JPH0260971B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は大量生産される自動車タイヤ用等の
チユーブに空気漏れ孔があるか否かを知るための
チユーブ内圧測定装置に関するものである。

従来、このような孔あきチユーブの発見の方法
として、チユーブが一定の内圧となるように空気
を封入して、所定時間経過後に内圧を測定するこ
とが考えられている。その内圧測定には、チユー
ブのバルブに圧力計をセツトして行うのが正確で
あるが、これでは作業性が非常に悪い。従つて、
工場での多量の検査には適用し難い。このような
ことから、チユーブに所定の内圧となるように空
気を封入して、一昼夜放置した後に目視により空
気漏れの有無を判定しているのが現状である。こ
れには長時間を要する問題がある。

そこでこの発明は、空気を封入して所定時間経
過したチユーブのバルブ部分には触れないで、そ
のままチユーブ表面を局部的に圧迫し、その反撥
圧力に基いてチユーブ内圧の変化を検出して孔あ
きチユーブを発見できる内圧測定装置を提供しよ
うとするものである。

この発明の手段は、進退駆動部と、その進退駆
動部により所定位置まで進退駆動されるアーム
と、そのアームに設けられていてアーム進行方向
の前側に被測定空気入チユーブに加圧接触せしめ
られる接触部を有しその接触部の接触圧に応じて
内部気圧が変化するように形成された空気室と、
その空気室の内部圧力を検出するように設けられ
た圧力計と、上記接触部よりも上記アーム進行方
向の前方の所定位置に設けてあるチユーブ受とか
らなるものである。

この手段によれば、チユーブ受と接触部との間
に空気封入チユーブの一部を位置させ、進退駆動
部によりアームを前進させると、アームとチユー
ブ受との間に空気封入チユーブの一部が挟まれ、
空気封入チユーブが接触部に押されて変形し、こ
れと共に接触部が反力を受けて空気室の圧力を増
大させ、その圧力が圧力計に表われる。つまり、
チユーブ受とアームとが一定間隔となるようにス
トローク終端位置を一定にして空気室の圧力を測
定するようにしてある。この圧力計に表われる値
は、所定圧の空気を封入された同じサイズのチユ
ーブであれば同じであり、その空気を若干排出し
た後で前記と同じ操作によつて圧力計に表われる
値は排出前よりも低くなる。従つて、一定圧力の
空気を封入して所定時間経過した前後で前記操作
による圧力計の読みが一致していれば空気漏れは
なく、相違していれば空気漏れがあるということ
になる。これによつて孔あきチユーブを発見でき
る。

なお、人間が浮き袋等の空気の入り具合を確か
める場合、指で押してその凹み具合、つまり凹入
度（ストローク）を目で見てあるいは指先で感じ
て判断することが行われているが、前記この発明
のストロークを一定にして圧力を測る手段とは原
理的に異なる。

以下この発明の実施例を図を用いて説明する。
第１図は第１実施例を示すもので、その装置はオ
ーバヘツドレール１に沿つて空気封入チユーブ２
がフツク３に支持されて移相されてくる所定位置
に対して設けられている。その装置は、空気室
４、接触部５、圧力計６、アーム７、進退駆動部
８、アーム支持枠９、ストツパー１０、チユーブ
受２３等で構成されている。

空気室４は厚さ３〜５mmのゴム製の袋で大気圧
に等しい空気を封入されており、下側端に約１cm²
の円形端面に形成された突起状のチユーブ接触部
５を備えており、上側端にアーム７の先端部を固
定され、その固定部において内部に連通する圧力
計６が取付けられている。アーム７は基端部をア
ーム支持枠９に上下方向に摺動可能にあり及びあ
り溝嵌合によつて支持されている。そのアーム７
の基端部には進退駆動部８としてエヤシリンダが
結合されており、アーム７は上下方向に往復駆動
されるようになつていいる。

この装置を用いて孔あきチユーブを発見するに
は、チユーブ２に封入する空気圧は予め一定の圧
力としておく。例えばトラツク、バス用のチユー
ブでは0.8Kg／cm²としてコンベヤのフツク３に支
持させる。そして上記測定装置の位置に至るまで
に１時間を要するものとする。また測定装置は空
気を上記のように封入されフツク３のチユーブ受
２３に受けられたチユーブ２が接触部５の進行に
よつて約10mm凹入させられるようにストツパー１
０の位置を調節しておく。

測定位置に至つたチユーブ２は、位置検出され
て停止し、エヤシリンダ８が動作してアーム７を
ストツパー１０に当接するまで下降させる。この
アーム７が下降した状態ではアーム７とチユーブ
受２３との間隔が常に一定である。これによつて
接触部５がチユーブ２に押し付けられる。チユー
ブ２はフツク３のチユーブ受２３と接触部５との
間に挟まれた状態であり、接触部５がチユーブ２
の表面を押込むことになり、その時空気室４も反
力を受けて圧縮される。従つて空気室４の圧力が
上昇していくが、双方の押し合い状態はストツパ
ー１０によつて制限されているので、ある圧力で
双方の圧力は拮抗する。もし空気室押え板２５と
チユーブ押え板２６の面積が等しければ、そのと
きチユーブ２の内圧と空気室４の内圧が等しくな
つており、この空気室４の内圧が圧力計６に表わ
れる。

圧力計６の表示が規定値未満であるときに圧力
計６から電気信号が出るようにしておいて、これ
を不良品（エヤー漏れ）検出信号として利用し、
所定の不良品取外し位置において当該チユーブ２
を自動的に取外すようにする。また圧力計６の表
示が規定値以内であるときには良品として、所定
取外し位置で取外す。なお、実験によれば、0.2
mmのピンホールが１個存在するチユーブは１時間
経過後に初期内圧よりも20％低い内圧に低下する
ことが確認されている。

上述したように、この方法によれば、チユーブ
のバルブに直接圧力計を脱着するような操作は不
要であり、非常に簡便にチユーブの内圧を測定し
て孔あきチユーブをそうでないものとを判別する
ことができる。

上記第１実施例において使用した第１図に示す
装置は空気室４としてゴム袋を使用したが、これ
は第２図及び第３図に示す第２、第３実施例のよ
うなプラスチツク製蛇腹からなる空気室２０を使
用してもよい。また、第１実施例のものでは空気
室４側をチユーブ２に対して直線的に進退するよ
うにしたが、場合によつては第２図に示すように
円弧状に進退運動するようにしてもよい。円弧状
に進退運動するものとしては第２図に示すものの
他に図示していないが平行リンクで支持してその
回動範囲でチユーブ２へ接触部が押圧作用するよ
うにしてもよい。なお、第２図において、７は回
動アーム、２２はその支持軸、２３はチユーブ受
であり、第１図と同等部分は同一面面符号で示し
てある。第３図において第１図及び第２図と同等
部分は同一図面符号で示してある。

以上のようにこの装置によるときは、チユーブ
に空気を封入後比較的短時間経過後に非常に簡単
にチユーブ内圧を測定して孔あきチユーブを発見
することができる。そして、この装置は被測定チ
ユーブが多数である場合でも適用が容易であり、
しかも孔あきチユーブ発見に要する時間を従来工
場で行われている方法よりも大幅に短縮できる大
きな効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の第１実施例のチユーブ内圧
測定装置の概略の構成を示す正面図、第２図及び
第３図は各々第２、第３実施例のチユーブ内圧測
定装置を示す概略正面図である。 １……オーバヘツドレール、２……空気入りチ
ユーブ、３……フツク、４……空気室（ゴム袋）、
５……接触部、６……圧力計、７……アーム、８
……進退駆動部、９……アーム支持枠、１０……
ストツパ、２０……空気室（蛇腹）、２３……チ
ユーブ受。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 進退駆動部と、その進退駆動部により所定位
   置まで進退駆動されるアームと、そのアームに設
   けられていてアーム進行方向の前側に被測定空気
   入チユーブに加圧接触せしめられる接触部を有し
   その接触部の接触圧に応じて内部気圧が変化する
   ように形成された空気室と、その空気室の内部圧
   力を検出するように設けられた圧力計と、上記接
   触部よりも上記アーム進行方向の前方の所定位置
   に設けてあるチユーブ受とからなるチユーブ内圧
   測定装置。