JPH02502613A - 冠状血管及び周辺動脈等、人体の動脈の狭窄を再疎通するために用いられるバルーンカテーテル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガイドワイヤを挿通ずるガイド管が内部にて延在しかつその内部を流通 するガス若しくは液体により膨張用管により拡張し得るようなバルーンを備える 、冠状血管、周辺動脈等からなる人体の管の狭窄を再疎通させるだめのバルーン カテーテルに関する。

冠状血管の狭窄を再疎通させる目的でバルーンカテーテルが従来から心臓医によ り用いられてきた。しかしながら、この医学的に認められた方法を用いた場合に 、約３５％の割合で発生する豊狭窄が依然として治療後に発生し得る問題として 残されている。この問題を解決するために、バルーンの拡張後に熱治療を行なう ために患部を対してレーザービームを照射する目的で光ガイドを用いることが提 案されている（Ｔｈｅ　Ａｍｅｒｉｃａｎ　Ｊｏｕｒｎａｌ　ｏｆ’　Ｃａｒｄ ｉｏｌｏｇｙ、　Ｖｏｌ　５６、　ｐ、９５３　）。

ＥＰ−Ａ２　１８２．６８９号公報には、バルーンを通過したレーザービームに より周辺の組織を加熱し得るようなバルーンカテーテルが開示されている。この 特許公報には、ガイドワイヤの遊端部の近傍に、バルーン内部の液体を加熱する ようにバルーンに内包された伝熱素子を内蔵させることを含む方法も開示されて いる。バルーンの内部を延在するガイド管の直径は、ガイドチューブ内に流入す る血管の凝固を防止するために、ガイドワイヤの直径よりも極く僅かに大きい。

Ｂｊｏｉｅｄｉｚｉｎｌｓｃｈｅ　Ｔｅｃｈｎｉｋ　Ｖｏｌ、　３２．　Ｓｅｐ ｔｅｍｂｅｒ　１９８７５ｕｐｐＩｅｌｅｎｔ、　ｐｐ、　３３−３６によれば 、バルーンを拡張状態に維持するために高周波エネルギーを用いる方法が開示さ れている。これによれば、０．５〜ＩＭＨｚの高周波を、５０Ｗの最大出力をも って３８秒間発生するジェネレータに接続された２つのストリップ電極を備える バイポーラ電極構造を備えるバルーンカテーテルが提案されている。このような 方法により拡張状態を維持し得ることを動物実験により確かめることができるが 、電極の近傍に高周波凝固が発生する。

米国特許第４，６５８，８３６号明細書には、体内の空腔を包囲する組織を温度 制御装置を用いて、無線周波数若しくはマイクロ波からなる電磁波を照射するこ とにより直接的に加熱して熱的な治療を行なうための装置が開示されている。

ＤＥ−Ｃ２３０１１３２２号公報には、人体の組織に対してマイクロ波を照射し 、人体の組織に対してマイクロ波治療を行ない、放射線療法及び熱療法を行ない 得るような装置と共に用いられる放射プローブが開示されている。体内の空腔内 に挿入可能な放射プローブ内に組み込まれかつ放射プローブ内に於てその露出端 部が、ピストン状をなす部材により非対称的に包囲された同軸ケーブルを用いる ことによりマイクロ波エネルギーを所望の組織に対して集中し得るようにしてい る。

米国特許第６６２，３８３号明細書は、腫瘍を熱治療するために用いられるバル ーンカテーテルを開示しているが、供給ラインから冷却流体がバルーンカテーテ ル内に導入され、更に排出管からこの冷却流体を排出し得るようにしている。バ ルーンの内部には、周辺の組織を含む領域に対してマイクロ波を照射可能なマイ クロ波アンテナが内蔵されている。冷却流体としては、マイクロ波を吸収しにく い流体が用いられ、それにより周辺組織に対するマイクロ波の到達の度合を高め るようにしている。

上記したような従来技術に基づ（方式に鑑み、本発明の目的とするところは、非 破壊的であって、均一な熱治療が可能であると共に、調節可能でかつ良好に制御 された熱透過深さを実現し得るようなバルーンカテーテルを提供することにある 。

このような目的は、バルーンの内部に配設されたマイクロ波アンテナを同軸ケー ブルを介してマイクロ波ジェネレータに接続し得るようにした上記形式のバルー ンカテーテルを提供することにより達成される。

バルーン内に配設されたマイクロ波アンテナは、バルーンの表皮を拡張するため に用いられる液体を加熱する働きを有する。マイクロ波を良好に吸収し得るよう なこの液体は、例えば塩化ナトリウム及びヨウ素を含む物質の混合体からなるも のであってよく、必要に応じてマイクロ波の吸収率を高めるために他の物質を加 えることもできる。このような追加の物質としては、液体内に分散した金属粉が ある。マイクロ波を半径方向に対称的に放射することにより、液体を半径方向に ついて対称であるよう均一に加熱することができる。

マイクロ波がバルーンカテーテルを包囲する組織を直接的に貫通するのを防止す るために、バルーンカテーテルの表面に金属皮膜を設けるのが好ましい。ジェネ レータの作動中に、バルーンカテーテルを貫通するガイド管内の血液の凝固を防 止するために、ガイド管が、バルーンカテーテルを拡張するために用いられる液 体の圧力により狭窄されるようにすると良い。このような構成を採用することに より、バルーンの内部のマイクロ波の均一な放射を妨げ得るようなガイド管の表 面に対して保護用の金属皮膜を設ける必要を解消することができる。

本発明の好適実施例によれば、マイクロ波アンテナが、保護カバーを除去した同 軸ケーブルの遊端部を有する。この実施例によれば、金属製の内側導体が、拡張 したバルーンの中間軸線方向に沿って延在することにより、バルーンの外壁に対 して均一な間隔を設定することが可能となり、その結果均一な熱治療が可能とな る。

本発明の好適な構造及び変形例が従属クレームに記載されている。

次に本発明の好適実施例を添付の図面について以下に詳しく説明する。図面中、 第１図は本発明に基づくバルーンカテーテルの軸線方向断面図であり、 第２図は拡張状態にある本発明のバルーンカテーテルを一部破断して示す斜視図 であり、 第３図は本発明に基づくバルーンカテーテルの拡張状態にあるバルーンの外壁の 中央断面図である。

第１図は冠状血管に発生した狭窄を再疎通させるために用いられるバルーンカテ ーテルの縦断面図である。本発明に基づくバルーンカテーテルは、柔軟であって 耐熱性の合成樹脂材料からなるバルーン表皮１を備えている。バルーン表皮１は 、連続的であって均一な厚さを有する或いは例えば帯状体からなる不連続な細か い格子構造を成す金、銀、クロム、クロム−ニッケル若しくは銅皮膜を含む（図 示されていない）金属皮膜をその内面若しくは外面に備えている。このような皮 膜は、バルーンの表皮１の内部に発生するマイクロ波がその外部に放射されるの を阻止し、マイクロ波を吸収することにより加熱され得る領域が加熱されるのを 防止する。

バルーンの表皮１は、バルーンカテーテルの実施例にもよるが、バルーンの表皮 よりもやや長い可撓性に富む狭窄可能なガイド管２を包囲している。ガイド管２ は、ガイドワイヤ３がバルーンカテーテルをその処置を行なうべき部分に向けて 押し込まれる際にガイドワイヤ３をガイドするためのものである。

バルーンの表皮１の内側の空腔４内に供給された液体によりバルーンの表皮１を 膨張させるために、第１図に破線により示され第２図に於ては部分的に斜視図に より示された膨張用管５が用いられる。膨張用管５の先端には開口６が設けられ ており、この間口６がバルーンの表皮１の空腔４と膨張用管５の内腔とを連通さ せることにより流体をバルーンの表皮１の内腔４に向けて矢印７の方向に圧送す ることができる。

本発明に基づくバルーンカテーテルのバルーン表皮１が患者の冠状血管の内部の 再疎通されるべき狭窄領域に到達すると、ガイドワイヤ３が第２図に示される位 置に引き込まれる。

第２図に示されているように、第１図及び第２図に示された左端部に於けるガイ ド管２の長さは、ガイドワイヤ３が引き込まれた時にガイド管から外れないため に十分であるように定められている。

第２図及び第３図に示されているように加圧液体がバルーンの表皮］の空腔４内 に充填されると、ガイド管２が、同じく第２図及び第３図に示されているように 、バルーン表皮１内にて押し潰され、熱により凝固し得る血液がガイド管２を経 て、ガイドワイヤ３が引き込まれる方向に流れないようにしている。

第１図〜第３図に於ては、同軸ケーブル８が、ガイド管２及び膨張用管５の上方 に設けられているのが図示されている。同軸ケーブル８の金属製内側導体９が、 第１図及び第２図に示されているように、中心軸線１０に沿って延在しバルーン 表皮１の近傍に到達している。しかしながら、第１図及び第２図の右側に示され ているように内側導体９の先端と膨張したバルーン表皮１との間には間隔が設け られている。

同軸ケーブル８の内側導体９は、内側導体９を、空腔４内に存在し得る液体に対 して電気的に絶縁し得るように、絶縁層１１により包囲されている。同軸ケーブ ル８の保護層１３は、金属製内側導体９の先端１２とバルーンの表皮１との間の 間隔に概ね対応するような距離に亘ってバルーン表皮１の空腔４内に向けて突入 している。同軸ケーブルに於て通常具られるように、同軸ケーブル８の保護＠１ ３の外側は保護カバー１４により包囲されている。同軸ケーブル８は、ガイドワ イヤ３及び膨張用管５と共に（図示されない）ガイドカテーテル内に挿通され、 このガイドカテーテルは、例えば、患者の鼠径部に於て終息しかつ４００ＭＨｚ 〜１０ＧＨｚの周波数範囲を有するマイクロ波ジェネレータに接続されている。

マイクロ波ジェネレータの出力エネルギー及びスイッチオン時間は予め設定する ことができ、マイクロ波ジェネレータが、膨張圧力下に於てのみ作動可能であっ て、マイクロ波照射中にガイド管２内に存在する血液が凝固しないようにガイド 管２を狭窄し得るように、バルーン表皮１の内部の圧力により作動する図示され ない圧力スイッチを備えているのが望ましい。マイクロ波ジェネレータは、パル ス状の高周波マイクロ波を発生し得るものであって良く、そのインパルスプロー ブ及びパルス間隔は、使用される諸条件に応じて変更し得ることは言うまでもな い。

一旦バルーン表皮１が第２図及び第３図に示されているように略円筒形を成し、 内側導体９が、膨張した血液の中心軸線に沿って位置した時、マイクロ波ジェネ レータを作動させることにより、アンテナとして機能する内側導体３を包囲する 液体が熱蓄積体となり、熱伝達により、熱が更に血管の内壁に伝達される。これ により、物理的に拡張された血管壁を二次的な治療として熱治療することができ 、特に血管の内壁を凝固させ、そのような血管に発生した応力を緩和したり、血 管壁に発生した発疹を凝固させることができる。液体は、マイクロ波エネルギー を吸収することにより加熱される。この液体のマイクロ波吸収率を高めるために は、塩化ナトリウム溶液を用いると良くそれにエックス線コントラスト強調剤を 加えることもできる。更に、金属粉その他のマイクロ波吸収能力を有する物質を この溶液に加えると良い。

加熱されるべき領域の範囲は、用いられる液体、マイクロ波周波数、出力及びパ ルス形状を変更することにより種々の治療の要請に合致させることができる。こ れは、バルーン表皮１の表面に金属皮膜を形成することにより一層促進される。

用いられた液体及び皮膜材料の構造によっては、金属皮膜を単にバルーン表皮１ を保護するために用い、或いはそれ自身加熱されることによりその熱を或いは液 体から伝達された熱を外部に伝達するものであって良い。

熱による治療の後、バルーン表皮１は萎まれ、バルーンカテーテルが、ガイドワ イヤ３と共に患部から引き出される。マイクロ波ジェネレータを作動させる前に ガイドワイヤ３を引き込むことにより、内側導体９の保護されていない部分から 発生するマイクロ波がガイドワイヤ３によりブロックされないことから、同部分 が加熱されない。

バルーン表皮１は、第１図及び第２図に於ける右端部に於てガイド管２に溶着さ れている。第１図及び第２図の右側に示されたバルーン表皮１の後端部は、ガイ ド管２及び同軸ケーブル８の外側保護カバー１４に強固に溶着されている。

上記したマイクロ波よる加熱可能なバルーンカテーテルは、患者に対して電気を 導通させたり、電気的に閉じられた回路を形成することなく、バルーン内部にエ ネルギーを送り込み得るようにし、それを液体内及びまたはバルーン表皮の表面 皮膜に於て熱に変換させることができる。

上記した本発明に基づくバルーンカテーテルは冠状血管内部に於て用いるのに適 するものである。しかしながら、このバルーンカテーテルの直径を増大させ、他 の動脈、その他人体の管或いは空腔内を拡張する目的に適用することもできる。

ＤＥ８εＳコア６ｇ

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. （１）冠状血管或いは周辺動脈等の人体の管に発生し得る狭窄を再疎通させるた めのバルーンカテーテルであって、バルーンと、その内部に挿通されたガイドワ イヤガイド用のガイド管とを有し、前記バルーンが、その内腔内に於て終息する 膨脹用管にガスまたは液体を供給することにより拡張可能であって、更に前記バ ルーンの空腔４内に配置されりたマイクロ波アンテナ９を有し、かつ前記マイク ロ波アンテナが同軸ケーブル８を介してマイクロ波ジェネレータに接続可能であ ることを特徴とするバルーンカテーテル。
2. （２）前記マイクロ波アンテナが、前記バルーン内の空腔４内に位置する前端部 ９から保護層１３を除去してなり、前記同軸ケーブル８の金属製内側導体９が、 バルーン１の内腔４内に於て、全面的に絶縁層１１により覆われていることを特 徴とする請求の範囲第１項に記載のバルーンカテーテル。
3. （３）前記内側導体９の保護されていない領域が、前記バルーン１の両端部に対 して隔置されていることを特徴する請求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに記 載のバルーンカテーテル。
4. （４）前記同軸ケーブル８の絶縁層１１の前端部に、ガイド管２の方向に向けて テーパが付けられていることを特徴とする請求の範囲第１項乃至第３項のいずれ かに記載のバルーンカテーテル。
5. （５）前記ガイド管２が、前記バルーンを拡張させるために必要な内圧を受けた 時に、その内部の連通が遮断されるのに十分な程度に狭窄し得るように十分に変 形容易な材料からなることを特徴とする請求の範囲第１項乃至第４項のいずれか に記載のバルーンカテーテル。
6. （６）前記バルーンの表皮１の内面及びまたは外面が、マイクロ波を吸収及びま たは遮蔽する皮膜により覆われてことを特徴とする請求の範囲第１項乃至第５項 のいずれかに記載のバルーンカテーテル。
7. （７）前記皮膜が、金、銀、クロム、クロムーニッケルまたは銅の皮膜からなる ことを特徴とする請求の範囲第６項に記載のバルーンカテーテル。
8. （８）前記マイクロ波ジェネレータが０．４〜１０ＧＨｚの周波数範囲を有し、 その出力、デューティー比、パルス形状を設定し得るものであることを特徴とす る請求の範囲第１項乃至第７項のいずれかに記載のバルーンカテーテル。
9. （９）前記マイクロ波ジェネレータが、ガイド管２を狭窄するのに十分な圧力が 前記バルーン内に発生した時のみに作動するように、前記マイクロ波ジェネレー タを制御する圧力センサが設けられていることを特徴とする請求の範囲第１項乃 至第８項のいずれかに記載のバルーンカテーテル。
10. （１０）前記バルーンの表皮２を拡張させるために用いられた液体が、塩化ナト リウム及びまたはヨウ素を含む溶液等、マイクロ波を吸収し易い液体からなるこ とを特徴とする請求の範囲第１項乃至第９項のいずれかに記載のバルーンカテー テル。