JPH024208B2 - - Google Patents

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JPH024208B2
JPH024208B2 JP14385082A JP14385082A JPH024208B2 JP H024208 B2 JPH024208 B2 JP H024208B2 JP 14385082 A JP14385082 A JP 14385082A JP 14385082 A JP14385082 A JP 14385082A JP H024208 B2 JPH024208 B2 JP H024208B2
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JP
Japan
Prior art keywords
syringin
stress
day
group
sexual behavior
Prior art date
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Expired
Application number
JP14385082A
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English (en)
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JPS5933221A (ja
Inventor
Hiroshi Saito
Junzo Shoji
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP14385082A priority Critical patent/JPS5933221A/ja
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔〕 発明の背景 技術分野 本発明は、シリンギンを有効成分とする心因性
性行動障害回復剤に関する。 先行技術 シリンギンは種々の植物から単離されており、
たとえば、トウネズミモチ(Ligustrum
lucidum Aiton)の成熟果実からのシリンゲニン
の配糖体として、またエゾウコギ
(Acanthopanax senticosus(Ropr.et Maxim.)
Harm.)の根からエレウテロサイドBとして、
よく知られているものである。 また、シリンギンの薬理作用については、エゾ
ウコギより単離されたエレウテロサイドBを用い
て実験がなされて次のような報告がある。 イ 1.0×10-7g/mlでヘキソキナーゼ活性を刺
激し、in vitroでアロキサン処理したウサギか
ら抽出した糖尿病性β−リポプロテインの阻害
作用を抑制した〔Lek.Sredtsva Dal nego
Vostoka 11、56−59、1972〕。 ロ 0.5mg/Kg腹腔内投与により、拘束ストレス
下のラツトに対して抗ストレス効果が認められ
た〔Lloydia、32、46−50(1969)〕。 ところで、現代社会において、その社会生活が
複雑になるにつれて職場の人間関係や複雑な仕事
の内容等が心理的ストレツサーとなつて、いわゆ
る心身症や神経症を引きおこしている。心身症の
場合は、その病態は一般に身体症状としてあらわ
れ泌尿器系疾患もその一症状である。その中で
も、性行動障害は現代病として深刻な問題の一つ
と考えられる。従つて、手軽に服用できる心因性
性行動障害回復剤が開発されれば、精神面でのス
トレツサーをとり除くことができる。 〔〕 発明の概要 本発明は、シリンギンの新しい用途、すなわち
心因性性行動障害回復剤としての用途、に関す
る。 すなわち、本発明は「宙吊り法」(詳細後記)
を利用して性行動の低下だけを起させる方法を開
発して、ストレス負荷後にシリンギンを投与した
ところ、性行動障害回復効果があつたという事実
の発見に基づくものである。 従つて、本発明による心因性性行動障害回復剤
は、シリンギンを有効成分とする、ものである。 〔〕 発明の具体的説明 1 シリンギン シリンギンが公知物質であることは前記したと
ころであつて、その構造式は下記の通りである。
この化合物は結晶水を持つことがあり、従つて本
発明で「シリンギン」というときはそのような水
和した化合物をも包含するものとする。 (ここで、β−Gluは、β−D−グルコピラノ
シルを表わす) シリンギンは、合成的に得ることができる
〔Ber.62、2277(1929)およびChem.Ber.88、16−
23、(1955)〕。従つて、シリンギンは必要に応じ
て合成するか、あるいは前記のような生薬から抽
出されるのがふつうである。 シリンギンは一般に白色針状結晶で、融点は
192℃である。これは、冷水に難溶で、熱水、エ
タノールに可溶、エーテルに不溶である。 シリンギンは低毒性であつて、マウスへの腹腔
内投与5g/Kgで死亡例は見られなかつた。 2 心因性性行動障害回復剤 本発明における心因性性行動障害回復剤は、シ
リンギンそれ自体あるいはシリンギンを適宜製剤
上の補助成分、たとえば賦形剤、結合剤、または
希釈剤と混合して、粉末、顆粒、錠剤、カプセル
剤、シロツプ剤、注射剤などの形態で経口的また
は非経口的に投与することができる。 投与量は、年齢、体重、症状により適宜増減す
るが、経口的には通常成人、1日、シリンギンと
して0.5−10gが望ましい。 本発明の好ましい具体例は、シリンギンと製剤
上の補助成分とからなるものである。また、本発
明の他の好ましい具体例は、上記1日当りの投与
量を1回ないし数回に分けて服用させるための単
位投与形態のものである。 3 心因性性行動回服作用 「宙吊り法」でストレスを負荷後、性行動障害
回復効果を調べた実験方法および結果を以下に示
す。「宙吊り法」は、Bull.Experimental
Biology and Medicine84(9)、375−377(1977)
およびCatecholamines and Stress、第8巻
(1980)(Elsevier North−Holland)に記載され
た方法を改良したものである(詳細後記)。 1 実験動物 使用したマウス(−CS系雄、9週令28−32
g。動物繁殖研)を購入後、個室ケージ(10×20
×10cm)で1週間飼育してから、性行動の正常な
マウスを選別した。すなわち、雄の個室ケージに
エストラジオール(発情ホルモン)10μg/Kgを
毎日皮下投与した雌マウス3匹をいれる。10分以
内にイントロミツシヨン(詳細後記)する雄で、
1週間中5回以上成功したものを選別してこれを
実験に使用した。 2 実験方法および結果 ストレス負荷は「宙吊り法」で行なつた。すな
わち、水面上6.5cm附近の位置にマウスをその尾
で固定して宙吊りにする。その際、マウスの鼻先
が水面に接触する程度に、頭を下にして固定す
る。この方法で10日間ストレスを負荷しても、体
重の減少、運動協調性障害、躯幹筋緊張度や握力
筋緊張度の低下、および自発運動や探索運動の減
少は認められず、性行動の低下だけを引き起こ
す。そして、前立腺および睾丸の重量に変化は起
きないし、また血清内成分(グルコース、総蛋
白、無機燐およびアルブミン)量にも変化がなか
つた。しかしながら、副腎の重量および視床下部
のチロシンヒドロキシラーゼ活性は増大してい
た。なお、同様のストレス負荷(宙吊り法)をラ
ツトについて行なつたところ、同様な結果が認め
られ、また20日間のストレス負荷後のテストステ
ロンおよび17KS(17ヒドロキシコルチコステロ
ン)量にも変化がないことが認められた。 下記の表1および2は、上記のマウスについて
の実験結果の一部を示すものである。
【表】
【表】
【表】 上記の「宙吊り法」を利用して、以下のような
実験を行なつた。毎日決まつた時間(午後1:00
〜)からストレス負荷を行なう。負荷時間は、1
日目は30分、以後は10分間ずつ延長し、4日目以
降の7日間は1時間負荷をかける。負荷直後にシ
リンギン(100mg/Kg)を毎日経口投与し、翌朝
性行動を調べる。その方法は雄マウス1匹を、エ
ラストジオールを投与した雌マウス10匹を入れて
あるケージ(30×40×30cm)に入れる。そして10
分以内に、リツキング(雌の生殖器をなめる)、
マウンテイング(雄が雌の上に乗るが膣挿入に至
らない行動)、イントロミツシヨン(膣挿入)の
各々の行動を起すまでの時間(分)、10分間の行
動の回数、および行動を行なつた匹数を測定し
た。なお、リツキングについては、実験に使用し
たマウスは全ての個体が行なつた。以上の結果を
第1〜3図に示した。 3 結果の解析 リツキングについては、各群間での有意差は得
られなかつたが、シリンギン投与群は10分間にお
こなつた回数において6日目以降は正常群と同じ
ような傾向がみられた。 マウンテイングについては、最初の行動を起こ
すまでの時間に関して、ストレス負荷対照群は正
常群およびシリンギン投与群にくらべて7日目以
降は時間が長くなる傾向があつた、一方、シリン
ギン投与群は時間が正常群に近づく傾向がみら
れ、また9日目ではストレス負荷対照群との間に
有意差が得られた。10分間に行なつた回数につい
ては、ストレス負荷対照群と正常群との間には6
日目と8日目に有意差がみられ、ストレス負荷対
照群は正常群にくらべ回数が減少していた。一
方、シリンギン投与群は、8日目以降ストレス負
荷対照群にくらべて回数に増加傾向がみられ、正
常群に近づいていた。また、9日目はストレス負
荷対照群との間には有意な回数の増加がみられ
た。 行動を行なつた匹数に関しては、ストレス負荷
対照群とシリンギン投与群との間において、7、
9および10日目に有意差がみられ、シリンギン投
与群のほうが行動を行なつた匹数が多かつた。 イントロミツシヨンについては、シリンギン投
与群は最初の行動を起こすまでの時間および10分
間に行なつた回数はともに8日目以降では正常群
の時間および回数に近づく傾向がみられた。ま
た、行動を行なつた匹数については、10日目にス
トレス負荷対照群とシリンギン投与群との間に有
意差があり、シリンギン投与群のほうが行動を行
なつた匹数が多かつた。 以上より、シリンギンは連続投与することによ
つて心因性性行動障害の回復効果があるといえ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図Aはリツキングを開始するまでの時間
を、第1図Bは10分間に行なつたリツキングの回
数を、それぞれ試験日毎に示したものである(試
験日0は対照(以下同様))。第2図Aはマウンテ
イングを開始するまでの時間を、第2図Bは10分
間に行なつたマウンテイングの回数を、それぞれ
試験日毎に示したものである。第3図Aはイント
ロミツシヨンを開始するまでの時間を、第3図B
は10分間にイントロミツシヨンを行なつた回数
を、それぞれ試験日毎に示したものである。 図中の記号は、下記の意味を持つ。 〇 正常(ストレス無負荷)群 ● ストレス負荷対照群 △ ストレス負荷シリンギン投与群 (*)、*および** T検定の結果を示す。 すなわち、(*)はP<0.1、*はP<0.05およ
び**はP<0.01の有意水準を示し、有意差の指
標となる。ところで、図中に*(N.S.)とあれ
ばこれは正常群との有意差がP<0.05であるとい
うことを示し、*(S.C.)とあればストレス負荷
対照群との有意差がP<0.05であるということを
示す。また、横軸欄外の(*)、*および**の
表示はストレス負荷対照群とシリンギン投与群と
の間の行動を行なつた実験動物マウスの匹数の有
意水準を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 シリンギンを有効成分とする心因性性行動障
    害回復剤。
JP14385082A 1982-08-19 1982-08-19 心因性性行動障害回復剤 Granted JPS5933221A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14385082A JPS5933221A (ja) 1982-08-19 1982-08-19 心因性性行動障害回復剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14385082A JPS5933221A (ja) 1982-08-19 1982-08-19 心因性性行動障害回復剤

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Publication Number Publication Date
JPS5933221A JPS5933221A (ja) 1984-02-23
JPH024208B2 true JPH024208B2 (ja) 1990-01-26

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ID=15348408

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14385082A Granted JPS5933221A (ja) 1982-08-19 1982-08-19 心因性性行動障害回復剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH03151835A (ja) * 1989-11-08 1991-06-28 Hideo Nakayama 繁殖促進用配合飼料
AU7468094A (en) * 1994-08-13 1996-03-07 Hong Keun Chung Tnfalpha-secretion inhibitor containing syringin or its aglycone
JP2006306889A (ja) * 2004-05-31 2006-11-09 Wakunaga Pharmaceut Co Ltd 男性更年期障害改善剤
US20080274213A1 (en) * 2004-05-31 2008-11-06 Wakunaga Pharmaceutical Co., Ltd. Drug for Ameliorating Male Climacteric Disorders

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JPS5933221A (ja) 1984-02-23

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