JPH0241236Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案のレベル調整用定木は、内装用壁板の施
工に於いて使用され、特に壁面下地に内装用壁板
を直接張付け施工する場合のレベル調整に用いら
れるものである。

〈従来の技術〉 内装用壁板の施工法として、コンクリート等の
下地面への直張り工法が知られている。これは、
コンクリート、コンクリートブロツク、ALC板
等の下地面に適宜間隔で石膏系接着剤を塊状に塗
布した後、同下地面に内装用壁板を直接圧着する
施工法であり、壁板を所定位置に圧着設定するた
めに、壁板の表面をレベル調整用定木で叩打し乍
ら水準器を適宜に使用して上下左右のレベルを正
確に出してゆくものである。

〈考案が解決しようとする問題点〉 斯かる施工法に於いて、壁板の表面を定木の平
滑な側面で叩打することにより壁板を所定位置迄
押圧するが、その際水準器で壁板のレベルのチエ
ツクを行い乍ら作業を進めるため作業者は定木と
水準器を併せて携帯すると共に、両器具を適宜に
壁板上で持ち替る作業が生じる。又、壁板を所定
位置に設定するために天上面や側壁面に基点を印
すが、壁板と天上面の基点との相対位置を計測す
るには、踏台やスケールを必要とし面倒な作業と
なつていた。

〈問題を解決するための手段〉 本考案のレベル調整用定木は従来の問題点を解
決してなるもので、その要旨は、二側面を平滑に
仕上げ長尺の角柱状のレベル調整用定木に於い
て、定木本体の中間位置に水平指標泡が定木本体
の長手方向と直交する方向に動き且つ前後面から
水平指標泡が視認できる水準器を前後に貫通する
ように取付け、又本体の上端前後面に寸法目盛を
付したことを特徴とするレベル調整用定木にあ
る。

〈作用〉 本考案は、定木本体に一体に水準器を組込んだ
ことで、定木と水準器を壁板上で持替えて使用す
る繁雑さを解消し、且つ定木本体の上端縁部に寸
法目盛を付したことで、天上面に印した基点を壁
板の相対位置を簡単に計測できる様にした。又そ
の他の壁施工、まわり口の取付作業における高所
の短かい寸法の計測に手軽に使用できるものであ
る。

〈実施例〉 本考案の実施例を図面に基き説明する。第１図
はその斜視図を示し、第２図に同平面図を示す。
図中、１はアルミニウムを素材とする角柱状の定
木本体であり、二側面を精密に平滑仕上げとした
ものである。２は定木本体１にねじでもつて着脱
自在に取付けた水準器であり、本体の前後面に貫
通して取付けられ前後両面からの視認を可能とし
ている。３は本体前面の上端縁部に付した寸法目
盛であり、後面にも同様のものを付している。

次に本実施例の使用法を説明する。下地面４を
石膏系接着剤５を塊状に塗布した後、内装用壁板
６を取付け、壁板６の表面を定木本体１で叩打し
乍ら、上下左右のレベルを調整してゆき（第３図
参照）、壁板６の垂直レベルは第４図に示す如く
定木本体１の一側面を壁板６の表面に当接して水
準器２の水泡位置により判断する。又、天上板７
に印した基点或は基線８に対する相対位置は第５
図に示す如く、定木本体１の一側面を壁板６の表
面に当接し、上端の寸法目盛３を使用して測定す
るものである。尚、水準器は定木１の前後面に貫
通して設け、寸法目盛３も前後両面に付している
ので、作業中定木１を表裏に持替る面倒も無い。

〈考案の効果〉 以上の様に本考案によれば、コンクリート等の
下地面への内装用壁板の直張り施工が、水準器、
スケール等他の器具を使用すること無く壁板の張
付け施工、レベル調整及び検査に至る迄正確に而
も効率良く行えるという効果がある。又その他の
壁施工、まわり口の取付作業、建築作業における
垂直面の割り出し検査及び高所の短かい寸法の側
定作業を簡便にならしめるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
その斜視図、第２図は同平面図、第３図乃至第５
図はその使用状態を示す説明図である。 １：定木本体、２：水準器、３：寸法目盛。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二側面を平滑に仕上げた長尺の角柱状のレベル
   調整用定木に於いて、定木本体の中間位置に水平
   指標泡が定木本体の長手方向と直交する方向に動
   き且つ前後面から水平指標泡が視認できる水準器
   を前後に貫設するように取付け、又本体の上端前
   後面に寸法目盛を付したことを特徴とするレベル
   調整用定木。