JPH024091Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本願は、加圧空気と共に治療器具のノズルより
噴出して歯垢などを除去する場合に用いる歯科用
清浄剤に関する。

従来の技術及び問題点 従来、加圧空気と共に清浄剤を治療器具に導び
いて、その先端ノズルより歯牙に向つて噴出する
ことにより、歯垢や歯の汚れなどを除去する歯表
面治療器具は、例えば特開昭58−180144号公報に
おいて公知であり、この治療器具に用いられる清
浄剤としては、一般に炭酸水素ナトリウムの粉末
が用いられている。

ところが、この清浄剤は、吸湿性が強く、その
ため特に梅雨季において加圧空気と共に治療器具
に供給する清浄剤収納容器内やノズルを含む治療
器具の流通路内で凝結して、清浄剤の噴出量が減
じたり或いはその噴出を不能にして治療作業を著
しく減退していた。

考案の目的、実施例及び作用 そこで本願は、上記した従来の欠陥を解消した
歯科用清浄剤を提供するもので、その要旨とする
ところは、清浄剤の粒子をシリコーンによりコー
テイングしたことを特徴とするものである。

即ち図において、１は250〜350μの炭酸水素ナ
トリウム粉末の粒子、２は厚さ５〜6μシリコー
ンのコーテイング層であつて、このコーテイング
は、スプレードライング法即ちシリコン中に炭酸
水素ナトリウムの粒子を混合撹拌したのち、噴霧
機に供給して造粒室内に噴霧し、冷却・調湿され
た無菌冷風と接触して冷却固化させることによつ
て行われる。

このように、粒子１がシリコーンのコーテイン
グ層２によつて覆われた炭酸水素ナトリウム粉末
は、従来と同様、治療器具のノズルより加圧空気
と共に歯牙表面に噴出される。すると、歯牙表面
に衝突した粒子１を覆つているコーテイング層２
は破壊され、歯牙表面は、炭酸水素ナトリウム粉
末によつて清浄される。

考案の効果 本願は叙上のように構成されるものであるか
ら、これが、清浄剤収納容器内に収納している状
態或いはノズルを含む治療器具の流通路内に残留
している状態においても、コーテイング層によつ
て湿気の吸収は防止され、従来のように清浄剤が
凝結してその噴出量を減じたり、噴出が不能にな
つたりする惧れはなくなり、歯牙の清浄作業に極
めて有効であるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示す断面図である。 図中１は炭酸水素ナトリウム粉末の粒子、２は
シリコーンのコーテイング層である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 清浄剤の粒子をシリコーンによりコーテイン
   グしたことを特徴とする歯科用清浄剤。 (2) 粒子が炭酸水素ナトリウム粉末の粒子である
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の歯科用清
   浄剤。 (3) 粒子が250〜350μであり、コーテイング層が
   ５〜6μである実用新案登録請求の範囲第１項
   または第２項記載の歯科用清浄剤。