JPH0260324B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、便座の腰掛け面を液体により浄化す
る装置を備えた洗浄装置及び自浄式便座付き水洗
トイレに関する。

便座を浄化・消毒するために上方に持ち上げて
浄化容器に押し込むようになつている水洗トイレ
は公知である。この容器は当然のことながら、便
座よりも大きくなければならない。上記容器の洗
浄装置は、構造上複雑であり、またいずれの場合
にも腰掛け面を充分に浄化し乾燥することができ
ない。また、腰掛け面の汚染の程度が高いことを
考慮する必要のある場合は特に、便座のこの取扱
いは不快なものである。

本発明の課題は、洗浄の際に腰掛け面が、使用
時の状態と同じ位置で自動的に浄化され、構造が
簡単かつ必然的に信頼性のある水洗トイレにして
公知の欠陥を除去したものを提供することにあ
る。

上記課題は、本発明に従い、便座が、便座使用
位置の状態において、便座の周囲方向に駆動する
よう設けられている駆動装置によつて、便座の周
囲方向に回転可能に設けられていて、腰掛け面を
液体により浄化する装置が便座の一部分の面のみ
を蔽つているようにすることで解決される。

本発明の特徴は、とりわけ浄化のために規定さ
れた装置が小さな寸法となり、また便座の回転位
置に関して、持ち上げることなく、即ち、使用時
の状態と同じ位置で、自動的に作動できる点にあ
る。したがつて故障が比較的少なく、それゆえに
経済的にも優れたものとなる。

本発明の好適な構成としては、特許請求の範囲
第２項乃至第１８項のいずれか一項に記載された
ものを挙げることができる。また、以下に添付図
面に基づいて本発明を詳細に説明する。この際腰
掛け面の消毒装置を補助的に存在させているもの
が好適である。

第１図において、便座１は搬送兼浄化体２の上
方部分２′と下方部分２″との間に存する平坦導溝
１０内に支持されている。便座１の下方には、搬
送ローラ３が回転可能に支持され、且つ凸部であ
る複数の歯４を設けている。便座１の下面には、
搬送ローラ３の歯４に対応する凹部５がある。シ
ヤフト６が用いられて、搬送ローラ３が支持され
ている。便座１の上方に、腰掛け面１′と接触し
て二個の支持ローラ７が設けられている。その表
面は弾性的になつている。第１図では、支持ロー
ラ７は唯一個が示されている。当該支持ローラ７
は共通のシヤフト８に固定されている。搬送ロー
ラ３及び支持ローラ７は、搬送兼浄化体２中の複
数の凹部９に支持されている。平坦導溝１０に、
前記体２の上方部分２′に固定され腰掛け面１′に
接触しているゴムパツキング１１が延在してい
る。水による浄化に使用されるスペース１２に、
ノズルを備えた導溝１３が給水のために開口して
いる。消毒用スペース１４が導溝１５に接続さ
れ、当該導溝は同様にノズルを備え消毒剤の供給
用に予め決められている。使用される水及び消毒
剤のための貯蔵スペース１６からの排出導溝を参
照数字１７で示す。第１図の左側部分に消毒剤用
貯槽１８の一部分を示している。

第２図で、貯槽１８の全体が認識される。当該
第２図は、液体により浄化し及び消毒するための
装置の背面図を表している。貯槽１８は、それ自
体が公知であるように弁及び空気ポンプ１９を設
けている。この空気ポンプが配量装置として機能
する。空気ポンプ１９の制御は、カム２０及びレ
バー２１を介して為される。したがつて、これら
カム２０及びレバー２１は協働してカム式駆動装
置として機能する。

すべての図面において、同一部分を同一参照数
字で示している。

第３図には、便座１を搬送する駆動機構をその
周囲方向において示している。便座１は、断面で
示している。搬送ローラ３の歯４は、便座１の下
面の凹部と係合している。搬送ローラ３のシヤフ
ト６は、小歯車２３と噛み合つた大歯車２２を支
持している。小歯車２３の駆動は、駆動ホイール
２５を介して行われるが、この駆動ホイールは上
記小歯車と共に共通の駆動シヤフト２４を有して
いる。複数の支持ローラ７は、この実施形態にお
いては便座１の正しい位置を確実にしている。図
示のシヤフト６，８及び２４は、搬送兼浄化体２
に固定された複数の軸承に取りつけられている。

第４図は、第３図での駆動ホイール２５を側面
図で示している。この駆動ホイール２５は、基本
的な水タービンホイールでもあり、タービンとし
ての作用面２６を８面有している。第３図におい
てもこれらの作用面のうちの一面が認められる。
駆動ホイール２５は、ボデイ２８の中空室に支持
されている。駆動給水のために導溝２９が設けら
れ、別の導溝３０が排水に使用される。

本発明の作動様式は以下の通りである。

洗浄に際して、洗浄水の一部が三種類の作動に
対して用いられる。駆動ホイール２５が駆動され
て、これによつて搬送ローラ３を介して便座１が
移動する。同時に当該駆動ホイールに連結された
カム２０も回転し、その結果レバー２１を介して
貯槽１８に定量の空気がポンプによつて送られ
る。この空気は適量、例えば1.5mlの消毒剤を貯
槽１８から導溝１５に押し出す。洗浄水の別の一
部は、導溝及びノズル１３を経て水浄化のための
スペース１２へ、また導溝及びノズル１５を経て
消毒用スペース１４へと導かれる。その際導溝内
で水は消毒剤と混合される。

第１図から明らかなように、便座１は、例示の
構成の場合、右側から左側に向かい矢印方向に移
動する。浄化及び消毒されるべき腰掛け面１′は、
先ず水浄化スペース１２に達する。ノズル１３は
左側に向かつて斜めに延在しているので、右側へ
の水の流出が阻止される。使用済みとなつた水
は、便座１の側方（即ち第１図によれば便座１の
後方及び前方）から捕集スペースを介して排出導
溝１７へと流出する。回転方向においてスペース
１２をゴムパツキング１１によつて限定している
ので、上記水はローラ３及び７の間に侵入するこ
とはない。同時にゴムパツキングが拭き部材とし
て機能するので、スペース１４内においては腰掛
け面が高濃度の消毒剤で噴霧され、充分に消毒さ
れる。このスペースも便座１の回転方向において
別のゴムパツキングによつて限定されており、そ
の結果腰掛け面１′は搬送兼浄化体２の外で清潔
に乾燥される。

当然のことながら、駆動ホイール２５、歯車２
２及び２３、搬送ローラ３、カム２０、レバー２
１及び空気ポンプ１９は、便座１の全周が搬送兼
浄化体２を介して搬送され、その搬送中両スペー
ス１２及び１４に適当な液体を供給できるように
構造上設計されている。

本発明は、添付図面に示すものに限定されな
い。したがつて図示の装置は洗浄水タンクを備え
た構造ユニツトとして構成してもよい。それ自体
公知である別の配量装置、例えば水で駆動するピ
ストンポンプを用いてもよい。

当該装置は、単独の浄化室でも作動しうる。こ
の単独の浄化室或いは第１図の実施例では給水用
である導溝１３に例えば市販の家庭用液体洗剤を
供給してもよい。

このために例えばエジエクター原理
（Ejektorprinzip）に従い動くポンプが適してい
る。

当該装置は固定式にして取り付けても或いは傾
斜可能式にして取り付けてもよい。

同様に当該作動様式は、例示的に説明してある
ものと異なる様式にしてもよい。洗浄水の圧力が
弱い場合、浄化は洗浄の後始めて行われる。この
場合には、駆動と浄化の為に洗浄水タンク内を流
れる水の一部が用いられる。

交換式乃至再充填式貯槽１８の代わりにそれ自
体公知であるスプレー容器を用いてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例にかかる便器の腰掛
け面の液体による浄化及び消毒装置の部分縦断面
図、第２図は第１図に対応する背面図、第３図は
第１図と第２図とに例示した構成に用いる駆動機
構の概略図、第４図は第３図による駆動機構の駆
動ホイールの断面図である。 １……便座、１′……腰掛け面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 便座の腰掛け面を液体により浄化する装置を
   備えた洗浄装置及び自浄式便座付き水洗トイレに
   おいて、 便座１が、便座使用位置の状態において便座の
   周囲方向に駆動するよう設けられている駆動装置
   ３，４，５，２５によつて、便座の周囲方向に回
   転可能に設けられていること、 及び、腰掛け面１′を液体により浄化する装置
   が、便座１周囲方向の一部分の面のみを蔽つてい
   ること を特徴とする水洗トイレ。 ２ 液体により浄化する装置に、消毒装置１４，
   １５が補助的に存在することを特徴とする特許請
   求の範囲第１項に記載の水洗トイレ。 ３ 少なくとも一個の搬送ローラ３と少なくとも
   一個の別ローラとの間に便座１が保持され、この
   別ローラが支持ローラ７であるか或いは前記搬送
   ローラ３と同じ搬送ローラであることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の水洗
   トイレ。 ４ 搬送ローラ３及び／又は支持ローラ７が弾性
   的な表面層を設けていることを特徴とする特許請
   求の範囲第３項に記載の水洗トイレ。 ５ 搬送ローラ３及び又は支持ローラ７がブラシ
   状の表面層を設けていることを特徴とする特許請
   求の範囲第３項に記載の水洗トイレ。 ６ 搬送ローラ３が便座１の腰掛け面１′の下に
   取りつけられていて、また当該搬送ローラ３が凸
   部４及び／又は凹部５を、便座１に形成される対
   応凹部５及び／又は凸部４との形状拘束的接触を
   なすべく設けていることを特徴とする特許請求の
   範囲第３項に記載の水洗トイレ。 ７ 少なくとも一つの給水用導溝１３及び便座１
   の水による浄化のために少なくとも一箇所のスペ
   ース１２とを設け、当該導溝１３が洗浄弁の後方
   にある導水菅に接続されていることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の水洗ト
   イレ。 ８ 消毒剤用貯槽１８を設け、当該貯槽が、配量
   装置１９を介して便座１消毒用スペース１４に開
   口していることを特徴とする特許請求の範囲第２
   項に記載の水洗トイレ。 ９ 消毒剤用貯槽１８が交換可能及び／又は再充
   填可能であることを特徴とする特許請求の範囲第
   ８項に記載の水洗トイレ。 １０ 配量装置１９がカム式駆動装置２０，２１
   を設けていることを特徴とする特許請求の範囲第
   ８項に記載の水洗トイレ。 １１ 消毒剤を供給するために消毒用スペース１
   ４へ開口している導溝１５が同時に洗浄弁の後方
   にある導水菅に接続していることを特徴とする特
   許請求の範囲第１０項に記載の水洗トイレ。 １２ 便座１の搬送用駆動装置３，４，５，２５
   が駆動ホイール或いは水タービン２５を含み、こ
   の駆動装置が洗浄弁の後方にある導水菅に接続し
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第２項に
   記載の水洗トイレ。 １３ 駆動ホイール或いは水タービン２５が配量
   装置１９の駆動用としても設けられていることを
   特徴とする特許請求の範囲第２項又は第７項に記
   載の水洗トイレ。 １４ 便座１の腰掛け面１′を液体により浄化し
   及び消毒するための装置が、便座１上にこの装置
   を差し込むための平坦な導溝１０を設けているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項
   に記載の水洗トイレ。 １５ 便座１の腰掛け面１′を液体により浄化し
   及び消毒するための装置が、水洗トイレの一部分
   と傾斜可能であるように連結されていて、浄化及
   び駆動に対する導溝１３，１５，２９が導水菅
   と、少なくとも一個の継手部を備えた菅か或いは
   少なくとも一本の弾性菅を介して連結しているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項
   に記載の水洗トイレ。 １６ 駆動装置３，４，５，２５、浄化及び消毒
   装置１２〜１５、配量装置１９及び消毒剤用貯槽
   １８が一つの構造ユニツトとして形成されている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２
   項に記載の水洗トイレ。 １７ 便座１の腰掛け面１′を液体により浄化し
   及び消毒するための装置が、洗浄水タンクを備え
   た構造ユニツトとして形成されていることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の
   水洗トイレ。