JPH025990Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は筆記具用キヤツプに関するものであ
る。

筆記具のキヤツプ本体内には、ペン体を密封し
てインキの蒸発を防止し、また、筆記具本体にキ
ヤツプを嵌着保持する機能を有する内筒が配設さ
れるが、この内筒をキヤツプ本体内に固着するに
は、通常は、内筒の底面部をキヤツプの上端開口
に装着される蓋栓でネジ止めするなどの構造が採
用されている。

一方、リフトクリツプは、通常時はクリツプが
キヤツプの外表面に密着したり、或いはキヤツプ
内に埋没しており、ポケツトなどに装着する際に
クリツプがリフトしてキヤツプとの間に隙間が形
成され、この隙間に衣服片が入つて挾圧保持され
るものである。従つて、外観に変化があり、意匠
的に興趣に富んだ筆記具にすることができるが、
クリツプをリフトするための構成部品がキヤツプ
の上端内部に内蔵されるため、内筒の固着構造が
非常に制限を受ける問題点があつた。

そこで本考案は、構造が簡単であつて、内筒を
確実にキヤツプ本体の内部に固着することがで
き、リフトクリツプ用に適した筆記具用キヤツプ
を提供することを目的とし、この目的は、キヤツ
プ本体のクリツプが取付けられる周面に係止孔を
穿設するとともに、内筒の外面に係合突起を設
け、この係合突起を該係止孔に嵌合して内筒をキ
ヤツプ本体内に固着してなる筆記具用キヤツプに
より達成される。

以下に図面に示す実施例に基いて本考案を具体
的に説明する。

キヤツプ本体１の合口側と反対の上端は開放さ
れて開口が設けられているが、第２図に示すよう
に、この上端より下方に向けて所定長さの切込み
溝１１が形成され、更にその下方に係止孔１２が
穿設されている。クリツプ２は、衣服片などを圧
接挾持する挾圧杆２１に直角に取付杆２２が一体
に連設されているが、この取付杆２２が切込み溝
１１より径方向に移動可能に挿入されている。板
バネ３の基端部はリベツト４により取付杆２２に
固着され、この固着部分の先で所定角度で屈曲さ
れ、先端がキヤツプ本体１の内面に圧接してい
る。従つて、取付杆２２は径方向に弾発され、通
常時は、第１図に示すように、挾圧杆２１はキヤ
ツプ本体１の外表面に密着している。キヤツプ本
体１の上端開口にはリフトボタン５が上下動可能
に嵌着されているが、その押圧部５１が取付杆２
２の先方部に当接しており、クリツプ２が上方に
浮き上らないように押えている。このため、取付
杆２２の基端部下面は切込み溝１１の下端縁１１
ａに当接している。そして、キヤツプ本体１内に
は内筒６が固着されるが、この内筒６は、合成樹
脂製であつて底部が円錐状の筒体であるが、第３
図に示すように、外周面に係合突起６２が設けら
れている。この係合突起６２の形状は係止孔１２
と同形であり、内筒６をキヤツプ本体１の合口側
から挿入して係合突起６２を係止孔１２に嵌合す
ることにより固着することができる。この内筒６
内に図示略の筆記具本体のペン先が密封され、ま
た突起６１がキヤツプを筆記具本体に嵌着する役
目をする。そして、係止孔１２が切込み溝１１の
下方に穿設されているので、係合突起６２を係止
孔１２に嵌合してもクリツプ２の陰になつて外部
から見えず、意匠上の問題は生じない。

この様に本考案は、キヤツプ本体の周面に穿接
された係止孔に内筒の係合突起を嵌合することに
より内筒をキヤツプ本体内に固着するので、構造
が簡単であるとともに内筒の底面の上方に空間を
設けることが可能であり、リフトクリツプ用の構
成部品と干渉しない。従つて、本考案によれば、
構造が簡単であつて、内筒を確実にキヤツプ本体
の内部に固着することができ、リフトクリツプ用
に適した筆記具用キヤツプとすることが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の断面図、第２図はキヤ
ツプ本体の斜視図、第３図は内筒の斜視図をそれ
ぞれ示す。 １……キヤツプ本体、１２……係止孔、２……
クリツプ、３……板バネ、５……リフトボタン、
６……内筒、６２……係合突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. キヤツプ本体のクリツプが取付けられる周面に
   係止孔を穿設するとともに、内筒の外面に係合突
   起を設け、この係合突起を該係止孔に嵌合して内
   筒をキヤツプ本体内に固着してなる筆記具用キヤ
   ツプ。