担率設定手段を設けた
    ことを特徴とする請求項15記載の内燃機関の燃料供給
    制御装置。
  17. (17)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段
    と、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
    を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
    検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
    応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
    速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補
    正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き
    換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加
    減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、加
    減速運転検出時に前記基本燃料供給量を前記加減速補正
    量記憶手段から検索した補正量に基づき補正設定する加
    減速補正手段と、前記基本燃料供給量設定手段で設定し
    た基本燃料供給量又は前記加減速補正手段で補正された
    燃料供給量に基づく量の燃料を機関に供給する燃料供給
    手段と、前記加減速補正手段により前記基本燃料供給量
    が補正設定されている状態及び補正量がゼロとなってか
    ら前記空燃比検出手段の所定検出遅れ時間が経過しかつ
    前記空燃比検出手段からの検出信号に基づいて空燃比が
    目標空燃比を横切ったことが検出されるまでの間前記空
    燃比検出手段からの検出信号に基づいて空燃比変動をモ
    ニタする加減速運転時空燃比変動検出手段と、該加減速
    運転時空燃比変動検出手段により加減速運転時の空燃比
    変動をモニタした後に前記モニタ結果に基づいて空燃比
    を目標空燃比に近づけるように前記加減速補正量記憶手
    段の当該加減速運転状態に対応する領域に記憶された補
    正量を修正して書き換えるモニタ終了後補正量書き換え
    手段と、を備えてなる内燃機関の燃料供給制御装置。
  18. (18)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段
    と、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
    を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
    検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
    応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
    速運転時の前記基本燃料供給量の増減補正量を複数の運
    転状態毎に複数に区分された領域にそれぞれ書き換え可
    能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加減速運
    転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、加減速運
    転検出時に前記基本燃料供給量を前記加減速補正量記憶
    手段から検索した補正量に基づき補正設定する加減速補
    正手段と、前記基本燃料供給量設定手段で設定した基本
    燃料供給量又は前記加減速補正手段で補正された燃料供
    給量に基づく量の燃料を機関に供給する燃料供給手段と
    、加減速運転検出時に前記空燃比検出手段からの検出信
    号に基づいて空燃比制御エラー量を検出する空燃比制御
    エラー量検出手段と、該空燃比制御エラー量検出手段で
    検出した空燃比制御エラー量に基づいて当該加減速運転
    状態に対応する領域に記憶されている補正量を前記空燃
    比制御エラー量を減少させる方向に修正して書き換える
    補正量書き換え手段と、前記加減速補正量記憶手段に記
    憶される複数の運転状態毎の補正量のうち前記補正量書
    き換え手段により修正される補正量に運転状態による所
    定優先順位を設け、該優先順位毎にそれぞれの補正量を
    用いたときの空燃比制御エラー量が許容レベルとなるま
    で前記補正量書き換え手段による補正量修正を行わせる
    補正量修正優先手段と、を備えてなる内燃機関の燃料供
    給制御装置。
  19. (19)前記補正量修正優先手段における所定優先順位
    を基本加減速運転時ほど高く設定する基本加減速運転優
    先手段を設けたことを特徴とする請求項18記載の内燃
    機関の燃料供給制御装置。
  20. (20)検出された運転状態を複数の運転状態毎にそれ
    ぞれ所定関数に基づいて前記基本加減速運転に対する近
    さの度合いに変換し、前記度合いがそれぞれ所定以上で
    あるときに前記基本加減速運転状態であると判別する基
    本加減速運転判別手段を設けたことを特徴とする請求項
    19記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  21. (21)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段
    と、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
    を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
    検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
    応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
    速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補
    正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き
    換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加
    減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、加
    減速運転検出時に前記空燃比検出手段からの検出信号に
    基づいて空燃比制御エラー量を検出する空燃比制御エラ
    ー量検出手段と、該空燃比制御エラー量検出手段で検出
    した空燃比制御エラー量に基づいて当該加減速運転状態
    に対応する領域に記憶されている補正量を前記空燃比制
    御エラー量を減少させる方向に修正して書き換える補正
    量書き換え手段と、検出された空燃比制御エラー量に基
    づいて当該加減速運転状態に対応する補正量における空
    燃比制御性の適正度合いを設定する適正度合い設定手段
    と、加減速運転検出時の運転状態に応じて前記適正度合
    いの許容レベルを設定する許容レベル設定手段と、前記
    適正度合い設定手段で設定した適正度合いと前記許容レ
    ベル設定手段で設定した許容レベルとを比較し適正度合
    いが許容レベルを下回るときにのみ前記補正量書き換え
    手段による補正量の書き換え修正を許容する修正許可手
    段と、加減速運転検出時に前記基本燃料供給量を前記加
    減速補正量記憶手段から検索した補正量に基づき補正設
    定する加減速補正手段と、前記基本燃料供給量設定手段
    で設定した基本燃料供給量又は前記加減速補正手段で補
    正された燃料供給量に基づく量の燃料を機関に供給する
    燃料供給手段と、を備えてなる内燃機関の燃料供給制御
    装置。
  22. (22)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段
    と、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
    を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
    検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
    応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
    速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補
    正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き
    換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加
    減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、加
    減速運転検出時に前記空燃比検出手段からの検出信号に
    基づいて空燃比制御エラー量を検出する空燃比制御エラ
    ー量検出手段と、該空燃比制御エラー量検出手段で検出
    した空燃比制御エラー量に基づいて当該加減速運転に対
    応する領域に記憶されている補正量を前記空燃比制御エ
    ラー量を減少させる方向に修正して書き換える補正量書
    き換え手段と、前記補正量が対応記憶される運転状態毎
    に前記空燃比制御エラー量をそれぞれ所定関数に基づき
    空燃比制御性の適正度合いに変換して設定する適正度合
    い設定手段と、該適正度合い設定手段で設定した適正度
    合いを所定の優先順位に従って優先度の高い所定運転状
    態から判別し、前記適正度合いが許容レベル以下である
    最も優先順位の高い所定運転状態に対応して記憶される
    補正量のみを前記補正量書き換え手段によって書き換え
    修正させる優先順書き換え手段と、加減速運転検出時に
    前記基本燃料供給量を前記加減速補正量記憶手段から検
    索した補正量に基づき補正設定する加減速補正手段と、
    前記基本燃料供給量設定手段で設定した基本燃料供給量
    又は前記加減速補正手段で補正された燃料供給量に基づ
    く量の燃料を機関に供給する燃料供給手段と、を備えて
    なる内燃機関の燃料供給制御装置。
  23. (23)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段
    と、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
    を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
    検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
    応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
    速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補
    正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き
    換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加
    減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、加
    減速運転検出時に前記空燃比検出手段からの検出信号に
    基づいて空燃比制御エラー量を検出する空燃比制御エラ
    ー量検出手段と、前記空燃比制御エラー量に基づいて当
    該加減速運転状態に対応する領域に記憶された補正量を
    前記空燃比制御エラー量を減少させる方向に修正して書
    き換える補正量書き換え手段と、前記空燃比制御エラー
    量に基づいて当該加減速運転状態に対応する補正量にお
    ける空燃比制御性の適正度合いを設定する適正度合い設
    定手段と、前記加減速補正量記憶手段において所定運転
    状態に対応して記憶される補正量のうちの前記適正度合
    いが許容レベルである補正量間の前記所定運転状態に対
    する変化割合を求めると共に該変化割合に基づき前記適
    正度合いが許容レベル以下である領域の補正量を直線補
    間演算して求め、該補間演算結果に基づいて対応する許
    容レベル以下の領域の補正量を書き換え修正する補間演
    算書き換え手段と、加減速運転検出時に前記基本燃料供
    給量を前記加減速補正量記憶手段から検索した補正量に
    基づき補正設定する加減速補正手段と、前記基本燃料供
    給量設定手段で設定した基本燃料供給量又は前記加減速
    補正手段で補正された燃料供給量に基づく量の燃料を機
    関に供給する燃料供給手段と、を備えてなる内燃機関の
    燃料供給制御装置。
  24. (24)前記補間演算書き換え手段による補間演算に基
    づく補正量の書き換え修正を、前記適正度合いが許容レ
    ベルである補正量が所定運転状態に対応して3以上ある
    ときに許可する補間演算許可手段を設けたことを特徴と
    する請求項23記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  25. (25)機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段
    と、検出された機関運転状態に基づいて基本燃料供給量
    を設定する基本燃料供給量設定手段と、機関排気成分を
    検出しこれにより機関に吸入される混合気の空燃比に対
    応した検出信号を出力する空燃比検出手段と、機関加減
    速運転時の運転状態に基づいて前記基本燃料供給量の補
    正量を運転状態によって複数に区分された領域毎に書き
    換え可能に記憶した加減速補正量記憶手段と、機関の加
    減速運転状態を検出する加減速運転状態検出手段と、加
    減速運転検出時に前記空燃比検出手段からの検出信号に
    基づいて空燃比制御エラー量を検出する空燃比制御エラ
    ー量検出手段と、該空燃比制御エラー量検出手段で検出
    した空燃比制御エラー量に基づいて当該加減速運転状態
    に対応する補正量における空燃比制御性の適正度合いを
    設定する適正度合い設定手段と、該適正度合い設定手段
    で設定した適正度合いを当該加減速運転状態に応じて設
    定した重み付けに基づき前回の当該加減速運転状態に応
    じた演算結果と加重平均演算する適正度合い加重平均手
    段と、該適正度合い加重平均手段で加重平均して得た適
    正度合いが許容レベル以下であるときに当該適正度合い
    が対応する補正量を前記空燃比制御エラー量を減少させ
    る方向に修正して書き換える補正量書き換え手段と、加
    減速運転検出時に前記基本燃料供給量を前記加減速補正
    量記憶手段から検索した補正量に基づき補正設定する加
    減速補正手段と、前記基本燃料供給量設定手段で設定し
    た基本燃料供給量又は前記加減速補正手段で補正された
    燃料供給量に基づく量の燃料を機関に供給する燃料供給
    手段と、を備えてなる内燃機関の燃料供給制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5144933A (en) * 1990-02-19 1992-09-08 Japan Electronic Control Systems Co., Ltd. Wall flow learning method and device for fuel supply control system of internal combustion engine
JP2008144655A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Keihin Corp 内燃機関の制御装置及び方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5144933A (en) * 1990-02-19 1992-09-08 Japan Electronic Control Systems Co., Ltd. Wall flow learning method and device for fuel supply control system of internal combustion engine
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