JPH0246776Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は比較的大きな水圧を受ける排水栓の改
良に関するものである。

（従来の技術） 大きな浴槽やプールでは水圧がかかり排水口金
具に食込んでいる排水栓をあけるため大きな力を
必要とする。これに対し従来は栓本体の中心に小
蓋を設け、まず小蓋を引いて開き、次に小蓋と係
合している外輪部を引き上げて開栓を行なう構造
を有するものが一般的である。しかしこうした従
来の構造では、排水口金具に食込気味に嵌合して
いる排水栓を引き上げる力を軽減することはでき
ない。

（技術的課題） そこで本考案は排水栓本体の下部に開栓レバー
を設け、それをチエンを利用して操作することに
より栓本体と排水口金具との食込みをてこ作用に
より外し、楽に開栓をすることができるようにし
た排水栓を提供するものである。

（技術的手段） 前記目的を達する本考案は、栓本体１に、その
下部に配置されるレバー支持具２の軸部３を上下
動可能に嵌挿する孔４を設け、孔４の周囲に凹設
した凹部５に嵌まり、かつチエン６を接続した共
栓７を前記軸部３に取付け、レバー支持具２に開
栓レバー８を揺動自在に軸支するとともに、開栓
レバー８の先端に、一つは排水口金具の段部９に
当り、他の一つは栓本体１の下面周縁に当る突起
１０，１１を設けて成る排水栓である。

（考案の作用） 本考案の排水栓は、下部に開栓レバー８を有
し、それを排水栓本体１に上下動可能に設けたレ
バー支持具２に軸支しているので、該支持具２に
接続したチエン６を引く操作により開栓レバー８
を動かし、その先端突部１０，１１で排水口金具
の段部９と栓本体下面間をてこ作用によつてこじ
り、栓本体１の食込みを外す。またレバー支持具
２と一体の共栓７は栓本体上面の凹部５に嵌まる
ので邪魔になるものがなく、かつ不用意に手足を
触れても異常は来さない。

（実施例） 以下実施例について説明すると、円形の栓本体
１は中心にレバー支持具２の軸部３を緩く嵌める
孔４を有し、上面に孔４と同心の凹部５が形成し
てありそこに嵌合した小径の共栓７は、その下面
ねじ穴７ａに前記軸部３をねじ込むことによつて
レバー支持具２と一体に上下動する。７ｂは共栓
７の上面に突設した有孔突起で、チエン６を接続
する。

しかしてレバー支持具２には、栓本体１の直径
方向に延びた一対の開栓レバー８，８が中途で軸
１２によつて揺動自在に軸支してあり、各レバー
８，８は内方端に重り１３，１３を有する。この
重り１３はレバー８の外方を上げるもので、レバ
ーの内方端側を重く或いは長く形成すれば特に取
付けの必要はない。レバー８は先端に上下各１個
の突起１０，１１を有し、上部のもの１１は下部
のもの１０より内側に位置し、外側へ回動できる
ようになつている。この上部突起１１を有効に受
けとめるため栓本体１の下面周縁には傾斜受面１
４が形成してあり、この受面１４の傾斜が緩けれ
ばこじり力は強くなるがこじりにより持上がる量
は少なくなる。

９は下部突起１０が当る排水口金具１５の段
部、１６は該金具１５のテーパ内周面、１７は栓
本体のテーパ外周面である。なお、排水栓本体１
の形状等は円形に限られず、また開栓レバー８の
数も２個に限定されない。第３図は１個の開栓レ
バー８を有する例で、上部突起１１を第１図の場
合より内方に配置して栓本体１の押上げ量は大き
くとつており、また重りは設けていない。

（考案の効果） 本考案は以上の如く構成されているので、チエ
ン６を引くとそれが接続された共栓７、それと一
体のレバー支持具２が第１図、第４図鎖線図示の
如く持上がり、開栓レバー８は上部突起１１が下
部突起１０を支点として上外方へせり上がり、栓
本体１１の下面を押し上げるので、栓本体１が排
水口金具１５に食込んでいてもてこ作用により容
易に開栓することができ、その後はチエン６を楽
に引上げることができる効果があり、また栓本体
１には開栓レバー８とチエン６を接続する共栓７
を嵌める凹部５が設けてあるため邪魔にならず手
足が触れても栓本体１が動くおそれはない等実用
上顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る排水栓の実施例を示すもの
で第１図は取付状態の断面図、第２図は下面図、
第３図は変形例の断面説明図である。 １……栓本体、２……レバー支持具、３……軸
部、４……孔、５……凹部、６……チエン、７…
…共栓、８……開栓レバー、９……段部、１０，
１１……突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 栓本体１に、その下部に配置されるレバー支持
   具２の軸部３を上下動可能に嵌挿する孔４を設
   け、孔４の周囲に凹設した凹部５に嵌まり、かつ
   チエン６を接続した共栓７を前記軸部３に取付
   け、レバー支持具２に開栓レバー８を揺動自在に
   軸支するとともに、開栓レバー８の先端に、一つ
   は排水口金具の段部９に当り、他の一つは栓本体
   １の下面周縁に当る突起１０，１１を設けて成る
   排水栓。