JPH0241283Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内燃機関の弁間隙調整装置の高圧室へ
の空気の進入を防止する横置式油圧弁間隙調整装
置に関する。

従来の横置式油圧弁間隙調整装置にあつては、
リザーバに供給される油に含まれた空気はリザー
バ内部全体に撹拌、分散されるため、高圧室に空
気が吸込まれて、装置の作動が安定しないという
問題があつた。

従つて本考案の目的はこのような問題点を無く
すことのできる横置式油圧弁間隙調整装置を提供
することにあり、リザーバに供給される空気を含
んだ油をプランジヤ内のリザーバには流入させな
いようにすると共にプランジヤヘツド内のリザー
バで空気を含んだ油を分離し、空気の含まれない
油のみをプランジヤ内のリザーバに供給すること
により、プランジヤ内のリザーバの油には空気が
含まれないようにし、高圧室への空気の進入を防
止するものである。

以下、本考案の横置式油圧弁間隙調整装置の実
施例を添付図面に基いて説明する。

シリンダボデイ１には、プランジヤ２およびプ
ランジヤヘツド３が摺動自在に収容されている。
プランジヤ２は、シリンダボデイ１の高圧室１ａ
内に設けたスプリング５によつて押圧されてお
り、プランジヤヘツド３はキヤツプ６によりシリ
ンダボデイ１から抜け出さないように保持されて
いる。プランジヤ２およびプランジヤヘツド３に
はボアが形成されていて、それぞれリザーバ２ａ
およびリザーバ３ａを形成している。プランジヤ
ヘツド３のリザーバ３ａ内には、中空円筒体４が
設けられている。この中空円筒体４は一端に大型
フランジ部４ａを有し、他端に小径フランジ部４
ｂを有する。大径フランジ部４ａは、リザーバ３
ａの入口端面部（リザーバ２ａとの境界部）に形
成された段部に嵌着されている。小径フランジ部
４ｂは、リザーバ３ａを形成するボアの端面およ
び周面との間に間隙が形成されるように位置決め
されている。一方、プランジヤ２のリザーバ２ａ
の入口端面部（リザーバ３ａとの境界部）には油
回収口２ｂが形成されており、リザーバ２ａの高
圧室１ａ側にはチエツク弁装置７が設けられてい
る。

また、シリンダボデイ１には油供給口１ｂが設
けてあり、該油供給口１ｂは、中空円筒体４の大
径フランジ部４ａと小径フランジ部４ｂとの中空
部においてプランジヤヘツド３に設けられた油供
給口３ｂに連通している。プランジヤヘツド３に
は、中空円筒体４の大径フランジ部４ａと小径フ
ランジ部４ｂとの中間部において更に調圧口３ｃ
が設けてある。

本考案によれば、プランジヤヘツド３のリザー
バ３ａ内に中空円筒体４を設けてあり、この中空
円筒体４は、プランジヤヘツド３の油供給口３ｂ
から供給される空気を含んだ油を、中空円筒体４
の内部と分離するだけでなく、大径フランジ部４
ａによりプランジヤ２のリザーバ２ａと分離し、
かつ小径フランジ部４ｂによつてプランジヤヘツ
ド３のリザーバ３ａの内端部３a′と分離してい
る。

また、高圧室１ａから、シリンダボデイ１の内
周面とプランジヤ２の外周面との間の間隙を通つ
てリークした油は、プランジヤ２の油回収口２ｂ
からリザーバ２ａ内に回収されるため、リザーバ
２ａに補充すべき油も微少で済む。

更に、中空円筒体４の外周に溜つた空気は、プ
ランジヤヘツド３に設けた調圧口３ｃから、シリ
ンダボデイ１の内周面とプランジヤヘツド３の内
周面との間の隙間を通つて逐次外部に排出され
る。

以上の構成により、プランジヤ２のリザーバ２
ａ内の油に空気が混入することが防止される。

【図面の簡単な説明】

添付図面は、本考案の横置式油圧弁間隙調整装
置の断面図である。 １……シリンダボデイ、２……プランジヤ、３
……プランジヤヘツド、４……中空円筒体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 シリンダボデイ内にプランジヤ２およびプラン
   ジヤヘツド３が摺動自在に収容された横置式油圧
   弁間隙調整装置において、 前記プランジヤ２およびプランジヤヘツド３内
   には、夫々リザーバ２ａおよび３ａが形成されて
   おり、 プランジヤヘツド３のリザーバ３ａ内には中空
   円筒体４が設けられていて、 該中空円筒体４は一端に大径フランジ部４ａ，
   他端に小径フランジ部４ｂを備え、 前記中空円筒体４の大径フランジ部４ａは、前
   記プランジヤヘツド３のリザーバ３ａの入口端面
   部を覆うようにプランジヤヘツド３に固定されて
   おり、小径フランジ部４ｂはリザーバ３ａの内端
   面および内周面から間隙を隔てて位置決めされて
   おり、 前記プランジヤヘツド３には、前記中空円筒体
   ４の大径フランジ部４ａと小径フランジ部４ｂと
   の中間部においてリザーバ３ａへの油供給口３ｂ
   が設けてあることを特徴とする横置式油圧弁間隙
   調整装置。