JPH0256510B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、エンジンの燃料流分配系統に関し、
特に、多重出口付燃料分配弁から複数のエンジン
燃料噴射器の各々へ等量の燃料流を供給するよう
にした燃料流分配系統（以下、単に「系統」又は
「系」とも称する）に関する。

従来技術及び発明が解決しようとする問題点 単一の燃料導入口と多数の燃料排出口を有する
燃料分配弁組立体を備えたエンジン燃料流分配系
統は周知である。燃料は、排出口の各々から個別
の燃料マニホールド導管を通して個別に燃料噴射
器へ供給される。燃料噴射器は、可変容積気筒又
は定容積室のエンジン燃焼器内へ燃料を噴射する
ための噴射口を有している。

このようなエンジン燃料流分配系統において、
制御された燃料分配を達成するために、従来から
系統内の各構成要素の燃料流対燃料圧特性を測定
する操作が行なわれている。各構成要素の燃料流
対燃料圧特性は、系の燃料流分配の制御に影響を
及ぼすことなく、系の構成要素を同様のものと相
互に交換することができるようにするために一定
の範囲内に保持することが望ましいが、系の各要
素（部品）とその交換部品とは、僅かに燃料流対
燃料圧特性が異なることがある。噴射器部品の交
換を可能にするために系の校正を行なうための手
段として、従来、各燃料噴射器の入口にトリミン
グ（調整）オリフイスを配設するのが普通であつ
た。このオリフイスは、着脱自在であり、分配弁
の入口から各噴射器のノズルの先端噴射口への燃
料流対燃料圧特性を調節するためにサイズ（口
径）を調節することができる。噴射器の入口内に
配設することができるトリミングオリフイスを用
いることによつて系内のすべての噴射器の燃料流
を精密な限度内に維持することができる。

部品の交換を可能にするために燃料流を密な限
度内に保持するべく個々の燃料噴射器を調節する
のにも、従来は同じ方法が用いられていた。その
場合、トリミングオリフイスは、マニホールドの
入口単に配設し、マニホールドの燃料流対燃料圧
特性を調整する。

系内の寸法変化により、各個々の燃料マニホー
ルドの、分配弁の出口との接続点から燃料噴射器
の入口との接続点までの長さや形状（曲り部分
等）が変動することがある。その場合、すべての
マニホールドを同じ燃料流対燃料圧特性に保持す
ることは実際状困難である。従つて、その場合、
系全体の燃料分配を乱すことなくマニホールドの
互換性を維持するために、所定長さ及び形状のマ
ニホールドの燃料流をトリミングオリフイスを使
用することによつて精密な限度内に維持する。

燃料流分配系統の燃料分配弁は、系の各マニホ
ールド及び噴射器へ調量された燃料を分配するた
めの同一の燃料調量スロツト（穴）を備えている
ことが望ましい。そのようなスロツトは、製造す
るのは比較的容易であるが、製造上の寸法誤差に
よつて生じる弁の内部通路の長さ、口径、形状な
どの誤差や、弁の内部分岐路（マニホールド）の
長さ、口径、形状の誤差などの弁の不均衡を調整
するために調量部の下流で何らかの流れ調節を行
なうことを必要とする。分配弁組立体からの燃料
分配を正確に検査するためには、系内の各部間の
漏れを斟酌し、系全体又はそれと同様な装置を通
して燃料を通流させることが必要とされる。

弁内の燃料流対燃料圧特性の変動は、現在は、
各マニホールド及び各噴射器ノズルに関連して用
いられるのと同様の交換自在のトリミングオリフ
イスを用いることによつて調整されているが、弁
内のそのような燃料流対燃料圧特性の調整は、系
全体を通して燃料が流されているときは一層困難
になる。なぜなら、内部弁通路の１つにそのよう
な調整を行なうと、他の弁内部通路を通しての燃
料分配量も影響を受けるからである。従つて、分
配弁の検査及び調整は、系の休止を必要とする長
時間の面倒な操作となり、燃料弁が系内で適正に
使用しうるように調整するためには、系の各要素
に試行錯誤的に何度もトリミングオリフイスを装
着し直さねばならない。

発明の目的 本発明は、上記問題点を解決することを企図し
たものであり、その目的は、エンジン燃料分配系
統のための燃料分配弁内の複数の通路の各々に設
けるための、外部から調節することが可能な燃料
流対燃料圧特性調整用流れトリミング装置を提供
することである。より詳しく言えば、本発明の他
の目的は、燃料分配弁からの燃料分配量を所望の
値に調整するために、燃料分配系統又はそれと同
様の装置から取外す必要なしに、又、弁を通して
の系全体の燃料流を停止する必要なしに外部から
調節することができるものであつて、燃料分配弁
内の燃料調量部の下流に配設するようにした燃料
流対燃料圧特性調整ようの流れトリミング装置を
提供することである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決し、上記目的を達成するため
に、本発明は、単一の燃料導入口と、各々燃料ノ
ズルに通じるマニホールドに接続される複数の燃
料排出口と、該導入口と各排出口との間に延長し
た通路手段とを備えた弁本体を有する分配弁を含
む燃料流分配系統の前記各排出口のところで燃料
流を調整するための流れトリミング装置であつ
て、前記弁本体内の前記通路手段と交差するよう
に該弁本体内に設けられて弁本体の外部に開口し
た開放端を有する側部内孔と、該側部内孔内に軸
方向に移動自在に装着されたプラグから成り、前
記プラグは、その内方端に形成され、前記導入口
と各排出口との間に延長した前記通路手段内に位
置する鼻部と、雄ねじ付外周面を有し、前記側部
内孔の壁は、燃料流分配系統の全燃料流を該系統
を通して通流させたままで燃料流対燃料圧特性を
前記各排出口のところで調節することができるよ
うに、該側部内孔内における該プラグ及びその鼻
部の位置に応じて前記各排出口への燃料流れ断面
積を変更させるために該通路手段に対するプラグ
の鼻部の軸方向の位置を螺合調節しうるように該
プラグの雄ねじ付外周面と螺合する雌ねじ付部分
を有し、該プラグは、燃料流分配系統を通して燃
料を通流させたままで分配弁を分解する必要なし
に前記通路手段に対するプラグの鼻部の軸方向の
位置を螺合調節するために分配弁の外部から該側
部内孔を通して挿入して該プラグを該側部内孔内
で回すための工具を受容するための工具係合手段
を有し、前記側部内孔を密封するために該プラグ
に装着され該側部内孔の壁に密封係合するシール
手段が設けられていることを特徴とする流れトリ
ミング装置を提供する。

本発明は、又、単一の燃料導入口と、各々燃料
ノズルに通じるマニホールドに接続される複数の
燃料排出口と、該導入口と各排出口との間に延長
した通路手段とを備えた弁本体を有する分配弁を
含む燃料流分配系統の前記各排出口のところで燃
料流を調整するための流れトリミング装置であつ
て、前記弁本体内の前記通路手段と交差するよう
に該弁本体内に設けられて弁本体の外部に開口し
た開放端を有する側部内孔と、該側部内孔内に軸
方向に移動自在に装着されたプラグから成り、前
記プラグは、その内方端に形成され、前記導入口
と各排出口との間に延長した前記通路手段内に位
置する鼻部と、雄ねじ付外周面を有し、前記側部
内孔の壁は、燃料流分配系統の全燃料流を該系統
を通して通流させたままで燃料流対燃料圧特性を
前記各排出口のところで調節することができるよ
うに、該側部内孔内における該プラグ及びその鼻
部の位置に応じて前記各排出口への燃料流れ断面
積を変更させるために該通路手段に対するプラグ
の鼻部の軸方向の位置を螺合調節しうるように該
プラグの雄ねじ付外周面と螺合する雌ねじ付部分
を有し、該プラグは、燃料流分配系統を通して燃
料を通流させたままで分配弁を分解する必要なし
に前記通路手段に対するプラグの鼻部の軸方向の
位置を螺合調節するために分配弁の外部から該側
部内孔を通して挿入して該プラグを該側部内孔内
で回すための工具を受容するための工具係合手段
を有し、該プラグは、その外方端にスカートを有
し、該プラグを軸方向に調節された位置に錠止す
るために該スカートに係合して該スカートを前記
側部内孔の壁に圧接させる錠止リングを備えてお
り、該錠止リングは前記分配弁の外部から取外し
自在であり、前記側部内孔を密封するために該プ
ラグに装着され該側部内孔の壁に密封係合するシ
ール手段が設けられていることを特徴とする流れ
トリミング装置を提供する。

発明の作用効果 本発明の流れトリミング装置の重要な利点は、
燃料噴射器のマニホールドに接続された分配弁の
複数の排出口の各々の燃料分配量の所望の値に調
整するために、燃料流分配系統の前燃料流を該系
統を通して通流させたままで、かつ、該系統の構
成部品を分解する必要なしに、又、流れトリミン
グ装置を分配弁から取外す必要なしに、分配弁の
外部から燃料流対燃料圧特性を前記各排出口につ
いて個々に調節することを可能にすることであ
る。しかも、その調節操作は、外部から簡単な工
具を前記工具係合手段に係合させて流れトリミン
グ装置のプラグを軸方向に変位させることによつ
て短時間で行なうことができ、一旦調節されたな
らば、プラグをその調節位置に錠止することがで
きる。かくして、燃料分配量は、各排出口ごとに
個々に、他の排出口の燃料流量に影響を及ぼすこ
となく、迅速、かつ、正確に調節することができ
る。

実施例の説明 本発明の叙上及びその他の目的、特徴ならびに
利点は、添付図を参照して記述した以下の説明か
ら一層明瞭になろう。

第１図を参照すると、適当な燃料制御装置１４
から燃料を受取るようになされた単一の燃料導入
口（以下、単に「導入口」とも称する）１２を有
する燃料分配弁（以下、単に「分配弁」又は
「弁」とも称する）１０が示されている。弁１０
は、弁本体２８と、弁本体の内側面を被覆したラ
イナー１８内に摺動自在に装着された圧力応動弁
体（以下、単に「弁体」とも称する）１６を備え
ている。弁体１６とライナー１８には、それぞれ
複数の燃料調量穴（以下、単に「調量穴」とも称
する）２０，２２が形成されており、1981年９月
10日付で出願された米国特許願第300719号に詳述
されている方法によつて単一の導入口１２と連通
するようになされた弁体１６をライナー１８内で
摺動させることによつて弁体の調量穴２０とライ
ナー１８の調量穴２２との整合度合を変更するこ
とにより調量穴２０，２２を通しての燃料流を制
御する。本発明の説明を簡略にするために弁１０
の他の細部の説明は省略するが、弁１０の各部品
及び作動の詳細は上記米国特許願に記載されてい
る。導入口１２からの全系燃料流（燃料流分配系
統全体の総燃料流）が、弁体１６の摺動によつて
調量される。即ち、弁体１６の摺動により調量穴
２０と２２とが重ね合わされて、その２つの調量
穴の重ね合せの度合（整合度合）に応じて弁本体
２８に形成された分配ヘツド２６の周りに隔置さ
れた複数の燃料排出口（以下、単に「排出口」と
も称する）２４の各々への燃料を調量し分配す
る。調量穴２０，２２の各々と各排出口２４との
間の燃料流の連通は、ライナー１８に形成した側
方通路３０と、弁本体２８の分配ヘツド２６の部
分に形成され、通路３０に整列した個別水平通路
３２と、同じく弁本体２８の分配ヘツド２６の部
分に形成され、水平通路３２に連通した垂直通路
３４とを通して設定される。水平通路３２と垂直
通路３４とは、やはり弁本体２８の分配ヘツド２
６の部分に形成された側部内孔３６を介して連通
される。側部内孔３６は、筒状突部３８において
弁本体２８の外表面を貫通している。分配ヘツド
２６の周りには、それぞれ各排出口２４に整列す
るように数個の突部３８を円周方向に間隔をおい
て形成する。上記調量穴２０，２２、側方通路３
０及び水平通路３２は、便宜上いずれも「内部通
路」又は「調量要素」とも称することとする。
又、通路３２，３４は単一の導入口１２から調量
穴２０，２２、通路３０を介して分岐しているの
で「分岐通路」とも称する。更に、調量穴２０，
２２、側方通路３０、水平通路３２及び垂直通路
３４を総称して「通路手段」と称する。

各筒状突部３８内に、本発明に従つて構成した
流れトリミング装置４０及び錠止手段４２を装着
する。

先に述べたように、製造上の寸法誤差から弁の
内部通路２０，２２，３０，３２及び排出口２４
に流れ特性の相異が生じる。流れトリミング装置
４０は、弁内の各調量要素（２０，２２，３０，
３２）の下流に位置し、弁内の複数の流路を個別
に校正する働きをする。燃料流分配系統は、トリ
ミング装置４０の下流では排出口２４の各々に接
続した複数の燃料マニホールド（以下、単に「マ
ニホールド」とも称する）４４を備えており、該
マニホールド４４（第１図には１つだけが示され
ている）の一端に着脱自在の調節オリフイス４６
が装着されている。各燃料マニホールド４４は、
燃料ノズル４８の入口端に接続されている。各ノ
ズルの入口端には着脱自在の調節オリフイス５０
が装着されている。

弁１０より下流の燃料流分配系統の諸構成要素
は、特定の流れ特性が得られるように予め調節し
ておくことができる。しかしながら、燃料流分配
系統が組立てられた後、弁１０の内部通路間の漏
れや、内部通路における水頭の変動や、寸法変化
などによりいろいろな不均衡が生じることがあ
る。

従つて、本発明は、弁体１６及びライナー１８
の調量穴２０，２２によつて構成される調量要素
の下流において燃料流分配系統の燃料流対燃料圧
特性を調節することを可能にするための流れトリ
ミング装置４０を設けることを企図したものであ
る。

第２図に明示されるように、各流れトリミング
装置４０は、雄ねじ付外周面５３を有し、内方端
に内方鼻部５４、外方端にスカート５６を有する
プラグ５２を備えている。プラグ５２は、側部内
孔３６の雌ねじ付部分５５に軸方向に螺合させ、
プラグの鼻部５４が、第２図でみて垂直通路３４
と水平通路３２との交差部５８によつて画定され
る流路の一部を閉鎖するように配置する。プラグ
５２を側部内孔３６の軸方向に螺合調節すること
により流路の流れ断面積を調節（トリミング）す
ることができる。

プラグ５２の腰部６０には、側部内孔３６から
の漏れを防止するシール手段即ちＯリング６４を
受容するための外側肩部６２を形成する。腰部６
０の内側には、弁１０の外部からアクセスするこ
とができる工具受容ソケツト６６の形とした工具
係合手段を形成する。工具受容ソケツト６６（第
２図）は、プラグ５２を側部内孔３６の軸方向に
螺合調節するための工具を受容する受口である。
図示の実施例では、プラグ５２を回して側部内孔
３６の軸方向に螺合調節するための工具を係合さ
せる工具係合手段としてプラグ５２の八角形のソ
ツケト（受口）６６が設けられているが、工具係
合手段はソツケトに限定されるものではなく、プ
ラグの外方端に外部から工具を係合させることが
できる任意の構成とすることができる。燃料を流
し続けながらプラグ５２の、側部内孔３６に対す
る軸線方向の位置調節を行い、その結果として交
差部５８の流れ断面図の調節により所望の燃料流
対燃料圧特性のトリミング（調整）が得られたな
らば、そのことが適当な表示装置（図示せず）に
よつて表示されるようにする。このトリミング
は、燃料流分配系統の総燃料流が単一の導入口１
２（第１図）を通つて流入している状態のままで
行う。１つの分岐通路３２，３４の流れ断面積を
修正すると、残りの分岐通路の各々に変動が生じ
るが、各分岐通路の所望の流れ特性からのずれが
生じたならば、そのようなずれは、対応する分岐
通路に関連した側部内孔３６内に装着した流れト
リミング装置４０によつて容易に修正することが
できる。この操作は、燃料流分配系統のすべての
構成部品をそのままにして、かつ、総燃料流を系
内を通して通流させたままで行うことができる。
かくして、所望の燃料流対燃料圧特性を得るため
の調節は、各流路ごとに行うことができ、燃料流
分配系統を停止し、各要素を分解し、再接続する
ことを必要とするような、時間のかかる、面倒な
試行錯誤法をとる必要はない。

燃料流分配系統が所望の分配条件を充足するよ
うに調節されたならば、プラグ５２の外方端の円
錐状内側表面６８に円錐状外側表面を有するくさ
び形錠止リング即ち錠止部材７０を係合させるこ
とによつてプラグ５２を錠止する。かくして、表
面６８と錠止リング７０とは錠止手段４２を構成
する。錠止リング７０は、第２図に示されるよう
に所定位置へ挿入されると、くさび作用によりプ
ラグ５２に半径方向の力を及ぼし、プラグ５２の
外方端のスカート５６を側部内孔３６の壁に圧接
させる。スカート５６と側部内孔３６の壁との締
り嵌めによりプラグ５２がその調節位置に錠止さ
れるのである。プラグ５２は、錠止リング７０を
所定位置に圧入するための座着用工具を受入れる
雌ねじ７１を有している。

プラグ５２を位置調節し錠止すれば、錠止リン
グ７０は、スカート６５の外面７２を側部内孔３
６の壁に圧接させて保持する。外面７２には、Ｏ
リング６４の外方で第２のシールを形成するよう
に複数の環状溝７４が軸方向に間隔をおいて形成
されている。従つて第２図の実施例では、プラグ
５２のためのシール手段は、前述のＯリング６４
（第１のシール）と溝付き外面７２（第２のシー
ル）のどちらか一方又は両方で構成することがで
きる。錠止リング７０は、上記座着用工具を挿入
するための雌ねじ７１の内径より大きい内径を有
するねじ付内周面７５を有している。このねじ付
内周面７５は、プラグ５２の調節位置を変えるた
めに錠止リング７０を取外すための工具を受入れ
るようになされている。

第３〜４図には本発明の別の実施例が示されて
いる。この実施例では、流れ分配弁の弁本体７６
に、単一の燃料導入口（図示せず）に連通した単
一の入口通路７８が設けられ、入口通路７８は、
弁体８０の内部に連通している。弁体８０と、弁
本体７６の内孔８６の壁にそれぞれ調量穴８２，
８４が形成されている。この弁の作動について
は、上記米国特許第300719号に説明されている。
調量穴８２，８４は、弁本体７６の外表面から弁
本体内へ側方に延長するように形成された側部内
孔８８，８８の上流に位置し、側部内孔８８，８
８と連通する調量要素を構成する。各側部内孔８
８は、燃料排出口９２に通じる排出通路９０と交
差する。各排出口９２は、先の実施例に関連して
説明した型式の下流の燃料マニホールド及び燃料
ノズルに接続される。

第３〜４図の実施例では、各側部内孔８８に流
れトリミング装置９４を装着する。各装置９４
は、排出通路９０と側部内孔８８との交差部９９
によつて画定される流路の流れ断面図を調節する
ために該交差部に調節自在に位置づけするように
なされた鼻部９８を内方端に有する雄ねじ付きプ
ラグ９６から成る。プラグ９６の外方端のスカー
ト又は該フランジ付ヘツド１０２は、側部内孔８
８内にプレス嵌めされ、シール手段を構成する。
ヘツド１０２は、側部内孔８８を更にシールする
ためのシール手段即ちＯリング１０４を保持する
内方肩部を画定する。ヘツド１０２の内部の工具
受容ソツケト（工具係合手段）１０６は、流れト
リミング装置９４を側部内孔８８のねじ付部分９
５内に軸方向に螺合調節させるための工具を挿入
するためのものである。これにより、たとえ排出
口９２より下流の燃料流の流路条件が変化したと
しても、所望の燃料分配、例えばすべての排出口
９２からの等量燃料分配を設定することができ
る。

第５〜６図は、慣用の単一調量縁式流れ分配弁
１１０において流れをトリミング（調整）するた
めの流れトリミング装置１３０を示す。この弁１
１０は、ライナー１１８に穿設された調量穴１１
６と協同して燃料流を調量する単一の調量縁１１
４を備えた可動弁体１１２を有している。各調量
穴１１６は、弁本体１２４の側方通路１２２内に
嵌着した排出管１２０に連通させる。排出管１２
０は、先の実施例の、排出口２４に通じる排出通
路３４又は９０に相当する。各排出管１２０は、
弁本体１２４の側部内孔３６′（第６図参照）に
挿入された流れトリミング装置１３０のプラグの
内方端の鼻部１２８を受け入れる側壁孔１２６を
有している。流れトリミング装置１３０は、第６
図に明示されるように、第１〜２図の実施例のも
のと同様な要素から成つており、第１〜２図のも
のの要素と同様な要素は、同じ参照番号にダツシ
ユを付して示してある。第５〜６図の実施例の流
れトリミング装置１３０の位置調節及び錠止の仕
方は、第１〜２図のものと同様である。プラグの
鼻部１２８を排出管１２０を通る直線状の燃料流
内に位置づけすることにより、燃料流対燃料圧特
性を調節するために流れ断面積が調節される。各
排出管１２０は、第１図に示されるような下流の
燃料マニホールド４４及びノズル４８に接続され
る。

上記各実施例において、流れトリミング装置
は、系統圧力の通常の圧力降下の変動を補償する
とともに、ノズル及び燃料マニホールドと高さ位
置に対する弁本体の位置の変更によつて生じる水
頭の変動をも補償する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を組入れた燃料流分配系統の概
略図、第２図は第１図の分配系統の流れトリミン
グ装置の拡大部分断面図、第３図は本発明の他の
実施例による流れトリミング装置を備えた流れ制
御弁の部分断面図、第４図は第３図の弁の流れト
リミング装置の拡大断面図、第５図は複数の調量
穴を有するライナ内を摺動する単一の調量縁を有
する型式のもので、本発明の別の実施例による流
れトリミング装置を備えた流れ分配弁の部分断面
図、第６図は第５図の弁の流れトリミング装置の
拡大図である。 １０：燃料分配弁、１２：燃料導入口、１６：
弁体、２０，２２：調量穴、２４：燃料排出口、
２８：弁本体、３０，３２，３４：通路、３６：
側部内孔、４０：流れトリミング装置、５２：プ
ラグ、５４：鼻部、５６：スカート（シール手
段）、５８：交差部（流量）、６４：Ｏリング（シ
ール手段）、６６：工具受容ソケツト（工具係合
手段）、７０：錠止リング、７２：スカートの外
面、７４：溝、７６：弁本体、７８：燃料導入通
路、８０：弁体、８２，８４：調量穴、８８：側
部内孔、９０：排出通路、９２：燃料排出口、９
４：流れトリミング装置、９６：プラグ、９９：
交差部（流量）、１０２：スカート又はフランジ
付ヘツド（シール手段）、１０４：Ｏリング（シ
ール手段）、１０６：工具受容ソケツト（工具係
合手段）、１１０：分配弁、１１２：弁体、１２
０：排出管（排出通路）、１２４：弁本体、１３
０：流れトリミング装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 単一の燃料導入口１２；７８と、各々燃料ノ
   ズル４８に通じるマニホールド４４に接続される
   複数の燃料排出口２４；９２と、該導入口と各排
   出口との間に延長した通路手段（２０，２２，３
   ０，３２，３４；８２，８４，８８，９０，１１
   ６，１２０）とを備えた弁本体２８；７６；１２
   ４を有する分配弁１０；１１０を含む燃料流分配
   系統の前記各排出口２４；９２のところで燃料流
   を調整するための流れトリミング装置４０；９
   ４；１３０であつて、 前記弁本体２８；７６；１２４内の前記通路手
   段（２０，２２，３０，３２，３４；８２，８
   ４，８８，９０，１１６，１２０）と交差するよ
   うに該弁本体内に設けられて弁本体の外部に開口
   した開放端を有する側部内孔３６；８８；３６′
   と、該側部内孔内に軸方向に移動自在に装着され
   たプラグ５２；９６から成り、 前記プラグは、その内方端に形成され、前記導
   入口と各排出口との間に延長した前記通路手段
   （２０，２２，３０，３２，３４；８２，８４，
   ８８，９０，１１６，１２０）内に位置する鼻部
   ５４；９８；１２８と、雄ねじ付外周面５３を有
   し、 前記側部内孔の壁は、燃料流分配系統の全燃料
   流を該系統を通して通流させたままで燃料流対燃
   料圧特性を前記各排出口のところで調節すること
   ができるように、該側部内孔内における該プラグ
   及びその鼻部の位置に応じて前記各排出口２４；
   ９２への燃料流れ断面積を変更させるために該通
   路手段に対するプラグの鼻部の軸方向の位置を螺
   合調節しうるように該プラグの雄ねじ付外周面５
   ３と螺合する雌ねじ付部分５５；９５を有し、 該プラグは、燃料流分配系統を通して燃料を通
   流させたままで分配弁１０；１１０を分解する必
   要なしに前記通路手段に対するプラグの鼻部の軸
   方向の位置を螺合調節するために分配弁の外部か
   ら該側部内孔を通して挿入して該プラグを該側部
   内孔内で回すための工具を受容するための工具係
   合手段（６６；１０６；６６′）を有し、 前記側部内孔を密封するために該プラグに装着
   され該側部内孔の壁に密封係合するシール手段
   （６４；１０４；６４′）が設けられていることを
   特徴とする流れトリミング装置。 ２ 単一の燃料導入口１２；７８と、各々燃料ノ
   ズル４８に通じるマニホールド４４に接続される
   複数の燃料排出口２４；９２と、該導入口と各排
   出口との間に延長した通路手段（２０，２２，３
   ０，３２，３４；８２，８４，８８，９０，１１
   ６，１２０）とを備えた弁本体２８；７６；１２
   ４を有する分配弁１０；１１０を含む燃料流分配
   系統の前記各排出口２４；９２のところで燃料流
   を調整するための流れトリミング装置４０；９
   ４；１３０であつて、 前記弁本体２８；７６；１２４内の前記通路手
   段（２０，２２，３０，３２，３４；８２，８
   ４，８８，９０，１１６，１２０）と交差するよ
   うに該弁本体内に設けられて弁本体の外部に開口
   した開放端を有する側部内孔３６；８８；３６′
   と、該側部内孔内に軸方向に移動自在に装着され
   たプラグ５２；９６から成り、 前記プラグは、その内方端に形成され、前記導
   入口と各排出口との間に延長した前記通路手段
   （２０，２２，３０，３２，３４；８２，８４，
   ８８，９０，１１６，１２０）内に位置する鼻部
   ５４；９８；１２８と、雄ねじ付外周面５３を有
   し、 前記側部内孔の壁は、燃料流分配系統の全燃料
   流を該系統を通して通流させたままで燃料流対燃
   料圧特性を前記各排出口のところで調節すること
   ができるように、該側部内孔内における該プラグ
   及びその鼻部の位置に応じて前記各排出口２４；
   ９２への燃料流れ断面積を変更させるために該通
   路手段に対するプラグの鼻部の軸方向の位置を螺
   合調節しうるように該プラグの雄ねじ付外周面５
   ３と螺合する雌ねじ付部分５５；９５を有し、 該プラグは、燃料流分配系統を通して燃料を通
   流させたままで分配弁１０；１１０を分解する必
   要なしに前記通路手段に対するプラグの鼻部の軸
   方向の位置を螺合調節するために分配弁の外部か
   ら該側部内孔を通して挿入して該プラグを該側部
   内孔内で回すための工具を受容するための工具係
   合手段（６６；１０６；６６′）を有し、 該プラグは、その外方端にスカート５６；５
   ６′を有し、該プラグを軸方向に調節された位置
   に錠止するために該スカートに係合して該スカー
   トを前記側部内孔の壁に圧接させる錠止リング７
   ０；７０′を備えており、該錠止リングは前記分
   配弁の外部から取外し自在であり、 前記側部内孔を密封するために該プラグに装着
   され該側部内孔の壁に密封係合するシール手段
   （６４；１０４；６４′）が設けられていることを
   特徴とする流れトリミング装置。 ３ 前記スカートの外面７２；７２′に複数の溝
   ７４；７４′が形成されており、前記シール手段
   は、前記プラグの外周面に装着されたＯリングシ
   ール６４；６４′と、該スカートの該溝７４；７
   ４′付き外面が、前記側部内孔の壁に圧接するよ
   うに半径方向外方に押圧されている特許請求の範
   囲第２項記載の流れトリミング装置。