JPH0257332A - フェルト積層体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、空気浄化装置の濾材などに有用なフェルト積
層体に関する。

（従来の技術） ビルの空気浄化装置や工場の集塵装置には空気中の粉塵
を除去するための濾材が設けられており。

この濾材としては１通常２フェルト状の濾布が用いられ
ている。粉塵（ダスト）を含む空気を濾過した場合に、
濾布表面に付着したダストは１機械的振動や、逆気流洗
浄、あるいは、瞬間的に強力な圧縮エアーを逆流させる
方法などにより払い落とされる。このとき、ダストが濾
布表面から脱離しやすいか否かは濾布表面の形状や特性
に依存する。そのため、フェルト状濾布の表面の加工が
試みられている。表面加工の方法としては１例えば。

フェルト状濾布の表面のけば立った繊維を焦がす氾焼き
加工法；薬品により表面処理を行う方法；および平滑化
剤の付与（スプレー、コーティング。

蒸着など）による方法が挙げられる。このような表面加
圧により濾布表面に付着したダストは比較的容易に除去
されるが、濾布内部に入り込んだダストは容易に除去さ
れず、そのため濾布の寿命はいまだ充分とは言えない。

上記のようにダストの除去が容易である濾布が望まれ、
さらにその用途によっては種々の特性を有する濾布が望
まれている。例えば、濾布を工場の集塵装置などに使用
する場合には、処理されるダストを含む空気は高温であ
る場合が多いため。

耐熱性が必要とされる。さらに、空気中に酸性物質、ア
ルカリ性物質などが含有される場合には耐薬品性が必要
とされる。耐熱性を有する濾布としては、ガラス繊維、
カーボン繊維、アクリル系繊維、芳香族ポリアミド繊維
などで構成されるフェルト状濾布が使用され１価格面か
ら通常、ガラス繊維や芳香族ポリアミド繊維でなる濾布
が汎用されている。耐薬品性を有する濾布としては、ガ
ラス繊維、カーボン繊維、ポリプロピレン繊維などで構
成されるフェルト状濾布が使用され、特にポリプロピレ
ン繊維でなる濾布が汎用されている。

耐薬品性を有するフェルト状濾布は、少なくともダスト
を含む空気と接する部分の近傍が上記素材の繊維で構成
される。

このように、空気浄化装置、集塵装置などに用いられる
濾布は、ダストの脱離性に優れていることが好ましく、
さらに、その使用目的によっては耐熱性、耐薬品性など
に優れていることが好ましい。このような性質を兼ね備
えた濾布の開発が望まれる。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は、上記従来の問題を解決するものであり、その
目的とするところは空気浄化装置や工場の集塵装置の濾
布として利用され得、付着したダストを容易にかつ充分
に脱離・除去することが可能であり、かつ長期間にわた
り使用し得るフェルト積層体を提供することにある。本
発明の他のＬ１的は、さらに、耐熱性および耐薬品性に
優れ、耐久性を有する濾布とＬ７て使用可能なフェルト
積層体を提供することにある。

（課題を解決するだめの手段） 本発明のフェル１−積層体は、フェルト基材の少なくと
も片面に実質的にポリフェニレンサルファイドでなる多
孔性フィルムが積層されている。

本発明のフェルト積層体に用いられる多孔性フィルムを
形成するポリフェニレンサルファイド（ＰＰＳ）は、　
−（−Ｃ６１１４−８−）−の単位を有するポリマーお
よび／またはその誘導体である。ＰＰＳは、耐熱性およ
び耐薬品性に優れることが知られている。

実質的にＰＰＳでなる多孔性フィルムは、上記ＰＰＳを
用い、多孔性フィルムの−ｒ的な調製法により調製され
る。例えば１次の方法が挙げられる：■ｐｐｓにシリカ
、炭酸カルシウムなどの無機充填剤を配合してフィルム
に成形し、これを無機酸、もしくは無機アルカリ水溶液
などの適当な溶剤に浸漬して該無機充填剤を溶解させる
；■ＰＰＳフィルムを調製し、これに放射線もしくはプ
ラズマ照射する；■ＰＰＳに非相溶ポリマー、例えば高
粘度ポリエチレンテレフタレート系ポリエステルレジン
等を加えて、フィルムに形成した後、該非相溶ポリマー
を、酸、アルカリ、有機溶剤等で溶解除去することで、
多孔性フィルムが得られる；および■ｐｐｓに、該ｐｐ
ｓと相溶しない充填剤を配合してフィルムを形成し、こ
れを延伸するとボイドが形成される。

このようにして得られる多孔性フィルムの厚み。

孔径なとは目的によって異なり、特に制限されないが９
通常、その厚みは５〜５００μｍ、好ましくは１０〜２
００μ鶴；孔径は１〜５０μｍ、好ましくは２〜５μｍ
である。

フェルト積層体に用いられるフェルト基材を形成する繊
維の素材は特に限定されない。天然および合成繊維のい
ずれもが利用され得る。工場の集塵装置の濾布など、耐
熱性および耐薬品性が要求される場合においては、従来
の技術の項Ｃ，＝記載した耐熱性繊維および／または耐
薬品性繊維を用いたフェルト基材が好適である。なかで
もアラミド繊維および／または上記多孔性フィルムの素
材であるＰＰＳを用いたフェルト基材が好適である。特
に高度の耐熱性および耐薬品性が要求されるような条件
下で使用される場合には、　　ｐｐｓを用いたフェルト
基材が好適である。

フェルト基材は、上記繊維（Ａ料を用いて通常の方法に
より調製される。例えば、上記繊維を加熱・圧縮してフ
ェルトを形成する方法；ト記繊維で平織のフェルト用基
布を調製し、これにステーブル綿で形成したウェブを積
層してニードルパンチなどで絡合させる方法などが用い
られる。フェルト基＋４の厚みおよび密度は、得られる
積層体の使用目的により異なるが２通常、その厚みは１
〜３Ｍそして質量は２００〜７００　ｇ／　＋１である
。

本発明のフェル１−積層体は、上記多孔外円）Ｓフィル
ムを上記フェル＋−ｉ材の少なくとも片面に積層し５例
えば熱圧着することにより得られる。得られる積層体は
、該積層体の通気量が５〜５０ｃイ／Ｃシ八ｅｃ好まし
くは５〜２０ｅｆｆｌ／ｃ４／ｓｅｃ、となるように形
成されるのが好ましい。このようにして得られるフェル
ト積層体は、空気浄化装置や工場の集塵装置の濾布とし
て有用である。例えば、Ｊ：記積層体のＰＰＳフィルム
層を内側にしてバグフィルタ−を形成し、これを濾布と
して利用するとＰＰＳフィルム表面にダストが付着する
。このダストは１例えばフェルト製の濾布でなるバグフ
ィルタ−の場合と異なり、濾布内部にまで入り込むこと
がなく、かつ濾布表面から容易に脱離する。ダストを除
去することにより、くりかえしの使用が可能となり、濾
布の寿命が延びる。フェルト基材としてアラミド繊維や
ＰＰＳ繊維を用いた積層体は、耐熱性および耐薬品性に
優れるため、特に、工場の集塵装置などの濾布として有
用である。

（実施例） 以Ｆに本発明の詳細な説明する。

ポリフェニレンサルファイド（Ｐｆ’Ｓ）繊維のフィラ
メント系（２２５デニール）を使用して平織のフェルト
用基布を調製した（双糸使い；経２０本／インチ、緯２
０本／インチ）。この基布にＰＰＳ繊維のステーブル綿
で調製したウェブを積層し、ニードルパンチを用いて絡
合させた。このようにして厚さ１．７　ｗ、　Ｍ量５５
０ｇ／　ｒｄのフェルト基材を得た。

別に、　　ｐｐｓにポリエチレンテレフタート系ポリエ
ステルレジン（極限粘度０．７〜０．８．粘度測定液フ
ェノール／テトラクロルエタン＝６／４　）を３５重量
％の割合で加えて押出成形によりフィルムを形成した。

これを二軸延伸した後、フェノール／テトラクロルエタ
ン−１７１混合液にてポリエステルレジン部を溶解させ
て、厚さ５０ａｍ、孔径３１ｔｍの多孔性フィルムを得
た。この多孔性ｐｐｓフィルムを上記フェルト基材のウ
ェブ層表面に積層し。

熱圧着してフェルト積層体を得た。

このフェルト積層体のＰＰＳフィルム面を内側にして、
直径１５ｃｍ、長さ３００　ｃｆｎの略円筒形のバグフ
ィルタ−を形成した。このバグフィルタ−を空気浄化装
置の濾過室内に４００個並列に配置し、フィルター外部
にＳｏ　Ｘ　３００ｐｐｍを含む１８０　”Ｃの空気を
５００ｒｒｒＮ／ｍｉｎの割合で導入し、圧縮エアーに
よる瞬間的逆流方式でバグフィルタ−表面に付着したダ
ストの除去を連続的に行いながらバグフィルタ−を形成
するフェルト積層体を通して得られる清浄空気を濾過室
内から排出した。このようにして運転を続けたところ、
１２力月にわたる運転が可能であり、このバグフィルタ
−は、氾焼き加工を施した従来のアラミド繊維でなるバ
グフィルタ−に比べζ少なくとも４倍以上の寿命を有す
ることが確認された。

（発明の効果） 本発明によれば、このように、空気浄化装置や工場の集
塵装置の濾材として有用なフェルト積層体が従供される
。このフェルト積層体を濾布として用いると、空気から
除去されて該濾布上に集められたダストを、容易に濾布
表面から脱離させることができる。素材を選択すること
により耐熱性および耐薬品性に優れたフェルト積層体が
得られる。従って、このフェルト積層体は、過酷な条件
下において使用される工場の集塵装置などに特に好適で
あり、長期にわたる連続使用がｉｉＪ能である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、フェルト基材の少なくとも片面に、実質的にポリフ
   ェニレンサルファイドでなる多孔性フィルムが積層され
   た、フェルト積層体。