JPH0250924B2 - - Google Patents

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JPH0250924B2
JPH0250924B2 JP56051594A JP5159481A JPH0250924B2 JP H0250924 B2 JPH0250924 B2 JP H0250924B2 JP 56051594 A JP56051594 A JP 56051594A JP 5159481 A JP5159481 A JP 5159481A JP H0250924 B2 JPH0250924 B2 JP H0250924B2
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JP
Japan
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inorganic filler
vinyl monomer
polymer particles
weight
polymerization
Prior art date
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JP56051594A
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English (en)
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JPS57165402A (en
Inventor
Hiroshi Matsui
Takanori Suzuki
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Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical BASF Co Ltd
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Priority to GB8206503A priority patent/GB2099000B/en
Priority to DE19823210865 priority patent/DE3210865A1/de
Priority to FR8205984A priority patent/FR2503168A1/fr
Publication of JPS57165402A publication Critical patent/JPS57165402A/ja
Publication of JPH0250924B2 publication Critical patent/JPH0250924B2/ja
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は無機充填剤がラジカル重合可能なビニ
ル単量体に均一に分散した粘度が低い無機充填剤
含有重合性組成物を用いて粒子分布の狭い重合体
粒子を製造する方法に関するものである。 本発明によると、無機充填剤含量が高くても重
合が容易であり、本発明の実施により得た重合体
粒子を用いて成形した成形品は、易焼却法、剛
性、寸法安定性に優れる。 重合体に無機充填剤を高含量添加して剛性、寸
法安定性、電気特性、易焼却法等を向上させるこ
とは知られている。この添加方法としてはロー
ル、ニーダー、押出機、プラベンダー等を用いて
溶融重合体と無機充填剤を混合する方法が一般的
である。 しかしながらこの方法では、一般に無機充填剤
の添加量が増すにつれ均一な混合物を調製するこ
とは困難となる。重合体中の無機充填剤の分散を
よくするために混練を長時間行うと重合体の劣化
を伴なう。 このような欠点を改良する方法として、スチレ
ン等のラジカル重合性ビニル単量体に無機充填剤
を添加し、これを重合させることによつて充填剤
が均一に重合体中に分散した重合体組成物を得る
方法が提案されている。しかしながらこの方法で
も充填剤含量が10重量%以上であると充填剤が沈
降しやすく均一な分散液を得ることが困難であ
り、一般に組成物はグリース状、あるいは粘土状
となる。この組成物を重合反応器に移送すること
および組成物を重合することは実質上不可能であ
る。 本発明の第1の目的は、ビニル単量体に無機充
填剤を10〜80重量%の割合で分散させる際のかか
る欠点を解決することにある。 本発明の第2の目的は、スチレン等のビニール
単量体を懸濁重合して得られる重合体粒子の粒度
分布幅が広いことに帰因する成形上の種々の問題
点を解決するために、粘度分布の狭い重合体粒子
を安定して製造する方法を提供することにある。
例えばスチレン系重合体粒子は、スチレンモノマ
ーを重合開始剤、懸濁安定剤の存在下に懸濁重合
して製造されている。この懸濁重合により得た粒
子の粘度分布は、撹拌や、重合温度、時間、スチ
レンモノマーや重合開始剤の添加方法等を種々選
択しても小さな径から大きな径の粒子を幅広く含
む分布をなしており、次の欠点がある。 (i) 重合体粒子を押出成形する際、小さい径の粒
子と大きな径の粒子が原料ホツパーや押出機の
供給部スクリユー部分で分離し、押出量変動の
原因となる。 (ii) 懸濁重合中または懸濁重合後、発泡剤を粒子
に含浸して得られる発泡性ビーズ(発泡性重合
体粒子)を型物発泡させた場合、ビーズ間の発
泡倍率の違いにより成型品重量が不揃いとなつ
たり、成型時の加熱時間、冷却時間が一定しな
い。 一般に粒子径が小の発泡性ビーズは膨脹力が小
さく、加熱、冷却の時間が短い。粒子径が大きく
なるにつれ膨脹力は増大し、冷却に要する時間も
増大する。 発泡性ビーズの適正粘度は上記発泡性ビーズの
膨脹率、成形サイクル等の加工性および製品の肉
厚等に大きく制約され、大きくは成型品の肉厚が
5mm〜50mmの汎用型物分野と、肉厚が100mm以上
のブロツク型物分野の二つに分けられるが、後者
の方が当然ビーズ径は大となる。しかしながら、
これらの2つの分野においても用途に応じて数段
の粒径範囲内のグレードに粒子は篩分けられて用
いられているのが実情である。 そして、このビーズが無機充填剤を含むスチレ
ンモノマーを懸濁重合して得られるものであると
き、スチレン溶液中で充填剤同志が凝集すること
に帰因するビーズの粘度分布は充填剤を含有しな
いビーズと比較してより幅が広くなるのが実情で
ある。本発明の第2の目的はかかる粘度分布の問
題点を解決する方法を提供するものである。 本発明者等は、ビニル単量体に無機充填剤を10
重量%以上の割合で配合させるときの前記欠点を
解決するべく鋭意検討した結果、ビニル単量体溶
液中(実質的に水を含まない)で無機充填剤をシ
ランカツプリング処理することによりビニル単量
体中の無機充填剤の分散を容易とするとともに、
分散液の粘度が低下することを見い出した。ま
た、これにビニル単量体に溶解可能なビニル単量
体の重合体を配合したときは混合物中の無機充填
剤の分散安定性がより向上することを見い出し、
本発明を完成した。 即ち、本発明は、無機充填剤を10〜80重量%含
有する重合体粒子を製造するに当たり、無機充填
剤とシランカツプリング剤およびシランカツプリ
ング促進剤との混合をビニル単量体の溶液中で行
い、かつ、ビニル単量体に少なくとも熱時に溶解
するビニル単量体の重合物を添加して得た20℃に
おける粘度が10〜10000センチポイズの混合溶液
を懸濁安定剤を含む水中に供給し、次いで加熱し
てビニル単量体の懸濁重合を行うことを特徴とす
る重合体粒子を製造する方法を提供するものであ
る。 本発明の実施例において、ビニル単量体は常温
で液状のラジカル重合可能なビニル単量体で、具
体的には、スチレン、α−メチルスチレン、クロ
ルスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸メ
チル、アクリル酸n−ブチル等のアクリル酸と炭
素数1〜8の低級アルコールより得られるエステ
ル;メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、酢
酸ビニル、無水マレイン酸、塩化ビニル等が使用
できる。 これらは単独で、もしくは2種以上併用して使
用される。 無機充填剤としては、平均粒径0.1〜100μの無
機微細粉末、例えばシリカ、アルミナ、酸化鉄、
酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の金属酸化物;水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化
鉄等の金属水酸化物;鉄粉、アルミ粉等の金属
粉;その他アスベスト粉、ガラス粉、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硅藻
土等およびガラス繊維等々である。 これらの中でも、特に金属水酸化物を用いたと
き分散液は非常に粘度の低いものとなる。 これらは単独で、または2種以上併用して用い
る。 シランカツプリング剤としては、一般に使用さ
れているものが使用できる。 具体的には、一般式、 RnSiX3-n ………() (式中、Rは一価の炭化水素、ハロゲン化炭化水
素基、例えばメチル、エチル、プロピル、オクチ
ル、デシル等のアルキル基、フエニル、ベンジ
ル、トリル等のアリール基、クロロプロピル、
3,3,3−トリフルオロプロピル、プロモフエ
ニル等のハロアルキル基を示し;Xは加水分解可
能な基、例えば、フオルミロキシ基、アセトキシ
基またはプロピオノキシ基、オキシム基、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ
基等を示し;nは0、1または2である。)で示
される化合物の他、次の()〜()で示され
るアルコキシ基を有するシラン化合物が挙げられ
る。 (式中、R1はHまたはCH3、R2は炭素数4以下
の直鎖または分岐アルキル基、R3はOR2かまた
は炭素数4以下の直鎖または分岐アルキル基また
はフエニル、Aは炭素数6以下の直鎖または分岐
アルキレン基である。) 具体的化合物名としては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシ
ラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキ
シシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルト
リプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリブト
キシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラ
ン、ジメチルジブトキシシラン、ジフエニルジメ
トキシシラン、ジフエニルジエトキシシラン、ト
リメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシ
ラン、トリメチルプロポキシシラン、トリメチル
ブトキシシラン、トリプロピルモノクロロプロピ
ルシラン等の二重結合を有しないシラン化合物;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリプロポキシシラン、メタクリ
ロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキ
シメチルトリエトキシシラン、メタクリロキシメ
チルトリプロポキシシラン、メタクリロキシエチ
ルトリメトキシシラン、メタクリロキシエチルト
リエトキシシラン、メタクリロキシエチルトリプ
ロポキシシラン、メタクリロキシプロビルトリメ
トキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエト
キシシラン、メタクリロキシプロピルトリプロポ
キシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシ
ラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン、
アクリロキシメチルトリプロポキシシラン、アク
リロキシエチルトリメトキシシラン、アクリロキ
シエチルトリエトキシシラン、アクリロキシエチ
ルトリプロポキシシラン、アクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリ
エトキシシラン、アクリロキシプロピルトリプロ
ポキシシラン等のビニルシラン化合物;N−アミ
ノメチル−アミノメチルトリメトキシシラン、γ
−グリシドプロピルメチルジプロポキシシラン、
β−グリシドキシエチルエチルジエトキシシラン
等が挙げられる。 これらは単独で、または2種以上併用して用い
られる。 シランカツプリング促進剤としてはジブチル錫
ジラウレート、酢酸第一錫、オクテン酸第一錫、
ナフテン酸鉛、オクテン酸亜鉛、2−エチルヘキ
サン酸鉄、ナフテン酸コバルト等のカルボン酸
塩;チタン酸テトラブチルエステル、チタン酸テ
トラノニルエステル、ビス(アセチルアセトニト
リル)ジ−イソプロピルチタネート等のチタン酸
エステル;キレート化物のような有機金属化合
物;エチルアミン、ヘキシルアミン、ジブチルア
ミン等の有機塩基等が使用できる。 そして、ビニル単量体に少なくとも熱時に溶解
するビニル単量体の重合物としては、ポリスチレ
ン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メ
チル、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル
−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン
共重合体等があげられる。ビニル単量体に少なく
とも熱時に溶解するとの意味は、重合が行われる
温度で重合体がビニル単量体に必ず溶解する意味
であり、常温で重合体がビニル単量体に溶解する
場合も勿論含まれる。 これら各成分の割合は、無機充填剤が混合溶液
中の10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%とな
る割合で、シランカツプリング剤は無機充填剤の
0.1〜5重量%、好ましくは1〜3重量%、シラ
ンカツプリング促進剤は無機充填剤の0.01〜2重
量%の割合で、かつ、ビニル単量体の重合体はビ
ニル単量体の5〜50重量%、好ましくは10〜30重
量%の割合で配合される。好ましくは混合溶液の
粘度が100〜10000センチポイズ(cps)、更に好ま
しくは200〜5000cpsとなるように調製する。 無機充填剤の重合体粒子中に占める割合が10重
量%未満では重合体粒子より得られる成形品の機
械的強度、寸法安定性改良効果が十分でない。ま
た、本発明の方法に依らずして、例えば無機充填
剤表面をアクリル酸エチル、メタクリル酸メチル
等で改質処理し、これを溶融重合体と混練する方
法によつてでも調製できる。 また、80重量%を越えては無機充填剤を均一に
ビニル単量体中に均一に分散させることが困難で
あるとともに、混合溶液の粘度が高く、混合溶液
の取扱いが困難である。 次にシランカツプリング剤は、無機充填剤の
0.1〜5重量%、好ましくは1〜3重量%の割合
で用いる。0.1重量%未満では充填剤の分散を均
一に行わしめることが困難であるとともに、得ら
れる混合溶液に粘度の低下を期待することは困難
である。また、5重量%を越えても分散性、粘度
の低下効果を更に期待することは難しく、高価な
シランカツプリング剤を多量に用いることは経済
的に不利である。 更に、シランカツプリング促進剤は充填剤の
0.01〜2重量%の割合で用いられる。0.01重量%
未満ではシランカツプリング反応が遅く実用的で
ない。また、2重量%を越えてもシランカツプリ
ング反応の促進をより以上に期待することができ
ないので経済的に不利である。 ビニル単量体に対する重合物の配合が5重量%
未満では分散液の貯蔵安定性の改良効果が小さ
い。また、50重量%を越えては組成物の粘度が高
くなりすぎ、重合釜への移送や重合が困難となり
好ましくない。 混合溶液を調製するには、ビニル単量体と無機
充填剤とを先に混合し、これにシランカツプリン
グ剤およびシランカツプリング促進剤を添加し、
均一に撹拌、混合し、これに更にビニル単量体の
重合物を添加し、必要により加熱し、撹拌する。 また、予じめ重合物をビニル単量体に溶解し、
これに無機充填剤を添加、混合し、更にシランカ
ツプリング剤、シラン促進剤を添加混合して調製
してもよい。 シランカツプリング剤を配合する混合溶液が、
該カツプリング剤を配合しない無機充填剤とビニ
ル単量体の組成物と比較して粘度が低い理由は不
明であるが、次のように推定される。 無機充填剤をビニル単量体中に単に分散させる
と、無機充填剤はビニル単量体に対して親和性が
乏しいので充填剤同志が複数個凝集し、混合溶液
中に占める無機充填剤が占有する体積が見掛上増
加する。これに対し、シランカツプリング剤を配
合すると、無機充填剤とシランカツプリング剤が
結合し、充填剤にビニル単量体との親和性が付与
されるとともに、充填剤同志の凝集が抑制され、
充填剤はビニル単量体溶液に均一に分散され、混
合溶液中に占める無機充填剤が占める体積の見掛
上の増加は小さい。 従つて、同一量の無機充填剤を配合したとき、
シランカツプリング剤が配合されていない混合溶
液の方が高い粘度を示す。 また、無機充填剤の平均粒子径が小さいほど凝
集を行しやすく、混合溶液の粘度は高くなる。 本発明においてシランカツプリング剤による無
機充填剤の改質の機構は明確でないが、例えばシ
ランカツプリング剤としてアルコキシ基を有する
シラン化合物を、無機充填剤として金属の水酸化
物を用いたときは、脱アルコール反応がおきてカ
ツプリング剤を充填剤が化学的に結合するものと
推定される。このカツプリング反応を促進して短
時間に均一な分散液を調製するためにシランカツ
プリング促進剤が配合されている。 本発明において、無機充填剤含有混合溶液は、
その調製段階において、あるいは調製後、重合に
必要なラジカル重合開始剤が配合される。 かかる重合開始剤としては過酸化ベンゾイル、
ラウリルパーオキサイド、メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5
−ジ(パーオキシベンゾエート)ヘキサン−3、
第3ブチルパーベンゾエート等の有機過酸化物、
アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾジイ
ソブチレート等のアゾ化合物が使用できる。 これらはビニル単量体の0.1〜5重量%、好ま
しくは0.5〜1重量%の割合で用いる。 更に、必要に応じて酸化防止剤、熱安定剤、紫
外線吸収剤、可塑剤、ビニル単量体に溶解可能な
ゴム物質が配合される。 重合開始剤を配合した混合溶液は懸濁重合によ
り無機充填剤を均一に分散した重合体を形成す
る。この重合前に、あるいは重合中に、n−ブタ
ン、イソブタン、ペンタン等の膨脹剤を供給して
発泡性重合体粒子を製造することも可能である。
また、重合して得られた重合体粒子に膨脹剤を含
浸させて発泡性重合体粒子を製造してもよい。 本発明の懸濁重合により粘度分布の狭い重合体
粒子を製造するのに特に有用である。この懸濁重
合は、前記重合開始剤を配合した無機充填剤を含
有する重合性の混合溶液を懸濁安定剤を含む水性
媒質中に撹拌下に供給して懸濁液を調製し、これ
を重合開始剤が分解する温度以上に加熱して懸濁
重合を行うことにより実施される。 ビニル単量体がスチレンのとき、60〜140℃の
温度で2〜10時間、好ましくは80〜130℃の温度
で4〜6時間懸濁重合を行い重合を完結する。 上記懸濁安定剤としては、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロ
ース等の有機系懸濁安定剤、リン酸または炭酸の
Ca,Mg塩等の無機系懸濁安定剤が挙げられる。
無機系のもの、例えば第3隣酸カルシウムを使用
するときは安定助剤としてアニオン性界面活性剤
のドデシルベンゼンスルホン酸ソーダを併用する
とよい。 懸濁安定剤の使用量は反応系溶液の0.1〜3重
量%、安定助剤は水の0.002〜0.05重量%量であ
る。 そして、懸濁重合における反応性溶液の水に対
する重量割合(相比)は、0.5〜2.0、好ましくは
1.0〜1.5である。相比を1未満とするよりは1以
上とした方が反応器のバツチサイズが小さくす
み、経済的であるとともに得られる粒子中に含ま
れる水分が少なくなり、乾燥が容易である。また
2.0を越える相比では重合の進行につれ撹拌が困
難となる。 本発明の実施により得られる無機充填剤含有重
合体粒子を射出成形、押出成形、ロール成形して
得られる成形体は剛性、寸法安定性に優れるもの
である。 以上、膨脹剤を含有しない重合体粒子の製造法
について述べたが、膨脹剤を含有する重合体粒子
を製造する場合は、前記の懸濁重合後、得た重合
体粒子に膨脹剤を含浸させるか、または懸濁重合
時に反応系内に膨脹剤を供給し、前記重合工程を
行うことより得られる。一般に重合工程の面から
懸濁重合時に膨脹剤を供給するのが簡便である
が、得られる発泡性粒子の径が小径のときは、膨
脹剤が粒子篩分中および貯蔵中も散逸することを
考慮すると、懸濁重合後に粒子に膨脹剤を含浸さ
せる方が好ましい。 かかる膨脹剤としては、たとえば、プロパン、
ノルマンブタン、イソブタン、ノルマンペンタ
ン、イソペンタン、ネオペンタン、ヘキサン等の
脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン
等の脂環族炭化水素、塩化メチル、ジクロルジフ
ルオルメタン等のハロゲン化炭化水素等があげら
れ、これらは単独でまたは2種以上併用して用い
られる。膨脹剤は、生成粒子中の膨脹剤含量が5
〜20重量%程度となるように供給するのがふつう
である。 本発明の実施例により得られるスチレン系重合
体粒子群は、市販用−グレードに入る粒子が45%
以上と高く、かつ粒子の粘度分布も狭く篩分けが
容易である。 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。なお、例中の部および%は特に例記しない限
り重量基準である。 また、実施例中の分散液の粘度および無機充填
剤の沈降時間の測定は次の方法に従つた。 粘度: 東京計器製B型粘度計で測定した20℃における
分散液の粘度。 沈降時間: 撹拌、混合して調製した分散液1を、撹拌を
終了後、迅速に円筒状のメスシリンダーに移し、
静置した際、無機充填剤の沈降により上澄液が20
容量%形成された時間を分散液の沈降時間とし
た。 参考例 1〜3 スチレン100部に、平均粒径17μの水酸化アル
ミニウム(昭和軽金属(株)製、商品名ハイジライ
ト」)40部を撹拌下で添加し、次いで、水酸化ア
ルミニウムに対して、1.0%のフエニルトリメト
キシシラン(信越化学(株)製、商品名「KBM−
103」)および0.2%のジブチル錫ジラウレートを
添加した。 次いで、数平均分子量が15万のポリスチレンを
10部、25部または50部、20℃、撹拌下に添加して
分散液を調製した。 得られた分散液の粘度および沈降時間は表1に
示すとおりであつた。 参考例4〜5、比較参考例1〜5 参考例1に準じて表1に示す配合の分散液を調
製した。 得られた分散液の粘度および沈降時間を表1に
示す。
【表】 実施例 1 スチレン100部に、平均粒径17μの水酸化アル
ミニウム(昭和軽金属(株)製、商品名「ハイジライ
ト」)40部を撹拌下で添加し、次いで、水酸化ア
ルミニウムに対して、1.0%のフエニルトリメト
キシシラン(信越化学(株)製、商品名「KBM−
103」)および0.2%のジブチル錫ジラウレートを
添加して水酸化アルミニウムにシランカツプリン
グ処理を施した。 次いで、シランカツプリング処理を行なつた水
酸化アルミニウム含有スチレン溶液にスチレン
100部に対して0.3部のベンゾイルパーオキサイ
ド、0.2部のオーブチルパーオキシベンゾエート
および数平均分子量30万のポリスチレンを15部添
加溶解させた後、0.6部のポリビニルピロリドン
を溶解した200部の水溶液中に、上記分散液を
300rpmの撹拌下で添加し、懸濁した。 温度を80℃から125℃迄、連続的に7時間かけ
て昇温し、更に125℃で1時間加熱して重合を完
結させた。 得られた重合体粒子を水洗した後、風乾した。
重合体粒子の50%平均粒径は0.85mmであつた。重
合体粒子中の水酸化アルミニウム含量は灰分測定
から計算して25.3%であつて添加した量の99.0%
の水酸化アルミニウムが含有されていたこととな
る。 実施例 2〜3 水酸化アルミニウムの量を150部及び300部に、
また、0.3%ポリビニルピロリドン水溶液の量を
各々、250部及び400部に変更した以外は、実施例
1と全く同様に重合を行なつた。 得られた重合体粒子の50%平均粒子径は各々、
1.07mm及び1.23mmであつた。 また、重合体粒子中の水酸化アルミニウム含有
量は、55.7%(理論値56.4%)及び70.8%(理論
値72.1%)であつた。 比較例 1〜3 実施例1〜3において、フエニルトリメトキシ
シランおよびジブチル錫ジラウレートを配合しな
い外は同様にして重合を行つた。 比較例1で得た重合体ビーズの50%平均粒子径
は2.5mmであり、水酸化アルミニウムの含量は5.1
%(理論値25.6%)であつた。 比較例2と3では分散液の粘度が高いことに帰
因して水中での均一な分散液を得ることができ
ず、懸濁重合を完結することはできなかつた。 比較例 4〜6 実施例1〜3において、ポリスチレンを溶解せ
ずに重合を行なつた外は、全く同様にして重合を
行なつた。 得られた重合体粒子の50%平均粒子径は、
各々、0.47mm、0.63mm、及び0.71mmであつた。ま
た、水酸化アルミニウムの含有量は各々、17.7%
(理論値28.4%)、44.8%(理論値59.8%)及び、
59.2%(理論値74.8%)であつた。 比較例 7 フエニルトリメトキシシラン、ジブチル錫ジラ
ウレートおよびポリスチレンを配合しない外は実
施例1と同様に懸濁重合を行つて50%平均粒径
2.15mm、水酸化アルミニウム含有量1.6%(理論
値28.9%)の重合体粒子を得た。 実施例 4 平均粒径17μの水酸化アルミニウムの代りに平
均粒径1μの水酸化アルミニウムを用いる外は実
施例1と同様にして懸濁重合を行ない、50%平均
粒径1.72mm、水酸化アルミニウム含有量71.9%
(理論値72.1%)の重合体粒子を得た。 実施例 5〜6 平均粒径17μの水酸化アルミニウムの代りに平
均粒径4μの水酸化マグネシウム(実施例5)ま
たは平均粒径8μの酸化第2鉄(実施例6)を用
いる外は実施例3と同様にして懸濁重合を行ない
次の重合体粒子を得た。 実施例 50%平均粒径 充填剤含有量* 10 1.63mm 70.8% 11 1.47mm 69.2% *理論値は72.1%である。 実施例 7 フエニルトリメトキシシランの代りにr−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシランを用いる
外は実施例3と同様にした50%平均粒子径1.27
mm、水酸化アルミニウム含有量72.0%(理論値
72.1%)の重合体粒子を得た。 実施例 8 実施例3において、スチレンの代りにメチルメ
タクリレートを、ポリスチレンの代りに数平均分
子量15万のポリメチルメタクリレートを用いる外
は同様にして重合を行なつた。 得られた重合体粒子の50%平均粒子径は、0.96
mm、水酸化アルミニウムの含有量は、70.9%であ
つた。 実施例 9 実施例1において、125℃で1時間懸濁系を加
熱した後、系の温度を90℃まで下げ、ついで膨脹
剤としてイソブタンとノルマルブタンの4:6の
混合物を供給し、同温度で5時間保つて懸濁重合
を完結し、冷却後、重合体粒子を水洗、風乾し、
膨脹剤含有率6.3%の発泡性ポリスチレン粒子を
得た。 この粒子の50%平均粒子径は0.88mm、水酸化ア
ルミニウム含有量は23.5%(理論値25.3%)であ
つた。 得られた発泡性ポリスチレン粒子を沸騰水中に
2分間浸漬したところ、嵩密度30g/の予備発
泡粒子が得られた。この予備発泡粒子を縦200mm、
横200mm、高さ50mmの内容積の金型内に充填し、
0.8Kg/cm2Gのスチームにより90秒間加熱成形し
た。2分間冷却して取出した成形品の比重は33
g/で、良好な発泡性であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 無機充填剤を10〜80重量%含有する重合体粒
    子を製造するに当たり、無機充填剤とシランカツ
    プリング剤およびビニルシランカツプリング促進
    剤との混合をビニル単量体の溶液中で行い、か
    つ、ビニル単量体の少なくとも熱時に溶解するビ
    ニル単量体の重合物を添加して得た20℃における
    粘度が100〜10000センチポイズの混合溶液を懸濁
    安定剤を含む水中に供給し、次いで加熱してビニ
    ル単量体の懸濁重合を行うことを特徴とする重合
    体粒子を製造する方法。 2 懸濁重合の後、または途中で混合溶液に膨脹
    剤を添加することを特徴とする前記特許請求の範
    囲第1項記載の方法。
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DE19823210865 DE3210865A1 (de) 1981-04-06 1982-03-24 Einen anorganischen fuellstoff enthaltende polymerisierbare zusammensetzungen und verfahren zur herstellung von polymerpartikeln unter verwendung derselben
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JPS53115768A (en) * 1977-03-22 1978-10-09 Mitsubishi Rayon Co Ltd Preparation of marblelike cured material
JPS56100803A (en) * 1980-01-15 1981-08-13 Asahi Chem Ind Co Ltd Photo-setting resin composition
JPS5713610A (en) * 1980-06-30 1982-01-23 Tokyo Shibaura Electric Co Electrically insulating material

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