JPH02503069A - シックナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 シックナ一 本発明はシックナー、すなわち、繊維懸濁液のような分散液濾過することで、そ の固形分濃度を上昇させる装置に関するものであって、さらに詳しくは、軸方向 に互いに間隔を置いて配置され、濾過されるべき液体内に一部が沈むことができ る回転可能な複数個のフィルターディスクを備え、各フィルターディスクは濾液 を除去するためにフィルターディスクの外周に配置されたダクトに連通する複数 個のフィルター区画で構成される装置に係る。

上記のような装置は、スウェーデン特許第８３０５８１７−２号（ヨーロッパ特 許第０１８００６９号及び米国特許第４８３４５２９号に対応）に記載され、こ のものは比較的小さい容積でも非常に大きいフィルター面積を提供できる利点を 有している。しかし、繊維懸濁液を濃縮する場合、例えば、固形分濃度を０．５ ％から５％に上昇させるには、極めて高い処理能力が要求され、装置からの濾液 放出量を増大させなければならない。濾液の流量を増大させるための一方法は、 回転速度を増大させることである。しかしながら、回転速度を増大させると、フ ィルター区画がフィルターケーキを取り除く位置に到達するまでの時間内に、濾 液を充分排除できない結果を招く。この理由は、蓄積されたフィルターケーキの 密度が高いために、充分量の空気が濾液と置換するのには時間を要するからであ る。従って、濾液がフィルター区画に残るケーキを湿らせたり、或いは濾液がフ ィルターケーキと共に、ケーキ収集容器に流れ込む不都合が生じる。このような 欠点は通常再湿潤、すなわち、パックウォシュと呼ばれている。公知の装置はま た、原液である分散液と濾液排出ダクトとの間で、充分に大きい圧力差を得るた めに、真空バルブと真空発生源を設けなければならないので、製造に費用がかか る欠点もある。

本発明の目的は高速回転が可能で、従って処理能力が高く、しかも外部に真空発 生源を必要とせず、従って建造が簡単で安価なシックナー装置を提供することに ある。

これらの目的は請求の範囲に記載された特徴事項を有する本発明によって達成さ れる。

本発明は添付図面に沿って以下に記述される。

第１図は環状に配置された複数個のフィルター区画を有するシックナーの断面図 である。

第２図は第１図に示すシックナーの軸方向の断面図である。

第３図は第１図に示すシックナーのフィルター回転翼を拡大して示す詳細図であ る。

第４図は本発明によるシックナーの別の実施例を示す軸方向断面図である。

本発明のシックナーは前述した通り、相互に軸方向に配置された複数個の環状フ ィルターディスク保持具（１）と、軸方向に保持具（１）と接続された濾液ダク ト（２）を有するフィルター回転翼を備えている。第１図はフィルター回転翼の 断面図であって、フィルター回転翼は図面で反時計方向に回転可能であると共に 、複数個のフィルター区画（４）からなる環状フィルターディスク（３）を備え ている。各フィルター区画（４）の内部は、軸方向に配置された濾液ダクトのう ち、回転方向に見て最も後方の濾液ダクト（２）と連通している。フィルターデ ィスクは回転によってその一部が、コンテナー（８）に収められた分散液（５） に浸漬される。コンテナー（８）は基礎（７）　、　（８）に載置される。

フィルターディスクの中央開口部には、セルロース繊維のような固形分を収集す るための樋（９）が設置される。固形分は濃縮過程でフィルター区画に析出し、 これが樋（９）の上に移動した時に、任意的なジェット（ｌＯ）の助けの下で、 フィルター区画から落下する。付号（１１）はフィルタ一部から粒子を洗い落と すための揺動噴霧手段を示し、付号（１２）は分散液の導入口を、また付号（１ ３）は回転部を覆うケーシングを示す。ケーシング（１３）は二つの点検ハツチ （１４）　、　（１５）を有し、ハツチ（１５）についてはこれが開いている状 態が図示されている。

第２図には回転翼の一端が駆動軸（１６）に固定され、その駆動軸が回転翼ハウ ジング（１７）に取付けられた軸受（１８）に支持されている状態が示されてい る。駆動モーター、伝動装置などは付号（１９）で示される。回転翼の他端、す なわち収集機（９）が挿入される開放端では、回転翼は指示リング（２０）まで で終り、その支持リングはハウジング（１７）に取付けられたすべりパッド（２ １）に支持されて、その上を滑動する。

上記したように、本発明のシックナーは主要部分に於いて公知の濃縮機と同様で ある。しかし、公知の濃縮機では、軸方向に配置された濾液ダクト（２）が、回 転翼の閉鎖端に於いて（第２図で言えば右側）実質的に半径方向内側に案内され 、中央部分に於いて軸方向外側に向けられ、コンテナーの壁を貫通して減圧用導 管又は他の真空発生源に連通するサクションボックスに接続されている。この場 合、回転翼が回転すると、軸方向に下に位置する時に、濾液吸引用のサクション ボックスと連通し、フィルター区画を通過した濾液は軸方向の濾液ダクトを経て サクションボックスに送られる。そして、サクションボックスとの連通は、フィ ルタ一部と濾液ダクトが分散液の液面上に位置する点で中断する。

この公知の濃縮機は、流量が比較的少なく　（１５００Ｇ　＋／ｌ１ｉｎ程度） 且つ回転速度が遅い（０，２〜０．８　ｒｐｍ）場合に有効である。しかし、流 量と回転速度が増大すると、濾液ダクトがこれと協働するフィルター区画の一部 より下位に位置する時間中に、液面上に上昇したフィルター区画が濾液を濾液ダ クトに送り込めない事態が発生する。その理由は、例えば繊維層が析出した濾布 の如き濾材を含むフィルター区画に、空気を充分に通して濾液を流し出す時間が 短いためであって、このために濾液は濾材に戻され、フィルターケーキが再湿潤 してしまうのである。

この問題を克服するために、本発明では軸方向に配置された濾液ダクトが直接大 気と連通される。すなわち、濾液ダクトは分散液コンテナーの外側で大気に開放 される。こうすると、濾液ダクトの全断面から濾液が排出されるや否や、あるい はこれが出口での濾液液面より下位に位置するや否や、空気は濾液ダクト内に流 れ込むことができる。この情況は第２図から理解することができる。

円形の防水ディスク（２２）は軸（１６）に固着される。軸方向に配置された濾 液ダクト（２）はディスク（２２）の外周部近傍に取付はスフ（２２）をシール するシール片（２３）はコンテナー（６）の内側に沿って分散液の最大レベル（ ５°）まで延びている。図示の例では、ディスク（２２）の外周に於いて、シー ル片（２３）は軸方向に向かう環状のフランジ（２４）に対し、すべりシールで 係合する。従って、ディスク（２２）とシール片（２３）とは、コンテナーの分 散液収納部を形成し、実際は回転コンテナー壁を構成する。この回転コンテナー 壁（２２）の外側に、濾液用の出口（２５）がコンテナー（８）の底部で配設さ れる。コンテナー全体は大気圧下に保持され、回転翼の内側の分散液液面もディ スク（２２）の外側も、また出口（２５）も大気圧下にある。

上記したところから理解できるように、回転翼が回転すると、フィルター区画の 内部は濾液ダクトの開放端を介して大気と連通しているので、コンテナー（６） 内の分散液とフィルター区画（４）の内部との間には静圧差が発生する。この圧 力差はフィルター区画が分散液内に沈むときのゼロから、コンテナー底部での最 大値を経て、フィルター区画が分散液の表面に上昇すると、再びゼロに戻る。

この圧力差により、濾液はフィルター区画の濾材やその上に析出したセルロース 繊維のような固形粒子間を強制通過せしめられる。外部に設けた真空発生源に依 存することなく、減圧度が変化することは、濾材上に固体粒子の層の増大と共に 圧力差がまず増大するという効果をもたらす。これによって、フィルター区画が 分散液の液面以下に位置する時間の前半では、流量が実質的に均一に保持される 。一方、前記時間の後半では圧力差が減少し、濾材を通る流量も減少するので、 フィルター区画が分散液の液面上に上昇するまでの間、濾液は軸方向に置かれた 濾液ダクトに流出することができる。本発明のシックナーに於いては、大気に開 放された濾液ダクトを通して置換空気が供給されるので、濾材部分の空気が置換 されなくても、上記した濾液の流出は完遂される。

静圧差を調節するためには、出口（２５）での濾液レベルを変化させる装置を、 例えばレベル感知変換機で調節される調節バルブを設けることができる。

フィル・ター区画（４）は濾液ダクトに最も近い部分だけに、フィルターディス ク保持具（１）への出口を有し、フィルターディスク保持具（１）はこの濾液ダ クトだけに連通ずる。濾液ダクトでの流量を最大にするために、濾液ダクト相互 が連絡せしめられている。この連絡は全ての濾液ダクトに連通し、全周にわたる 濾液導管として機能するフィルターディスク保持具（１）で実現される。この様 子は第３図に示されている。従って、各時点で最も下位に位置する濾液ダクトは 、流出する濾液で満たされ、一方、分散液の液面（５゛）に接近する又は液面（ ５′）から遠ざかるフィルター区画（４）とこれに協働するフィルターダクト（ ２）は、これらが保持している濾液をより低い位置のあるダクトに直接譲り渡す ことになる。このように、上昇する濾液ダクトが迅速に空になることにより、濾 液ダクトに置換空気を遅滞なく供給することが可能となるのである。

第２図に示すように濾液ダクトの一端だけを開放する代わりに、その両端を開放 することもでき、その態様は第４図に示される。

第４図に示す実施例と、第２図に示す実施例との主な相違点は、フィルター回転 翼の両端壁（２２）　、　（２２°）が、回転コンテナーの壁を構成している点 である。つまり、そこではコンテナーの他端を封鎖するためのシール片（２３’ ）　、フランジ（２４’）及び出口（２５°）設けられる。コンテナー内の分散 液が標準レベルにある場合、すなわち、収集樋（９）の上端近くにある場合には 、樋の周りにもシールが施される。この実施例にあっては、少なくとも部分的に （すなわち、少なくとも分散液レベルで）円形のプレート（２６）が樋に固着さ れ、そのプレート（２６）の外周にはシール片（２３）　、　（２３°）と同様 なシール片（２７）が設けられる。このシール片は回転コンテナー壁（２２°） に挿入される収集樋（９）の円形開口部の端部を滑動可能にシールするものであ る。

国際調査報告

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. １．軸方向に互いに間隔をおいて配置され、ろ過されるべき液体（５）内に一部 が沈むことができる回転可能な複数個のフィルターディスク（３）を備え、各フ ィルターディスクがろ液を排出するためにフィルターディスクの外周で、軸方向 に配置されたダクト（２）と連通する複数個のフィルター区画（４）を備えた分 散液のシックナーに於いて、軸方向に配置されたダクト（２）が少なくともその 一端（２′）に於いて大気に開放されていることを特徴とするシックナー。
2. ２．軸方向に配置されたダクト（２）が前記の一端（２′）に於いて液出口（２ ５）に開口し、ぞの出口が大気と連通していることを特徴とする請求項１記載の シックナー。
3. ３．液出口（２５）に於けるろ液のレベルが調節可能であることを特徴とする請 求項２記載のシックナー。
4. ４．軸方向に配置されたろ液ダクト（２）が相互に連通していることを特徴とす る請求項１〜３のいずれか１項記載のシックナー。
5. ５．相互の連通が各フィルターディクス（４）を支持する環状のフィルターディ スク保持具（１）によって達成されることを特徴とする請求項４記載のシックナ ー。