JPH0242400B2 - - Google Patents

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JPH0242400B2
JPH0242400B2 JP16578683A JP16578683A JPH0242400B2 JP H0242400 B2 JPH0242400 B2 JP H0242400B2 JP 16578683 A JP16578683 A JP 16578683A JP 16578683 A JP16578683 A JP 16578683A JP H0242400 B2 JPH0242400 B2 JP H0242400B2
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soluble
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、石炭を液化する際に使用する溶剤
の性能を向上させ液化反応の効率化をはかること
を目的とする石炭の液化方法に関する。 石炭の液化は固体石炭を軽質油、重質油等の液
状物に転化する技術であり、反応の原理は従来か
ら既に知られており、通常は高温圧下で石炭に水
素を添加して液化する方法が採られる。このよう
な石炭の液化反応においては、固体石炭を高圧系
内に連続的に直接導入することが困難であるた
め、固体石炭を微粉砕しこれを溶剤と混合してス
ラリー状として高圧系内に圧送する方法が採られ
る。 上記の溶剤としては、石炭自身との親和性が良
好であり、かつ固液二相分離が生じないこと、液
化生成物を均一に分散させ安定化させる能力を有
していること、溶解性等の面から芳香族性に富む
方が望ましいこと、液化反応を促進する水素供与
能を有していること、経済性等の理由により、通
常は石炭を液化して得られる重質油成分が用いら
れる。この重質油成分を石炭液化用溶剤として用
いる場合は、そのまま循環使用するか、あるいは
水素化処理して使用する方法がとられるが、この
重質油成分中には溶剤としての性能を劣化させる
脂肪族炭化水素を含有しているため、これを除去
する必要がある。 すなわち、石炭を液化して得られる脂肪族炭化
水素の主成分は直鎖パラフインであり、その炭素
数分布はC10〜C35程度にわたつており、これらの
パラフインは石炭液化油の主成分である芳香族成
分とは親和性が低いこと、反応温度400℃以上と
いう石炭液化条件下では非常に分解し易く、この
分解のために水素が消費されてしまうこと、さら
には凝固、析出し易い等の欠点を有しているた
め、このパラフインが循環溶剤中に濃縮すると溶
剤の性能が著しく劣化し液化反応効率の低下をも
たらす。 この発明は、上記の問題を解決するためになさ
れたものであり、その要旨は石炭を液化して得ら
れる沸点200〜538℃留分の重質油成分をそのま
ま、あるいは水素化処理して石炭液化用溶剤とし
て用いる石炭の液化方法において、前記溶剤の全
量または一部をジメチルスルフオキシド(以下
「DMSO」と呼ぶ)と混合しDMSO不溶分と
DMSO可溶分とに分別した後、DMSO可溶分を
DMSOとDMSO可溶油分とに分別し、得られた
DMSO可溶油分を石炭液化用溶剤として用いる
ことを特徴とし、また、前記未水素化処理溶剤の
全量または一部を前記と同様に処理して得られた
DMSO可溶油分を水素化処理して石炭液化用溶
剤として用いることを特徴とする石炭の液化方法
にある。 すなわちこの発明は、循環溶剤留分中のパラフ
インをDMSOで除去して溶剤性能を高め、これ
により石炭の液化反応の効率化をはかる方法であ
る。ここで、循環溶剤留分中のパラフインの除去
にDMSOを用いたのは、以下に示す理由による。 すなわち、石炭を液化して得られる生成油中に
は、パラフイン類、芳香族等が混在しており、こ
のため、蒸留等の手法によつては両者を分別する
ことは不可能である。それ故、特殊な溶剤を用い
てこの両者のどちらかを選択的に抽出して分別す
る方法が一般的には採られる。この特殊な溶剤と
しては、すでに石油化学工業等において数種類の
ものが知られているが、これらのほとんどは実際
にはBTX等の軽質芳香族成分の抽出に用いられ
ている。 一方、石炭を液化して得られる芳香族成分は、
一般に重質であり、このためこの発明者らが種々
検討した結果では、例えばジエチレングリコール
等では充分に重質芳香族を抽出しないが、
DMSOは良好に石炭液化油中の芳香族成分のみ
抽出することが判明した。 次に、この発明法を実施するための装置の一例
を、第1図および第2図に示すブロツク図に基づ
いて説明する。 第1図において、1はスラリー化工程、2は液
化反応工程、3は蒸留塔、4は水素化処理工程、
5はDMSO分離工程をそれぞれ示す。すなわち、
まず石炭6と溶剤7とをスラリー化工程にて撹拌
混合してスラリーを形成する。このスラリーは液
化反応工程2に送られ、液化反応完了後生成物は
蒸留塔3に入り、ここで軽質油成分、重質油成分
とに分離され、重質油成分は循環溶剤としてその
全量または一部を水素化処理工程4―1に導入し
水素化処理した後、または未処理のままDMSO
分離工程5に送り、ここで該溶剤中のパラフイン
8を除去した後石炭液化用溶剤7として循環使用
する。また、未処理のままDMSO分離工程5で
パラフインを除去した後、水素化処理工程4―2
で水素化処理し、これを石炭液化用溶剤7として
使用する。 DMSO分離工程5は第2図に示すごとく、抽
出・分配工程5―1、分別工程5―2、DMSO
回収工程5―3から成り、水素化処理または未処
理の重質油成分イを抽出・分配工程5―1で
DMSOロと混合し、この混合物を分別工程5―
2でDMSO不溶分ハとDMSO可溶分ニとに分別
する。この際加えられるDMSOの量は特に限定
するものではないが、経済性を考慮して循環溶剤
と等量以下であることが望ましい。また、一般的
には循環溶剤はDMSOを混合するだけで可溶分
と不溶分とが二層に分離するが、DMSOを混合
する際さらにDMSO不溶油分を少量添加すれば、
可溶分と不溶分の二層間の境界がよりいつそう鮮
明となつて後の分別操作を容易とするばかりでな
く、可溶分と不溶分の分離時間も短縮される効果
がある。このようにして二層に分かれたDMSO
可溶分とDMSO不溶分は例えばデカンテーシヨ
ン等の手法によつて分別することができる。続い
て、分別されたDMSO可溶分ニについては、
DMSO回収工程5―3でDMSOロを除去、回収
し、一方分別したDMSO可溶油分ニは循環溶剤
として直接、または水素化処理工程4―2を経て
スラリー化工程1に供給することになる。 なお、DMSOを除去する方法としては、例え
ばDMSO可溶分を直接蒸留してDMSOを除去す
る方法、あるいはDMSO可溶分に水を加えて
DMSOを除去する方法等があげられる。 このようにして調整したDMSO可溶油分は、
溶剤としての性能を劣化させるパラフインを含有
していないので、これを石炭液化用溶剤として用
いた場合には液化反応効率の向上に大なる効果を
奏する。 以下、この発明の実施例について説明する。 実施例 1 石炭液化装置として、スラリー処理量4/
Hr規模の連続式液化装置を用い、反応温度450
℃、圧力150Kg/cm2G、LHSV=1、G/L=500の
条件下で第1表に示す性状を有する石炭の液化実
験を行なつた。液状生成物を蒸留して沸点200〜
538℃留分を分取し、これを循環溶剤として用い、
上記と同様の条件で液化実験を行なつた。このよ
うにして同様の操作を10回繰返して、ほぼ石炭由
来成分のみより構成されると考えられる沸点200
〜538℃留分(以下「A溶剤」と称する)を取得
した。 次に、上記A溶剤200gにDMSO200c.c.および
DMSOに不溶のシクロヘキサン50c.c.を混合し、
充分撹拌した後静置して該混合物を二層に分別
し、下層のDMSO可溶分のみを取出し、これに
水を加えて充分撹拌した後静置して二層に分別し
た。このうち、上層のDMSO可溶油分(以下
「B溶剤」と称する)のみを定量的に回収した。 このようにして得られたB溶剤45gを石炭液化
用溶剤として用い、第1表に示す性状を有する石
炭30gおよび鉄系触媒3gと共に、内容積500ml
の電磁誘導撹拌式オートクレーブに充填し、水素
初圧70Kg/cm2Gのもと、反応温度450℃にて1時
間石炭の液化実験を行なつた。反応終了後、オー
トクレーブ内ガス全量を抜き出して計量するとと
もに、ガスクロマトグラフで成分分析を行ない、
液状生成物については、その全量を定量的にオー
トクレーブから回収した後蒸留して各留分の収率
を算出した。その結果を第2表に示す。 また、比較のため、本発明のB溶剤に替えて、
A溶剤45gを使つて第1表に示す性状を有する石
炭30gを上記と同じ条件で液化し、得られた生成
物の収率および水素消費量を第2表に併せて示し
た。 第2表より、B溶剤を用いた場合には、残渣収
率が低く、また水素消費量も少ないことから、石
炭の液化反応が効率よく行なわれたことがわか
る。
【表】
【表】 実施例 2 実施例1で得たA溶剤100gを、Ni―Mo系触
媒10gと共に、内容積500mlの電磁誘導撹拌式オ
ートクレーブに充填し、反応温度350℃にて1時
間水素化処理した。なお、反応中圧力が100Kg/
cm2Gに保持されるよう、適宜水素ガスをオートク
レーブ内に圧入した。 得られた水素化処理溶剤70gにDMSO70c.c.お
よびDMSOに不溶のシクロヘキサン20c.c.を混合
し、充分撹拌した後静置して該混合物を二層に分
別し、下層のDMSO可溶分のみを取出し、これ
に水を加えて充分撹拌した後静置して二層に分別
した。このうち、上層のDMSO可溶油分(以下
「C溶剤」と称する)のみを定量的に回収し、得
られたC溶剤45gを使用して、実施例1と同じ石
炭を同じ手法で液化しした結果を第3表に示す。 第3表より、A溶剤を水素化処理した後
DMSO抽出処理を行つた場合には、A溶剤を水
素化処理せずにそのままDMSO抽出処理を行な
つて得たB溶剤よりもさらに液化反応効率が良好
であることがわかる。
【表】 実施例 3 実施例1で得たB溶剤100gをNi―Mo系触媒
と共に、内容積500ml電磁誘導撹拌式オートクレ
ーブに充填し、反応温度350℃にて1時間水素化
処理した。なお、反応中圧力が100Kg/cm2Gに保
持されるよう、適宜水素ガスをオートクレーブ内
に圧入した。 得られた水素化処理溶剤(以下「D溶剤」と称
する)45gを使用し、実施例1と同じ石炭を同じ
手法で液化した結果を第4表に示す。 第4表より、溶剤の水素化処理をDMSO抽出
処理後に行なつても、DMSO抽出処理前に水素
化処理した実施例2と同様良好な値を示すことが
わかる。
【表】 以上説明したごとく、この発明法によれば、石
炭の液化反応効率をこれまで以上に高めることが
でき、高価な水素ガスの効率的消費をはかること
ができるので、より大きな経済的効果をあげるこ
とができ、工業的に極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明法を実施するための装置構成
例を示すブロツク図、第2図は同上における
DMSO分離工程を示すブロツク図である。 1…スラリー化工程、2…液化反応工程、3…
蒸留塔、4―1,4―2…水素化処理工程、5…
DMSO分離工程、5―1…抽出・分配工程、5
―2…分別工程、5―3…DMSO回収工程、6
…石炭、7…溶剤、イ…重質油成分、ロ…
DMSO、ハ…DMSO不溶分、ニ…DMSO可溶分。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 石炭を液化して得られる沸点200〜538℃留分
    の重質油成分をそのまま、あるいは水素化処理し
    て石炭液化用溶剤として循環使用する石炭の液化
    方法において、前記水素化または未水素化処理重
    質油成分の全量または一部をジメチルスルフオキ
    シドと混合しジメチルスルフオキシド可溶分とジ
    メチルスルフオキシド不溶分とに分別した後、ジ
    メチルスルフオキシド可溶分をジメチルスルフオ
    キシドとジメチルスルフオキシド可溶油分とに分
    別し、得られたジメチルスルフオキシド可溶油分
    を石炭液化用溶剤として用いることを特徴とする
    石炭の液化方法。 2 石炭を液化して得られる沸点200〜538℃留分
    の重質油成分をそのまま、あるいは水素化処理し
    て石炭液化用溶剤として循環使用する石炭の液化
    方法において、前記未水素化処理重質油成分の全
    量または一部をジメチルスルフオキシドと混合し
    ジメチルスルフオキシド可溶分とジメチルスルフ
    オキシド不溶分とに分別した後、ジメチルスルフ
    オキシド可溶分をジメチルスルフオキシドとジメ
    チルスルフオキシド可溶油分とに分別し、得られ
    たジメチルスルフオキシド可溶油分を水素化処理
    して石炭液化用溶剤として用いることを特徴とす
    る石炭の液化方法。
JP16578683A 1983-09-07 1983-09-07 石炭の液化方法 Granted JPS6058484A (ja)

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JPS62164788A (ja) * 1986-01-14 1987-07-21 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 石炭の水添液化方法
JPS63270793A (ja) * 1987-04-30 1988-11-08 Sumitomo Metal Ind Ltd 石炭液化法

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