JPH0252276B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、金属製の管楽器、例えば、ホル
ン、トランペツトなどの楽器に使用されるバルブ
機構であつて、流路選択機能を有するものの改良
に関する。

（従来の技術） 金属製の管楽器、例えば、ホルン、トランペツ
トなどの楽器に使用されるバルブ機構であつて、
流路選択機能を有するものとしては、ロータリー
バルブのほか、ペリネツト（perinet）バルブと
称されるものが知られている。

このペリネツトバルブは、シリンダーにピスト
ンが内蔵され、スプリング力に抗してピストンが
作動する構造のものである。このピストンには、
長孔が形成され、ピストンの操作により空気流路
が長短に調節されて、音色の異なる音が出るよう
になつている。空気流路は、断面が円形であり、
空気が自由に流れるようになつている。これは、
大きな音量と良好な音質を得るために望ましいこ
とである。しかしながら、ピストンのストローク
が長く、前記バルブのイナーシヤが高いと、円滑
に演奏ができない。

デイスクバルブからなるロータリーバルブは、
放射状の通路により連通する空気の入口と出口を
有する。このようなバルブは、作動ストロークが
短いため、早く操作できる反面、空気通路におけ
る空気の流れは、シヤープなエツジにより屈折さ
れ、音量と音色の点で劣る欠点がある。

西ドイツ特許第2918247号には、一対のバルブ
部材を一緒に回転させて、長さの異なる空気ダク
トとの連通関係を切り換え、これによつて空気流
路の選択を行なう技術が開示されている。このバ
ルブ機構は、調節が必要な多数の調律スライドを
有するトリプルホルンに適している。

（発明が解決しようとする問題点） この発明は、前記した従来の技術における問題
点を解決し、管楽器に使用されるコンパクトで、
軽量のバルブ機構を提供するものであり、このバ
ルブ機構は、断面が円形の空気通路を有し、これ
によつて、ロータリーバルブにおいて従来問題と
された大音量と高品質の音質の音色が出せ、しか
も操作機構が極めて操作しやすいところから、ピ
ストンバルブにおける操作性の難点を解決し、切
り換え操作が素早くでき、スピードがある操作が
出来るようにしたものである。

（問題点を解決するための具体的手段） 前記したこの発明のバルブ機構は、少なくとも
第１と第２のバルブ部材を備え、これらバルブ部
材それぞれは入口と出口となる開口部を有し、こ
れらバルブ部材は、シエルに回転自由に内蔵され
ており、前記バルブ部材はカツプリング手段によ
り相対的に回転しないよう連結され、前記バルブ
部材の入口と出口には、流路の長さを異にする第
１と第２の空気ダクトが接続し、前記第１と第２
のバルブ部材の内側端部に中空の軸受け駆動ブロ
ツクが摺動自由に当接し、前記カツプリング手段
は、前記ブロツクを貫通する軸機構からなり、前
記ブロツクには、前記軸機構を回動する駆動手段
を内蔵し、前記バルブ部材は、流路を構成する曲
成されたパイプ部を備えている構成のものであ
り、該バルブ機構は、トランペツトやフレンチホ
ルンに用いられるものであり、第１と第２のバル
ブ部材のパイプ部は対称配置され、前記第１の空
気ダクトと第２の空気ダクトとが前記軸機構を中
心として、180゜の角度位置をもつて配設されてい
る。また、前記第１と第２のバルブ部材のシエル
がコニカル形状であり、前記ブロツクが前記第１
と第２の空気ダクトの端部に連接し、前記第１と
第２の空気ダクトとが前記バルブ部材のパイプ部
とにも開口部において連通する構成で、前記パイ
プ部における流路が90゜以下の角度で曲がる構成
になつているものである。さらに、前記空気ダク
トの端部は、斜めになつた面を有しているもの
で、空気流路が前記空気ダクトにより構成され、
前記曲成されたパイプ部におけ流路が均一な流路
領域を有し、前記第１と第２のバルブ部材が出口
と入口とを備え、前記パイプ部と前記空気ダクト
にそつて空気が流れ、前記空気ダクトと前記バル
ブ部材のパイプ部の接続部分における口径が等し
くなつており、前記接続端部それぞれが前記シエ
ルの部分よりも厚さが厚くなつている壁を有し、
前記シエルの端部に開口が設けられ、この部分が
他の部分よりも肉厚となつている。また、前記空
気ダクトの端部は、曲げられた面を有しており、
前記シエルと前記曲成のパイプ部との間にクリア
ランスが形成され、前記第１の空気ダクトは、前
記ブロツクに当接する曲成されたパイプを有する
流路が比較的短いもので、前記第２の空気ダクト
は、前記ブロツクに固定のポートに接続する曲成
されたパイプを有する流路が比較的長いものであ
り、前記シエルと前記バルブ部材とは、その大部
分がプラスチツク製で、外側端部部分が金属で、
開口部が金属部分であるシエル構造になつてい
る。

（実施例） この発明に係る金属製の管楽器のバルブについ
て、図示の実施例により詳細に説明する。

第１図に断面を示すバルブは、二本の外方へ拡
開したコニカル形（円錐形）のバルブ部材１，２
を備えている。これらのバルブ部材は、中央軸
３，４に固定され、該中央軸は、軸受け部材５に
支承され、前記バルブ部材は、前記中央軸を回転
軸として回転可能になつている。円錐形のバルブ
部材１，２それぞれの外方端部には、円形の開口
部６，７が設けられていて、バルブ部材１の開口
部６が入口、バルブ部材２の開口部７が出口とな
つている。バルブ部材１，２の内部には、前記開
口部６，７それぞれに一端が連通している曲成さ
れたパイプ部８，９が設けられており、これらパ
イプ部の他端は、それぞれ出口部１０、入口部１
１それぞれに連通している。これら出口部１０、
入口部１１は、バルブ部材１，２のシエルに形成
されている。バルブ部材の正常な角度位置（第１
図図示の位置）においては、出口部１０と入口部
１１は、円弧状に曲げられたパイプからなる第１
の空気ダクト１２に連通するもので、この空気ダ
クトとの連通によつて出口部１０と入口部１１と
の間に比較的短い流路が形成される。そして、第
１図に示した位置（第１位置）から前記バルブ部
材１，２を180゜回転させ、第２位置まで回転させ
ると、バルブ部材の出口部１０と入口部１２は、
それぞれ前記した第１の空気ダクト１２よりも長
い流路を構成する第２の空気ダクトと連通する。
入口となる開口部６と出口となる開口部７とは、
バルブ部材１，２それぞれの外側端部を構成し、
該バルブ部材（円錐形）のシエルに形成された出
口部１０、入口部１１へ連通するもので、出口部
１０と入口部１１は、開口部６，７に等しい円形
開口径を備えている。前記したバルブ部材は、図
示のとおり中空であつて、内部に曲成されたパイ
プ部８，９を納め、バルブ部材の重量は、軽量に
なつている。

前記した各パイプ部の入口側と出口側とにおけ
る空気流れ方向の角度、即ち、前記した各パイプ
部の中を流れる空気が流れの方向を変える角度
は、90゜以下である。パイプ部８，９は、バルブ
部材１，２のシエルに出口部１０、入口部１１に
おいて密着している。また、各空気ダクトは、両
端部において隣接するバルブ部材１，２と重ね合
わされた状態で接合し、端部近くに長さ方向断面
が内側へ傾斜またはカーブして凹んだ面を有し、
パイプ部８，９へ連通する。

図面から明らかなように、前記バルブ内の流れ
の領域は、入口の開口部６から出口の開口部７へ
至るまで一定か、または、入口の開口部６から出
口の開口部７への方向に向け徐々に増加する構成
になつている。

曲成されたパイプ部８，９を内蔵したバルブ部
材１，２それぞれは、前記のとおり軸方向の入口
側の開口部と出口側の開口部を備えた外側端部を
有し、バルブ部材のシエルは、側面に出口１０と
入口１１を形成するリムを有し、これにそつて前
記パイプ部８，９の側縁が位置し、シエルの壁部
１ａ，２ａが前記パイプ部８，９の周面と部分８
ａ，９ａにおいて摺動接触している。前記バルブ
部材は、中空で、壁の厚さも薄く、プラスチツク
ス製であり、軽量のものである。各バルブ部材
１，２のシエル部分とカーブしたパイプ部材８，
９の部分との間には、クリアランスが設けられて
いる。

バルブ部材１，２は、バルブ部材２に固着され
た、または、一体のピンからなる軸３と、バルブ
部材１に固着された、または、一体の中空シヤフ
ト４とにより相対的に回転しないように連結さ
れ、軸３と中空シヤフト４は、それぞれバルブ部
材１，２の内側端部から突出している。そして、
軸３は、中空シヤフト４に嵌合している。駆動プ
ーリ１５が中空シヤフト４に固定されていて、バ
ルブ部材１，２の内側端面は、中央の軸受け駆動
ブロツク５とシール５ａを介して摺動自由に当接
している。軸３は、中空軸４にスクリユー１６を
介して固定されるもので、スクリユー１６は軸３
の自由端に形成されたテーパー孔に螺合し、中空
シヤフト４に固定されたリテーナーリング１７に
より支承されている。スクリユー１６に近寄るに
は、パイプ部８の壁面とバルブ部材１の内側端部
に形成され、中空シヤフト４の内部と連通してい
る孔を介するもので、この孔には、栓１７ａが着
脱自由に嵌められている。バルブ構造を単純にす
る場合には、軸３と中空シヤフト４とを接着して
もよい。

軸３と中空シヤフト４とを回転するには、第７
図に示すように、レバー１８と、これをレスト位
置に付勢するトーシヨンスプリング１９とからな
る機構が設けられている。レバー１８は、一端が
プツシユロツド２０に枢着し、プツシユロツド２
０の両端には、駆動コードまたはダブルコード２
１が固着され、該コードが中空シヤフト４に固定
した駆動プーリ−１５に巻き付けてある。レバー
１８は、曲がつていて作動端部２２を有する。レ
バー１８は、溝付きスリーブ２３の溝を貫通し、
これに案内されており、前記溝の対向内側面それ
ぞれには、レバー１８のピボツト回動をソフトに
規制する緩衝パツド２４が形成されている。中央
の軸受け駆動ブロツク５は、軸３と中空シヤフト
４ならびに駆動プーリー１５を収容し、開放部２
５が設けられていて、この開放部を介してプツシ
ユロツド２０と駆動コードまたはダブルコード２
１が延設されている。

一対のバルブ部材１，２を数対直列状に備える
バルブにおいては、タツプを形成したカツプリン
グ２６を介して隣り合うバルブ部材が連結される
もので、前記カツプリングは、内側にフランジを
有し、連結されたバルブ部材の端部のバルブ部材
を管楽器の管体に連結する手段としても用いられ
る。第２図と第３図においては、一対のバルブ部
材１，２が軸３、中空シヤフト４、空気ダクト１
２、第２の空気ダクト１２ａに連通する管状ポー
ト１３，１４と共に示されている。図示のバルブ
部材は、不作動（レスト）位置の状態にあつて、
バルブ部材１，２を180゜回転させた位置にある。
バルブ部材１，２には、入口側の開口部６、出口
側の開口部７、出口１０、入口１１、開口部６と
出口１０を連通する曲成されたパイプ部８、開口
部７と入口１１を連通する曲成されたパイプ部９
を備えている。曲成されたパイプからなる空気ダ
クト１２は、その側面が前記中央の軸受け駆動ブ
ロツク５に当接し、空気ダクト１２ａよりも短い
流路を構成する。空気ダクト１２ａは、前記第１
の空気ダクト１２よりも長い流路を構成し、その
両端がポート１３，１４それぞれに接続し、該ポ
ートは、前記ブロツク５の両側に固着されてい
る。

第１図から明らかなように、前記ブロツク５に
近接して空気ダクト１２が配設され、各ポート１
３，１４は、バルブ部材１，２に隣接され、空気
ダクト１２と前記ポート１３，１４の端部の一部
は、前記ブロツク５に接続し、スムーズな接続関
係になつている。

第４図から明らかなように、二本の空気ダクト
１２ａ，１２ｂは、それぞれ流路の長さを異にし
ており、ポート１３，１４およびポート１３ａ，
１４ａを介してバルブ部材１，２にそれぞれ接続
する。前記バルブ部材は、それぞれ軸受け駆動ブ
ロツク５の両側に配設され、軸３と中空シヤフト
４に関し左右対称または非対称になつている。

第５図は、バルブの他のシリンダー状のバルブ
部材１ａ，２ａを備え、他の部材は、前記したも
のと同様である。中央軸受け駆動ブロツク５も図
示されている。第６図は、バルブの平面図であ
り、作動レバー１８、プツシユロツド２０、ダブ
ル駆動コード２１、カツプリングスリーブ２６が
図示されている。

第８図と第９図は、それぞれ一連および二連の
バルブ機構を示すもので、各列は、３個のバルブ
が連接され、第６図に示す駆動機構が設けられて
いる。

第１０図は、フレンチホルンの一例を示す。第
１１図と第１２図は、トランペツトの例を示す。
前記管楽器それぞれには、複数対のバルブからな
る一連のバルブ機構が設けられていて、これら
は、これらは、カツプリングスリーブ２６により
接続され、レバー１８，２２，２２ａが設けられ
ている。長さを異にする曲成されたパイプからな
る空気ダクト２７，２８がポート１３，１４を介
して接続され、空気ダクト１２は、前記ダクトよ
りも短いが、どれも長さが同じである。第１２図
は、第１１図に示したトランペツトの平面図であ
る。

（発明の効果） この発明は、前記した従来の技術における問題
点を解決し、管楽器に使用されるコンパクトで、
軽量のバルブ機構を提供するものであり、このバ
ルブ機構は、断面が円形の空気通路を有し、これ
によつて、ロータリーバルブにおいて従来問題と
された大音量と高品質の音質の音色が出せ、しか
も操作機構が極めて操作しやすいところから、ピ
ストンバルブにおける操作性の難点を解決し、切
り換え操作が素早くでき、スピードがある操作が
出来るようにした効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明に係る一対のバルブ部材と
カツプリングスリーブを備えたバルブ機構の一例
を示す断面図、第２図と第３図は、前者が前記バ
ルブ機構の不作動状態を、後者が作動状態を示す
説明図、第４図は、流路の長さを異にする空気ダ
クトを配設したバルブ機構の説明図、第５図は、
一対のバルブ部材を備えたバルブ機構の他の例を
示す断面図、第６図は、バルブ機構の平面図、第
７図は、駆動機構を拡大して示す説明図、第８図
は、管楽器に用いるバルブ部材を一連に連接した
バルブ機構の平面図、第９図は、管楽器に用いる
バルブ部材を二連に連接したバルブ機構の平面
図、第１０図は、一対のバルブ部材からなるバル
ブを３個直列接続したバルブ機構を設けたフレン
チホルンの側面図、第１１図は、一対のバルブ部
材からなるバルブを３個直列接続したバルブ機構
を設けたトランペツトの側面図、第１２図は、同
じく平面図である。 １，２……バルブ部材、３……軸機構を構成す
る軸、４……軸機構を構成する中空シヤフト、５
……軸受け駆動ブロツク、６，７……開口部、
８，９……パイプ部、１０……出口、１１……入
口、１２，１２ａ……空気ダクト、１３，１４…
…ポート、１８，２２，２２ａ……レバー、２０
……プツシユロツド、２６……カツプリングスリ
ーブ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 少なくとも第１と第２のバルブ部材を備え、
   これらバルブ部材それぞれは入口と出口となる開
   口部を有し、これらバルブ部材は、シエルに回転
   自由に内蔵されており、前記バルブ部材はカツプ
   リング手段により相対的に回転しないよう連結さ
   れ、前記バルブ部材の入口と出口には、流路の長
   さを異にする第１と第２の空気ダクトが接続し、
   前記第１と第２のバルブ部材の内側端部に中空の
   軸受け駆動ブロツクが摺動自由に当接し、前記カ
   ツプリング手段は、前記ブロツクを貫通する軸機
   構からなり、前記ブロツクには、前記軸機構を回
   動する駆動手段を内蔵し、前記バルブ部材は、流
   路を構成する曲成されたパイプ部を備えているこ
   とを特徴とする管楽器のバルブ機構。 ２ トランペツトに用いることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の管楽器のバルブ機構。 ３ フレンチホルンに用いることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の管楽器のバルブ機構。 ４ 前記第１と第２のバルブ部材のパイプ部が対
   称配置されていることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載の管楽器のバルブ機構。 ５ 前記第１の空気ダクトと第２の空気ダクトと
   が前記軸機構を中心として180゜の角度位置をもつ
   て配設されていることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項に記載の管楽器のバルブ機構。 ６ 前記第１と第２のバルブ部材のシエルがコニ
   カル形状にされていることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の管楽器のバルブ機構。 ７ 前記ブロツクが前記第１と第２の空気ダクト
   の端部に連接し、前記第１と第２の空気ダクトと
   が前記バルブ部材のパイプ部とにも開口部におい
   て連通する構成からなることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の管楽器のバルブ機構。 ８ 前記パイプ部における流路が90゜以下の角度
   で曲がる構成になつていることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項に記載の管楽器のバルブ機構。 ９ 前記空気ダクトの端部は、斜めになつた面を
   有していることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項に記載の管楽器のバルブ機構。 １０ 前記空気ダクトの端部は、曲げられた面を
   有していることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項に記載の管楽器のバルブ機構。 １１ 空気流路が前記空気ダクトにより構成さ
   れ、前記曲成されたパイプ部における流路が均一
   な流路領域を有することを特徴とする特許請求の
   範囲第１項に記載の管楽器のバルブ機構。 １２ 前記第１と第２のバルブ部材が出口と入口
   とを備え、前記パイプ部と前記空気ダクトにそつ
   て空気が流れるように構成したことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項に記載の管楽器のバルブ機
   構。 １３ 前記空気ダクトと前記バルブ部材のパイプ
   部の接続部分における口径が等しくなつているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の管
   楽器のバルブ機構。 １４ 前記接続端部それぞれが前記シエルの部分
   よりも厚さが厚くなつている壁を有することを特
   徴とする特許請求の範囲第１項に記載の管楽器の
   バルブ機構。 １５ 前記シエルの端部に開口が設けられ、この
   部分が他の部分よりも肉厚となつていることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項に記載の管楽器の
   バルブ機構。 １６ 前記シエルと前記曲成のパイプ部との間に
   クリアランスが形成されていることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項に記載の管楽器のバルブ機
   構。 １７ 前記第１の空気ダクトは、前記ブロツクに
   当接する曲成されたパイプを有する流路が比較的
   短いもので、前記第２の空気ダクトは、前記ブロ
   ツクに固定のポートに接続する曲成されたパイプ
   を有する流路が比較的長いものであることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の管楽器のバ
   ルブ機構。 １８ 前記シエルと前記バルブ部材とは、その大
   部分がプラスチツク製であることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載の管楽器のバルブ機
   構。 １９ 外側端部部分が金属で、開口部が金属部分
   であるシエル構造であることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項に記載の管楽器のバルブ機構。 ２０ 前記空気ダクトそれぞれが前記ブロツクに
   当接のポートを備えていることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項に記載の管楽器のバルブ機構。 ２１ 第１と第２の移動位置を有する作動レバー
   と、前記第１の位置と第２の位置を定めるストツ
   パー手段と、前記レバーを前記第１の位置へ付勢
   するスプリング手段と、前記レバーに枢着され、
   前記レバーのピボツト運動に応じて長手方向に往
   復運動するプツシユロツドと、前記ブロツクの軸
   機構に固定されたプーリーと、前記プツシユロツ
   ドに固定され、前記プーリーに摩擦接触して前記
   第１の位置と前記第２の位置の間を移動する前記
   レバーのピボツト運動に応じて、前記プーリーを
   回転させるコード手段とを備えた駆動機構により
   前記第１と第２のバルブ部材を同時に回転させ、
   前記レバーが作動して第１の位置と第２の位置そ
   れぞれへ移動したとき、前記第１と第２のバルブ
   部材の開口部が前記レバーの位置に応じて前記第
   １と第２の空気ダクトそれぞれに連通する構成か
   らなることを特徴とする特許請求の範囲第１項に
   記載の管楽器のバルブ機構。 ２２ 前記コードがダブルコードからなることを
   特徴とする特許請求の範囲第２１項に記載の管楽
   器のバルブ機構。 ２３ 前記第１と第２のバルブ部材が平行な軸を
   それぞれ有しており、前記プツシユロツドが前記
   すべてのバルブ部材の対と関連し、前記プツシユ
   ロツドに連結の前記コードが前記軸機構に固着さ
   れた前記すべてのプーリーに懸装されている構成
   からなることを特徴とする特許請求の範囲第２１
   項に記載の管楽器のバルブ機構。 ２４ 前記レバーは、互いに角度をもつて伸びる
   第１と第２の部分を有し、前記第２の部分が前記
   プツシユロツドに枢着され、前記第１と第２の間
   において枢支されていることを特徴とする特許請
   求の範囲第２１項に記載の管楽器のバルブ機構。 ２５ 前記ストツパー手段が前記レバーを囲むス
   リーブに設けた溝の対向する内側面に設けた緩衝
   パツドからなり、前記溝が前記レバーを案内する
   ことを特徴とする特許請求の範囲第２１項に記載
   の管楽器のバルブ機構。 ２６ 前記軸機構は、中空シヤフトと、このシヤ
   フトに回転不能の状態で嵌まる軸からなり、前記
   駆動手段が中空シヤフトに固着されていることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の管楽器
   のバルブ機構。 ２７ 前記中空シヤフトには、リングが付設さ
   れ、該リングにスクリユーが形成され、これが前
   記軸に螺合していることを特徴とする特許請求の
   範囲第２６項に記載の管楽器のバルブ機構。 ２８ 前記駆動手段が前記中空シヤフトに固着さ
   れたプーリーからなり、該プーリーに駆動コード
   が巻き付けてあることを特徴とする特許請求の範
   囲第２７項に記載の管楽器のバルブ機構。 ２９ 前記バルブ部材の外端部にネジ溝が形成さ
   れていて、カツプリングスリーブがこれに螺合
   し、該スリーブにフランジが形成され、前記パイ
   プ部と連通する構成からなることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載の管楽器のバルブ機
   構。 ３０ 少なくとも二対のバルブ部材が軸方向に整
   列され、前記カツプリングスリーブを介して前記
   二対のバルブ部材が相互に連結される構成を有す
   ることを特徴とする特許請求の範囲第２９項に記
   載の管楽器のバルブ機構。 ３１ 前記パイプ部には、前記バルブ部材の開口
   部を制限するような部材が設けられていないこと
   を特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の管楽
   器のバルブ機構。