JPH0260651B2 - - Google Patents
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- JPH0260651B2 JPH0260651B2 JP15964685A JP15964685A JPH0260651B2 JP H0260651 B2 JPH0260651 B2 JP H0260651B2 JP 15964685 A JP15964685 A JP 15964685A JP 15964685 A JP15964685 A JP 15964685A JP H0260651 B2 JPH0260651 B2 JP H0260651B2
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Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、エチレン製造を目的としてナフサや
灯・軽油等の石油留分を熱または水蒸気分解する
際に副生する分解ガソリン留分からメチルシクロ
ペンタジエン(以下MCPDと記す)を分離回収
する方法に関するものであり、この方法によれば
高純度品も分離回収しうる。
灯・軽油等の石油留分を熱または水蒸気分解する
際に副生する分解ガソリン留分からメチルシクロ
ペンタジエン(以下MCPDと記す)を分離回収
する方法に関するものであり、この方法によれば
高純度品も分離回収しうる。
本発明方法の利点は、従来の分解ガソリン処理
工程及び運転条件を全く変更することなしに、単
に簡単な装置を付加するだけで高純度のMCPD
を効率的に分離し得る点にあり、そして更に蒸留
の際に二量化を極力抑制しMCPDをモノマーの
形で留出させる等の方法により分離回収するため
の熱コストを低減し得る点にある。
工程及び運転条件を全く変更することなしに、単
に簡単な装置を付加するだけで高純度のMCPD
を効率的に分離し得る点にあり、そして更に蒸留
の際に二量化を極力抑制しMCPDをモノマーの
形で留出させる等の方法により分離回収するため
の熱コストを低減し得る点にある。
MCPDは、例えば、エポキシ樹脂の硬化剤原
料に用いられ、有用な物質である。また、同時に
得られるシクロペンタジエン(以下CPDと記す)
もデイールス・アルダー反応の原料等として有用
な物質である。
料に用いられ、有用な物質である。また、同時に
得られるシクロペンタジエン(以下CPDと記す)
もデイールス・アルダー反応の原料等として有用
な物質である。
(従来の技術)
エチレン製造を目的としてナフサや灯・軽油等
の石油留分を熱または水蒸気分解する際に副生す
る分解ガソリン中にはMCPDが約1〜2%およ
びCPDが約3〜7%含まれている。この分解ガ
ソリン中からMCPD、CPDを分離回収する方法
としては、分解ガソリン留分を蒸留してC5〜C7
留分を得、これを熱処理して軽質留分を除去した
後、二量体を分解蒸留してCPD、MCPDを回収
する方法(USP2733279)あるいはこの二量体を
含む留分を減圧下で蒸留して回収した後さらに二
量体を分解蒸留してCPD、MCPDを回収する方
法(USP2733280)等が提案されている。しかし
ながら、分解ガソリン中のMCPDの含有量は約
1〜2%(CPDが約3〜7%)程度と低く、さ
らにはMCPDの沸点が72℃と分解ガソリン中に
大量に存在するベンゼンの沸点(80℃)に近接し
ているため、分解ガソリンからMCPDを蒸留で
分離することは低濃度で存在するだけに容易でな
い。またMCPDは熱的に不安定であり容易に二
量化したり他の物質と共二量化をしたりして取り
扱いが困難であることも分離回収を妨げていた。
したがつて、これらの方法は、分解ガソリンの処
理量が多く装置が大型化し、蒸留、二量化、分解
の操作には多大のエネルギーを要し経済的に有利
でない。
の石油留分を熱または水蒸気分解する際に副生す
る分解ガソリン中にはMCPDが約1〜2%およ
びCPDが約3〜7%含まれている。この分解ガ
ソリン中からMCPD、CPDを分離回収する方法
としては、分解ガソリン留分を蒸留してC5〜C7
留分を得、これを熱処理して軽質留分を除去した
後、二量体を分解蒸留してCPD、MCPDを回収
する方法(USP2733279)あるいはこの二量体を
含む留分を減圧下で蒸留して回収した後さらに二
量体を分解蒸留してCPD、MCPDを回収する方
法(USP2733280)等が提案されている。しかし
ながら、分解ガソリン中のMCPDの含有量は約
1〜2%(CPDが約3〜7%)程度と低く、さ
らにはMCPDの沸点が72℃と分解ガソリン中に
大量に存在するベンゼンの沸点(80℃)に近接し
ているため、分解ガソリンからMCPDを蒸留で
分離することは低濃度で存在するだけに容易でな
い。またMCPDは熱的に不安定であり容易に二
量化したり他の物質と共二量化をしたりして取り
扱いが困難であることも分離回収を妨げていた。
したがつて、これらの方法は、分解ガソリンの処
理量が多く装置が大型化し、蒸留、二量化、分解
の操作には多大のエネルギーを要し経済的に有利
でない。
ところで、分解ガソリン留分は、その中に含ま
れているベンゼン、トルエンおよびキシレン(以
下B・T・Xと記す)を回収するために通常二本
の蒸留塔により処理され、B・T・Xを主体とす
る留分を得、これを芳香族抽出装置に送り、B・
T・Xを回収している。この時、分解ガソリン中
のCPD、MCPDは大部分モノマーの形でリラン
塔の塔頂留分に濃縮されるのでこの留分から
CPD、MCPDを蒸留で回収するのが一見合理的
に見える。しかしながら、この留分中には
MCPDの沸点に近接した沸点を有するベンゼン
が大量に存在するので、高純度のMCPDを蒸留
により回収するのは非常に困難である。
れているベンゼン、トルエンおよびキシレン(以
下B・T・Xと記す)を回収するために通常二本
の蒸留塔により処理され、B・T・Xを主体とす
る留分を得、これを芳香族抽出装置に送り、B・
T・Xを回収している。この時、分解ガソリン中
のCPD、MCPDは大部分モノマーの形でリラン
塔の塔頂留分に濃縮されるのでこの留分から
CPD、MCPDを蒸留で回収するのが一見合理的
に見える。しかしながら、この留分中には
MCPDの沸点に近接した沸点を有するベンゼン
が大量に存在するので、高純度のMCPDを蒸留
により回収するのは非常に困難である。
本発明者らは先に特開昭59−80618において、
ナフサや灯・軽油等の石油留分を熱または水蒸気
分解する際に副生する分解ガソリン留分の通常の
処理装置に簡単に付加し得て、かつ該ガソリン留
分の処理条件の変更をも要さないでCPDと
MCPDを容易に高い純度で回収する方法として、
リラン塔に供給される分解ガソリン中にある
CPD、MCPDのダイマーないしコダイマーを解
重合させることなくB・T・X留分と分離する方
法を提案した。
ナフサや灯・軽油等の石油留分を熱または水蒸気
分解する際に副生する分解ガソリン留分の通常の
処理装置に簡単に付加し得て、かつ該ガソリン留
分の処理条件の変更をも要さないでCPDと
MCPDを容易に高い純度で回収する方法として、
リラン塔に供給される分解ガソリン中にある
CPD、MCPDのダイマーないしコダイマーを解
重合させることなくB・T・X留分と分離する方
法を提案した。
すなわち分解ガソリン留分からベンゼン、トル
エンおよびキシレンを塔頂留分として採取する蒸
留塔の回収部から還流液を抜き出し、これを分解
蒸留塔に導き、170〜230℃で10〜200分加熱して
CPD、MCPDのダイマーおよびコダイマーをそ
れぞれのモノマーに分解し、該分解蒸留塔塔頂流
をシクロペンタジエン蒸留塔(CPD蒸留塔)に
送り該CPD塔を塔底温度160〜230℃、滞留時間
0.25〜6時間で操作し、塔頂からCPDを留出さ
せ、塔底流をメチルシクロペンタジエン蒸留塔
(MCPD蒸留塔)に送り塔底温度170〜210℃、滞
留時間0.5〜5時間で操作し、塔頂からMCPDを
留出させることからなる、分解ガソリン留分から
CPDおよびMCPDを回収する方法である。
エンおよびキシレンを塔頂留分として採取する蒸
留塔の回収部から還流液を抜き出し、これを分解
蒸留塔に導き、170〜230℃で10〜200分加熱して
CPD、MCPDのダイマーおよびコダイマーをそ
れぞれのモノマーに分解し、該分解蒸留塔塔頂流
をシクロペンタジエン蒸留塔(CPD蒸留塔)に
送り該CPD塔を塔底温度160〜230℃、滞留時間
0.25〜6時間で操作し、塔頂からCPDを留出さ
せ、塔底流をメチルシクロペンタジエン蒸留塔
(MCPD蒸留塔)に送り塔底温度170〜210℃、滞
留時間0.5〜5時間で操作し、塔頂からMCPDを
留出させることからなる、分解ガソリン留分から
CPDおよびMCPDを回収する方法である。
(発明が解決しようとする問題点)
ところがこの方法においては、所期の目的とす
るMCPDを高純度で分離することはできるが、
MCPDの半分以上がダイマとしててCPD塔の塔
底部から大量のキシレン留分およびC9 +留分とと
もに抜き出されるので、MCPD塔においては
MCPDダイマーを再びモノマーの形に分解する
ために、塔底温度をキシレンの沸点よりも高い温
度にする必要があり、MCPD塔の負荷が大きい
などの欠点があつた。
るMCPDを高純度で分離することはできるが、
MCPDの半分以上がダイマとしててCPD塔の塔
底部から大量のキシレン留分およびC9 +留分とと
もに抜き出されるので、MCPD塔においては
MCPDダイマーを再びモノマーの形に分解する
ために、塔底温度をキシレンの沸点よりも高い温
度にする必要があり、MCPD塔の負荷が大きい
などの欠点があつた。
(問題点を解決するための手段)
そこで、さらに熱負荷を軽減して高純度の
MCPDを経済的に分離回収する方法を鋭意検討
した結果、前記CPD塔において一定の還流比の
もとではCPDがほとんど存在せず、かつMCPD
のモノマー濃度が90%以上にも達する領域が存在
すること、およびこのような領域から還流液およ
び/または蒸気を一定条件下で定常的に抜き出す
ことにより、MCPDをダイマーに変える過程を
経ないでCPDと分離できることを見いだした。
本発明はこのような知見に基づいて完成されたも
のである。本発明によれば、CPD塔から高濃度
のMCPDがモノマーの状態で抜き出される。そ
して高純度品を得たい場合にもすでに高濃度品が
モノマーの状態で得られているので、MCPD塔
を低い塔底温度条件下で操作でき、熱コストを著
しく低下せしめることができる。このときCPD
塔の操作条件は、塔底温度160〜230℃、塔頂圧0
〜2Kg/cm2・G、塔頂温度は常圧換算で35〜50℃
とするのが良く、そしてCPD塔に供給される
MCPD量に対して0.5〜1.5倍量の還流液および/
または蒸気を還流液温度が常圧検算で70〜120℃
である蒸留段から抜き出すことが望ましい。
MCPDを経済的に分離回収する方法を鋭意検討
した結果、前記CPD塔において一定の還流比の
もとではCPDがほとんど存在せず、かつMCPD
のモノマー濃度が90%以上にも達する領域が存在
すること、およびこのような領域から還流液およ
び/または蒸気を一定条件下で定常的に抜き出す
ことにより、MCPDをダイマーに変える過程を
経ないでCPDと分離できることを見いだした。
本発明はこのような知見に基づいて完成されたも
のである。本発明によれば、CPD塔から高濃度
のMCPDがモノマーの状態で抜き出される。そ
して高純度品を得たい場合にもすでに高濃度品が
モノマーの状態で得られているので、MCPD塔
を低い塔底温度条件下で操作でき、熱コストを著
しく低下せしめることができる。このときCPD
塔の操作条件は、塔底温度160〜230℃、塔頂圧0
〜2Kg/cm2・G、塔頂温度は常圧換算で35〜50℃
とするのが良く、そしてCPD塔に供給される
MCPD量に対して0.5〜1.5倍量の還流液および/
または蒸気を還流液温度が常圧検算で70〜120℃
である蒸留段から抜き出すことが望ましい。
また、分解蒸留塔においても、キシレン等を塔
底からのみ抜き出すのでは還流液中にしめるキシ
レン等の割合が大きいので、ダイマーの分解に要
する熱量以外にキシレンおよびC9 +留分等の蒸発
に要する熱量が大量に必要であり経済的でない。
そこで、回収部のその塔底に近い蒸留段より塔内
還流液の一部を抜き出す方法を見いだした。この
方法により、キシレン等の再蒸発に要する熱を低
減でき、かつ塔底におけるダイマーが還流キシレ
ンにより希釈される割合を低下せしめ、したがつ
て塔底温度を高めてダイマーの分解を効率的に行
なうことができ、コストの著しい低減となる。こ
の時、抜き出す蒸留段の還流液温度は常圧換算で
140〜200℃とするのが良く、抜き出し液量は分解
蒸留塔供給液量の0.1〜0.8倍に見合う量とするの
が好ましい。
底からのみ抜き出すのでは還流液中にしめるキシ
レン等の割合が大きいので、ダイマーの分解に要
する熱量以外にキシレンおよびC9 +留分等の蒸発
に要する熱量が大量に必要であり経済的でない。
そこで、回収部のその塔底に近い蒸留段より塔内
還流液の一部を抜き出す方法を見いだした。この
方法により、キシレン等の再蒸発に要する熱を低
減でき、かつ塔底におけるダイマーが還流キシレ
ンにより希釈される割合を低下せしめ、したがつ
て塔底温度を高めてダイマーの分解を効率的に行
なうことができ、コストの著しい低減となる。こ
の時、抜き出す蒸留段の還流液温度は常圧換算で
140〜200℃とするのが良く、抜き出し液量は分解
蒸留塔供給液量の0.1〜0.8倍に見合う量とするの
が好ましい。
以下図面を参照しつつ本発明を詳細に説明す
る。図は簡単を期すため、説明に特に必要のない
ポンプ、熱交換器、リフラツクス・ドラム等は省
略し、発明の理解に必要な部分のみを示した。
る。図は簡単を期すため、説明に特に必要のない
ポンプ、熱交換器、リフラツクス・ドラム等は省
略し、発明の理解に必要な部分のみを示した。
第1図は、特開昭59−80618にて提案された方
法の一例を示したものであり、そして、第2図
は、さらに経済的かつ効率的にMCPDを分離回
収するために第1図に示した工程をさらに改良し
た本発明方法の一例のプロセスフローである。第
2図において、第1図と共通する部分には同じ番
号を付してある。
法の一例を示したものであり、そして、第2図
は、さらに経済的かつ効率的にMCPDを分離回
収するために第1図に示した工程をさらに改良し
た本発明方法の一例のプロセスフローである。第
2図において、第1図と共通する部分には同じ番
号を付してある。
第1図および第2図において、エチレン製造装
置から副生する分解ガソリンが導管1により第1
蒸留塔(脱ペンタン塔)に供給され、塔頂から
C5 -留分が抜き出され、残りの留分は導管4によ
り第2蒸留塔(リラン塔)5に供給される。そこ
でC9 +留分は塔底より導管7により抜き出され、
一方、B・T・Xを主体とする留分は塔頂より導
管6により抜き出され、図示していない水素化反
応装置に作られた後、芳香族抽出装置に供給され
る。
置から副生する分解ガソリンが導管1により第1
蒸留塔(脱ペンタン塔)に供給され、塔頂から
C5 -留分が抜き出され、残りの留分は導管4によ
り第2蒸留塔(リラン塔)5に供給される。そこ
でC9 +留分は塔底より導管7により抜き出され、
一方、B・T・Xを主体とする留分は塔頂より導
管6により抜き出され、図示していない水素化反
応装置に作られた後、芳香族抽出装置に供給され
る。
第2蒸留塔5において、その塔底に出来るだけ
近い蒸留段より塔内還流液の全量ないし一部を抜
き出し、導管8により分解蒸留塔9の塔底に送
る。抜き出し口の還流液の温度はおよそ170〜200
℃、また還流液の第2蒸留塔内での滞留時間は一
般に10分以下であるので、第2蒸留塔5に供給さ
れたCPD、MCPDのダイマーおよびコダイマー
はほとんどが分解することなく分解蒸留塔9に送
られる。
近い蒸留段より塔内還流液の全量ないし一部を抜
き出し、導管8により分解蒸留塔9の塔底に送
る。抜き出し口の還流液の温度はおよそ170〜200
℃、また還流液の第2蒸留塔内での滞留時間は一
般に10分以下であるので、第2蒸留塔5に供給さ
れたCPD、MCPDのダイマーおよびコダイマー
はほとんどが分解することなく分解蒸留塔9に送
られる。
この抜き出し液中のCPD、MCPDダイマーお
よびコダイマーの組成は、エチレン製造原料、分
解温度、蒸留条件等により変動するが、CPDダ
イマーは3〜6wt%そしてMCPDダイマー、コダ
イマーおよそ0.4〜1.5wt%である。
よびコダイマーの組成は、エチレン製造原料、分
解温度、蒸留条件等により変動するが、CPDダ
イマーは3〜6wt%そしてMCPDダイマー、コダ
イマーおよそ0.4〜1.5wt%である。
分解蒸留塔9において塔底温度を160〜230℃、
好ましくは200〜230℃、塔底での液の滞留時間を
10分から200分で蒸留することにより、CPD、
MCPDのダイマーおよびコダイマーは大部分分
解してモノマーとなり塔頂より導管10により
CPD蒸留塔12に送られる。一方、CPDと
MCPD以外の重質分(キシレン留分およびC9 +留
分)は塔底より導管11により第2蒸留塔(リラ
ン塔)5に循環される。この戻される位置は導管
8が設置されている抜き出し段より一段下とする
のがよい。ところで、この分解蒸留塔の塔底にお
いては、ダイマーが分解しモノマーとして蒸発す
るとともに、大量のキシレン留分等も蒸発する
が、第1図に示される方法では、このキシレン留
分は塔頂からモノマーとともに留出する一部を除
いて大部分が還流液となつて塔底から抜き出され
るまで凝縮、再蒸発を繰り返すことになり、塔底
に供給されるMCPDダイマーの濃度をさらに低
下させることになる。そこで、第2図に示したご
とくその塔底に近い蒸留段から導管19を用いて
塔内還流液の一部を抜き出すことによりキシレン
等の再蒸発に要する熱を低減でき、さらにまた塔
底に供給されるMCPDダイマーの濃度低下を少
なくでき、したがつて塔底温度を高めダイマーの
分解を経済的かつ効率的に行なうことができる。
分解蒸留塔の塔頂圧は0〜5Kg/cm2・G、温度は
140〜210℃とすることが望ましい。
好ましくは200〜230℃、塔底での液の滞留時間を
10分から200分で蒸留することにより、CPD、
MCPDのダイマーおよびコダイマーは大部分分
解してモノマーとなり塔頂より導管10により
CPD蒸留塔12に送られる。一方、CPDと
MCPD以外の重質分(キシレン留分およびC9 +留
分)は塔底より導管11により第2蒸留塔(リラ
ン塔)5に循環される。この戻される位置は導管
8が設置されている抜き出し段より一段下とする
のがよい。ところで、この分解蒸留塔の塔底にお
いては、ダイマーが分解しモノマーとして蒸発す
るとともに、大量のキシレン留分等も蒸発する
が、第1図に示される方法では、このキシレン留
分は塔頂からモノマーとともに留出する一部を除
いて大部分が還流液となつて塔底から抜き出され
るまで凝縮、再蒸発を繰り返すことになり、塔底
に供給されるMCPDダイマーの濃度をさらに低
下させることになる。そこで、第2図に示したご
とくその塔底に近い蒸留段から導管19を用いて
塔内還流液の一部を抜き出すことによりキシレン
等の再蒸発に要する熱を低減でき、さらにまた塔
底に供給されるMCPDダイマーの濃度低下を少
なくでき、したがつて塔底温度を高めダイマーの
分解を経済的かつ効率的に行なうことができる。
分解蒸留塔の塔頂圧は0〜5Kg/cm2・G、温度は
140〜210℃とすることが望ましい。
第1図および第2図において、CPD蒸留塔1
2を塔頂圧0〜2Kg/cm2・Gそして塔頂温度は常
圧換算で35〜50℃にて操作することにより、
CPDは塔頂より抜き出される。
2を塔頂圧0〜2Kg/cm2・Gそして塔頂温度は常
圧換算で35〜50℃にて操作することにより、
CPDは塔頂より抜き出される。
一方、MCPDは第1図の方法ではCPD蒸留塔
12内部でダイマーに転化し、キシレン留分およ
びC9 +留分とともにCPD蒸留塔の塔底より抜き出
されていた。この時、MCPDは高温の塔底に長
時間滞留することになるので高濃度で存在させる
と二量体以上の重合体が生成し、収率低下および
蒸留塔の汚染の原因となる。そのような重合を抑
制するために一種の希釈剤として蒸留塔内にキシ
レン留分等を存在させる方法がとられてきた。し
たがつて、MCPDダイマーは、その数倍量のキ
シレン留分とともにCPD蒸留塔12の塔底から
導管14によつてMCPD蒸留塔15に供給され
ていた。この場合CPD蒸留塔12においては、
塔底温度を160〜230℃にすることが重要であり、
160℃以下であると、塔内部で生成したCPDのダ
イマーおよびコダイマーがMCPDのダイマーと
ともに送り出され、MCPD蒸留塔において、
MCPDの純度低下の原因となる。また、230℃以
上にすると、前述したようなCPD、MCPDの二
量体以上の重合体がさらに生成しやすくなるので
好ましくない。導管14によつて供給された
MCPDダイマーはMCPD蒸留塔15において再
度分解され、MCPDモノマーとして塔頂より回
収される。未分解のMCPDダイマーおよびコダ
イマー類は、C9 +およびキシレン留分とともに導
管17により分解蒸留塔9に循環される。この
時、塔底温度が170℃以下であると、MCPDダイ
マーの分解が不十分であり、塔底流として循環す
るMCPDダイマー量が多くなり、210℃以上にな
るとC9 +留分中に存在するCPDやMCPDとスチレ
ン類等の共二量体の分解が起り、MCPDの純度
を低下させた。また、蒸留塔内で大量のキシレン
が還流する割にはMCPDの回収率は低く不経済
であつた。
12内部でダイマーに転化し、キシレン留分およ
びC9 +留分とともにCPD蒸留塔の塔底より抜き出
されていた。この時、MCPDは高温の塔底に長
時間滞留することになるので高濃度で存在させる
と二量体以上の重合体が生成し、収率低下および
蒸留塔の汚染の原因となる。そのような重合を抑
制するために一種の希釈剤として蒸留塔内にキシ
レン留分等を存在させる方法がとられてきた。し
たがつて、MCPDダイマーは、その数倍量のキ
シレン留分とともにCPD蒸留塔12の塔底から
導管14によつてMCPD蒸留塔15に供給され
ていた。この場合CPD蒸留塔12においては、
塔底温度を160〜230℃にすることが重要であり、
160℃以下であると、塔内部で生成したCPDのダ
イマーおよびコダイマーがMCPDのダイマーと
ともに送り出され、MCPD蒸留塔において、
MCPDの純度低下の原因となる。また、230℃以
上にすると、前述したようなCPD、MCPDの二
量体以上の重合体がさらに生成しやすくなるので
好ましくない。導管14によつて供給された
MCPDダイマーはMCPD蒸留塔15において再
度分解され、MCPDモノマーとして塔頂より回
収される。未分解のMCPDダイマーおよびコダ
イマー類は、C9 +およびキシレン留分とともに導
管17により分解蒸留塔9に循環される。この
時、塔底温度が170℃以下であると、MCPDダイ
マーの分解が不十分であり、塔底流として循環す
るMCPDダイマー量が多くなり、210℃以上にな
るとC9 +留分中に存在するCPDやMCPDとスチレ
ン類等の共二量体の分解が起り、MCPDの純度
を低下させた。また、蒸留塔内で大量のキシレン
が還流する割にはMCPDの回収率は低く不経済
であつた。
第1図の方法を改良して熱コストを低減し、よ
り効果的にMCPDを分離回収する本発明方法で
は、第2図に示したごとくCPD蒸留塔12にお
いて還流液温度が常圧換算で70〜120℃である蒸
留段からCPD蒸留塔12に供給されるMCPD量
に対して0.5〜1.5倍量の還流液および/または蒸
気が導管18により抜き出され、MCPD蒸留塔
15に供給される。したがつて、この方法におい
ては、MCPD蒸留塔においてMCPDダイマーを
分解する必要はなく、沸点72℃のMCPDモノマ
ーと沸点136〜144℃のキシレン留分とを蒸留分離
するに必要な熱量のみを与えればよいので第1図
に比較して熱コストをかなり低減できる。
り効果的にMCPDを分離回収する本発明方法で
は、第2図に示したごとくCPD蒸留塔12にお
いて還流液温度が常圧換算で70〜120℃である蒸
留段からCPD蒸留塔12に供給されるMCPD量
に対して0.5〜1.5倍量の還流液および/または蒸
気が導管18により抜き出され、MCPD蒸留塔
15に供給される。したがつて、この方法におい
ては、MCPD蒸留塔においてMCPDダイマーを
分解する必要はなく、沸点72℃のMCPDモノマ
ーと沸点136〜144℃のキシレン留分とを蒸留分離
するに必要な熱量のみを与えればよいので第1図
に比較して熱コストをかなり低減できる。
本発明においては、CPD蒸留塔12の塔底温
度は第1図の場合ほど限定する必要はなく、分解
蒸留塔9から抜き出す際にMCPDおよびCPDの
モノマーの濃度を高くしてキシレン留分の混入を
少なくすれば、CPD蒸留塔12の塔底温度は140
〜160℃にまで低下させて蒸留を行なうことも可
能である。さらにまた、CPD蒸留塔12の内部
にてCPDダイマーの生成が起つたとしても、還
流比を2〜20好ましくは3〜10とすることによ
り、塔内を還流するMCPDモノマー量に対して
CPDダイマーおよびその他の混入物の量の比率
は圧倒的に小さくなり、特に抜き出し還流液温度
が120℃以下では抜き出し還流液中にC9 +留分等
をほとんど混入させないで抜き出すことが出来
る。CPD蒸留塔12における重要な操作条件は、
導管18によりMCPDモノマーを抜き出す蒸留
段の温度と抜き出し量である。その温度が70℃以
下であるとCPDモノマーの混入量が増大するし、
常圧換算で120℃以上であるとキシレン留分の混
入量が多くなり適当でなく、またMCPD塔に送
る場合には不経済でもある。抜き出し量は、抜き
出し温度すなわち抜き出し還流液中のMCPDモ
ノマーの濃度によつて当然左右されるが、CPD
蒸留塔に供給されるMCPD量に対する抜き出し
還流液中のMCPD量の割合を80〜60%とするの
が最も好ましく、定常的にMCPDを蒸留分解す
ることができる。MCPDの抜き出し比率を80%
以上とするとMCPDのモノマーが高濃度に存在
するCPD蒸留塔内の領域が小さくなり、CPDモ
ノマーが混入しやすくなる。MCPDの抜き出し
比率を小さくした場合は抜き出されないMCPD
がダイマーとなつて塔底から導管20により分解
蒸留塔9へ再循環されるので不経済である。ここ
で抜き出された留分は、それ自体高い濃度、例え
ば90%の濃度でMCPDを含有しており、一般の
用途にはそのまま製品として供給しうるが、さら
に高純度品が望まれる場合には、MCPD蒸留塔
で精製する。
度は第1図の場合ほど限定する必要はなく、分解
蒸留塔9から抜き出す際にMCPDおよびCPDの
モノマーの濃度を高くしてキシレン留分の混入を
少なくすれば、CPD蒸留塔12の塔底温度は140
〜160℃にまで低下させて蒸留を行なうことも可
能である。さらにまた、CPD蒸留塔12の内部
にてCPDダイマーの生成が起つたとしても、還
流比を2〜20好ましくは3〜10とすることによ
り、塔内を還流するMCPDモノマー量に対して
CPDダイマーおよびその他の混入物の量の比率
は圧倒的に小さくなり、特に抜き出し還流液温度
が120℃以下では抜き出し還流液中にC9 +留分等
をほとんど混入させないで抜き出すことが出来
る。CPD蒸留塔12における重要な操作条件は、
導管18によりMCPDモノマーを抜き出す蒸留
段の温度と抜き出し量である。その温度が70℃以
下であるとCPDモノマーの混入量が増大するし、
常圧換算で120℃以上であるとキシレン留分の混
入量が多くなり適当でなく、またMCPD塔に送
る場合には不経済でもある。抜き出し量は、抜き
出し温度すなわち抜き出し還流液中のMCPDモ
ノマーの濃度によつて当然左右されるが、CPD
蒸留塔に供給されるMCPD量に対する抜き出し
還流液中のMCPD量の割合を80〜60%とするの
が最も好ましく、定常的にMCPDを蒸留分解す
ることができる。MCPDの抜き出し比率を80%
以上とするとMCPDのモノマーが高濃度に存在
するCPD蒸留塔内の領域が小さくなり、CPDモ
ノマーが混入しやすくなる。MCPDの抜き出し
比率を小さくした場合は抜き出されないMCPD
がダイマーとなつて塔底から導管20により分解
蒸留塔9へ再循環されるので不経済である。ここ
で抜き出された留分は、それ自体高い濃度、例え
ば90%の濃度でMCPDを含有しており、一般の
用途にはそのまま製品として供給しうるが、さら
に高純度品が望まれる場合には、MCPD蒸留塔
で精製する。
MCPD蒸留塔15において、塔底温度140〜
210℃、好ましくは140〜180℃、塔頂圧0〜2
Kg/cm2・G、塔頂温度65〜115℃で蒸留すること
により目的とするMCPDが塔頂より回収される。
塔内にて一部二量化したMCPDダイマーはキシ
レン留分とともに導管17により分解蒸留塔9へ
再循環される。
210℃、好ましくは140〜180℃、塔頂圧0〜2
Kg/cm2・G、塔頂温度65〜115℃で蒸留すること
により目的とするMCPDが塔頂より回収される。
塔内にて一部二量化したMCPDダイマーはキシ
レン留分とともに導管17により分解蒸留塔9へ
再循環される。
本発明方法は、第2図に示した工程に限定され
るものではなく、例えば、CPD蒸留塔12の段
数を多くすることにより、最適な還流液温度の蒸
留段から抜き出すだけでMCPD蒸留塔15を経
ることなく高純度のMCPDを回収することがで
きる。また、CPD蒸留塔から抜き出したMCPD
中にCPDモノマーが少量含まれる場合は、
MCPD蒸留塔にて塔頂からCPDを留出させて分
離し、CPD蒸留塔と同様に最適温度条件下の蒸
留段から高純度MCPDを抜き出す方法もとりう
る。
るものではなく、例えば、CPD蒸留塔12の段
数を多くすることにより、最適な還流液温度の蒸
留段から抜き出すだけでMCPD蒸留塔15を経
ることなく高純度のMCPDを回収することがで
きる。また、CPD蒸留塔から抜き出したMCPD
中にCPDモノマーが少量含まれる場合は、
MCPD蒸留塔にて塔頂からCPDを留出させて分
離し、CPD蒸留塔と同様に最適温度条件下の蒸
留段から高純度MCPDを抜き出す方法もとりう
る。
(発明の効果)
以上述べたたように、本発明方法によれば、公
知の方法のようなCPD、MCPDの二量化工程を
組み込むことなく、分解蒸留塔にて分解された
MCPDは以後モノマーの形で蒸留分離されるの
で、省エネルギー化された簡単なプロセスによ
り、効率的かつ経済的に高純度のCPD、MCPD
を回収することができる。公知の方法、例えば第
1図の方法ではMCPDの二量化および分解を繰
り返すことにより重質物の生成を引き起し
MCPDの回収率を低下させるが、本発明方法に
よれば、分解蒸留塔へ再循環される蒸留塔内で二
量化したダイマーの量は、第1図におけるCPD
蒸留塔の塔底から抜き出されるダイマーの量に比
べればはるかに少なく、MCPDの全回収率をさ
らに改善出来る。
知の方法のようなCPD、MCPDの二量化工程を
組み込むことなく、分解蒸留塔にて分解された
MCPDは以後モノマーの形で蒸留分離されるの
で、省エネルギー化された簡単なプロセスによ
り、効率的かつ経済的に高純度のCPD、MCPD
を回収することができる。公知の方法、例えば第
1図の方法ではMCPDの二量化および分解を繰
り返すことにより重質物の生成を引き起し
MCPDの回収率を低下させるが、本発明方法に
よれば、分解蒸留塔へ再循環される蒸留塔内で二
量化したダイマーの量は、第1図におけるCPD
蒸留塔の塔底から抜き出されるダイマーの量に比
べればはるかに少なく、MCPDの全回収率をさ
らに改善出来る。
(実施例)
以下、本発明を実施例により説明する。
実施例 1
特開昭59−80618に記載されている実施例と同
条件でBTX蒸留塔5の塔底部付近の蒸留段より
第1表に示した組成の液を32889Kg/hrの割合で
抜き出した。
条件でBTX蒸留塔5の塔底部付近の蒸留段より
第1表に示した組成の液を32889Kg/hrの割合で
抜き出した。
第1表 リラン塔抜き出し液組成
成 分 組成(wt%)
CPDダイマー 3.4
MCPDダイマー 1.0
キシレン類およびC9 +留分 95.6
なお、上表においてCPDとMCPDのコダイマ
ーあるいはそれらと他の成分とのコダイマー中の
CPD、MCPDは、CPDダイマーおよびMCPDダ
イマーに換算して示してある。
ーあるいはそれらと他の成分とのコダイマー中の
CPD、MCPDは、CPDダイマーおよびMCPDダ
イマーに換算して示してある。
上記組成の留分を第2図における分解蒸留塔9
を供給した。分解蒸留塔9の運転条件を第2表
に、得られる塔頂液組成を第3表に示した。ま
た、このときの抜き出し段の留分中に含まれる
CPDは0.34%、MCPDは0.14%であり、塔底液中
に含まれるCPDは0.6%、MCPDは0.26%であつ
た。
を供給した。分解蒸留塔9の運転条件を第2表
に、得られる塔頂液組成を第3表に示した。ま
た、このときの抜き出し段の留分中に含まれる
CPDは0.34%、MCPDは0.14%であり、塔底液中
に含まれるCPDは0.6%、MCPDは0.26%であつ
た。
第 2 表
塔頂圧 1.5Kg/cm2・G
塔頂温度 153℃
塔底温度 219℃
蒸留段抜き出し率 14939Kg/hr
塔底液抜き出し率 16184Kg/hr
第 3 表
成 分 組成(wt%)
CPDモノマー 53.0
MCPDモノマー 14.4
CPDダイマー 1.0
キシレン留分(C9 +を含む) 31.6
塔頂流の抜き出し率は1766Kg/hrである。また
上記の蒸留段からの抜き出し液の抜き出し段は塔
底に最も近い蒸留段とした。塔頂からのMCPD
の回収率は特開昭59−80618の方法、すなわち第
1図の方法では67%であつたが、本実施例では約
80%にまで上昇した。
上記の蒸留段からの抜き出し液の抜き出し段は塔
底に最も近い蒸留段とした。塔頂からのMCPD
の回収率は特開昭59−80618の方法、すなわち第
1図の方法では67%であつたが、本実施例では約
80%にまで上昇した。
ここまでのサンプルは実装置から得たものであ
る。すなわち、リラン塔の還流液は商業運転され
ている実装置から採取したものであり、分解蒸留
塔の塔頂流、抜き出し段の留分および塔底液の組
成および流量は本発明目的に適合するように運転
条件を変更した実装置の試験運転の結果である。
分解蒸留塔の塔頂流をドライアイスで冷却して
CPDおよびMCPDの二量化および共二量化を防
止した状態のサンプルを実験室に運び以下の実験
を行なつた。
る。すなわち、リラン塔の還流液は商業運転され
ている実装置から採取したものであり、分解蒸留
塔の塔頂流、抜き出し段の留分および塔底液の組
成および流量は本発明目的に適合するように運転
条件を変更した実装置の試験運転の結果である。
分解蒸留塔の塔頂流をドライアイスで冷却して
CPDおよびMCPDの二量化および共二量化を防
止した状態のサンプルを実験室に運び以下の実験
を行なつた。
前記第3表の組成液をCPD蒸留塔(目皿直径
32mmφ、段間隔30mm、段数25段のオールダーシヨ
ー蒸留塔)の上から6段目に140g/hrで供給し、
16段目から還流液を17.9g/hr抜き出した。運転
条件を第4表に、塔頂留分(留出量73.9g/hr)
の組成を第5表に、蒸留段抜き出し留分の組成を
第6表にそして塔底留分(留出量48.2g/hr)の
組成を第7表に示した。
32mmφ、段間隔30mm、段数25段のオールダーシヨ
ー蒸留塔)の上から6段目に140g/hrで供給し、
16段目から還流液を17.9g/hr抜き出した。運転
条件を第4表に、塔頂留分(留出量73.9g/hr)
の組成を第5表に、蒸留段抜き出し留分の組成を
第6表にそして塔底留分(留出量48.2g/hr)の
組成を第7表に示した。
第 4 表
塔頂圧力 0.5Kg/cm2・G
塔頂温度 50℃
抜き出し段温度 85℃
塔底温度 175℃
供給段 6段目
抜き出し段 16段目
塔頂還流比 5.0
供給MCPDに対する抜き出し段留出量比率 0.9
第 5 表
成 分 組成(wt%)
CPDモノマー 99.5
MCPDモノマー 0.5
第 6 表
成 分 組成(wt%)
CPDモノマー 0.3
MCPDモノマー 89.4
CPDダイマー トレース
MCPDダイマー 1.7
キシレン留分 8.4
第 7 表
成 分 組成(wt%)
CPDダイマー 2.9
MCPDダイマー 3.5
CPD・MCPDコダイマー 2.9
その他と付加しているMCPD 4.1
キシレン・C9 +留分 86.5
この時のMCPDモノマーの回収率は、79.2%で
あつた。
あつた。
次に、第6表の組成液をドライアイス−メタノ
ール浴で冷却して二量化を防止しながら貯えたも
のをMCPD蒸留塔(目皿直径32mmφ、段間隔30
mm、段数10段のオールダーシヨー蒸留塔)の上か
ら6段目に68g/hrで供給した。運転条件を第8
表に、得られた塔頂液組成を第9表に示した。
ール浴で冷却して二量化を防止しながら貯えたも
のをMCPD蒸留塔(目皿直径32mmφ、段間隔30
mm、段数10段のオールダーシヨー蒸留塔)の上か
ら6段目に68g/hrで供給した。運転条件を第8
表に、得られた塔頂液組成を第9表に示した。
第 8 表
塔頂圧力 0.0Kg/cm2・G
塔頂温度 70℃
塔底温度 155℃
第 9 表
成 分 組成(wt%)
CPDモノマー 1.0
MCPDモノマー 97.7
MCPDダイマー 0.4
その他 0.9
このときの供給液中のMCPDモノマーに対す
るMCPDの回収率は90.4%であつた。
るMCPDの回収率は90.4%であつた。
第1図は、先に特開昭59−80618にて提案され
た方法の一例の系統図であり、第2図は、第1図
の方法をさらに改良した蒸留段からの抜き出し工
程を組み合わせた本発明方法の一例の系統図であ
る。 2……第一蒸留塔(脱ペンタン塔)、5……第
二蒸留塔(リラン塔)、9……分解蒸留塔、12
……CPD蒸留塔、13……CPD採取管、15…
…MCPD蒸留塔、16……MCPD採取管、18
……蒸留段還流液/蒸気抜き出し管。
た方法の一例の系統図であり、第2図は、第1図
の方法をさらに改良した蒸留段からの抜き出し工
程を組み合わせた本発明方法の一例の系統図であ
る。 2……第一蒸留塔(脱ペンタン塔)、5……第
二蒸留塔(リラン塔)、9……分解蒸留塔、12
……CPD蒸留塔、13……CPD採取管、15…
…MCPD蒸留塔、16……MCPD採取管、18
……蒸留段還流液/蒸気抜き出し管。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 液状炭化水素油の熱または水蒸気分解の際に
副生する分解ガソリン留分から、ベンゼン、トル
エンおよびキシレンを塔頂留分として採取する蒸
留塔(リラン塔)の回収部から抜き出された還流
液からメチルシクロペンタジエン(MCPD)を
分離回収する方法において、該還流液を分解蒸留
塔に送り、170〜230℃で加熱分解し、塔頂流をシ
クロペンタジエン蒸留塔(CPD塔)に送り、該
CPD塔を140〜230℃の塔底温度で操作し、塔頂
からシクロペンタジエンを分離させるとともに、
塔内還流液温度が常圧換算で70〜120℃である蒸
留段からCPD塔に供給されるMCPD量に対して
0.5〜1.5倍量の還流液および/または蒸気を
MCPDに富む留分として抜き出すことを特徴と
する分解ガソリン留分からメチルシクロペンタジ
エンを分離回収する方法。 2 該分留蒸留塔において塔内還流液温度が常圧
換算で140〜200℃である蒸留段から供給液の0.1
〜0.8倍量に見合う環流液を抜き出す特許請求の
範囲第1項に記載の方法。 3 液状炭化水素油の熱または水蒸気分解の際に
副生する分解ガソリン留分から、ベンゼン、トル
エンおよびキシレンを塔頂留分として採取する蒸
留塔(リラン塔)の回収部から抜き出された還流
液からメチルシクロペンタジエン(MCPD)を
分離回収する方法において、該還流液を分解蒸留
塔に送り、170〜230℃で加熱分解し、塔頂流をシ
クロペンタジエン蒸留塔(CPD塔)に送り、該
CPD塔を140〜230℃の塔底温度で操作し、塔頂
からシクロペンタジエンを分離させるとともに、
塔内還流液温度が常圧換算で70〜120℃である蒸
留段からCPD塔に供給されるMCPD量に対して
0.5〜1.5倍量の還流液および/または蒸気を抜き
出しメチルシクロペンタジエン塔(MCPD塔)
に送り、塔頂ないしは粘内還流液温度が常圧換算
で70〜80℃である蒸留段からMCPDを留出させ
ることを特徴とする分解ガソリン留分からメチル
シクロペンタジエンを分離回収する方法。 4 該分解蒸留塔において塔内還流液温度が常圧
換算で140〜200℃である蒸留段から供給液の0.1
〜0.8倍量に見合う還流液を抜き出す特許請求の
範囲第3項に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15964685A JPS6219537A (ja) | 1985-07-19 | 1985-07-19 | メチルシクロペンタジエンの分離回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15964685A JPS6219537A (ja) | 1985-07-19 | 1985-07-19 | メチルシクロペンタジエンの分離回収方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6219537A JPS6219537A (ja) | 1987-01-28 |
JPH0260651B2 true JPH0260651B2 (ja) | 1990-12-17 |
Family
ID=15698257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15964685A Granted JPS6219537A (ja) | 1985-07-19 | 1985-07-19 | メチルシクロペンタジエンの分離回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6219537A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4882232B2 (ja) * | 2005-01-14 | 2012-02-22 | 東ソー株式会社 | 新規な脂肪族炭化水素樹脂及びその製造方法 |
CN105949029A (zh) * | 2016-05-03 | 2016-09-21 | 中国石油大学(华东) | 一种渗透汽化膜法分离甲基环戊二烯和环戊二烯的工艺及装置 |
CN109553504A (zh) * | 2017-09-26 | 2019-04-02 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种采用浅冷油吸收技术回收炼厂饱和干气的方法及装置 |
-
1985
- 1985-07-19 JP JP15964685A patent/JPS6219537A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6219537A (ja) | 1987-01-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |