JPH0243098Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【技術分野】

本考案は、壁等に固定されたコンセントに差し
込んでコンセントの口数を増やしたり、コンセン
ト受口の方向を変更したりするための分電用タツ
プに関する。

【背景技術】

従来より壁等に固定されたコンセントに直接差
し込んで取り付けられる分電用タツプが市販され
ているが、斯る市販品にあつてはタツプケースの
裏面に突出している栓刃は固定されており、栓刃
を壁等の固定コンセントに差し込んだとき、タツ
プの方向、従つて表面のコンセント受口の方向は
一律に決まつてしまい、壁の隅など固定コンセン
トが設けられている場所によつては使用できない
場合があり、また充電用電池を内蔵した電気機器
をコンセント受口に挿着する場合にはコンセント
受口の方向によつては挿着できないことがある。
さらにタツプの方向とそこへつながれるコードの
方向によつてはコードは折れることがあつた。

【考案の目的】

本考案は叙上のような技術的背景に鑑みて為さ
れたものであり、その目的とするところは壁等に
固定されたコンセントに栓刃を挿入して取り付け
ても、栓刃の回りにタツプケースを回転させるこ
とができ、使用場所や使用状況に応じて自然な用
いかたをすることができるようにし、使用しやす
いようにすることにある。

【考案の開示】

本考案の分電用タツプは、タツプケース１の一
面にコンセント受口３を有し、このコンセント受
口３に対応した刃受ばね１７を備えた通電金具１
９ａ，１９ｂをタツプケース１内に設け、この通
電金具１９ａ，１９ｂに電気的に接続され外部か
らのコード２１と接続されるコードターミナル１
８をタツプケース１内に配設し、タツプケース１
の他面より突出させる一対の栓刃２を取着した回
転台１０をタツプケース１内に回動自在に軸支
し、上記一対の栓刃２の基部と摺接し通電金具１
９ａ，１９ｂと電気的に接続された一対の円弧状
の摺接ばね１６ａ，１６ｂをタツプケース１内に
配設したことを特徴とするものであり、栓刃２を
壁等に固定されたコンセントに差し込むとタツプ
ケース１を栓刃２を中心として回すことができる
ものである。 以下本考案の実施例を添付図に基いて詳述す
る。第１図及び第２図に示すものは１口のコンセ
ント受口３を有するタツプ６であり、コーナキヤ
ツプを兼ねている。タツプケース１は表ケース４
と裏ケース５よりなり、表ケース４と裏ケース５
の一端には各々コード引き出し口７が設けられて
おり、裏ケース５のコード引き出し口７と反対側
には丸孔８が開口され、丸孔８の中心と対向させ
て表ケース４内面には円筒状の支持部９が突設さ
れている。また、表ケース４のほぼ中央には１口
のコンセント受口３が開口させられている。一対
の栓刃２は円盤状の回転台１０の角孔１１内に圧
入されて回転台１０に挿通させられた状態で固定
されており、表ケース４の支持部９に挿通させら
れたピン１２を回転台１０中心の透光１３に通し
て先端をかしめ、回転台１０を支持部９に回転自
在に固定してある。これにより一対の栓刃２は支
持部９を中心として回転する。なお、ピン１２に
通したばね１４はピン１２のがたつきを防止する
ものである。こうして表ケース４に取り付けられ
た栓刃２のうち一方の栓刃２の基端の摺接部１５
ａは真つ直ぐになつており、他方の栓刃２の基端
の摺接部１５ｂは階段状に屈曲させられており、
このため回転台１０と共に栓刃２を回転させると
両摺接部１５ａ，１５ｂは異なつた半径の軌跡を
描くようになる。摺接部１５ａ，１５ｂと電気的
に摺接する摺接ばね１６ａ，１６ｂは各々接触す
る摺接部１５ａ，１５ｂの描く軌跡とほぼ等しい
径の円弧状に形成されており、夫々摺接ばね１６
ａ，１６ｂからは刃受ばね１７及びコードターミ
ナル８が延出されている。こうして摺接ばね１６
ａまたは１６ｂと刃受ばね１７とコードターミナ
ル１８が一体に形成された通電金具１９ａ，１９
ｂは回転台１０を取り付ける前に表ケース４内面
にかしめ等の手段で固定されており、摺接ばね１
６ａ，１６ｂは栓刃２の摺接部１５ａ，１５ｂと
常に弾性的に摺接するように配置され、刃受ばね
１７はコンセント受口３に対向させられ、コード
ターミナル１８はコード引き出し口７の近傍に配
置されてコードターミナル１８にはコード２１の
芯線を止めるためのねじ２０が螺着されている。
摺接部１５ａ，１５ｂと摺接ばね１６ａ，１６ｂ
の接触圧は摺接ばね１６ａ，１６ｂのストローク
変更により可能である。又、このコード２１の他
端には適宜テーブルタツプなどが設けられてい
る。尚、図示例では摺接ばね１６ａ，１６ｂと刃
受ばね１７とコードターミナル１８とは一体に形
成されているが、これらを別体として相互に編線
等で接続してもよい。最終的に、裏ケース５を表
ケース４と合体させてねじ（図示せず）で固定す
ると回転台１０は丸孔８内に納まり。一対の栓刃
２は裏ケース５から垂直に突出させられるのであ
る。 しかして、使用に際しては栓刃２を壁等に固定
されているコンセントに差し込んで栓刃２により
タツプ６を保持させるものであり、タツプケース
１を回転させて（図示例では360度回転させるこ
とはできないが、摺接ばねを環状にして360度回
転可能にすることは可能である）自由な方向に向
けることが可能であり、またコード２１が折れな
いようにコード引き出し口７の方向を回すことも
できる。 第３図に示すものは本考案の他例であり、タツ
プ６の一端に栓刃２を設け、２口のコンセント受
口３を設けたものである。斯る実施例では摺接ば
ね１６ａ，１６ｂから２個の刃受ばね１７と１個
のコードターミナル１８を延出させればよい。 第４図に示すものは本考案の更に他例であり、
タツプ６の中央に栓刃２を設け両側に各々コンセ
ント受口３を設け、両側へコード２１を引き出し
たものである。斯る従来例では摺接ばね１６ａ，
１６ｂから両側へ１個づつ刃受ばね１７とコード
ターミナル１８を延出させればよい。

【考案の効果】

本考案は上述のように、タツプケースの一面に
コンセント受口を有し、このコンセント受口に対
応した刃受ばねを備えた通電金具をタツプケース
内に設け、この通電金具に電気的に接続され外部
からのコードと接続されるコードターミナルをタ
ツプケース内に配設し、タツプケースの他面より
突出させる一対の栓刃を取着した回転台をタツプ
ケース内に回動自在に軸支し、上記一対の栓刃の
基部と摺接し通電金具と電気的に接続された一対
の円弧状の摺接ばねをタツプケース内に配設した
ものであるから、栓刃を壁等に固定されたコンセ
ントに差し込んで取り付けると、回転台を介して
タツプケースを回転させることができ、使い勝手
に応じてタツプケース（従つて、コンセント受
口）の方向を自由に変えることができるという効
果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す分解斜視図、
第２図は同上の外観斜視図、第３図は本考案の他
例を示す斜視図、第４図は本考案の更に他例を示
す斜視図である。 １はタツプケース、２は栓刃、３はコンセント
受口、１０は回転台、１６ａ，１６ｂは摺接ば
ね、１７は刃受ばね、１８はコードターミナル、
１９ａ，１９ｂは通電金具、２１はコードであ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タツプケースの一面にコンセント受口を有し、
   このコンセント受口に対応した刃受ばねを備えた
   通電金具をタツプケース内に設け、この通電金具
   に電気的に接続され外部からのコードと接続され
   るコードターミナルをタツプケース内に配設し、
   タツプケースの他面より突出させる一対の栓刃を
   取着した回転台をタツプケース内に回動自在に軸
   支し、上記一対の栓刃の基部と摺接し通電金具と
   電気的に接続された一対の円弧状の摺接ばねをタ
   ツプケース内に配設したことを特徴とする分電用
   タツプ。