JPH0249396B2 - - Google Patents

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JPH0249396B2
JPH0249396B2 JP60055964A JP5596485A JPH0249396B2 JP H0249396 B2 JPH0249396 B2 JP H0249396B2 JP 60055964 A JP60055964 A JP 60055964A JP 5596485 A JP5596485 A JP 5596485A JP H0249396 B2 JPH0249396 B2 JP H0249396B2
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JP
Japan
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nozzle
liquid supply
auxiliary electrode
electrode
discharge nozzle
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JP60055964A
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Yoshiharu Takasaki
Masakatsu Nishimura
Katsutoshi Yoshimoto
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Prevention Of Electric Corrosion (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は塩化アルカリ水溶液の隔膜法電解に関
し、詳しくは複極式電極を有する隔膜電解におけ
る電極室に付属する金属製の液給排ノズルの防蝕
方法を提供するものである。即ち本発明は電極室
に付属する金属製の液給排ノズルが複極式電極と
電気的に接続され、該電極を内蔵するセルユニツ
トの複数個をフイルタープレス式に積層して構成
した隔膜電解槽を用いて塩化アルカリ水溶液を電
解するに際し、陰極室の該液給排ノズルに電気的
に接続して補助電極を設置するノズルの防蝕方法
である。 本発明においてセルユニツトとは1対の複極式
電極が隔壁により分離されて陽極室と陰極室とか
ら成るもので、また隔膜電解槽は該セルユニツト
の複数個をそれぞれ隔膜の1以上と交互にフイル
タープレス式に積層し、両端部に陽極を内蔵した
陽極室および陰極を内蔵した陰極室のみを設けて
構成するものである。 上記の隔膜電解槽において、各セルユニツトの
一般的構造を第1図によつて説明する。 第1図は、セルユニツトの一例の斜視図であ
り、1はセルユニツトの枠体で通常鉄などの金属
よりなる。2は陽極または陰極であり、リブ(図
示せず)により隔壁3に溶接などで固定されてい
る。セルユニツトは、中間に設けられた金属隔壁
3で陽極室とに区画されている。陽極室へは、塩
水供給ノズル4からほぼ飽和乃至3規定程度の塩
化アルカリ水溶液を供給し、陽極室内を通り、そ
の間陽極にて電解反応により塩素を生じ、アルカ
リ金属イオンを陰極側に移行させ、残余の塩化ア
ルカリ水溶液は液排出ノズル5より排出させ、塩
素ガスはガス排出ノズル6より排出する。また陰
極室ではノズル7より水または希苛性アルカリ水
溶液が供給され、陰極室内では陰極により生成す
る苛性アルカリを加えて、排出ノズル8より苛性
アルカリ水溶液を排出し、ノズル9より水素ガス
を排出する。 一般に各ノズルは、第2図に一例を示す如く全
てセルユニツト枠を貫通し、枠に溶接された形状
である。すなわち、第2図は陰極室液排出ノズル
及びその付近の構造を説明するものであつて、ノ
ズル8は枠1を貫通し、10及び11の位置でノ
ズルと枠とが夫々溶接されている。またノズルの
先端側は、フレキシブルホースよりなる枝管12
を経て母管13に接続されている。 このようなセルユニツトの各々の電極室に付属
する液給排ノズルとしては、陽極室では電解する
(必要に応じてPH調節を行つた)塩化アルカリ水
溶液の供給用ノズルと電解により脱塩された塩化
アルカリ水溶液の排出用ノズル、陰極室では水ま
たは苛性アルカリ水溶液の供給用ノズルと生成す
る苛性アルカリ水溶液または苛性アルカリと塩化
アルカリの混合水溶液の取り出し用ノズルであ
る。なお上記の液給排ノズルは水素ガスと苛性ア
ルカリ水溶液あるいは塩素ガスと塩化アルカリ水
溶液を混相を抜き出し、電極室外でガスと液の分
離を行う場合もある。上記の液給排ノズルはそれ
ぞれ分岐管と接続し、次いで分岐管は共通の母管
に接続して溶液の給排を行うのが一般的な態様で
ある。本発明において防蝕の対象である電極室に
付属する液給排ノズルは金属製であり、しかも該
液給排ノズルは複極式電極と導電性材料(金属)
にて一体に構成されている(以下、これを電気的
に接続しているという)ことが必須である。陽極
室に付属するノズルの材質としては一般にチタ
ン、タンタル、タングステン、ジルコニウム、ニ
オブ等のバルブ金属、また陰極室に付属するノズ
ルの材質としては鉄、軟鋼、ステンレススチー
ル、鋳鉄等の鉄類が用いられる。したがつて、電
極室内面および電極室枠も少くとも一部は金属製
で、該電極室枠の部分に金属製の液給排ノズルが
熔接等により接続されている態様が一般的であ
る。液給排ノズルとしてはパイプ状のものが多く
用いられるがその他種々の形状のものが用いられ
る。 上記したような複極式電極を有する隔膜電解槽
においてはセルユニツトを10〜50ケ、場合によつ
てそれ以上に構成したとしても、該電解槽の両端
には比較的短かい距離に高電圧が印加されるため
に漏洩電流が大きくなり易い。このために本発明
の隔膜電解槽において金属製の液給排ノズルが複
極式電極と電気的に接続している場合には、該液
給排ノズルで付属している電極室の内部に近い個
所は極電位に比較的近く分極された状態にある
が、ノズル先端では非常に異つた状態になる。し
たがつて長期間に亘つて電解を実施する場合に
は、特に電解槽正側に近いユニツトセルの陽、陰
各極室に付属する液給排ノズルおよび電解槽負側
に近いユニツトセルの陽極室に付属する液給排ノ
ズルがいずれも先端部分から電蝕して脆化または
溶解する現象を生じ、ついには電解の続行を不可
能にもする。複極式電極、隔膜の形状としてフイ
ンガー状等のものを使用する場合に比較して平板
状のものを用いる場合にはセルユニツトの厚みが
薄くなると共に一般に積層数も多くなるために特
に問題である。上記の隔膜電解槽においてセルユ
ニツトの数が9ケ以上に多くなるほど、また電流
密度が15A/dm2以上で電圧が高くなるほど漏洩
電流も大きくなり液給排ノズルの電蝕現象も著し
くなる。 本発明者らは隔膜電解槽における液給排ノズル
が特に電蝕によつて脆化および溶解する問題につ
いて種々の検討した結果、該液給排ノズルから漏
洩する電流の一部を補助電極によつて分流するこ
とによつて解決しうることを見出し本発明を完成
したものである。但し陰極室に純水(実質的に電
導性の無い水を含む)を供給する場合には、純水
供給ノズルを通しての漏洩電流は一般に極めて小
さくなるために該ノズルの腐蝕に関しては特に問
題にする必要が無い場合もある。 本発明は電極室に付属する金属製の液給排ノズ
ルが複極式電極と電気的に接続され、該電極を内
蔵するセルユニツトの複数個をフイルタープレス
式に積層して構成した隔膜電解槽を用いて塩化ア
ルカリ水溶液を電解するに際し、陰極室の該液給
排ノズルに電気的に接続して補助電極を設置する
ことを特徴とするノズルの防蝕方法である。 本発明において液給排ノズルに電気的に接続し
て設置する補助電極は、その設置する環境に対し
て著しい腐蝕性ではない金属類であればよく、一
般に液給排ノズルの材質に応じて適宜に選択され
る。特に補助電極としてはノズル材質よりも電気
化学反応が生じ易い(過電圧が小さい)ものが有
利である。例えば陽極室に付属する液給排ノズル
がチタン材で特に電解槽の正側で漏洩電流が流出
する場合には補助電極としてチタン,タンタル,
タングステン等のバルブ金属;白金,パラジウ
ム,イリジウム,ルテニウム,ロジウム等の白金
族金属,白金族金属の酸化物,酸化鉛(PbO2),
磁性酸化鉄,グラフアイト,二酸化マンガン等、
同じく電解槽の負側で漏洩電流が流入する場合に
はチタン,タンタル,白金族金属、金等が好適で
ある。また陰極室に付属する液給排ノズルが鉄類
で電解槽の正側で漏洩電流が流出する場合には補
助電極として鉄類,ニツケル,白金族金属が好適
である。補助電極への漏洩電流の分流により補助
電極の溶解が生ずる場合には、該補助電極はいわ
ゆる犠性電極となる。いずれの場合も補助電極と
して特に白金族金属は補助電極として使用する場
合に消耗が少なく且つ電解停止時にも安定であ
り、したがつて溶液が汚染される恐れもないため
極めて有用である。補助電極を液給排ノズルに設
置する方法は上記した補助電極材を該ノズル内で
特に先端部あるいはノズル近傍に直接または間接
に電気的に接続すればよい。例えば、補助電極を
液給排ノズルに直接メツキして一体化する方法、
別途に補助電極材を被覆したノズルを液給排ノズ
ルに熔接等で接続する方法、補助電極材または補
助電極材を被覆したノズルメツシユ板等を液給排
ノズルにリード線等を用いて電気的に接続する方
法等が採用される。なお補助電極材が液給排ノズ
ルの材質に比べて不活性の場合には、補助電極は
該ノズルより先方に設置して電流が流れ易い状態
に保持することが好ましい。特に電解槽の正側で
陰極室に付属するノズルに対して補助電極の材質
としては、過電圧が比較的小さく消耗も比較的少
ない点からニツケルが好ましい。なお設置する補
助電極として必要な表面積は補助電極内に分流す
べき電流値に応じて決定すればよいが、補助電極
における電流密度が高すぎないように注意が必要
である。 さらに、本発明者らは本発明の液給排ノズルに
種々の材質からなる補助電極を設置する個々の実
施態様について多くの実験を重ねた結果、該液給
排ノズルの電蝕を防止する本発明の効果が漏洩電
流と補助電極との間に下記する特定の関係を採用
することによつて達成しうることを見出した。即
ち、液給排ノズルが陰極室に付属され且つ鉄,ス
テンレススチール,軟鋼,鋼,鋳鉄の鉄類で構成
されている場合には、該液給排ノズルから漏洩流
出する電流IN(アンペア)と該ノズル内溶液電気
抵抗RN(オーム)に対して補助電極を通過する
電流INO(アンペア)がIN―INO<3.0/RN好ま
しくはIN―INO<1.5/RNさらに好ましくはIN
―INO<1.2/RNの関係を満足するように該補助
電極を設置すると好適である。 また上記陰極室の液給排ノズルに電気的に補助
電極を接続して設置すると共に陽極室の液給排ノ
ズルにも同様の補助電極を設置することは最も好
ましい態様である。この場合の液給排ノズルが陽
極室に付属し且つチタン材で構成されている場合
には、該液給排ノズルから漏洩流出する電流IA
(アンペア)と該ノズル内溶液電気抵抗RA(オー
ム)に対して補助電極を通過する電流IAO(アン
ペア)がIA―IAO<10/RA好ましくはIA―IAO
<4/RAさらに好ましくはIA―IAO<3/RA
の関係を満足するように補助電極を設置すると好
適である。また、液給排ノズルが陽極室に付属し
且つチタン材で構成されている場合に、該液給排
ノズルから漏洩流入する電圧IC(アンペア)と該
ノズル内溶液電気抵抗RC(オーム)に対して補助
電極を通過する電流ICO(アンペア)とがIC―
ICO<3/RC好ましくはIC―ICO<1,2/RC
さらに好ましくはIC―ICO<1.0/RCの関係を満
足するように該補助電極を設置すると好適であ
る。 上記した特に好ましい範囲を選択する場合には
電解条件、ノズル内の液組成にかかりなく、また
長期に電解を行つた場合でもノズルの腐蝕を十分
に防ぐことが出来る。いずれの場合についても漏
洩電流は電解槽の末端のセルユニツトで最も大き
くなるために設置する補助電極の材質、設置個所
等を選択する場合は未端のセルユニツトに対して
検討すれば十分である。また、上記の式がIAO,
ICO,INOを0としても成立する様なノズルに関
しては補助電極を設置する必要が無いことは当然
である。一般に液給排ノズルが一定形状で液組成
も一定であれば該ノズル内溶液の電気抵抗
(RA,RCまたはRN)もほぼ一定になる。した
がつて、上記した不等式を満足させるためには液
給排ノズルに接続する配管に抵抗を設けることに
よつて漏洩電流(IA,ICまたはIN)を小さくし
て達成することも出来る。しかしながら、本発明
においては補助電極を設置して材質及び設置場所
を適当に選定してIAO,ICOまたはINOを大きく
することにより配管に大きな電気抵抗を設けるこ
ともなく容易に上記の不等式を満足することが出
来る。即ち、液給排のノズルに接続して例えば配
管を長く細くしたり、または配管中に多孔板等の
滴下器を設けて流通溶液を局部的に遮断する面倒
な操作も不要か補助的に用いるだけでよい。 本発明において液給排ノズル内溶液の電気抵抗
Rと液給排ノズルを通じて漏洩する電流Iとは下
記の方法によつて求められる。即ち、Rはノズル
内溶液の比抵抗とノズル内溶液の形状(ノズル内
での溶液の充満状態)とからオームの法則を用い
て計算する。この場合に溶液の比抵抗は文献ある
いは通常の測定方法により求めうる。またノズル
内溶液の状態が変動する場合には、ノズル内溶液
の電気抵抗のうち最も大きな値を採ればよい。さ
らにRは電解中におけるノズル内溶液の電圧降下
の測定から推定してもよい。他方、Iは電解中に
おける分岐管内の給排液中の2点間の電圧降下を
測定し、該2点間における溶液の幾何学的寸法と
比抵抗から求めた電気抵抗値を用いて計算する。
上記の電圧降下を測定するに用いる電極として陽
極室に付属する液給排ノズルの場合には甘汞電
極,銀,塩化銀電極等の可逆電極、または陰極室
に付属する液給排ノズルの場合には酸化水銀電極
等の可逆電極を用いればよい。また白金等の不溶
性の電極で代用してもよい。補助電極内を流れる
電流は液給排ノズルと該補助電極との間に電流計
を設置して求められる。 本発明の電解槽に用いられる隔膜としては、中
性膜,イオン交換膜のいずれでもよく、その1以
上を複極式電極と交互に積層して一般に2室また
は3室のセルユニツトが構成される。本発明はセ
ルユニツトの複数個からなる隔膜電解槽の2槽以
上を電気的に直列および/または並列に適宜組合
せて構成した場合にも有効に適用される。複極式
電極としては、例えば陰・陽極室の隔壁にチタン
―鉄製板を用い、該隔壁と電極とをリブまたはネ
ジ機構によつて機械的かつ電気的に接続される。
電極は従来から公知のもので腐蝕性環境に耐えて
塩素過電圧または水素過電圧が十分に低いもので
あればよい。例えば陽極としては一般にチタン材
を基材とし白金―イリジウムあるいはチタン―ル
テニウム混合酸化物を被覆したもので多孔性のも
のが好適に用いられる。また、陰極としては同じ
く鉄,軟鋼,ステンレススチール,鋳鉄など鉄
類,ニツケルメツキした鉄類、ニツケルからなる
多孔性のものが好適である。 本発明を更に具体的に説明するため、以下実施
例を挙げて説明するが本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。 実施例 1 陽極はルテニウムとチタンの混合酸化物を被覆
したチタンのラス材、陰極は軟鋼のラス材からな
る複極式電極を有し、本体は軟鋼製で陽極室内部
はチタンライニングを施した通電面積30dm2(巾
50cm,高さ60cm)のセルユニツトを用いた。 上記のセルユニツト49対を陽イオン交換膜
Nafion315(デユポン社製)50枚と交互にフイル
タープレス式に積層し、両端部には陽極室と陰極
室とのみなるセルユニツトを設けて電解槽を構成
した。なお、セルユニツトの厚みは70mm、陽極室
内および陰極室内の厚みはそれぞれ30mm、また
陰・陽極間の距離は3mmである。 上記の電解槽において陽極室上部(気相部)に
は塩素ガス抜き用のチタン製ノズル、陽極室側面
(液相部)には塩水供給用および塩水出口用の各
チタン製ノズルが陽極と電気的に接続しているチ
タンライニングへ熔接によつて取り付けられてい
る。なお、上記の塩水供給用ノズルは内径10.5
mm、長さ18cm、塩水出口用ノズルは内径20mm、長
さ18cmであり、各ノズルの長さは陽極室枠を貫通
している同一内径の孔も含めたもので該孔の内面
は全てチタンライニングが施されている。陰極室
上部の気相部には水素ガス抜き用、また陰極室側
面の液相部には苛性ソーダ水溶液供給用及び出口
用の軟鋼ノズルが軟鋼製のセルユニツト枠に溶接
により取りつけられている。供給用ノズルは内径
11.1mm,長さ12.5cm,出口用ノズルは内径12.7mm,
長さ12cmであつた。各ノズルの長さは陰極室枠を
貫通している同一内径の孔も含めたものである。 また、塩水の供給は塩水供給槽から各セルユニ
ツトに共通で電解槽と平行に設けられた内径7.7
cmの母管および該母管と各セルユニツトを連絡す
る内径10mm,長さ85cmの分岐管より行つた。各ユ
ニツトセルの出口塩水は内径19mm、長さ85cmの分
岐管および内径10.2cmの母管を用いて集液タンク
に集めた。 他方、陰極室における苛性ソーダ水溶液の供給
は苛性ソーダ水溶液供給槽から各ユニツトセルに
共通で電解槽と平行に設けられた内径5.1cmの母
管と該母管と各セルユニツトを連絡する内径8.5
mm、長さ1mの分岐管より行つた。また苛性ソー
ダ水溶液の取出しは同様に内径11mm、長さ1.1m
の分岐管および内径2.55cmの母管を用いて集液タ
ンクに集めた。なお、上記の分岐管および母管は
いずれも耐熱塩ビ又はフツ素樹脂製である。 本実施例において陽極室に付属する塩水供給ノ
ズルのうち電解槽の正側で漏洩電流が該ノズル内
を流出するものについては、ノズル内面の先端部
から約2cmの範囲に厚さ、約30μmの白金メツキ
を一部施した。また陽極室に付属する塩水出口ノ
ズルのうち電解槽の正側で漏洩電流が該ノズル内
を流出するものについては、ノズル内面の先端部
から約2cmの範囲に塩化ルテニウムと塩化チタニ
ウム混合を塗布し、電気炉にて加熱処理して、ル
テニウムとチタンの混合酸化物の被覆を形成させ
た。他方、陽極室に付属する塩水供給ノズルおよ
び塩水出口ノズルのうち電解槽の負側で該ノズル
内に漏洩電流が流入するものについては、それぞ
れ分岐管内でノズル先端から5cmの位置に白金メ
ツキを施したチタン製メツシユの円板状物をノズ
ルとチタンのリード線で電気的に接続して設置し
た。さらにまた陰極室に付属する苛性ソーダ水溶
液供給ノズルおよび苛性ソーダ水溶液出口ノズル
のうち電解槽の正側で該ノズル内を漏洩電流が流
出するものについては、ノズル先端より5cmの分
岐管内の位置に白金メツキを施したチタンメツシ
ユの円板状物を設置し、ノズルとチタンメツシユ
を軟鋼リード線とチタンリード線をノズルの外部
で結びつけることにより電気的に接続した。 上記の電解槽を用いて電流密度45A/dm2、温
度約80℃の条件で食塩水の電解を行つた。陽極室
には0.08N―HClを含む5.3Nの食塩水(約67℃)
を分解率が13%となるように供給した。また陰極
室には14.6%の苛性ソーダ水溶液(約35℃)を供
給し、約20%の苛性ソーダ水溶液を取得した。苛
性ソーダ取得の電流効率は約80%であつた。な
お、電解槽両端の陰・陽極にかかる電圧は約
220Vであつた。6ケ月間の通電を行つた後、各
ノズルの腐食状況を調べた結果、問題となるよう
な腐食は全く認められなかつた。 なお、第1表に各ノズル内溶液の電気抵抗(計
算値)と電解槽両端部のセルユニツトにおける各
ノズルからの漏洩電流値および補助電極を流れる
電流の測定値を示した。なお、上記の漏洩電流は
分岐管内の溶液中における電圧降下の測定結果か
ら求め、また補助電極を流れる電流は補助電極と
ノズルを電気的に接続しているリード線中に電流
計を設置して求めた。
【表】 比較例 1 実施例1において、苛性ソーダ水溶液の取出口
ノズルに付属する補助電極をノズル先端より0.5
cmの位置に設置した場合と上記の全ての補助電極
を全く用いない場合とについて、その他の条件は
全く同様にしてそれぞれ20日間の電解を実施し
た。その結果、前者の場合には苛性ソーダ水溶液
の取出口ノズルで電解槽正側の端に近いセルユニ
ツトに付属するものに腐食が認められた。なお、
電解槽正側の未端のセルユニツトにおける苛性ソ
ーダ水溶液の取出口ノズルからの漏洩電流は
0.80Aで、補助電極を流れる電流は0.30Aであつ
た。また後者の場合には電解槽正負側の両端に近
いセルユニツトの塩水供給出口ノズル及び電槽の
正の端附近のセルユニツトにおける苛性ソーダ水
溶液の供給ノズルおよび取出口ノズルともに著し
い腐食が認められた。この場合電解槽の両端部の
電極室における各ノズルからの漏洩電流の値は第
1表に示すものとほぼ同じであつた。 実施例 2 実施例1において苛性ソーダ水溶液の供給ノズ
ルに設置した金属メツシユの代りにニツケルメツ
シユを同様の位置に設置して同様に6ケ月電解を
行つた。その結果、ノズルには腐食は認められな
かつた。この場合に電解槽の正側末端のセルユニ
ツトにおけるノズルを通じて漏洩流出する電流は
0.27Aで、ニツケル補助電極内を流れる電流は
0.25Aであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図はセルユニツトの概念を示す斜視図であ
る。第2図はセルユニツトの陰極室液排出ノズル
付近の説明図である。 図中、1はセルユニツト枠、2は電極、3は隔
壁、4及び7は液供給ノズル、5及び8は液排出
ノズル、6及び9はガス排出ノズル、12はフレ
キシブルホースよりなる枝管、13は母管を夫々
表す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 電極室に付属する金属製の液給排ノズルが複
    極式電極と電気的に接続され、該電極を内蔵する
    セルユニツトの複数個をフイルタープレス式に積
    層して構成した隔膜電解槽を用いて塩化アルカリ
    水溶液を電解するに際し、陰極室の該液給排ノズ
    ルに電気的に接続して補助電極を設置することを
    特徴とするノズルの防蝕方法。 2 補助電極が白金族金属である特許請求の範囲
    第1項記載の防蝕方法。 3 液給排ノズルから漏洩電流が流出するセルユ
    ニツトにあつて、補助電極がニツケルである特許
    請求の範囲第1項の防蝕方法。 4 陰極室の液給排ノズルから漏洩流出する電流
    IN(アンペア)と該ノズル内溶液電気抵抗RN(オ
    ーム)とに対して、補助電極を通過する電流
    INO(アンペア)がIN―INO<3.0/RNの関係を
    満足するように補助電極を設置する特許請求の範
    囲第1項記載の防蝕方法。 5 液給排ノズルが鉄類からなる特許請求の範囲
    第1項記載の防蝕方法。
JP60055964A 1985-03-22 1985-03-22 ノズルの防蝕方法 Granted JPS60215782A (ja)

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