JPH063374A - 電子電圧計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アンテナの電圧を測定することにより、輻射
電界強度を測定することなく、アンテナから正しく電波
の放射が行なわれている事の計測ができる。 【構成】 ピックアップ端子16より入力された測定対象
の高周波信号を直流に変換する高周波プローブを有する
電子電圧計において、前記ピックアップ端子より入力さ
れる測定対象の高周波信号の周波数と同調する同調コン
デンサ17と同調コイル18とからなる同調回路を、前記測
定対象の高周波信号を直流に変換するゲルマニュームダ
イオード13の入力側に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、測定対象の高周波信号
を正確に測定できる電子電圧計に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】アンテナ等より輻射される電圧を測定す
る場合、高周波プローブに接続された電子電圧計が使用
されている。この高周波プローブは高周波測定のため、
内部にゲルマニュームダイオードが装置され、入力信号
を直流に変換して、本体直流測定回路に入力するように
構成されている。

【０００３】以下、図面を参照しながら、上述の従来の
電子電圧計について説明を行なう。

【０００４】図２は従来の電子電圧計の構成を示す回路
ブロック図、図３は図２の高周波プローブの構成例を示
す回路図である。

【０００５】図２において、１は高周波プローブ、２は
高周波分圧器、３はチョッパ回路、４は発振部、５は増
幅器、６は同期整流部、７は非直線補償部、８は指示メ
ーター、９は前記各ブロック１から７までのバイアス電
源部である。

【０００６】図３において、10はシールド状アース板、
11，14はコンデンサ(容量，数百〜数千ｐＦ程度)、12は
抵抗器(数百キロオーム)、13はゲルマニュームダイオー
ド、15は貫通コンデンサ、16はピックアップ端子であ
る。

【０００７】以上のように構成された電子電圧計の動作
を説明する。

【０００８】ピックアップ端子16より入力された高周波
信号は、高周波プローブ１のゲルマニュームダイオード
13により直流に変換し検波出力を得、高周波分圧器２を
経由して、チョッパ回路３に入力される。チョッパ回路
３は、発振部４の出力により駆動され、前記直流変換さ
れた高周波信号の直流入力を交流に変換する。

【０００９】増幅器５は、チェッパ回路３で交流に変換
された信号を増幅する。同期整流部６は、増幅器５から
の交流入力信号の極性により正又は負の直流に再び変換
する。

【００１０】非直線補償部７は高周波プローブ１の検波
出力の非直線性を補償し、指示メータ８の指針の振れで
電圧値の指示を行う。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、アンテナ等より輻射される電圧を測定
する場合、アンテナは他の多くの電波を吸収する作用も
するため、他の多くの信号分も加算されて、計測するの
で、前記アンテナ輻射電圧の正確な測定は不可能であっ
た。

【００１２】本発明は上記従来に鑑みてなされたもの
で、測定対象の高周波信号の周波数と同調回路で同調す
ることにより、他の多くの信号分の影響を排除し、簡単
な構成で、電圧を測定できる電子電圧計と提供すること
を目的とするものである。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
し目的を達成するため、ピックアップ端子より入力され
た測定対象の高周波信号を直流に変換する高周波プロー
ブを有する電子電圧計において、前記ピックアップ端子
より入力される測定対象の高周波信号の周波数と同調す
る同調回路を、前記測定対象の高周波信号を直流に変換
する素子の入力側に設けたことを特徴とする。

【００１４】

【作用】本発明によれば、測定対象の高周波信号の周波
数を同調する同調回路により、同調を行い、前記測定対
象の高周波信号を整流して直流に変換し、電子電圧計本
体に入力することで、正確な電圧の計測ができる。

【００１５】

【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。

【００１６】図１は本発明の一実施例における電子電圧
計の高周波プローブの構成を示す回路図である。図１に
おいて、17は同調コンデンサ、18は同調コイルであり、
その他前記図３と同一部品には同一番号を付し、その説
明を省略する。また電子電圧計の本体については前記図
２と同じであり、その動作も同じである。

【００１７】以上のように構成された電子電圧計につい
て、以下、この動作を説明する。

【００１８】ピックアップ端子16により測定対象の高周
波信号が入力されると、同調回路を構成する同調コンデ
ンサ17と同調コイル18で前記高周波信号の周波数に同調
されているので、その他の周波数の信号源が存在してい
ても、ピックアップされない。以下、ゲルマニュームダ
イオード13で交流信号は直流に変換され、図２に示す電
子電圧計本体に入力される。以下の動作は図２で前述し
たと同じである。

【００１９】尚、同調回路については、可変でも、固定
でも良く、可変の場合、コンデンサと可変できても、コ
イルを可変できても良く、又、その両方でも良い。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように本発明の電子電圧計
は、高周波プローブ内に測定対象の高周波信号と同調す
る回路を有することにより、簡単な構成で高周波電圧を
正確に測定できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における電子電圧計の高周波
プローブの構成を示す回路図である。

【図２】従来の電子電圧計の構成を示す回路ブロック図
である。

【図３】図２の高周波プローブの構成例を示す回路図で
ある。

【符号の説明】

10…シールド状アース板、 11，14…コンデンサ、 12
…抵抗器、 13…ゲルマニュームダイオード、 15…貫
通コンデンサ、 16…ピックアップ端子、 17…同調コ
ンデンサ、 18…同調コイル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ピックアップ端子より入力された測定対
   象の高周波信号を直流に変換する高周波プローブを有す
   る電子電圧計において、前記ピックアップ端子より入力
   される測定対象の高周波信号の周波数と同調する同調回
   路を、前記測定対象の高周波信号を直流に変換する素子
   の入力側に設けたことを特徴とする電子電圧計。