JPH0247034Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は机、テーブル等の置き台に起立させる
収納用箱体、額、カレンダー等の紙製立置物の起
立支持構造に関する。

（従来技術とその問題点） 従来、銀行、商店等の宣伝用品として種々のプ
ラスチツク成形体が提案されているが、小ロツト
ではコスト高となる。また、かかる用品は一般に
使い捨てであるため、プラスチツク製品公害の対
象となりやすい。したがつて、宣伝用品として
は、使い捨てに適するように、紙製品であるのが
好ましく、また、コスト安となる利点を有する。

そこで、種々の紙製品が宣伝用品として提案さ
れ、汎用されているが、宣伝効果を高め、使用勝
手を向上させるには机、テーブル等の置き台に立
て置く形態でなくてはならない。しかしながら、
かかる紙製品はその自重が軽いため、一般に立て
置き形態では起立安定性が充分でなく、通常、背
面に直角に支持片を突出させる形態が広く利用さ
れているが、かかる支持片にて紙製品に背面を支
持して起立性を保持するにはかなりの紙厚を必要
とし、薄紙をもつて製造される紙製品の起立支持
構造としは採用出来ないと言う欠点がある。

（考案の課題） 本考案は、かかる現状に鑑み、立置物本体背面
から直角に支持片を突出させる起立支持構造に代
え、比較的紙厚の薄い紙製品にも適用できる起立
支持構造を提供しようとするものである。

（本考案の要旨） 本考案は、机、テーブル等の置き台に起立させ
る収納用箱体、額、カレンダー等の紙製立置物に
おいて、特に、上部折り込み片と下部折り込み片
とを有し、上下開放口を封じるようになつたメモ
用紙、カードあるいは本等の紙製収納箱であつて
は、上部折り込み片を利用して該立置物体の本体
背面を立辺とし、該背面から後下方に延びる支持
傾斜面２１と該支持傾斜面２１下端より立置物の
底面に水平に延びる設置面２２とからなる支持片
２を構成して断面略三角形様の起立構造を形成す
れば、該支持傾斜面２１の両縁部を円弧状に折り
込めると、支持傾斜面２１の補強リブ２３，２３
を形成してしつかりとした強度の起立支持構造が
形成されることを見出し、完成されたものであ
る。

本考案は紙製収納箱の上部折り込み片の有効利
用に着目して完成されたものであるが、要するに
第１図ａ〜ｂに示すように、かかる収納箱に限ら
ず、全ての紙製立置物１の本体背面１１にかかる
背面１１を立辺とし、他の二辺を支持傾斜面２１
と設置面２２とする断面略三角形様の起立支持構
造を形成し、その支持傾斜面２１の両縁部を円弧
状に内方または外方に折り込む形態を要旨とする
もので、かかる形態を収納箱以外の立置物に適用
するときは上記態様の、即ち、支持傾斜面２１と
設置面２２とからなる支持片２を立置物１の背面
に接着剤等を介して接着するようにするとよい。

以下、本考案に係る起立支持構造の構成を添付
図面に示すメモ収納箱に適用した場合に基いて説
明する。

（実施例） 第２図ａ〜ｅは本考案にかかる起立支持構造を
有するメモ用紙収納箱１の組み立て順序を示す工
程図であり、上部折り込み片２と下部折り込み片
３とを有し、上下開放口１２，１２を封じるよう
になつたメモ用紙収納箱１にあつては、 該紙製収納箱１の上部折り込み片２と下部折り
込み片３との折り込み方向を相互に逆方向とする
とともに、収納箱１の胴部１１の先端を両側から
前面に渡つて切り欠きやや短くしてメモ用紙等の
収納物４の先端が上部開放口１１から突出するよ
うに形成する一方、前記上部折り込み片２を構成
する切り欠き残部２１ａと上端片２１ｂに続く差
し込み舌片２３との間に前記胴部１１の前面下方
に至るところまで延びる前掛け状の繋ぎ面２１ｃ
および設置面２２を形成し、上部開放口１２から
突出する収納物４の先端を覆い包むようにすると
ともに、該前掛け面の設置面２２と繋ぎ面２１ｃ
間に横断折曲線２４を、該横断折曲線２４から切
り欠き残部折曲線２５にいたる両縁部に渡つて円
弧状内方折曲線２６，２６を入れ、前記差し込み
舌片２３を下部折り込み片３の差し込み舌片（図
示せず）と同様に差し込むとともに前記円弧状内
方折曲線２６，２６を内方に折り曲げて切り欠き
残部２１ａ、上端片２１ｂおよび繋ぎ面２１ｃか
らなる支持傾斜面２１の両縁部に円弧状の湾曲し
た補強リブ２７，２７を形成し、通常、横断折曲
線にて折れ曲がる支持傾斜面２１をやや湾曲して
緊張させ、収納箱１の背面に前掛け面下部を設置
面２２とする起立構造を形成する。

なお、図面では胴部１１の前面下方には上部折
り込み片２の先端差し込み舌片２３を係止する切
り込み１４が、また、胴部１１の上部右端に切り
込みを入れ、内方に折り込んで筆立て枠１５を形
成するようにしている。さらに、胴部１１の上部
背面に切り込みを入れ、上部開放口１２に突出す
る舌片１６を形成し、胴部１１に収納されるメモ
用紙４が少なくなつた時、前方に押出して整頓で
きるようになつている。

（本考案の作用効果） 以上の説明で明らかなように、本考案によれ
ば、紙製立置物１の本体背面１１にかかる背面１
１を立辺とし、他の二辺を支持傾斜面２１と設置
面２２とする断面略三角形様の起立支持構造を形
成し、その支持傾斜面２１の両縁部を円弧状に内
方または外方に折り込んで補強リブ２７，２７を
形成するので、例え紙厚が薄くても強度的にしつ
かりとした起立支持構造が形成されることにな
る。また、いわゆる上部折り込み片２および下部
折り込み片３を有する収納箱においては、上部折
り込み片２を利用して起立支持構造を形成できる
ので、極めて実用的である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ〜ｂは本考案に係る起立支持構造の組
み立て工程を示す斜視図、第２図ａ〜ｅは本考案
に係る起立支持構造を収納箱に適用した場合の組
み立て工程を示す斜視図、第３図は第２図に示す
収納箱の変形例を示す斜視図である。 １……立置物（収納箱）、２……支持片、２１
……支持傾斜面、２２……設置面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 机、テーブル等の置き台に起立させる収納用箱
   体、額、カレンダー等の紙製立置物において、 該立置物１の本体背面１１を立辺とし、該背面
   １１から後下方に延びる支持傾斜面２１と該支持
   傾斜面２１下端より立置物１の底面に水平に延び
   る設置面２２とからなる支持片２とで断面略三角
   形様の起立構造を構成するとともに、該支持傾斜
   面２１の両縁部に円弧状の折曲線２６，２６を形
   成し、該折曲線２６，２６を介して支持傾斜面２
   １の両縁部を内方または外方に折り込み、支持傾
   斜面２１の補強リブ２７，２７を形成するように
   してなることを特徴とする起立支持構造。