JPH0248661Y2 - - Google Patents

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JPH0248661Y2
JPH0248661Y2 JP19335884U JP19335884U JPH0248661Y2 JP H0248661 Y2 JPH0248661 Y2 JP H0248661Y2 JP 19335884 U JP19335884 U JP 19335884U JP 19335884 U JP19335884 U JP 19335884U JP H0248661 Y2 JPH0248661 Y2 JP H0248661Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、冷媒の気化潜熱を利用した内燃機
関の沸騰冷却装置に関する。
(従来の技術) エンジンウオータジヤケツトとラジエータとの
間で冷却水を循環させる水冷冷却装置は、ラジエ
ータの能率及び寸法上の制限並びに水の熱容量の
関係上、要求放熱量を満足させるためには大量の
冷却水を循環させる必要があり、このためにウオ
ータポンプが大きな駆動損失になつており、また
エンジン運転条件に応じて冷却水を適温に可変制
御するのは困難である。
そこで、冷却水の気化潜熱を利用して少量の冷
却水循環量でエンジン冷却を行なえるようにした
冷却装置が提案されている。これは、ウオータジ
ヤケツトに貯溜した冷却水(液相冷媒)をエンジ
ン発生熱で沸騰させ、この発生蒸気を放熱器(コ
ンデンサ)で凝縮液化してウオータジヤケツトに
戻すというサイクルで冷却を行なうものである
(実開昭57−18714号、特願昭58−145467号等)。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、このような冷却装置にあつては、ウ
オータジヤケツト内の冷媒液面を適正レベルに保
つように液面センサを取付けているが、ウオータ
ジヤケツト内の冷媒が沸騰している状態では、そ
の沸騰により液面が激しく波打つようになるた
め、正確な検出値が得にくく、その検出値に基づ
く液面制御に狂いを生じやすいということがあつ
た。このため、ウオータジヤケツト内の液面を適
正レベルに保つことが難しく、良好な冷却状態が
得られなくなつてしまうという問題があつた。
また、このよな冷却装置では、ウオータジヤケ
ツトで沸騰した蒸気が凝縮により生じる圧力差に
よつてコンデンサへと流れ込むのであるが、コン
デンサ内での蒸気の流速は極めて遅く、このため
蒸気とコンデンサのコア内壁との接触が不十分
で、期待した程には良好な放熱、凝縮作用が得ら
れないということがあつた。したがつて、コンデ
ンサの能力が充分に発揮されておらず、その分容
量の大きいコンデンサを用いなければならないと
いう問題があつた。
(問題点を解決するための手段) この考案は、大部分を液相冷媒で満たしたエン
ジンウオータジヤケツトと内部を気相状に保つた
コンデンサとを、上部の冷媒蒸気を流す蒸気通路
とコンデンサからの液化冷媒を供給ポンプを介し
て戻す冷媒通路とで連通して冷媒が循環する閉回
路を形成し、コンデンサに強制冷却風を供給する
冷却フアンを設けた内燃機関の沸騰冷却装置にお
いて、前記ウオータジヤケツトの所定液面レベル
にオーバーフロー通路を開口し、このオーバーフ
ロー通路の途中に気液分離装置を設置、この気液
分離装置の下部を前記供給ポンプの上流側に接続
する一方、前記蒸気通路の途中にエゼクタを設置
し、このエゼクタのノズルの周室に前記気液分離
装置の上部を接続する。
(作用) したがつて、冷却運転時にはウオータジヤケツ
ト内の液相冷媒がオーバーフロー状態となるた
め、沸騰により波打つていてもその冷媒液面は常
に適正レベルに保たれる。
また、エゼクタによりコンデンサ内での蒸気の
流速が高められるため、コンデンサによる十分な
放熱、凝縮作用が得られる。
さらには、ウオータジヤケツト内の蒸気が液相
冷媒とともにオーバーフロー通路に流入しても、
この蒸気は気液分離装置を介してエゼクタにより
吸引され、コンデンサへと送られるため、供給ポ
ンプ側に入り込むようなことはない。
(実施例) 図はこの考案に係る沸騰冷却装置の一実施例を
示すもので、まず基本的構造を説明すると、1は
エンジン(本体)、2は大部分が水等の液相冷媒
で満たされるウオータジヤケツト、3はウオータ
ジヤケツト2からの冷媒蒸気を冷却液化するコン
デンサ、4はコンデンサ3からの液化冷媒を貯溜
するロワタンク、5はロワタンク4の貯溜冷媒を
ウオータジヤケツト2へと戻す供給ポンプ、6は
コンデンサ3に強制冷却風を供給する冷却フアン
である。
ウオータジヤケツト2はエンジン1のシリンダ
及び燃焼室を包囲するようにシリンダブロツク1
a及びシリンダヘツド1bにかけて形成され、そ
の内部には所定量の液相冷媒が封入されている。
ウオータジヤケツト2の上方部分は冷媒蒸気が充
満する気相空間になつており、多気筒エンジンで
は前記気相空間は各気筒部間で相互に連通され
る。
ウオータジヤケツト2は、その気相空間に面し
て接続した蒸気通路7を介してコンデンサ入口部
に連通している。
コンデンサ3のロワタンク4は、冷媒通路8を
介してウオータジヤケツト2に連通し、ウオータ
ジヤケツト2とコンデンサ3との間で冷媒が循環
する閉回路を形成する。
コンデンサ3は自動車の場合走行風が流通する
位置に設けられ、冷却フアン6はその前面または
背面側に位置してコンデンサ3に強制冷却風を供
給する。供給ポンプ5は冷媒通路8の途中に位置
し、ロワタンク4に溜つた液相冷媒をウオータジ
ヤケツト2へと圧送する。
10は上記供給ポンプ5並びに冷却フアン6の
作動を司る制御回路であり、蒸気通路7に設けら
れた温度センサ12及びエンジン運転状態を検出
するその他の手段(図示せず)とともに制御系統
を形成している。
供給ポンプ5は制御回路10からの信号によ
り、冷却運転中は常時駆動される(後述する)。
温度センサ12は、冷媒の温度または圧力から
エンジン温度を検出し、エンジン温度に応じた出
力を実温度信号として制御回路10に付与する。
制御回路10はこの温度センサ12からの実温
度の検出値とともにエンジン回転、燃料供給量等
の周知のセンサ類を介して検出してエンジンの運
転状態を判別し、前記実温度との比較に基づいて
そのときの運転状態に応じた所定のエンジン温度
になるように冷却フアン6の作動または停止を制
御する。
エンジン運転状態と制御温度値との関係は、こ
れをエンジンの仕様や目的、用途に応じて自由に
設定できることは言うまでもないが、一般に自動
車用エンジンでは市街地走行時のように負荷また
は回転速度が低い運転域では比較的高温に保ち、
高速高負荷域では温度が低下するように図る。
上記構成に基づく冷却系統としての基本的な作
用について説明すると、ウオータジヤケツト2内
の液相冷媒は、エンジン燃焼熱をうけて加熱され
ると、そのときの系内の圧力に応じた沸点に達し
たところで沸騰を開始し、気化潜熱を奪つて蒸発
気化する。
このとき、冷媒はエンジン1の高温部ほど盛ん
に沸騰して気化潜熱相当分の冷却を行なうことに
なるので、燃焼室やシリンダ壁はほぼ均一の温度
に保たれる。このことから、異常燃焼等の不都合
を生じない限界温度の近くにまで燃焼室全体の温
度を高めることが可能になる。
上記沸騰冷却作用の結果発生した冷媒蒸気は蒸
気通路7を介してウオータジヤケツト2の気相空
間からコンデンサ3へと流れ、コンデンサ3での
外気との熱交換により冷却されて凝縮液化し、逐
次ロワタンク4に貯溜される。
この場合、コンデンサ3の内部は気相になつて
おり、高温の冷媒蒸気がコンデンサ3を構成する
金属面との間の良好な熱伝達状態の下に温度差の
大きい外気で冷されることになるため、液相で放
熱する場合よりも大幅に放熱効率が高められる。
コンデンサ3で液化しロワタンク4に貯溜され
た冷媒は、供給ポンプ5より再びウオータジヤケ
ツト2へと戻されるのであり、以上の繰り返しに
より沸騰冷却が続けられる。
冷媒の気化潜熱は極めて大きく、またコンデン
サ3での高い放熱、凝縮作用が得られることか
ら、少量の冷媒でエンジンを効率良く冷却するこ
とができ、その冷却温度を運転条件に応じて応答
良く制御することが可能となる。
そして、このような沸騰冷却装置において、ウ
オータジヤケツト2内の冷媒の液面(図中A)が
適正レベルとなる位置に、ウオータジヤケツト2
の側面を貫通して開口するオーバーフロー通路1
3が形成される。
このオーバーフロー通路13は、開口部に所定
口径のオリフイス14が介装されると共に、その
途中に開口部と同レベルで気液分離装置15が設
置される。
この気液分離装置15は、所定の容器16の入
口部にバツフル板17を備えたもので、気体と液
体とを分離する。
そして、この気液分離装置15の下部が供給ポ
ンプ5の上流側のロワタンク4に接続される。
一方、蒸気通路7の途中にポンプの一種である
エゼクタ18が設置される。
このエゼクタ18は、ノズル19と、ノズル1
9の回りの周室20と、ノズル19の後流側のデ
イフユーザ21とからなり、圧力差によつて上流
側の流体(蒸気)をノズル19からデイフユーザ
21に向けて噴出すると共に、周室20側からの
流体(蒸気)をデイフユーザ21側に吸出するよ
うになつている。
そして、この周室20に前記気液分離装置15
の上部が接続される。
なお、供給ポンプ5は、前述したが制御回路1
0により冷却運転中常時駆動されるようになつて
いる。
このような構成により、ウオータジヤケツト2
内で沸騰蒸発した冷媒蒸気は、蒸気通路7を介し
てコンデンサ3に流入し、ここで冷却液化された
後ロワタンク4へと落下するが、このロワタンク
4側の液化冷媒は、常時駆動される供給ポンプ5
によりウオータジヤケツト2へと戻される。この
ため、冷媒の蒸発によつてウオータジヤケツト2
内の冷媒液面が下がるようなことはない。
この場合、供給ポンプ5が常時駆動されること
で、ウオータジヤケツト2内の冷媒量が増加する
ようになるが、この増加分はウオータジヤケツト
2側面のオーバーフロー通路13に流出し、気液
分離装置15を介してロワタンク4へと戻され
る。このため、ウオータジヤケツト2内の冷媒液
面がオーバーフロー通路13以上に上昇すること
もない。
これにより、ウオータジヤケツト2内の冷媒が
盛んに沸騰し液面が波打つていても、常に冷媒液
面は適正レベルに保たれるのであり、したがつて
液面制御に狂いを生じるようなことはなく、冷媒
の良好な沸騰、蒸発作用を維持することができ
る。
一方、蒸気通路7にエゼクタ18を設置したた
め、ウオータジヤケツト2からの冷媒蒸気はエゼ
クタ18を通る際、コンデンサ3側との圧力差に
よつてノズル19から勢いよく噴出され、そのま
まコンデンサ3に流入するようになる。
このため、コンデンサ3内での蒸気の流速が高
められ、蒸気とコンデンサ3のコア内壁との衝
突、接触が活発し、コンデンサ3による放熱、凝
縮作用が著しく促進される。したがつて、コンデ
ンサ3の能力が充分に高められ、コンデンサ3の
小型化を図ることができる。
また、オーバーフロー通路13を形成したこと
で、ウオータジヤケツト2内の蒸気が液相冷媒と
ともにオーバーフロー通路13に入り込むように
なるが、この蒸気は途中の気液分離装置15によ
つて液相冷媒から分離されると共に、気液分離装
置15の上部がエゼクタ18のノズル周室20に
接続されているため、エゼクタ18の作用によつ
て吸引され、コンデンサ3へと流入するようにな
る。
このため、蒸気がロワタンク4側の液相冷媒中
に入り込んで供給ポンプ5の作動に不具合を起こ
すことはなく、供給ポンプ5の安定した作動を保
つことができ、冷媒の良好な循環状態を維持する
ことができる。
このようにして、沸騰冷却による各部での優れ
た作用が得られ、この結果冷却性能の大幅な向上
が図れるのである。
なお、オーバーフロー通路13の開口部にオリ
フイス14を設けたため、その流路抵抗によつて
気液分離装置15側の圧力は相対的に低くなり、
したがつてエゼクタ18および気液分離装置15
の良好な機能が保たれる。
(考案の効果) 以上のように本考案によれば、ウオータジヤケ
ツトにオーバーフロー通路を形成し、蒸気通路に
エゼクタを設置し、かつオーバーフロー通路に入
つた蒸気は気液分離装置からエゼクタによつて吸
引するようにしたので、蒸気が液相冷媒中に入り
込むことはなく、供給ポンプの安定した作動を維
持しながらウオータジヤケツト内の冷媒液面を適
正レベルに保つて冷媒の良好な沸騰、蒸発作用を
確保できると共に、コンデンサ内での蒸気の流速
を高めてコンデンサによる放熱、凝縮作用を大き
く促進でき、冷却性能の大幅な向上を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の実施例を示す構成図である。 2……ウオータジヤケツト、3……コンデン
サ、5……供給ポンプ、6……冷却フアン、7…
…蒸気通路、8……冷媒通路、10……制御回
路、13……オーバーフロー通路、15……気液
分離装置、18……エゼクタ、20……周室。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 大部分を液相冷媒で満たしたエンジンウオータ
    ジヤケツトと内部を気相状に保つたコンデンサと
    を、上部の冷媒蒸気を流す蒸気通路とコンデンサ
    からの液化冷媒を供給ポンプを介して戻す冷媒通
    路とで連通して冷媒が循環する閉回路を形成し、
    コンデンサに強制冷却風を供給する冷却フアンを
    設けた内燃機関の沸騰冷却装置において、前記ウ
    オータジヤケツトの所定液面レベルにオーバーフ
    ロー通路を開口し、このオーバーフロー通路の途
    中に気液分離装置を設置し、この気液分離装置の
    下部を前記供給ポンプの上流側に接続する一方、
    前記蒸気通路の途中にエゼクタを設置し、このエ
    ゼクタのノズルの周室に前記気液分離装置の上部
    を接続したことを特徴とする内燃機関の沸騰冷却
    装置。
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