JPH0242232B2

JPH0242232B2 -

Info

Publication number: JPH0242232B2
Application number: JP59124212A
Authority: JP
Priority date: 1984-06-14
Filing date: 1984-06-14
Publication date: 1990-09-21
Also published as: JPS612186A

Description

【発明の詳細な説明】＜技術分野＞本発明は表示装置の構造に関し、特に有機フイ
ルム基板を利用した複数個の液晶表示モジユール
を組み合わせて成る大画面デイスプレイとして有
効なパネル構造に関するものである。

＜従来技術＞室内でも充分視認可能な明るさを有する表示パ
ターンの形成が可能であり、フルカラーで文字、
図形あるいは画像等を表示することができ、また
コンピユータに接続して情報表示媒体となる大画
面デイスプレイに対して、従来より教育用、産業
用、軍用あるいは一般家庭用等の種々の分野にわ
たるきわめて強い潜在的需要があつた。特に、十
人乃至数百人程度を対象とし、一般室内照明灯の
下でも鮮明で設置スペースが小さく遠近双方位置
から映像を視認することのできる表示装置の開発
が切望されている。現在、このような条件のもと
では投射型デイスプレイ例えばプロジエクシヨン
テレビが実用化されているが、画面の大きさ、設
置スペース、消費電力及び価格面において充分な
ものではなく、屋内汎用デイスプレイとしての要
求を充分に満たすことができないというのが実状
である。これらの問題を解決するために、液晶モ
ジユール等を平面マトリクス状に配列することに
よつて大画面デイスプレイを構成する方式が検討
されている。この方式によれば、既存技術の改良
と応用とによつて上記要求に対処することがで
き、また画面サイズも自由に設定することができ
る。さらに薄型で設置スペースの少ない表示装置
が得られる。

しかしながら、液晶モジユールをマトリツクス
状に配列した際、液晶セルの電極引き出し部分の
ためにモジユール境界に幅の広い連結領域が表示
に寄与しない部分として残存し、表示画面の連続
性を損なうといつた問題が生じる。このため表示
パターンが不自然となつたり像が切断される等表
示品位の低下を招く結果となる。

第２図Ａ，Ｂは従来の大画面用液晶モジユール
の構成図及び該液晶モジユールをマトリツクス状
に配列した大画面デイスプレイの構成斜視図であ
る。

ガラス基板１，２の内面に電圧を印加するため
の電極を形成するとともにその間隙に液晶３を封
入し、ガラス基板１，２の外面に偏光板４，５を
貼着することにより液晶セルが構成されている。
この液晶セルの背面には光源６と駆動回路素子を
搭載した回路基板７が設置され、ガラス基板１と
回路基板７は周縁部で導電性ゴム等の連結体８に
て一体化されている。また回路基板７の駆動回路
とガラス基板１の給電用電極とはこの連結体８を
介して電気的に接続される。このように構成され
た液晶モジユールは表示部Ｘと表示に寄与しない
電極引き出し部Ｙを前面に有する。従つて、これ
をマトリツクス状に配列して大画面デイスプレイ
とした場合、電極引き出し部Ｙが液晶モジユール
の境界に沿つて表示画面内に格子状の模様を作
り、表示パターンの品位を劣化させることとな
る。この電極引き出し部Ｙを画素間の隙間程度に
迄小さくすることは困難であつた。

＜発明の目的＞本発明は上述の問題点に鑑み、可撓性有機フイ
ルムを表示セルの基板として利用し、電極引き出
し部で有機フイルムを屈曲させた表示モジユール
とすることにより、表示モジユールを複数配列し
て表示画面を構成した場合でもモジユール間の連
結部に起因する表示品位の低下を改善することの
できる新規有用な表示装置の構造を提供すること
を目的とする。本発明の他の目的は薄型で大面積
の表示部を有しかつ良好な画像表示を行なうこと
のできる大画面デイスプレイを提供することであ
る。

＜実施例＞第１図Ａ，Ｂは本発明の１実施例を示す大画面
用液晶モジユールの構成図及び該液晶モジユール
をマトリツクス状に配列して成る大画面デイスプ
レイの構成斜視図である。

液晶モジユールをマトリツクス状に配列して大
画面を形成する場合、画像の連続性が損われるこ
となく良好な表示品位を維持するにはモジユール
境界での連結部で表示に寄与しない領域を画素間
隙程度に迄可及的に小さくすることが必要とな
る。この観点より本実施例では、液晶セルを構成
するセル基板を可撓性有機フイルムで構成し、液
晶セルの周囲でフイルムを折曲げて電極と回路を
電気的に接続することにより表示に寄与しない領
域を極力小さくなるように技術的手段を駆使して
いる。

一軸性ポリエステルフイルム、エポキシ系フイ
ルム等の可撓性を有する有機高分子透明フイルム
１１を前面側の基板、ガラス基板２を背面側の基
板として液晶セルを構成し、セル基板内面にITO
膜等から成る透明電極とポリイミド系高分子フイ
ルムやSiO₂薄膜から成る液晶分子の配向膜を重
畳形成する。透明電極はマトリツクス電極構造と
なるように層設する。配向膜にはラビング処理が
施され、またセル基板の周囲及びその他必要部位
はボール状又はフアイバー状のガラス、プラスチ
ツク等から成るスペーサ粒子を分散させたシール
材で接着固定されている。このようにして形成さ
れた液晶セルの内部間隙には注入口を介して電界
効果型のネマテイツク液晶３が注入封止されてい
る。またセル基板の外面にはそれぞれ偏光板４，
５が貼着されている。従つて、セル基板に層設し
た透明電極を介して液晶３に電界を印加すること
により、液晶分子の配向変換に基いて透過型の表
示パターンが生起され、フイルム１１を介して表
示パターンが視認される。尚、セル基板は前背面
の双方とも有機高分子透明フイルムで構成しても
良い。

フイルム１１は液晶セルの外方に延設されてお
り、延設部には液晶セル内部の透明電極の引き出
し線が印刷等によつてパターン形成されている。
また、ガラス基板２側の透明電極も引き出し線が
フイルム１１側へ転移されてフイルム１１により
外部へ延在されている。液晶セルの背面には照明
用光源６が設置されまた液晶セルの表示駆動回路
を構成する各種回路素子を搭載した回路基板７が
配設される。液晶セルと回路基板７間の電気的接
続はフイルム１１の延設部を介して行なわれる。
即ち、液晶セルの外方へ延設されたフイルム１１
は背面方向へ屈曲されて回路基板７の縁部にヒー
トシールや導電性ゴムで接着され、液晶セルと回
路基板７が一体化されるとともにフイルム１１の
端部の引き出し線と回路基板７の駆動回路の一端
が電気的に接続されて液晶セルの透明電極に電圧
が印加される。従つて液晶セルの前面において表
示に寄与しない電極引き出し部Ｙはフイルム１１
の厚さ程度に小さくなり表示部Ｘの占める割合が
非常に高くなる。カラー画像を表示するにはマト
リツクス状の画素を構成するとともに赤、緑、青
のカラーフイルタを交互に各画素に配設し、各画
素の輝度を制御することにより加法混色の原理で
フルカラー画像が得られる。画素を表示画面にマ
トリツクス状に配置するには、透明電極を各セル
基板で縦方向と横方向に直交配列させてその交点
を画素とするライン選択方式の直交マトリツクス
電極構造あるいは一方のセル基板にマトリツクス
状に配置される薄膜トランジスタ（TFT）をス
イツチングに利用してTFTの電極と他方のセル
基板の共通電極との間に電圧を印加するTFT駆
動方式の電極構造が利用される。各画素に印加す
る電圧を制御し、画素に対応したカラーフイルタ
を介して液晶３を透過する光源６からの光量を変
調することにより任意のカラー表示を実行するこ
とができる。

上記構造の液晶を利用した表示モジユールを枠
体９の内部に積み重ねて任意のマトリツクス状に
多数配列することにより大画面のデイスプレイと
なる。この場合、電極引き出し部Ｙの面積は非常
に小さく画素のピツチ間隙に近い程度の値にまで
設定できるため、表示モジユール境界の連結部で
画像が切断されたような表示パターンとならず、
像の連続性が損われない。従つて、表示品位の良
好な表示パターンを必要に応じて設定された大画
面のデイスプレイで表示することができる。

第３図は本発明の他の実施例を示す大画面デイ
スプレイの構成図であり、表示モジユールとして
前背面基板とも可撓性有機高分子フイルムを利用
した液晶セルを用いている。セル基板が可撓性を
有するため、観測者数や周囲光等により表示画面
を必要に応じて湾曲させることができ、従つて表
示モジユールをマトリツクス状に配列して大画面
デイスプレイとした場合、画面を滑らかに湾曲さ
せて視角特性の良い表示装置を構成することがで
きる。

尚、上記実施例は液晶モジユールについて説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく
EL表示装置、エレクロクロミツク表示装置、プ
ラズマデイスプレイ他を利用することもできる。

＜発明の効果＞以上詳説した如く、本発明によれば、表示モジ
ユールの表示面に於いて、駆動回路の実装密度を
阻害することなくまた液晶セルのシール機能やセ
ル自体の信頼性を低下させることなく電極引き出
し等に用いられる表示に寄与しない周縁部の面積
を非常に小さくすることができ、従つて表示モジ
ユールを多数配列して大画面を構成した本発明の
表示装置であつても表示パターンの連続性を維持
することが可能となり表示品位の高い表示装置が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂは本発明の１実施例を示す大画面
用液晶モジユールの構成図及び該液晶モジユール
を用いた大画面デイスプレイの構成斜視図であ
る。第２図Ａ，Ｂは従来の大画面用液晶モジユー
ルの構成図及び該液晶モジユールを用いた大画面
デイスプレイの構成斜視図である。第３図は本発
明の他の実施例を示す大画面デイスプレイの構成
斜視図である。１，２……ガラス基板、３……液晶、４，５…
…偏光板、６……光源、７……回路基板、１１…
…フイルム。

Claims

【特許請求の範囲】

１表示セルの少なくとも一方のセル基板が可撓
性有機フイルムから成り、前記表示セルの電極引
き出し線が該有機フイルムの延設部に形成されか
つ該延設部は、前記表示セル縁部より背面へ折り
曲げ成形され、前記延設部には前記表示セルの背
面に配置された駆動回路基板が電気的に接続され
て成る単一表示モジユールをマトリクス状に配列
して該単一表示モジユールの配列間隙を小さく設
定した大画面表示が形設されて成ることを特徴と
する表示装置。