JPH0245811B2 - Roodoseruhakari - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ロードセル秤に関するものである。

一般にロードセル秤は計量器であることから検
定制度のある国においては検定後にロードセルと
Ａ／Ｄ変換コンバータとをシールすることがあ
る。このようなシールの手段として金属箱内等に
封印して封入してしまうことが行なわれる。

一方、国によつてはロードセル秤を強い電磁界
中に置き、その場合でも誤動作が生じないように
することが義務づけられている。このような場
合、前述の検定後に封印する金属箱を設けたもの
においては、金属箱自体が電磁シールド作用を示
すため、その特性がよい筈である。しかしなが
ら、ロードセルには皿受フレームが連結されてお
り、ロードセルが金属箱内に存しても皿受フレー
ムは外部に露出してアンテナとして作用してしま
うものである。そして、ロードセル自体も金属で
あるため、そのロードセルに大きな高周波電圧が
誘起され、ロードセルから高周波エネルギーが再
輻射される。このとき、ロードセルの近くにＡ／
Ｄ変換回路があるのが一般的であるため、この幅
射エネルギーを受けて誤動作する。すなわち、
Ａ／Ｄ変換回路にはロードセルの正規の信号を増
幅するための高増幅率の増幅器があり、μVオー
ダの信号を増幅しているものであるが、この状態
で高周波等の外部エネルギーが加えられると増幅
器に使用されている半導体の整流作用により直流
が発生し、この直流分がロードセルの信号に重畳
してしまうために誤動作するものである。

また、Ａ／Ｄ変換回路の出力側においては、次
段の各回路に接続線により接続されているもので
あるが、その接続線がアンテナになつてＡ／Ｄ変
換回路に出力側から高周波エネルギーを与え、こ
れにより、誤つた動作を行なわせるおそれもある
ものである。

本発明は、このような点に鑑みなされたもの
で、強い電磁界中においてＡ／Ｄ変換回路に対す
る出力側からの悪影響がないようにしたロードセ
ル秤を得ることを目的とする。

本発明は、Ａ／Ｄ変換回路をシールドケース内
に入れ、ロードセルが接続される入力側は導電性
のある仕切板で区切ることにより入力側からの
Ａ／Ｄ変換回路の影響をなくし、また、出力側に
はフオトカプラーを接続したので、出力側には導
体結合がなく、これにより、出力線に発生する高
周波エネルギーがＡ／Ｄ変換回路に影響を与える
ことがないように構成したものである。

本発明の一実施例を図面に基いて説明する。ま
ず、全体の電気的構成の概略を第１図に基いて説
明する。ロードセル１はＡ／Ｄ変換回路２に接続
されているが、このＡ／Ｄ変換回路２はアンプ回
路３とＡ／Ｄ変換コンバータ４とよりなる。この
Ａ／Ｄ変換コンバータ４にはフオトカプラー５が
接続され、このフオトカプラー５の出力線６はデ
ータセレクタ７に接続され、このデータセレクタ
７にはマイクロコンピユータによる制御回路８、
店側および客側の表示部９，１０に順次接続され
ている。前記制御回路８にはキーボード１１が接
続され、また、各回路には電源回路１２がそれぞ
れ接続されている。

ついで、第２図に主要部の取付構造を示す。ま
ず、筐体の一部となる金属製のベース１３に金属
板よりなる仕切板１４が立設固定されている。こ
の仕切板１４の一面には前記アンプ回路３と前記
Ａ／Ｄ変換コンバータ４とがプリント配線された
PC板１５が取付けられている。また、このPC板
１５とは前記仕切板１４を介在させて前記ロード
セル１が取付けられている。このようにして取付
けられたロードセル１と前記PC板１５が取付け
られた仕切板１４とは箱形に形成された金属板に
よるシールドケース１６により覆われ、このシー
ルドケース１６の下縁は前記ベース１３に固着さ
れている。また前記シールドケース１６には開口
１７が形成され、この開口１７を経て金属よりな
る皿受フレーム１９の軸部１９が前記ロードセル
１の荷重受部２０に連結されている。前記皿受フ
レーム１８はＸ字状に四本の脚をもつて形成され
ており、その上部には受皿２１が載置されてい
る。

なお、データセレクタ７以後の回路と電源回路
１２とは、とくに図示しないがシールドケース１
６の外部に配置されている。そして、前記フオト
カプラー５の出力線６は前記シールドケース１６
に取付けられた貫通コンデンサ等による電磁波妨
害除去フイルタ２２を介して外部に導出されてい
る。

なお、前記仕切板１４には電磁波妨害除去フイ
ルタ２２が設けられ、ロードセル１からＡ／Ｄ変
換回路２への接続線はそれらの電磁波妨害除去フ
イルタ２２を経て配線されている。

このような構成において、秤としての検定を受
けてそれに合格した場合には、シールドケース１
６をベース１３に取付けてその取付部にとくに図
示しないが封印を付ける。これにより、ロードセ
ル１とＡ／Ｄ変換回路２とを再調整して不正使用
することを不可能にする。そして、秤量時には受
皿２１に載置された重量がロードセル１に加えら
れてその重量に相当するアナログ信号を出力す
る。この出力はμVオーダのものであるため、ア
ンプ回路３で増幅し、Ａ／Ｄ変換コンバータ４に
よりデジタル信号に変換され、データセレクタ７
を経て制御回路８で処理される。そして、その結
果は表示部９，１０により表示される。

しかして、このような装置に強い電磁界を与え
たとする。このとき、皿受フレーム１８はあたか
もアンテナと同様な作用をして高周波エネルギー
をロードセル１に与える。そして、ロードセル１
からは高周波エネルギーが輻射されるが、そのロ
ードセル１は金属製のシールドケース１６内に位
置し、仕切板１４により仕切られていることから
ロードセル１から輻射されるエネルギーはベース
１３を経て接地側に逃がされ、他の部分に影響を
与えることがない。

そして、ロードセル１からの出力は、アンプ回
路３で増幅されるが、このアンプ回路３への入力
はロードセル１からの直流分としての重量信号で
ある。また、アンプ回路３には外部の電磁界の影
響はなく、半導体によりアナログ信号の増幅を行
なつても高周波エネルギーに基く直流分の発生は
ない。そのため、Ａ／Ｄ変換コンバータ４より出
力される信号に誤信号が含まれず、正確なデジタ
ル信号が得られる。このデジタル信号の処理はシ
ールドケース１６の外部で行なわれるが、これは
電圧レベルの高いデジタル信号になつているの
で、電磁界が強くてもその影響を受けることはな
い。

しかして、データセレクタ７に接続される出力
線６も一種のアンテナになり、電磁波妨害除去フ
イルタ２２により減衰はされるものの高周波エネ
ルギーはシールドケース１６の内部に入り込む。
しかしながら、フオトカプラー５によりＡ／Ｄ変
換コンバータ４に対しては導体結合がなされてい
ないことにより、数PHの分布容量Ｃにより伝達さ
れることになる。したがつて、分布容量Ｃのリア
クタンスによりエネルギーはさらに減衰されるこ
とになり、出力側からの問題は全くないことにな
る。

本発明は、上述のようにロードセルとＡ／Ｄ変
換回路とをシールドケースの内部に入れ、ロード
セルとＡ／Ｄ変換回路との間は導電性の仕切板に
より仕切つたので、強い電磁界中であつても入力
側から高周波エネルギーがＡ／Ｄ変換回路に伝達
されて誤動作を行なわせることがなく、また、
Ａ／Ｄ変換回路の出力側にはフオトカプラーを介
在させてその出力線によつてシールドケースを貫
通させるようにしたので、出力側からの高周波エ
ネルギーもフオトカプラーにより遮断され、これ
により、出力線側からＡ／Ｄ変換回路を誤動作さ
せることもない等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
はブロツク図、第２図はシールドケース部分の分
解斜視図である。 １……ロードセル、２……Ａ／Ｄ変換回路、５
……フオトカプラー、６……出力線、１４……仕
切板、１６……シールドケース、１８……皿受フ
レーム。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 皿受フレームが連結されるロードセルとＡ／
   Ｄ変換回路とを有してその信号を演算処理するよ
   うにしたものにおいて、前記ロードセルとは導電
   性のある仕切板で仕切りつつ前記Ａ／Ｄ変換回路
   をシールドケースの内部に設け、このＡ／Ｄ変換
   回路の出力側に前記シールドケースを貫通する出
   力線を備えたフオトカプラーを接続したことを特
   徴とするロードセル秤。