JPH0253607A - ショルダー部に棚を設けた空気入りタイヤのトレッドパターン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ワンダリング現象を防止しうる空気入りタイ
ヤのトレッドパターンに関するものである。

〔従来の技術〕

重荷重車両の通行量の多い舗装路では、路面の摩耗によ
り轍が形成され、その轍に沿って車両を走行させると、
轍に落ち込んだタイヤは、ショルダー部が轍の縁に乗り
上げようとする際に横方向の力を受け、ハンドルが取ら
れる所謂ワンダリング現象が起き易り、操縦安定性が阻
害される。特に高内圧で使用される重荷重用ラジアルタ
イヤにおいてワンダリング現象が発生しやすい。

このワンダリング現象を軽減する手段として、タイヤの
ショルダー部に丸みを持たせた所謂ラウンドショルダー
タイヤを用いる方法、ｌ・レッドとサイドウオールの間
に円錐面よりなる傾斜領域を設け、その傾斜領域に子午
線方向のサイプを多数配列する方法（特公昭６ｌ−４３
２Ｃ１号）、その傾斜領域に周方向に沿う細い縦溝を設
ける方法（特開昭６０−１８９６０９号）、トレンドの
接地端近傍に、タイヤ周方向に延び且つトレッド中央方
向に向かって斜めに開口する副溝を設ける方法（特公昭
６１−３７１２２号）等が提案されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記ワンダリング現象の軽減手段のうち、ラウンドショ
ルダータイヤはショルダー部に異常摩耗を生りやすいと
いう欠点がある。トレンドとサイドウオールの間に子午
線方向又は周方向のサイプを有する傾斜領域を設ける方
法は、かなりワンダリング現象の軽減効果はあるが、未
だ充分ではない。

トレッドの接地端近傍に周方向の副溝を設ける方法は、
ショルダー部の剛性低下による操縦安定性の低下、ショ
ルダー部の異常摩耗、チ・７ビングの虞があり、副溝か
ら亀裂が発生してティアリングを生ずる虞もある。

従って、本発明は重荷重用空気入りタイヤのワンダリン
グ現象を防止すると共に、ショルダー部の異常摩耗、操
縦安定性の低下の虞のない空気入りタイヤのトレッドパ
ターンを提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段〕 上記目的を達成すべく、本発明者らは鋭意研究を重ねた
結果、トレンドの踏面部とサイドウオール部の間にトレ
ンド踏面部に隣接して円錐面の一部よりなる傾斜部を設
けると共に、その傾斜部の円錐面上にタイヤの径方向に
面する螺旋状の棚段を設けることにより、傾斜部の接地
性がよくなり、ワンダリング現象を防止しうろことを見
いだし、本発明を完成するに至った。

即ち、本発明はタイヤのトレンドの踏面部とサイドウオ
ールのバットレス部の間にタイヤの中心軸線に対して２
０〜６０度の範囲の角度で傾斜する円錐面よりなる傾斜
部を有する空気入リタイヤにおいて、該傾斜部の円錐面
上に断面７字状の溝又は断面逆Ｖ字状の凸条をタイヤ周
方向に対して若干傾斜する方向に沿って設け、該溝又は
凸条の片側の側面がタイヤの径方向外側に面する棚段を
形成することを特徴とするショルダー部に棚を設けた空
気入りタイヤのトレンドパターンを要旨とする。

次に本発明の内容を図面により詳細に説明する。

第１図は本発明のタイヤのトレッドパターンの一部を断
面とした斜視図、第２図は本発明のタイヤの側面図であ
る。第１図において、トレンドの踏面部（１）の接地端
（２）からサイドウオールのバットレス部（３）の間に
円錐面の一部よりなる傾斜部（４）を設ける。傾斜部（
４）のタイヤ中心軸線に対する傾斜角αは２０〜６０度
で、傾斜部（４）の幅はタイヤ接地幅の３〜１５％であ
る。この傾斜角αが２０度より小さいと、走行中傾斜部
（４）が接地し、踏面部（１）との半径差により、肩落
ち摩耗を生じやすく、（頃斜角αが６０度より大きいと
ワンダリング現象防止の効果が小さい。

傾斜部（４）には、タイヤの周方向の接線に対して小さ
い角度で傾斜する方向に沿って傾斜部（４）のバットレ
ス部（３）側の端から接地端（２）まで続く断面Ｖ字状
の７字溝（５）を多数設ける。７字溝（５）の片側の側
面はタイヤの径方向に面する棚段（６）を形成する。

棚段（６）の幅ｄは傾斜部（４）の幅の０．１５〜０．
３５倍で、２〜１０ｍｍが適当である。

７字溝の両側の側面は互に直角をなすのが望ましい。

ｖ字溝（５）のタイヤ周方向接線に対する角度βは１〜
３０度の範囲が好ましい。ｖ字溝（５）の両端がタイヤ
の中心に対して張る角θは５〜３６０度が適当であり、
１０〜３６０度の範囲が更に好ましい。

上記角度βが３０度より太き（、θが５度より小さいと
タイヤの轍乗り越し性が悪（なり、ワンダリング現象の
軽減が図れない。βが１度より小さく、θが３６０度よ
り大きくなると、７字溝（５）の加工が困難となる。

トレッドの踏面部（１）には周方向の主溝（７）があり
、接地端（２）に沿って周方向に延びる副溝（８）を設
けることができる。

本発明のトレッドパターンでは傾斜部（４）はタイヤの
踏面部（１）の両側に設けられ、その踏面部（１１に設
ける７字溝（５）又は凸条（９）はタイヤの中心面に対
して対称的に配置するのがよい。しかしタイヤの両側の
ショルダー部のうち一方にのみ傾斜部（４）を設けるこ
とも可能である。

第３図は本発明のタイヤのトレンドパターンの別の実施
態様である。この実施態様では、第１図における傾斜部
（４）にｖ字溝（５）を設ける代わりに、２ｖ字断面を
有する凸条（９）を設けたものであり、その凸条（９）
の配置は第１図のＶ字溝（５）の配置と同じにすること
ができる。この凸条（９）の片面は棚段（６）を形成す
る。

〔作用〕

タイヤのショルダー部に傾斜部（４）を設けると、轍に
タイヤの傾斜部（４）が接触し、轍の側壁をタイヤの傾
斜部（４）で横向きに押すとき上向きの分力働き、タイ
ヤを轍の縁に乗り上げさせようとする。

轍の斜面にタイヤがあるとき、斜面の高い方では、タイ
ヤの変形によって、タイヤの傾斜部（４）が轍の斜面に
押し付けられる。このとき、タイヤの傾斜部（４）は踏
面部（１１より径が小さいため、斜面を登る方向に力が
働く。この力がキャンバスラストとして観測される。キ
ャンバスラストはタイヤの傾斜部（４）の接地性のよい
程強く働きワンダリング現象を軽減する効果がある。

本発明のタイヤを第２図に矢印で示す方向に回転するよ
うに車両に装着すると、傾斜部（４）にトレンドの接地
端からそれより径の小さいバットレス部側へ螺旋状に延
び、径方向外側に面する棚段（６）を設けたため、バ・
ノドレス邪に近い小径部から轍の縁に乗り上げ、接地端
（２）まで棚段（６）に沿ってタイヤを持ち上げる。螺
旋状の棚段（６）により、タイヤ軸方向にスラストが働
き、キャンバスラストを助けることになる。

〔発明の効果〕

本発明のショルダー部に棚を設けた空気入りタイヤのト
レッドパターンによれば、ワンダリング現象を防止する
と共に、タイヤのショルダー部の偏摩耗を防止すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のタイヤのトレッドパターンの一部を断
面とした斜視図、第２図は本発明のタイヤの側面図であ
る。第３図は本発明のトレッドパターンの別の実施態様
の斜視図である。 （１）−・踏面部、　　　　　！２１−接地端、（３）
−・・バットレス部、 （５）−・−Ｖ字溝、 （７）−・−主溝、 （９１−凸条。 （４）−・傾斜部、 （６）−棚段、 ｆ８）−ｍ−副溝、 第３図 特許出願人　東洋ゴム工業株式会社 代理人　弁理士　小　　山　　義　　之１）・・踏面部 ２）・・・接地端 ３〕・・・バットレス部 ４）・・・傾斜部 ５）・・・Ｖ字溝 ６）・・・棚段 ｉ７）・・・主溝 ８）・・・副溝 ９）・・・凸条 第１図 第λ図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）タイヤのトレッドの踏面部とサイドウォールのバ
   ットレス部の間にタイヤの中心軸線に対して２０〜６０
   度の範囲の角度で傾斜する円錐面よりなる傾斜部を有す
   る空気入りタイヤにおいて、該傾斜部の円錐面上に断面
   Ｖ字状の溝又は断面逆Ｖ字状の凸条をタイヤ周方向に対
   して若干傾斜する方向に沿って設け、該溝又は凸条の片
   側の側面がタイヤの径方向外側に面する棚段を形成する
   ことを特徴とするショルダー部に棚を設けた空気入りタ
   イヤのトレッドパターン。