JPH0242664B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はベルト式印機械に関し、特に移動する
ウエブ上に同一サイズの種々の異なつた印刷シー
トを印刷するベルト式印刷機械に関する。

このような印刷機械は、例えば本、小冊子ある
いは同様の物品の個々の頁を連続的に印刷するの
に従来から有効に使用されており、このような機
械は典型的に一対の印刷機械を備え、それぞれ無
端印刷ベルトを有する。本、小冊子あるいはこれ
らと同様の物品の偶数の頁に対応する印刷プレー
トは一方のベルトの周囲に正確に配列されてお
り、印刷すべき奇数の頁に対応する印刷プレート
は他方のベルトの周囲に正確に配列されている。
これらの２つのベルトは互いに等しい長さを有
し、かつ同一の速度で駆動され、その速度はシー
ト材のウエブの速度に相当した速度であり、もつ
て本、小冊子あるいはこれらと同等の物品の個々
の頁を含むシートの両面がこの機械によつて正確
に印刷される。

この種の機械は200〜300あるいはそれ以上のオ
ーダの個々の頁をもつた印刷物の製造に非常に効
果的であることが証明されてきた。

例えば、ビンゴ券を印刷する場合、しばしばす
べて異なつたそのような券を数百万枚製造するこ
とが必要である。たとえ可能な限りの最も大きな
ベルト式印刷機械を使用したとしてもそのための
時間およびコストは相当なものである。更に、互
いに違つた数百万枚のビンゴ券を印刷する準備に
必要な初期のアートワークは非常に高価なものと
なつてしまう。

また、例えば、英国特許第1296247号明細書に
記載されているように、異なつた数の印刷プレー
トを担持する異なつた長さの一対のベルトを含
み、そして連続ウエブ材の上面に種々の印影に印
刷するように配置したベルト式印刷機械もまた知
られている。これらの２つのベルトは、１つの印
影全体の隣接する領域部分を同時に印刷するよう
に、相隣り合つて配置されている。

しかしながら、この種の印刷機械をビンゴ券の
印刷に適用すると仮定すれば、ベルトを相互に密
接して設置しており、かつ１つの券の異なる部分
を同時に印刷するように配置されているので、異
なるベルト上の印刷プレートの性質あるいは個々
の印刷券の印影形体にかなりの制限を受けること
になるであろう。

本発明によれば、長さの異なる２つまたはそれ
以上の無端ベルトを備え、各ベルトはその長手方
向に同一間隔の列に沿つて配置された、順序だつ
た連続的な同一寸法の印刷プレートを担持してい
る、多数の印刷シートを印刷するためのベルト式
印刷機械において、第１のベルト上の各印刷プレ
ートはその上面に相互に隔てられた印刷部分を具
備すると共に、これらの印刷部分は上記印刷シー
トの相互に隔てられたサブ領域の印刷を受けも
ち、かつ他方のベルト上の各印刷プレートはその
上面に１つの印刷部分を具備し、この印刷部分
は、前記第一ベルト上の印刷プレートによつて印
刷された相互に隔てられた前記サブ領域間の上記
印刷シートの他のサブ領域の印刷を受けもち、各
無端ベルトを順序通過して移動する上記ウエブの
制御された通路においてかつ印刷プレートを同一
の速度で移動させるべく上記ベルトが回転する
際、上記各印刷シートの相互に隔てられた前記サ
ブ領域および他の中間のサブ領域は第一および他
方のベルト上の印刷プレートによつてそれぞれ連
続的に印刷されて上記ウエブ上に一連の上記印刷
シートを形成する如くなつており、上記各印刷シ
ートは上記長さの異なつたベルト上の印刷部分に
より印刷されたサブ領域の結合より成り、上記ベ
ルトの各回転によりそれらの上の印刷プレートを
互いにもう一方のベルト上の上記印刷プレートに
関して変位せしめ、もつて上記ベルトが連続的に
回転する際、種々の上記サブ領域の各結合により
多数の上記印刷シートが印刷されるようになつて
いることを特徴とするベルト式印刷機械が提供さ
れる。

この機械は印刷された画像、図柄等の印刷内容
の異なる多数の印刷シートを必要とする数多くの
異なつた分野において使用可能であるが、特に非
常に多くの異なつたビンゴ券を高速で印刷するの
に都合良く用いることができる。

すなわち、各ベルトは、その周方向まわりに延
びている、印刷プレートの多数のコラムを担持
し、１つのベルトの各コラムは同数の印刷プレー
トを含み、１つのベルト上の各コラムの対応する
印刷プレートは、印刷プレートの一連の列を形成
するように整列されており、各列は当該ベルトの
幅を横切つて延びている。

現在のビンゴ券に関して好適なビンゴ券印刷機
械は、２つの無端ベルトがあり、各ベルトの各列
には８個の印刷プレートが含まれ、一方のベルト
は600列あり、他方のベルトは601列あり、一方の
ベルトは他方のベルトより１枚の印刷プレートの
深さ、典型的には4.45cmだけ短かくなつている。
一方のベルト上の印刷プレートの印刷部分はビン
ゴ券の５つの縦方向のコラム、例えば外側５つの
コラムの印刷を受けもち、他方のベルト上の印刷
プレートの印刷部分は上記ビンゴ券の他の５つの
縦方向のコラム、例えば内側５つのコラムの印刷
を受け持つようにされている。

このような機械において、ベルトが連続的に回
転し、その機械のフルの回転で、ベルト上の印刷
プレートの位置を変えることなく、2884800枚の
異なつた券の印刷が可能となり、またベルト上の
８つのコラムの印刷プレートが連続的に移動し各
走行単位毎に一列ずつ変位する（づれるようにす
れば元の9608枚の印刷プレートから合計23078400
枚の異なつたビンゴ券の印刷が可能となること
は、評価に値するものである。

以下、添付図面を参照して本発明の実施例につ
いて詳細に説明する。

図において、ビンゴ券を印刷する機械が示され
ており、この機械は紙ローラ２を備え、そこから
の紙はウエブ３として例えば４で示されている複
数個のローラによつて規定された径路を通り、第
一印刷機構の一部を構成する刻印シリンダ６を越
えて供給される。

上記第一印刷機構は更に無端ベルト８を備え、
このベルト８は一連の懸垂支持案内ローラ１０を
越え、更に１つのプレートシリンダ１２を越えて
連続的に移動するように取り付けられている。プ
レートシリンダ１２はその両端において一対のス
プロケツト輪（図示せず）を担持し、ベルト８の
側縁に沿つて形成された連続孔（図示せず）に係
合してそのベルトを駆動する作用をする。

インク装置１４はプレートシリンダ１２にすぐ
隣接しかつシリンダ６と１２によつて規定される
隙間のすぐ前方に配置され、シリンダ６，１２間
に紙のウエブ３が供給される。

一連の可撓性印刷プレート１６はベルト８の外
面に付着されており、機械が作動する間、プレー
ト１６はインク装置１４によつてインクが付けら
れかつウエブ３はプレートシリンダ１２と刻印シ
リンダ６との間の通路で印刷される。その後、ウ
エブ３は乾燥器１８を通り、一対の回転バー２
０，２２を越えて180゜方向変換せしめられ、前述
した印刷機構と同様な構造を有する第二の印刷機
構に供給される。この第二の印刷機構の構成要素
は前述の第一の印刷機構の構成要素と同様であ
り、対応する部材については同一の符号でダツシ
ユを付して示している。乾燥器１８′の通路を通
過した後、印刷された紙のウエブ３は自動シート
重ね装置に供給される。

上述した印刷機械の基本的な構造は概ね従来の
ものと同様の方式である。ただし、ベルト８，
８′を支持するアイドルローラ１０，１０′が懸垂
支持案内ローラであることにより比較的長いベル
トを比較的コンパクトなスペースに収容しうるこ
とを可能にし、一方紙のウエブ３は２つの印刷機
構の間の通路を越える際にひつくり返ることはな
い、という点で評価しうるものである。次に、従
来の印刷機械との関連において、図示の本発明の
印刷機械の差異（特徴）について詳しく説明す
る。

印刷プレート１６，１６′はすべて同一のサイ
ズであり、それらは標準のビンゴ券のサイズに等
しいものである。典型的には、各印刷プレートは
厚さ0.75mmのフオトポリマー板から成り、厚さ
0.10mmの両面接着テープによつてベルト８，８′
に固着されており、これらのベルトは0.25mmの厚
さのポリエチレンテレフタレートを使うことがで
きる。

各ベルトを横切る方向には８つのコラム（列）
の印刷プレートがあり、ベルト８はその周方向に
沿つて正確に600列のプレート１６を収容する長
を有し、一方ベルト８′はそれよりわずかに長く
その周方向に沿つて601列のプレート１６′を収容
することができる。このようにベルト８′はベル
ト８よりもプレートの深さ（長さ）−即ち4.45cm
−だけ長くなつている。

すべてが異なつているベルト８上のプレート１
６はそれぞれビンゴ券の第一のサブ領域の印刷を
受けもつ。このサブ領域は最初の３つの縦方向の
コラムおよび最後の２つの縦方向のコラムを含む
ようにするのが都合が良い。ベルト８′上のプレ
ート１６′はこれらもすべて異なつたものであり、
ビンゴ券の他のサブ領域、即ち券の中間部の５つ
の縦方向のコラムの印刷を受けもつている。プレ
ート１６，１６′によつて印刷されるサブ領域は
上述のものと違つてもよく、特定の必要性に応じ
て選定できうることは当然である。

機械の作用において、ベルト８，８′および紙
のウエブ３は相互に関して注意深く正確に制御さ
れた速度でもつて移動し、これによりまず最初ウ
エブ３がシリンダ６，１２間を通過し、同一サイ
ズのビンゴ券の第一のサブ領域が秩序だつた順序
で印刷プレート１６によつて正確に印刷される。
第１図におけるベルト８，８′上の矢印はこれら
のベルトの移動方向を示し、一方他の矢印（この
矢印は実線で示しているが、ウエブ３が図面から
隠れている部分は破線で示している）はウエブ３
の移動方向を示す。

その後ウエブ３はローラ６′，１２′間に供給さ
れ、これによつてビンゴ券の他のサブ領域がプレ
ート１６′によつて印刷される。ウエブ３の送り
およびベルト８，８′の回転速度は、ビンゴ券の
印刷された第一のサブ領域がローラ６′，１２′間
の通路において対応する印刷プレート１６′に正
確に整合するように制御されている。

ベルト８，８′はプレート１６，１６′の移動速
度が同一になるように回転され、そしてこのよう
にしてベルト８が完全に１回転することにより、
4800の第一のサブ領域を印刷し、ベルト８′上に
は他方のサブ領域を印刷するのにはまだ使用され
ていないなお一列の印刷プレート１６′が残つて
いる。ベルト８，８′が連続的に回転することに
より、他方のサブ領域を印刷する印刷プレート１
６′のこの最後の列はベルト８上の第一の列のプ
レート１６につよつて印刷された第一のサブ領域
と組み合わされるのである。このようにしてベル
ト８が１回転づつ回転する毎にベルト８′の印刷
プレート１６′の列はベルト８の印刷プレート１
６の列に関して一列だけ変位する（づれる）こと
となる。このようにして第一のサブ領域と他方の
サブ領域との間において互いに異なつた2884800
通りの組み合わせがベルト８，８′のプレート１
６，１６′を動かすことなく可能となるものであ
る。

ベルト８，８′上の印刷プレート１６，１６′の
８つのコラムを相互に１つづつ移動させるように
すれば、機械の完全なサイクルにおいて基礎の
9608枚の印刷プレートから23078400枚の異なつた
ビンゴ券の印刷が可能となる。

ビンゴ券は典型的には4.45cmの長さ（深さ）で
あり、従つてベルト８は2670cmの長さであり、一
方のベルト８′はそれより4.45cm長くなつている。
ベルト８，８′は典型的には毎分305ｍの速度で駆
動され、その結果、一分間にベルトが11回転以上
完全に回転することになる。このような速度で回
転した場合、機械の作動時間である約７時間のあ
いだに23000000枚を越えるビンゴ券の印刷が可能
となり、このような膨大な数がわずか9608枚の印
刷プレートから達成されるのであり、その稼動に
係わるコストが最小となるのである。

以上、ビンゴ券の製造に関して説明したが、本
発明の機械−基本的には異なる長さの複数のベル
トをもつたベルト式印刷プレス−は他の数多くの
応用例が可能であり、必要に応じ２つ以上のベル
トを使用することもできる。更にまた上記の実施
例におけるベルト８，８′あたりの印刷プレート
１６，１６′の上述の数は単なる一例を述べたも
のであり、特定に必要性に合致するようにその数
を変えることは勿論可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係わる印刷機械の上方から見
た平面図、第２図及び第３図はそれぞれ第１図の
矢印−及び−の方向から見た側面図であ
る。 ２……紙ローラ、３……ウエブ、４……ロー
ラ、６，６′……刻印ローラ、８，８′……無端ベ
ルト、１０，１０′……アイドルローラ、１２，
１２′……プレートシリンダ、１４，１４′……イ
ンク装置、１６，１６′……印刷プレート、１８，
１８′……乾燥機、２０，２２……回転バー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 移動するウエブ上に多数の同一サイズの異な
   る印刷シートを印刷するベルト式印刷機械におい
   て、長さの異なる２つまたはそれ以上の無端ベル
   ト８，８′を備え、各ベルトはその長手方向に同
   一間隔の列に沿つて配置された、順序だつた連続
   的な同一寸法の印刷プレート１６，１６′を担持
   し、第一のベルト８上の各印刷プレート１６はそ
   の上面に相互に隔てられた印刷部分を具備すると
   共に、これらの印刷部分は上記印刷シートの相互
   に隔てられたサブ領域の印刷を受けもち、かつ他
   方のベルト８′上の各印刷プレート１６′はその上
   面に１つの印刷部分を具備し、この印刷部分は、
   前記第一ベルト上の印刷プレート１６によつて印
   刷された相互に隔てられた前記サブ領域間の上記
   印刷シートの他のサブ領域の印刷を受けもち、上
   記印刷プレート１６，１６′を同一の速度で移動
   させるべく上記各ベルト８，８′が回転する際に、
   各無端ベルト８，８′を順次通過して移動する上
   記ウエブの制御された通路において、上記各印刷
   シートの相互に隔てられた前記サブ領域および他
   の中間のサブ領域は第一および他方のベルト８，
   ８′上の上記印刷プレート１６，１６′によつてそ
   れぞれ連続的に印刷されて上記ウエブ上に一連の
   上記印刷シートを形成する如くなつており、上記
   各印刷シートは上記長さの異なつたベルト上の印
   刷部分により印刷されたサブ領域の結合より成
   り、上記ベルト８，８′の各回転によりそれらの
   上の上記印刷プレート１６，１６′を他のベルト
   上の上記印刷プレートに関して互いに変位せし
   め、もつて上記ベルト８，８′が連続的に回転す
   る際、種々の上記サブ領域の各結合により多数の
   上記印刷シートが印刷されるようになつているこ
   とを特徴とするベルト式印刷機械。 ２ 各ベルト８，８′は、その周方向まわりに延
   びている印刷プレート１６，１６′の多数のコラ
   ムを担持し、１つのベルトの各コラムは同数の印
   刷プレート１６，１６′を含み、１つのベルト上
   の各コラムの対応する印刷プレートは、印刷プレ
   ート１６，１６′の一連の列を形成するように整
   列されており、各列は当該ベルト８，８′の幅を
   横切つて延びている特許請求の範囲第１項記載の
   印刷機械。 ３ ２つの無端ベルト８，８′があり、各ベルト
   の各列には８個の印刷プレート１６，１６′が含
   まれ、一方のベルト８は600列あり、他方のベル
   ト８′は601列あり、一方のベルト８は他方のベル
   ト８′より１枚の印刷プレートの深さだけ短かく
   なつている特許請求の範囲第２項記載の印刷機
   械。 ４ 上記印刷シートはビンゴ券であつて、一方の
   ベルト８上の印刷プレート１６は上記ビンゴ券の
   ５つの縦方向のコラムの印刷を受けもち、他方の
   ベルト８′上の印刷プレート１６′は上記ビンゴ券
   の他の５つの縦方向のコラムの印刷を受け持つ、
   多数のビンゴ券を印刷するための特許請求の範囲
   第３項記載の印刷機械。 ５ 一方のベルト８上の印刷プレート１６はビン
   ゴ券の一縁から外側の２つのコラム、および他縁
   から外側３つのコラムの印刷を受けもち、かつ他
   方のベルト８′上の印刷プレート１６′はビンゴ券
   の残つている中央の５つのコラムの印刷を受けも
   つ特許請求の範囲第４項記載の印刷機械。 ６ 各ベルト８，８′は一連の懸垂支持案内ロー
   ラ１０を通過する特許請求の範囲第１項〜第５項
   のいずれか１項記載の印刷機械。