JPH0244176Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は粉粒体サイロの貯蔵量計測装置に係る
ものである。

（従来の技術） 粉粒体サイロにおいては、貯蔵、保管、排出の
過程で貯蔵量の把握は業務管理上欠かすことので
きない作業である。

しかしながら、サイロに貯蔵される量は大容量
であるため、たとえ投入前に計量していたとして
も、貯蔵ビン内の環境や計量機の精度等によつて
保管時での貯蔵量を把握することは大変困難であ
る。

従来、このような必要性から第５図乃至第７図
に示す如き計量方式が実用化されている。

第５図に示す重錘サウンジング方式では、サイ
ロビンａ頂部の特定個所より、先端に重錘ｂを装
着したワイヤｃを垂下し、同重錘ｂが貯蔵物ｄに
接したときこれをワイヤｃの張力の変化によつて
検知し、この場合におけるワイヤｃの巻出し量を
測定して貯蔵物ｄの頂面位置を検出し、その貯蔵
量を計測するものである。

また第６図に示す超音波方式は、サイロビンａ
頂部の特定個所より超音波ｅを送り、貯蔵物ｄ頂
面との間の往復時間を検出して、その貯蔵量を計
測するものである。

更に第７図に示す回転翼方式は、ホツパピンａ
の側壁に複数段の回転翼ｆを列設し、貯蔵物ｄに
よつて回転を阻止された回転翼ｆの位置を検知す
ることによつて、貯蔵物ｄの貯蔵量を計測するも
のである。

（考案が解決しようとする問題点） 前記従来の各計量方式によれば、サイロビン内
における貯蔵物の平面における１点のみの高さし
か側定できないので、正確な貯蔵量が算出し難
い。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこのような問題点を解決するために提
案されたもので、サイロビンの頂部に配設された
垂直回転軸及び同回転軸に取付けられた伸縮自在
な水平アームよりなる重錘支持部材と、前記回転
軸及び水平アームを回転並に伸縮する重錘支持部
材の平面移動装置と、前記水平アームに昇降索を
介して昇降自在に懸吊された重錘と、同重錘の繰
り出し量読取りセンサを具えた昇降索の昇降装置
と、同昇降装置及び前記平面移動装置の移動制御
部と、前記重錘の繰り出し量読取りセンサの検出
信号を入力してサイロビン内の貯蔵物の各レベル
を計測してその貯蔵量を算出する演算部とよりな
ることを特徴とする粉粒体サイロの貯蔵量計測装
置に係るものである。

（作用） 本考案は前記したように構成されているので、
前記制御部によつて重錘支持部材の平面移動装置
を駆動し、同支持部材における垂直回転軸の回転
と水平アームの伸縮を行ない、各移動位置毎にお
いて前記昇降装置を制御部によつて駆動し、昇降
索を介して前記水平アームより懸吊された重錘を
昇降してサイロビン内の貯蔵物の表面に接触さ
せ、前記重錘繰り出し量読取りセンサによつて水
平アームから貯蔵物表面に至る重錘の繰り出し量
を検出し、この検出信号を演算部に入力してサイ
ロビン断面全域における同サイロビン内の貯蔵物
の各レベルを演算して、その貯蔵量を算出するも
のである。

（考案の効果） このように本考案によればサイロビンの全面に
亘つて、同サイロビン内の貯蔵物表面の高さを計
測し、その断面形状を的確に把握することによつ
て、従来方式より正確な貯蔵量を計測しうるもの
である。

（実施例） 以下本考案を図示の実施例について説明する。
１はサイロビンで、その頂部中央に垂直回転軸２
が装着され、同回転軸２に伸縮自在な水平アーム
３が取付けられ、同水平アーム３及び垂直回転軸
２によつて重錘支持部材が構成されている。

４は前記回転軸２及び水平アーム３に沿つて配
設され、同アーム３先端より昇降自在に垂下され
た昇降索で、その先端に重錘５が装着されてい
る。

６は前記垂直回転軸２及び水平アーム３を回
転、伸縮せしめる重錘支持部材の平面移動装置、
７は前記昇降索４の昇降装置で、前記重錘５の繰
り出し量読取センサ８が併設されている。

前記平面移動装置６の駆動用モータM₁及び前
記昇降装置７における昇降索捲取ドラム９の駆動
モータM₂が、前記平面移動装置及び昇降装置の
移動制御部１０はよつて制御されるようになつて
いる。

また前記重錘５の繰り出し量読取りセンサ８の
検知信号が演算部１１に入力され、サイロビン１
内の貯蔵物Ａの各レベルを計測し、その貯蔵量を
算出して表示部１２に算出値を表示するようにな
つている。

図示の実施例は前記したように構成されている
ので、前記制御部１０によつて重錘支持部材の平
面移動装置６を作動させ、同支持部材における垂
直回転軸２の回転と水平アーム３の伸縮とを行な
い、前記支持部材の各移動位置毎において前記昇
降装置７を制御部１０によつて駆動し、昇降索４
を介して前記水平アーム３より懸吊された重錘５
を下降して、サイロビン１内の粉粒体貯蔵物Ａの
表面に接触させ、前記重錘繰り出し量読取りセン
サによつて水平アーム３から貯蔵物Ａの表面に至
る重錘の繰り出し量を検出し、この検出信号を演
算部１１に入力し、サイロビン１内の貯蔵物の各
レベルを演算し、その貯蔵量を演算して、その貯
蔵量を算出し、この算出値を表示部１２に表示す
るものである。

このような前記実施例によれば重錘支持部材に
おける垂直回転軸２、及び同軸２に取付けられた
水平アーム３を回転並に伸縮させ、同水平アーム
３に昇降索４を介して昇降自在に懸吊された重錘
５によつてサイロビン１内の全横断面に亘つて貯
蔵物表面のレベルを計測し、その断面形状を的確
に把握することによつて、正確な貯蔵量を計側し
うるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る粉粒体サイロの貯蔵量計
測装置の一実施例を示す縦断面図、第２図はその
平面図、第３図は重錘支持部材の正面図、第４図
は本案の装置の制御、演算部の説明図、第５図及
び第６図並に第７図は従来の粉粒体サイロの貯蔵
量計測装置の各例を示す縦断面図である。 １……サイロビン、２……垂直回転軸、３……
水平アーム、４……昇降索、５……重錘、６……
重錘支持部材の平面移動装置、７……昇降索の昇
降装置、８……重錘の繰り出し量読取りセンサ、
１０……制御部、１１……演算部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サイロビンの頂部に配設された垂直回転軸及び
   同回転軸に取付けられた伸縮自在な水平アームよ
   りなる重錘支持部材と、前記回転軸及び水平アー
   ムを夫々回転並に伸縮する重錘支持部材の平面移
   動装置と、前記水平アームに昇降索を介して昇降
   自在に懸吊された重錘と、同重錘の繰り出し量読
   取りセンサを具えた昇降索の昇降装置と、同昇降
   装置及び前記平面移動装置の移動制御部と、前記
   重錘の繰り出し量読取りセンサの検出信号を入力
   してサイロビン内の貯蔵物の各レベルを計測して
   その貯蔵量を算出する演算部とよりなることを特
   徴とする粉粒体サイロの貯蔵量計測装置。