JPH11244303A - 歯面清掃研磨装置及び歯面清掃研磨装置用研磨剤 - Google Patents

歯面清掃研磨装置及び歯面清掃研磨装置用研磨剤

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JPH11244303A
JPH11244303A JP10049540A JP4954098A JPH11244303A JP H11244303 A JPH11244303 A JP H11244303A JP 10049540 A JP10049540 A JP 10049540A JP 4954098 A JP4954098 A JP 4954098A JP H11244303 A JPH11244303 A JP H11244303A
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JP
Japan
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abrasive
tooth surface
polishing
sugar alcohol
surface cleaning
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10049540A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroya Ogino
碩哉 荻野
Mikinori Nishimura
巳貴則 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
J Morita Manufaturing Corp
Original Assignee
J Morita Manufaturing Corp
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Publication date
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C3/00Dental tools or instruments
    • A61C3/02Tooth drilling or cutting instruments; Instruments acting like a sandblast machine
    • A61C3/025Instruments acting like a sandblast machine, e.g. for cleaning, polishing or cutting teeth

Abstract

(57)【要約】 【課題】歯面の歯垢や歯石を清掃したり、う蝕部や切除
後の歯の極端に鋭利な部分を研磨したりする歯面清掃研
磨装置に関し、う蝕の発生を抑制することができる歯面
清掃研磨装置を提供する。 【解決手段】研磨剤と糖アルコールとを流体と共にハン
ドピース3のノズル3aから噴出させて、歯の表面を清
掃、研磨するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯面の歯垢や歯石
を清掃したり、研磨したりする歯面清掃研磨装置及びそ
のような装置に用いる歯面研磨装置用研磨剤に関し、特
に、う蝕の発生を抑制することができる歯面清掃研磨装
置及び歯面清掃研磨装置用研磨剤に関する。
【0002】
【従来の技術】「う蝕」は、歯の硬組織(エナメル質、
象牙質、セメント質)が崩壊をきたす感染性疾患のこと
であり、これまでの研究報告によれば、う蝕の発生原因
としては、ミュータンス連鎖球菌(mutans streptococc
i)が病原因子として特定されている。
【0003】う蝕は、ミュータンス連鎖球菌が、歯の表
面に固着した歯石や歯垢(プラーク)内で増殖し、ミュ
ータンス連鎖球菌がスクロース等を代謝するときに極め
て強い酸を産生し、これが、歯石や歯垢(プラーク)内
に蓄積されて、この酸により、歯の硬組織のエナメル質
が脱灰され進行するとされている。歯面の歯石や歯垢を
清掃したり、う蝕部や切除後の歯の極端に鋭利な部分を
研磨する方法としては、従来、歯面清掃研磨装置を用い
て、歯の表面に、ハンドピースのノズルから、研磨剤を
空気や水などの流体と共に噴出させて、歯の表面に固着
した歯石や歯垢を除去したり、歯面を研磨するようなこ
とが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
歯面清掃研磨装置は、単に、空気や水などの流体と共に
ノズルから研磨剤を噴出させて、研磨剤のアブレーショ
ン効果により、歯石や歯垢を、歯面から取り除いたり、
歯面を研磨しているに過ぎず、研磨後に、う蝕の発生を
積極的に予防するようにした歯面清掃研磨装置は、本発
明者等の知る限り、未だ開発されていない。
【0005】また、歯面清掃研磨装置用研磨剤として
も、う蝕の発生を積極的に予防するような成分を配合し
たものは、本発明者等の知る限り、未だ開発されていな
い。本発明は、以上のような事実を鑑みてなされたもの
であって、単に、歯石や歯垢の除去や、歯面を研磨する
だけでなく、歯面の清掃、研磨後、う蝕の発生を抑制す
ることのできるようにした歯面清掃研磨装置、並びに、
このような装置に用いる歯面清掃研磨装置用研磨剤を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の歯面清
掃研磨装置は、研磨剤と糖アルコールとを流体と共にハ
ンドピースのノズルから噴出させて、歯の表面を清掃、
研磨するようにした。ここに、本明細書で用いる用語
「流体」は、気体、液体及び気体と液体とが混じり合っ
たものを含む。
【0007】また、本明細書で用いる用語「ハンドピー
ス」は、手でもって、ノズル手段から、水、空気及びこ
れらの混合したもの、並びに、これらと研磨剤や糖アル
コール等を一緒に噴出できるようにしたものを意味し、
歯科用切削工具のようなものも含む。また、研磨剤は、
従来公知の研磨剤であれば、特に限定されることはな
い。そのような研磨剤としては、例えば、重炭酸ナトリ
ウム、塩化ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、シリカ、ク
ルミ殻粉等や、これらのうちの少なくとも2種を混合し
たものを用いることができる。
【0008】また、本発明において使用する研磨剤の粒
子径は特に限定されることはないが、粒子径は、篩分け
により、約10μm以上100μm以下の範囲のものを
用いるのが好ましい。また、このような研磨剤には、適
当な香料が添加されていてもよい。また、本発明におい
て使用する糖アルコールの粒子径は特に限定されること
はないが、例えば、粒子径が、篩分けにより、約10μ
m以上100μm以下の範囲にあるものを用いるのが好
ましい。
【0009】研磨剤中に投入する糖アルコールの含有量
は、研磨剤の研磨効果に影響を及ぼさない程度すること
や、糖アルコールが比較的高価な材料であることとを考
慮した場合等には、研磨剤に対して、0.1重量%以上
30重量%以下程度となるように含有させることが好ま
しい。この歯面清掃研磨装置では、ハンドピースのノズ
ルから、流体とともに、研磨剤の他に、糖アルコールを
も噴出するようにしている。
【0010】この歯面清掃研磨装置では、単に、空気や
水などの流体と共にノズルから研磨剤を噴出させて、研
磨剤のアブレーション効果により、食べかすや歯石や歯
垢を、歯面から取り除くことができるだけでなく、研磨
剤とともに糖アルコールを噴出させている。これによ
り、研磨剤のアブレーション効果により歯石や歯垢とと
もに歯面から、その殆どが取り除かれ、僅かに残ってい
るミュータンス連鎖球菌に直ちに糖アルコールが接触す
る。
【0011】この結果、僅かに残っているミュータンス
連鎖球菌の代謝機能が抑制され、ミュータンス連鎖球菌
の増殖が抑制され、口腔内のミュータンス連鎖球菌の数
を長時間に渡って減らすことができる。このため、う蝕
の発生を抑制することができる。更に、この歯面清掃研
磨装置では、ノズルから研磨剤とともに噴出される糖ア
ルコールの甘味により、唾液の分泌が促進されるため、
唾液中のカルシウムイオンが、脱灰されたエナメル質に
沈着して再石灰化(remineralization)が起こり、脱灰
されたエナメル質が元の健康な状態に戻るという効果も
期待できる。
【0012】請求項2に記載の歯面清掃研磨装置は、研
磨剤を、糖アルコールを溶かした溶液と共にハンドピー
スのノズルから噴出させて、歯の表面を清掃、研磨する
ようにした。糖アルコールは、水に可溶なことから、糖
アルコールは水溶液としても使用することもできる。
【0013】この歯面清掃研磨装置では、ハンドピース
のノズルから、研磨剤と共に、糖アルコールを溶かした
溶液を噴出させているので、粉体や粒体の糖アルコール
では、送り込むことのでき難い、歯と歯の隙間や、う蝕
が発生している小さな病巣に、糖アルコールを、研磨剤
により、清掃、研磨された直後に送り込むことができ
る。 これにより、研磨直後の、粉体や粒体の糖アルコ
ールでは送り込むことができないような歯の表面に、直
ちに、糖アルコール溶液を付着させることができるの
で、歯の表面に、ミュータンス連鎖球菌が一層増殖し難
くなる結果、う蝕の発生が抑制される。
【0014】請求項3に記載の歯面清掃研磨装置は、請
求項1又は請求項2に記載の歯面研磨装置で用いる糖ア
ルコールとして好ましいものを具体的に提案するもので
あり、糖アルコールが、マルチトール、マンニトール、
ソルビトール、エリスリトール、マルトトリイトール、
パラチニット及びキシリトールからなる群から選ばれる
少なくとも1種を含むことを特徴とする。
【0015】請求項3に記載の歯面清掃研磨装置では、
糖アルコールとして、安全性に優れ、且つ、容易に入手
可能なものを選択しているので、この装置は、安全性に
優れており、且つ、製造も容易である。請求項4に記載
の歯面清掃研磨装置用研磨剤は、研磨剤と糖アルコール
とを含む。
【0016】この歯面清掃研磨装置用研磨剤は、顆粒、
パウダー、錠剤、液剤のいずれでもよい。この歯面清掃
研磨装置用研磨剤では、う蝕の発生原因となるミュータ
ンス連鎖球菌の増殖を抑えることのできる糖アルコール
を配合しているので、う蝕の発生を抑制することができ
る。
【0017】更に、糖アルコールの働きにより、唾液の
分泌が促進されるため、唾液中のカルシウムイオンが、
脱灰されたエナメル質に沈着して再石灰化(reminerali
zation)が起こり、う蝕した部分が、元の健康な状態に
戻るという効果も期待できる。請求項5に記載の歯面清
掃研磨装置用研磨剤は、請求項4に記載の歯面清掃研磨
装置用研磨剤の、糖アルコールが、研磨剤の粒子を支持
体として、研磨剤粒子中に分散されていることを特徴と
する。
【0018】この歯面清掃研磨装置用研磨剤では、糖ア
ルコールを、研磨剤の粒子を支持体として、研磨剤粒子
中に分散させて、研磨剤中に、大きな結晶の糖アルコー
ルが含まれないようにしているので、糖アルコールが水
に溶け易く、この結果、研磨剤の粒子が、スラリー化し
易くなる。これにより、スラリー化した研磨剤のアブレ
ーション効果により、歯の表面の清掃、研磨を効率良く
行うことができる。
【0019】のみならず、研磨剤により、清掃、研磨さ
れた歯の表面に、直ちに、糖アルコール溶液が付着する
ので、歯の表面に僅かに残っているミュータンス連鎖球
菌が増殖する前に、歯の表面に僅かに残っているミュー
タンス連鎖球菌に糖アルコールを取り込ませることがで
きる。糖アルコールは、ミュータンス連鎖球菌の代謝機
能を抑制するため、歯の表面に僅かに残っているミュー
タンス連鎖球菌の増殖が長時間に渡って抑制される。こ
の結果、口腔内において、ミュータンス連鎖球菌が増殖
し難くなり、これにより、う蝕の発生が抑制される。
【0020】請求項6に記載の歯面清掃研磨装置用研磨
剤は、請求項4に記載の歯面清掃研磨装置用研磨剤の、
糖アルコールを水溶液にして用いることを特徴とする。
この歯面清掃研磨装置用研磨剤では、糖アルコールを水
溶液にして用いているので、固体(粉体や粒体)の糖ア
ルコールでは、送り込むことができ難い、歯と歯の隙間
や、う蝕が発生している病巣に、糖アルコールを送り込
むことができるので、これにより、う蝕の発生を効果的
に抑制することができる。
【0021】請求項7に記載の歯面研磨装置用研磨剤
は、請求項4〜6のいずれかに記載の歯面研磨装置用研
磨剤の、糖アルコールが、マルチトール、マンニトー
ル、ソルビトール、エリスリトール、マルトトリイトー
ル、パラチニット及びキシリトールからなる群から選ば
れる少なくとも1種を含むことを特徴とする。これらの
糖アルコールは、入手が容易で、安全性にも優れてい
る。
【0022】これらの糖アルコールのうちでは、特に、
5価アルコールタイプの糖アルコールであるキシリトー
ルが好ましい。即ち、キシリトールは、ミュータンス連
鎖球菌の代謝機能を抑制する作用に優れ、唾液分泌を促
進する作用にも優れている。のみならず、ミュータンス
連鎖球菌内に取り込まれた際に、ミュータンス連鎖球菌
に対し、静菌作用を発揮するので、小量のキシリトール
を使用するだけで、大きなう蝕抑制効果を得ることがで
きる。
【0023】請求項8に記載の歯面研磨装置用研磨剤
は、請求項4〜7のいずれかに記載の歯面研磨装置用研
磨剤の、研磨剤が、水溶性の研磨剤であることを特徴と
する。糖アルコールにより、ミュータンス連鎖球菌の増
殖を抑えるためには、ミュータンス連鎖球菌に糖アルコ
ールが取り込まれるように、ミュータンス連鎖球菌と糖
アルコールとの接触時間を長くすることが好ましい。
【0024】このようなことを考えれば、歯の表面を清
掃、研磨後、直ちに、水で、口腔内をすすぐのは、あま
り好ましくない。水に難溶性又は不溶性の研磨剤を用い
た場合には、歯の表面を清掃、研磨後、口腔内に残って
いる研磨剤により、口腔内がざらざらしているといった
ような不快感があるが、この歯面研磨装置用研磨剤で
は、研磨剤として、水溶性の研磨剤を使用しているの
で、歯の表面を清掃、研磨中に、研磨剤が水に溶解する
ので、歯の表面を清掃、研磨後、口腔内がざらざらしな
い。これにより、歯の表面を清掃、研磨後、直ちに、水
で、口腔内をすすぐ必要が無くなるので、ミュータンス
連鎖球菌と糖アルコールとの接触時間を長くすることが
できる。これにより、大きなう蝕抑制効果を得ることが
できる。
【0025】尚、このような水溶性の研磨剤としては、
重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、グルタミン酸ナト
リウム等を挙げることができる。また、本発明に係る歯
面清掃研磨装置用研磨剤の組成の好ましい一例を挙げれ
ば、重炭酸ナトリウムを98重量%、香料等を1重量
%、キシリトールを1重量%としたものを挙げることが
できる。
【0026】また、本発明に係る歯面清掃研磨装置用研
磨剤は、従来公知の歯面清掃研磨装置のいずれにも使用
することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明に係る歯面清掃研磨装置を、更に詳しく説明する。 (発明の実施の形態1)ここでは、一般家庭用の歯面清
掃研磨装置を例にして、本発明に係る歯面清掃研磨装置
について説明する。
【0028】図1は、本発明に係る歯面清掃研磨装置の
一例の外観構成を概略的に示す斜視図である。この歯面
清掃研磨装置1は、一般に、脈動ジェット水流口腔洗浄
器と言われているものであり、流体を貯留する溶液タン
ク2と、ノズル3aを有するハンドピース3と、装置本
体4とを備える。装置本体4内には、溶液タンク2内の
貯留された流体をハンドピース3のノズル3aから噴出
させる電動式ポンプ(図示せず)と、電動式ポンプ(図
示せず)により、ノズル3aに送られる流体を脈動させ
る電磁弁(図示せず)とが収容されている。
【0029】この装置1を使用する際には、装置1を商
用電源(例えば、交流100V)に接続し、スイッチ5
をオンにし、ハンドピース3の操作スイッチ3bをオン
にすると、ハンドピース3のノズル3aから、例えば、
脈動数が1800回/分の脈動ジェット水流が噴出する
ようになっている。また、この装置1には、水流圧調整
スイッチ6が設けられており、水流圧調整スイッチ6を
調整することで、水流圧を最大で7.0kg/cm2ま
で変化させることができるようになっている。
【0030】尚、図1中、8で示す部材は、溶液タンク
2内の溶液をハンドピース3内へ供給するホースを示し
ている。この装置1は、通常は、溶液タンク2内に食塩
水を貯留し、食塩水を脈動ジェット水流にして、歯と歯
の間や、歯と歯肉の間の食べかすを取り除く際に使用さ
れる装置であるが、本発明では、溶液タンク2内に、以
下に説明する歯面清掃研磨装置用研磨剤を、水又は食塩
水等に溶かして使用する。
【0031】本発明では、歯面清掃研磨装置用研磨剤と
して、研磨剤(アブレーション)と糖アルコールとを含
む歯面清掃研磨装置用研磨剤を用いている点に特徴があ
る。研磨剤(アブレーション)としては、種々のものを
用いることができ、例えば、重炭酸ナトリウム、食塩
(塩化ナトリウム)、グルタミン酸ナトリウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、シリカ、クル
ミ殻粉等や、これらのうちの少なくとも2種を混合した
ものを用いることができる。
【0032】このような研磨剤(アブレーション)の中
では、歯の表面を効率良く、清掃、研磨し、且つ、歯の
表面を清掃、研磨した後に、口腔内に、研磨剤が残っ
て、ざらざらしたような不快感が残らないようにするた
めには、重炭酸ナトリウム、食塩(塩化ナトリウム)、
グルタミン酸ナトリウム等の水溶性の研磨剤が好まし
い。
【0033】また、研磨剤(アブレーション)は、その
粒径が、篩分けにより、10μm以上100μm以下の
ものを用いるのが好ましい。また、糖アルコールとして
は、種々のものを用いることができ、例えば、マルチト
ール、マンニトール、ソルビトール、エリスリトール、
マルトトリイトール、パラチニット及びキシリトールか
らなる群から選ばれる少なくとも1種を含むものを用い
ることができる。
【0034】更に、このような糖アルコールの中でも、
ミュータンス連鎖球菌の代謝機能を抑制する作用に優
れ、ミュータンス連鎖球菌内に取り込まれた際に、優れ
た静菌作用を発揮する、キシリトールが好ましい。糖ア
ルコールの粒子径は、特に限定されることはないが、例
えば、粒径が、篩分けにより、約10μm以上100μ
m以下の範囲にあるものを用いるのが好ましい。
【0035】また、糖アルコールは、研磨剤(アブレー
ション)に対して、0.1重量%以上30重量%以下程
度となるように含有させる。糖アルコールを上記した範
囲にすると、優れたアブレーション効果が得られ、且
つ、研磨後の歯面に、う蝕が発生するのを防止すること
ができる。また、原料コストの高い糖アルコールを過度
に用いない結果、歯面清掃研磨装置用研磨剤の製造コス
トを低く抑えることができる。
【0036】一方、糖アルコールを、研磨剤(アブレー
ション)に対して、0.1重量%未満とすると、研磨後
の歯面へのう蝕の発生防止効果が弱くなり、30重量%
を超える量含ませても、歯面清掃研磨装置用研磨剤のア
ブレーション効果が弱くなり、また、製造コストが高く
なる割りに、研磨後の歯面へのう蝕の発生防止効果が増
強されない。
【0037】本発明で用いる研磨剤(アブレーション)
と糖アルコールとを含む歯面清掃研磨装置用研磨剤は、
研磨剤(アブレーション)の粉末と糖アルコールの粉末
とを単純に混練しただけでもよいが、使用の簡便性や水
や食塩水等の溶液への溶解・分散性を考慮した場合に
は、研磨剤(アブレーション)の粒子を支持体として、
この粒子中に、糖アルコール粒子を分散したものを用い
るのが好ましい。
【0038】このような糖アルコール粒子を研磨剤(ア
ブレーション)の粒子中に分散させたものを用いる場合
には、平均粒子径は、300μm以上1500μm以下
程度であることが好ましい。尚、このような歯面清掃研
磨装置用研磨剤は、例えば、研磨剤(アブレーション)
の粉粒体(粒子径は、約10μm以上100μm以下の
範囲のもの)に、糖アルコールの粉粒体(粒子径は、研
磨剤の粒子径より小さいもの、例えば、約10μm以上
60μm以下の範囲)を加え、更に、必要により、適当
な香料(例えば、ペパーミント、スペアミント等)を添
加した後、これらを十分に混練し、その後、ゼラチンや
メチルセルロース等の適当な結合剤を用い、流動層造粒
法により造粒することによって製造する。
【0039】このようにして造粒すると、造粒物の粒子
は、研磨剤(アブレーション)が支持体(母材)とな
り、支持体(母材)となる研磨剤(アブレーション)中
に、微細な結晶の糖アルコール粒子が分散したものとな
る。そして、糖アルコールが、研磨剤の粒子を支持体と
して、その粒子中に分散されている歯面清掃研磨装置用
研磨剤は、水や食塩水等の溶液中に入れると、研磨剤
(アブレーション)の粒子中に分散させた糖アルコール
の粒子が、水や食塩水等の溶液中に速やかに溶解し、研
磨剤(アブレーション)の粒子も、水や食塩水等の溶液
中に分散する。
【0040】溶液タンク2内に貯留した水や食塩水等の
溶液中に、研磨剤(アブレーション)と糖アルコールと
を含む歯面清掃研磨装置用研磨剤を溶かして、歯面清掃
研磨装置1を使用すると、ハンドピース3のノズル3a
から、糖アルコールが溶解し、研磨剤(アブレーショ
ン)の粒子が分散した、脈動ジェット水流が噴出する。
したがって、ノズル3aを歯の表面に向けると、ノズル
3aから噴出する脈動ジェット水流とともに、研磨剤
(アブレーション)が噴出し、研磨剤(アブレーショ
ン)により、食べかすや歯石や歯垢が、歯面から取り除
かれると同時に、清掃、研磨直後の歯の表面に、糖アル
コール溶液が吹き付けられる。
【0041】これにより、研磨剤(アブレーション)に
より歯石や歯垢が取り除かれ、これとともに、大部分の
ミュータンス連鎖球菌が取り除かれ、清掃、研磨直後の
歯の表面に僅かに残存しているミュータンス連鎖球菌に
糖アルコールが働き、僅かに残っているミュータンス連
鎖球菌の代謝機能が抑制される。これにより、ミュータ
ンス連鎖球菌の増殖が長時間に渡って抑制され、口腔内
のミュータンス連鎖球菌の数が減るので、う蝕の発生が
著しく抑制できる。
【0042】更に、この歯面清掃研磨装置1では、ノズ
ル3aから研磨剤とともに噴出される糖アルコールの甘
味により、唾液の分泌が促進されるため、唾液中のカル
シウムイオンが、脱灰されたエナメル質に沈着して再石
灰化(remineralization)が起こり、脱灰されたエナメ
ル質が元の健康な状態に戻るという効果も期待できる。
【0043】尚、歯面清掃研磨装置1による、歯の表面
の清掃、研磨が終了した後、口腔内に研磨剤が残って違
和感がある場合には、水や食塩水やこのような溶液にキ
シリトールを溶解させた溶液で、口腔内をすすいで、研
磨剤を口腔内から洗い流すようにすればよい。また、こ
の例では、一つの溶液タンク2が設けられた装置につい
て説明したが、溶液タンクを2つ設け、一方を、研磨剤
と糖アルコールとを含む溶液用とし、他方を、口腔内洗
浄用とし、ハンドピース3の操作スイッチ3bの切り替
え操作により、最初に、研磨剤と糖アルコールとを含む
溶液を用いて、歯の表面の清掃、研磨を行い、次いで、
口腔内洗浄用タンクより、水や食塩水やこのような溶液
にキシリトールを溶解させた溶液で、口腔内をすすげる
ようにしてもよい。
【0044】また、このような歯面清掃研磨装置1用の
研磨剤は、パウダーや顆粒でもよいが、使用の際の利便
性を考慮して、パウダーや顆粒でに適当量の滑沢剤を加
えたものを更に圧縮成形し、錠剤としてもよいし、水に
予め、研磨剤(難溶性又は不溶性の研磨剤)を分散又は
分散できるように混入し、糖アルコールを溶解した液剤
としてもよい。 (発明の実施の形態2)ここでは、歯科用の歯面清掃研
磨装置を例にして、本発明に係る歯面清掃研磨装置につ
いて説明する。
【0045】図2は、本発明に係る歯科用の歯面清掃研
磨装置の一例を概略的に示すブロック図である。この歯
面清掃研磨装置11は、空気系システム、給水系システ
ム及び電気系制御システムを備える。空気系システム
は、上流側より、空気源12、空気源12に空気流通管
p1を介して接続された除湿フィルタ13、除湿フィル
タ13に空気流通管p2を介して接続されたノーマリー
クローズ型の電磁遮断弁14、電磁遮断弁14に空気流
通管p3を介して接続された圧力調整装置15、圧力調
整装置15に空気流通管p4を介して接続されたニード
ル弁16、ニードル弁16に空気流通管p5を介して接
続された逆流防止弁17、逆流防止弁17に空気流通管
p6を介して接続された容器41を備える。更に、容器
41には、空気流通管p7が接続され、空気流通管p7
は、空気圧式駆動装置18により駆動されるピンチ弁1
9が接続されており、ピンチ弁19は、空気流通管p8
を介して、ハンドピース51に接続されている。
【0046】また、空気流通管p3には、電磁遮断弁1
4と圧力調整装置15との間において、第1の分岐管路
p9が接続されており、第1の分岐管路p9には、開閉
弁20が接続されている。開閉弁20は、空気流通管p
10を介して、空気圧式駆動装置18に接続されてい
る。
【0047】また、空気流通管p4には、圧力調整装置
15とニードル弁16との間において、第2の分岐管路
p11が接続されており、第2の分岐管路p11には、
ニードル弁21が接続されている。ニードル弁21は、
空気流通管p12を介して、逆流防止弁22に接続され
ており、逆流防止弁22は、空気流通管p13を介して
容器41に接続されている。
【0048】また、図2中、23で示す装置は、圧力計
を示しており、圧力計23は、圧力調整装置15によっ
て減圧された圧力を指示するようになっている。更に、
空気流通管p3には、電磁遮断弁14と圧力調整装置1
5との間の第1の分岐管路p9の接続部より下流の位置
で、第3の分岐管路p14が接続されており、第3の分
岐管路p14には、流量制御弁24が接続されており、
流量制御弁24には、空気流通管p15が接続され、空
気流通管p15は、ピンチ弁19とハンドピース51と
の間の位置で、空気流通管p8に接続されている。
【0049】図3は、容器41を拡大して概略的に示す
断面図である。容器41は、図3に示すように、丸い底
を有する外側ケーシング42と、外側ケーシング42に
取り付け取り外し可能に設けられた蓋体43とを備え
る。外側ケーシング42内には、底部が開口した筒体4
4が設けられている。また、外側ケーシング42内に
は、歯面清掃研磨装置用研磨剤Aが収容されるようにな
っている。
【0050】筒体44は、その上部が蓋体43に接続さ
れており、その側周の上部の位置で、空気管路p13が
接続されている。筒体44の内の中央位置には、蓋体4
3を貫通するように、中空46hを有する管状部材46
が設けられており、管状部材46の上部は、空気流通管
p7を介して、ハンドピース51の空気流通管(図5に
示す空気流通管53)に接続されている。且つ、管状部
材46の上部は、空気流通管p6にも接続されている。
【0051】管状部材46の下端は、筒体44の下端よ
り突き出すように設けられている。以上の構成により、
例えば、ニードル弁16を開いた状態にし、ニードル弁
21を閉じた状態にすると、空気源12より発生させた
空気が、空気流通管p6から空気流通管p7方向へ流
れ、管状部材46の中空46h内に、管状部材46の下
端から管状部材46の上部方向へ吸引雰囲気の気流が発
生し、この吸引雰囲気の気流により、外側ケーシング4
2内に収容されている歯面清掃研磨装置用研磨剤Aが吸
い上げられ、管状部材46の上部で、空気に混和して、
歯面清掃研磨装置用研磨剤Aが混和した空気が空気流通
管p7へ流される。
【0052】また、例えば、ニードル弁16を開いた状
態にし、ニードル弁21を所定の割合で開いた状態にす
れば、空気源12より発生させた空気が、空気流通管p
6から空気流通管p7方向へ流れ、管状部材46の中空
46h内に、管状部材46の下端から管状部材46の上
部方向へ吸引雰囲気の気流が発生するとともに、空気流
通管p13より筒体44内に筒体44の上方から下端方
向に向かう気流が発生し、筒体44内に発生した、筒体
44の上方から下端方向に向かう気流により、外側ケー
シング42内に収容されている歯面清掃研磨装置用研磨
剤Aが吹き上げられるとともに、吹き上げられた歯面清
掃研磨装置用研磨剤Aが、管状部材46の中空46h内
に発生している、管状部材46の下端から管状部材46
の上部方向へ吸引雰囲気の気流により吸い上げられ、管
状部材46の上部で、空気に混和して、歯面清掃研磨装
置用研磨剤Aが混和した空気が空気流通管p7へ流され
る。
【0053】また、外側ケーシング42の上部には、排
気ポート47が設けられており、排気ポート47は、空
気流通管p16を介して、空気圧式駆動装置25により
駆動されるブリード弁26に接続されている。ブリード
弁26は、ノーマリーオープン型になっており、空気流
通管p17を介して、粒子トラップ装置27に接続され
ており、粒子トラップ装置27を通った空気が、大気中
へ排出されるようになっている。
【0054】また、空気流通管p10には、開閉弁20
と空気圧式駆動装置18との間の位置に、空気流通管p
18が接続されており、空気流通管p18は、空気圧式
駆動装置25に接続されている。給水系システムは、図
2に示すように、上流側より、水源61、水源61に給
水管d1を介して接続されたフィルタ62、フィルタ6
2に給水管d2を介して接続された水圧調節器63、水
圧調節器63に給水管d3を介して接続された水加熱器
64、水加熱器64に給水管d4を介して接続された水
遮断弁65を備える。水遮断弁65は、ノーマリーオフ
型にされており、給水管d5を介してハンドピース51
の水供給管(図5に示す水供給管54)に接続されてい
る。
【0055】水加熱器64は、ハンドピース51の水供
給管(図5に示す水供給管54)の先端から出る水の温
度を調整するために設けられており、この例では、最大
で、約90℃まで、水温を上昇できるようになってい
る。図4は、ハンドピース51を一部を切欠いて概略的
に示す一部切欠き断面図であり、図5は、図4に示すハ
ンドピース51のヘッド部51aを拡大して概略的に示
す断面図である。
【0056】ハンドピース51は、図4に示すように、
中空52hを有する管52と、空気流通管53と、水供
給管54とを備える。空気流通管53と水供給管54と
は、管52の中空52h内に設けられている。空気流通
管53の終端には、空気流通管p8が接続されている。
また、空気流通管53の先端は、ハンドピース51のヘ
ッド部51aの中心部に位置するように設けられてい
る。
【0057】水供給管54の終端には、給水管d5が接
続されている。また、水供給管54の先端は、ハンドピ
ース51のヘッド部51aの中心部に位置するように設
けられた空気流通管53の先端を囲むように設けられて
いる。水供給管54の先端は、空気流通管53の先端よ
り、やや突出するように設けられており、空気流通管5
3の先端と水供給管54の先端とで、ノズル手段55を
構成している。
【0058】尚、図4中、56、57で示す部材は、空
気流通管53及び水供給管54を固定する固定部材であ
る。電気系制御システムは、電源(電流源)71と、電
源(電流源)71に、電気配線e1を介して接続された
スイッチ手段sw1とを備える。スイッチ手段sw1
は、接点72、又は、接点72と接点73との両方に接
触できるようになっている。
【0059】接点72は、電気配線e2を介して、水遮
断弁65に接続されており、水遮断弁65は、この例で
は、ソレノイド式とされており、スイッチ手段sw1が
接点72に接触すると、ソレノイドが作動し、水遮断弁
65が開き、水源61に貯留された水が、ハンドピース
51に送られるようになっている。接点73は、電気配
線e3を介して、空気圧式駆動装置18に接続されてい
る。 空気圧式駆動装置18は、この例では、ソレノイ
ド式とされており、スイッチ手段sw1が接点72と接
点73との両方に接触すると、ソレノイドが作動し、ピ
ンチ弁19が開き、空気源12の空気と、容器41内で
空気に混和した歯面清掃研磨装置用研磨剤Aとが、ハン
ドピース51に送られ、且つ、水遮断弁65が開き、水
源61に貯留された水が、ハンドピース51に送られる
ようになっている。
【0060】スイッチ手段sw1は、歯科用の場合は、
通常、フットペダル型にされており、操作者が、スイッ
チ手段sw1を足で操作し、スイッチ手段sw1を接点
72と接点73との両方に非接触の状態にすると、ハン
ドピース51のノズル手段55からの、水、空気及び歯
面清掃研磨装置用研磨剤Aが混じり合ったものの噴出の
停止が行え、スイッチ手段sw1を接点72に接触させ
た状態にすると、ハンドピース51のノズル手段55か
ら水を噴出させることができ、又、スイッチ手段sw1
を接点72と接点73との両方に接触させた状態にする
と、ハンドピース51のノズル手段55から水、空気及
び歯面清掃研磨装置用研磨剤Aが混じり合ったものを噴
出させることができるようになっている。
【0061】この装置11では、ハンドピース51のノ
ズル手段55を構成する空気流通管53の先端からは、
歯面清掃研磨装置用研磨剤Aが混和した空気を、約30
m/秒以上約330m/秒の範囲で噴出することができ
るようになっており、また、ノズル手段55を構成する
水供給管54の先端からは、水が、空気に比べ、遅い流
速・流量(したたり落ちるか、あるいは、チョロチョロ
と流れるような程度)で出るようになっており、水供給
管54の先端から出る水は、速い流速の歯面清掃研磨装
置用研磨剤Aが混和した空気に取り込まれるようになっ
ている。
【0062】また、電気系制御システムは、電源(電流
源)74と、電源(電流源)74に、電気配線e4を介
して接続されたスイッチ手段sw2とを備える。スイッ
チ手段sw2は、接点75に接触できるようになってい
る。接点75は、電気配線e5を介して、空気圧式駆動
装置25に接続されている。
【0063】また、電気配線e5の途中には、電気配線
e6が接続されており、電磁遮断弁14に接続されてい
る。空気圧式駆動装置25は、この例では、ソレノイド
式とされており、スイッチ手段sw2が接点75に接触
すると、ブリード弁26が閉じるようになっている。
【0064】また、電磁遮断弁14は、スイッチ手段s
w2が接点75に接触すると開くようになっている。ま
た、水源61より供給された水(流体)は、ノズル手段
55を構成する水供給管54の先端から噴出するように
なっている。このような装置11において、容器41内
に入れる歯面清掃研磨装置用研磨剤Aとして、研磨剤
(アブレーション)と糖アルコールとを含むものを用い
る。
【0065】より詳しく説明すると、研磨剤(アブレー
ション)としては、例えば、重炭酸ナトリウム、食塩、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、シリ
カ、クルミ殻粉等や、これらのうちの少なくとも2種を
混合したものを用い、糖アルコールとしては、種々のも
のを用いることができ、例えば、マルチトール、マンニ
トール、ソルビトール、エリスリトール、マルトトリイ
トール、パラチニット及びキシリトールからなる群から
選ばれる少なくとも1種を含むものを用いることができ
る。
【0066】また、糖アルコールは、研磨剤に対して、
0.1重量%以上30重量%以下程度となるように含有
させる。このような装置11用の研磨剤Aとしては、研
磨剤(アブレーション)としては、その粒径が、篩分け
により、10μm以上100μm以下のものを用い、糖
アルコールとしても、その粒径が、篩分けにより、10
μm以上100μm以下のものを用い、これらを均一に
混合したもの、又は、これらに、適当な香料(例えば、
ペパーミント、スペアミント等)を添加したものを用い
るのが好ましい。
【0067】また、このような装置11用の研磨剤Aと
しては、歯の表面を、清掃、研磨後、水等で口腔内を洗
わないようにするのが好ましく、このようなことを考慮
した場合には、研磨剤(アブレーション)としては、歯
の表面を、清掃、研磨後、口腔内にざらざらしたような
不快感が残らないようにするために、水溶性の研磨剤、
例えば、重炭酸ナトリウム、食塩等を用いるのが好まし
い。
【0068】次に、この装置11を用いて、患者等の、
歯の表面を、清掃、研磨する方法について説明する。患
者等の、歯の表面を、清掃、研磨する際には、まず、操
作者(例えば、歯医者等)が、スイッチ手段sw2をオ
ンにする(スイッチ手段sw2を接点75に接続す
る)。
【0069】すると、電磁遮断弁14が開いて、ブリー
ド弁26が閉じた状態になる。次に、操作者が、スイッ
チ手段sw1を、接点72に接続すると、ハンドピース
51のノズル手段55から水が噴出するので、この水に
より、患者等の、歯の表面又は口腔内を清掃する。ま
た、操作者が、スイッチ手段sw1を、接点72と接点
73との両方に接続すると、ハンドピース51のノズル
手段55から水と、空気とともに、空気に混和した研磨
剤Aが噴出する。
【0070】この装置11では、ノズル手段55を構成
する空気流通管53の先端から噴出する、歯面清掃研磨
装置用研磨剤Aが混和した空気に、ノズル手段55を構
成する水供給管54の先端から出る水が取り込まれ、歯
面清掃研磨装置用研磨剤Aが混和した空気に取り込まれ
た水に、歯面清掃研磨装置用研磨剤Aが溶け込み、歯の
表面に到達するまでに、歯面清掃研磨装置用研磨剤A中
に含まれる糖アルコールの一部が水に溶け込んで、糖ア
ルコール水溶液が形成され、また、研磨剤(アブレーシ
ョン)の一部が水に分散し、スラリー化した状態になっ
ている。
【0071】したがって、歯の表面には、空気と水とが
混じり合ったものに、研磨剤(アブレーション)及びス
ラリー化した研磨剤(アブレーション)が高速で衝突す
ることとなり、これにより、歯の表面の清掃、研磨が効
率的に行われる。のみならず、清掃、研磨直後の歯の表
面に、糖アルコール溶液が吹き付けられるので、清掃、
研磨直後の歯の表面に僅かに残存しているミュータンス
連鎖球菌に糖アルコールが働いて、ミュータンス連鎖球
菌の代謝機能を抑制する。これにミュータンス連鎖球菌
の増殖が長期に渡って抑制され、その結果、口腔内のミ
ュータンス連鎖球菌の数が減るので、清掃、研磨後のう
蝕の発生が著しく抑制できる。
【0072】更に、この歯面清掃研磨装置11では、ノ
ズル51aから研磨剤とともに噴出される糖アルコール
の甘味により、唾液の分泌が促進されるため、唾液中の
カルシウムイオンが、脱灰されたエナメル質に沈着して
再石灰化(remineralization)が起こり、脱灰されたエ
ナメル質が元の健康な状態に戻るという効果も期待でき
る。
【0073】また、この装置11では、水供給管54の
先端を、空気流通管53の先端を囲むように設けている
ので、空気流通管53の先端から噴出する、歯面清掃研
磨装置用研磨剤Aが混和した空気は、水供給管54の先
端から出る水により、大気中に分散するのが防止される
ため、歯面清掃研磨装置用研磨剤Aが、患者等の歯の表
面の清掃、研磨中に大気中を漂うという現象が殆ど生じ
ない。
【0074】更に、この装置11では、スイッチ手段s
w2をオンにしている(スイッチ手段sw2を接点75
に接続している)時には、流量制御弁24を適当な量開
いておき、空気流通管p15を通じて、空気を、ハンド
ピース51方向へ供給しておくのが、好ましい。このよ
うにすれば、スイッチ手段sw1を、接点73と接点7
4との両方に非接続にしている時にも、ハンドピース5
1の空気流通管53の先端から空気が吐出されるので、
水供給管54の先端から出る水が、空気流通管53の先
端から空気流通管53内に入ってくるという現象を防止
できる。
【0075】尚、患者等の歯の表面の清掃、研磨が終了
したら、スイッチ手段sw2をオフにする(スイッチ手
段sw2と接点75とを非接続の状態にする)。する
と、電磁遮断弁14への電流の供給が絶たれるので、電
磁遮断弁14が閉じた状態になるので、容器41への空
気の供給が遮断される。更に、ブリード弁26が開いた
状態になるので、装置11内の空気が大気圧より高い場
合には、そのような空気が、粒子トラップ装置27を通
って、大気中へ排出される。
【0076】この時、空気に混和している歯面清掃研磨
装置用研磨剤Aは、粒子トラップ装置27に捕捉される
ので、大気中へは、放出されない。また、容器41内へ
の歯面清掃研磨装置用研磨剤Aの補給は、スイッチ手段
sw2をオフ(スイッチ手段sw2と接点75とを非接
続の状態)にして、装置11内の気圧を大気圧に戻した
後に、蓋体47から、外側ケーシング42を取り外し、
外側ケーシング42内に、歯面清掃研磨装置用研磨剤A
を収容することによって、行うことができる。
【0077】尚、この例では、ノズル手段55として、
水供給管54の先端が、ハンドピース51のヘッド部5
1aの中心部に位置するように設けられた空気流通管5
3の先端を囲むように設けられているものについて説明
したが、これは、単に例示であって、ノズル手段は、図
5に示すノズル手段55の構成に限られず、図6に示す
ようなノズル手段55Aのような構成であってもよい。
【0078】即ち、このノズル手段55Aは、空気流通
管53の先端が、ハンドピース51のヘッド部51aの
中心部に位置するように設けられている点では、ノズル
手段55と同様であるが、水供給管54の先端が、空気
室54rに接続されており、空気室54rの底面には、
空気流通管53の先端を囲むように、複数の水噴出孔5
4h、・・・、54hが設けられている点で、ノズル手
段55と異なっている。
【0079】更に、このノズル手段55Aでは、複数の
水噴出孔54h、・・・、54hの各々は、空気流通管
53の先端方向に傾斜するように設けられており、複数
の水噴出孔54h、・・・、54hの各々から出る水に
より、空気流通管53の先端から噴出する、歯面清掃研
磨装置用研磨剤Aが混和した空気が、大気中に分散する
ことを防止し、歯面清掃研磨装置用研磨剤Aが、患者等
の歯の表面の清掃、研磨中に大気中を漂うという現象が
殆ど生じないようにしてある。 (発明の実施の形態3)ここでは、本発明に係る歯面清
掃研磨装置用研磨剤を液体(水)に溶かし込んで使用す
るようにした歯面清掃研磨装置の例について説明する。
【0080】図7は、本発明に係る歯面清掃研磨装置の
他例を概略的に示すブロック図である。この歯面清掃研
磨装置(ハンドピース)81は、本体部82と、本体部
82に取付取り外し可能に設けられる容器83と、本体
部82の前方側の接続口h1に、Oリング87により、
水密に取り付けられるノズル部84とを備える。
【0081】本体部82の後方側の接続口h2には、水
供給管Pが水密に接続されるようになっている。また、
本体部82は、中空室Rを有し、中空室Rは、本体部8
2の上面側に設けられた開口h3により、外気に通じて
いる。開口h3は、親指により開閉できる大きさにされ
ている。
【0082】また、中空室Rには、接続口h2から接続
口h1方向に突出するように、ベンチュリーノズル85
が設けられている。更に、本体部82の下部には、接続
口h4が設けられ、接続口h4には、中空86hを有す
る管86が接続されている。また、接続口h4の上端に
は、台座部88が形成されており、台座部88には、逆
止弁として、球状の弁体85が設けられている。尚、こ
の例では、弁体85として、ゴム製のものを用いてい
る。
【0083】尚、図7中、89で示す部材は、球状の弁
体85を保持するために設けられた保持具であり、この
保持具89は、この例では、針金製のものを用いてい
る。容器83内には、本発明に係る、研磨剤(アブレー
ション)と糖アルコールとを含む、歯面清掃研磨装置用
研磨剤Aを収容する。歯面清掃研磨装置用研磨剤Aは、
発明の実施の形態2で説明した歯面清掃研磨装置用研磨
剤と同様のものを使用する。
【0084】この装置81を用いて、歯の表面を清掃、
研磨する際には、水供給管P内に、所定の流量、流速の
水を供給する。水の流量、流速は、コックその他の制御
弁により所定の値に調整される。水供給管P内に供給さ
れた水は、ベンチュリーノズル85の中空85hを通っ
て、ベンチュリーノズル85の先端から勢い良く噴出
し、接続口h1に接続されたノズル部84の中空84h
内へと入り、ノズル部84の先端から排出される。
【0085】この装置81を使用する者は、まず、開口
h3を開いたままの状態で、ノズル部84の先端を歯茎
や歯面に向け、ノズル部84の先端から排出される水流
を利用して、歯と歯の間、歯と歯茎との間に溜っている
異物を洗い流す。次いで、開口h3を親指で閉じた状態
にする。すると、ベンチュリーノズル85の先端から勢
い良く噴出し、接続口h1に接続されたノズル部84の
中空84h内へと入る水により、中空室R内が負圧にな
り、球状の弁体85が、台座部88から離れ、保持具8
9側に吸上げられ、これにより、管86の中空86h内
に、管86の下端から上方に向かう気流が発生する。そ
して、管86の中空86h内に発生した気流により、容
器83内に収容した、糖アルコールを含む歯面清掃研磨
装置用研磨剤Aが吸い上げられ、この吸い上げられた糖
アルコールを含む歯面清掃研磨装置用研磨剤Aが、ベン
チュリーノズル85の先端から勢い良く噴出し、接続口
h1に接続されたノズル部84の中空84h内へと入る
水内に混入され、糖アルコールが、水に溶解し、研磨剤
(アブレーション)が、水に分散し、スラリー化したり
して、ノズル部84の先端から排出される水流ととも
に、歯面に衝突することとなり、研磨剤(アブレーショ
ン)により、歯の表面の清掃、研磨が効率的に行われ
る。
【0086】のみならず、清掃、研磨直後の歯の表面
に、糖アルコール溶液が吹き付けられるので、清掃、研
磨直後の歯の表面に僅かに残存しているミュータンス連
鎖球菌に糖アルコールが働いて、ミュータンス連鎖球菌
の代謝機能を抑制する。これにミュータンス連鎖球菌の
増殖が長時間に渡って抑制され、その結果、口腔内のミ
ュータンス連鎖球菌の数が減るので、清掃、研磨後のう
蝕の発生を著しく抑制できる。
【0087】更に、この歯面清掃研磨装置81でも、ノ
ズル部84から研磨剤とともに噴出される糖アルコール
の甘味により、唾液の分泌が促進されるため、唾液中の
カルシウムイオンが、脱灰されたエナメル質に沈着して
再石灰化(remineralization)が起こり、脱灰されたエ
ナメル質が元の健康な状態に戻るという効果も期待でき
る。
【0088】また、図8は、キシリトールの25℃の水
に対する溶解度曲線を示している。図8より、例えば、
25℃の水を常温とするならば、キシリトールを水溶液
としてできるだけ多く用いる場合(高濃度で用いる場
合)には、少なくとも、用いるキシリトールの重量の、
約1.56倍の重量の水が必要となる。したがって、キ
シリトールを水溶液として用いる場合には、図8に示す
溶解度曲線を参照して、使用する水の量を決定するのが
好ましい。
【0089】尚、図8では、キシリトールの25℃の水
に対する溶解度曲線のみを例示したが、水の温度が変わ
れば、キシリトールの水に対する溶解度曲線も変わって
くるので、実際には、使用する水の温度に対する、キシ
リトールの溶解度曲線を参照して、使用する水の量を決
定するのが好ましい。同様に、他の糖アルコールを水溶
液として用いる場合には、使用する水の温度に対する、
糖アルコール溶解度曲線を参照して、使用する水の量を
決定するのが好ましい。
【0090】また、発明の実施の形態1〜3に示した、
歯面清掃研磨装置1、11、81は、単に、好ましい歯
面清掃研磨装置を示したに過ぎず、本発明に係る歯面清
掃研磨装置用研磨剤は、従来公知の歯面清掃研磨装置の
歯面清掃研磨装置用研磨剤として、好適に用いることが
できる。次に、具体的なデータに基づいて、本発明を説
明する。
【0091】試験は、以下の方法で行った。10名のモ
ニターに、各々、組成の異なる歯面清掃研磨装置用研磨
剤を用いる以外は、週1回、同じ時間、同じ歯面清掃研
磨装置を同じ条件で使用して、歯の表面を清掃、研磨す
るようにし、3カ月経過した時点で、歯面の清掃効果を
歯垢の有無で判定し、う蝕の防止効果を歯面のう蝕の有
無で判定した。
【0092】試験期間中は、10名のモニターは、同じ
食事を採るようにし、食後の歯磨きやすすぎ行為を一切
行わず、週1回、同じ時間、同じ歯面清掃研磨装置を同
じ条件で使用して、歯の表面を清掃、研磨のみを行っ
た。尚、10名のモニターは、いずれも、歯試験開始前
において、歯科医により、同垢の除去とう蝕の治療が行
われ、歯科医に、全員が同じ健康状態の歯を有する者と
診断された者である。
【0093】実施例1〜6は、本発明に係る歯面清掃研
磨装置用研磨剤を用いたグループであり、いずれも、糖
アルコールが添加された歯面清掃研磨装置用研磨剤を用
いている。また、比較例1〜4は、従来の、糖アルコー
ルが添加されていない歯面清掃研磨装置用研磨剤を用い
たグループである。
【0094】判定は、歯科医によって行った。歯面の清
掃効果は、試験開始から3カ月たった時点で、試験開始
時に歯垢の無かった歯に歯垢が生じていない場合を、
「効果あり。」として、表1中、○で示し、試験開始時
に歯垢の無かった歯に歯垢が生じていた場合を、「効果
無し。」として、表1中、×で示し、また、歯科医の判
定で、「効果が不明瞭」と判定された場合を、表1中、
△で示す。
【0095】また、う蝕の防止効果は、試験開始から3
カ月たった時点で、試験開始時にう蝕の無い歯に、う蝕
が発生していない場合を、「効果あり。」として、表1
中、○で示し、試験開始時にう蝕の無かった歯にう蝕が
生じていた場合を、「効果無し。」として、表1中、×
で示し、また、歯科医の判定で、「効果が不明瞭」と判
定された場合を、表1中、△で示す。
【0096】表1に、試験結果を示す。
【0097】
【表1】
【0098】表1の結果より、実施例1〜6は、比較例
1〜4に比べ、歯面の清掃効果とう蝕の防止効果におい
て、優れていることが明らかになった。
【0099】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
に記載の歯面清掃研磨装置では、研磨剤に糖アルコール
を含有させたものハンドピースのノズルから噴出させ
て、歯の表面を清掃、研磨するようにしているので、こ
の歯面清掃研磨装置を用いて、歯面の清掃、研磨をすれ
ば、研磨剤のアブレーション効果により歯石や歯垢とと
もに歯面から、その殆どが取り除かれ、僅かに残ってい
るミュータンス連鎖球菌に直ちに糖アルコールが接触さ
せることができる。これ結果、僅かに残っているミュー
タンス連鎖球菌の代謝機能が抑制され、ミュータンス連
鎖球菌の増殖が抑制され、口腔内のミュータンス連鎖球
菌の数を長時間に渡って減らすことができる。このた
め、う蝕の発生を抑制することができる。
【0100】更に、この歯面清掃研磨装置では、糖アル
コールの甘味により、唾液の分泌が促進されるため、唾
液中のカルシウムイオンが、脱灰されたエナメル質に沈
着して再石灰化(remineralization)が起こり、脱灰さ
れたエナメル質が、元の健康な状態に戻るという効果も
期待できる。請求項2に記載の歯面清掃研磨装置では、
ハンドピースのノズルから、研磨剤と共に、糖アルコー
ルを溶かした溶液を噴出させているので、粉体や粒体の
糖アルコールでは、送り込むことのでき難い、歯と歯の
隙間や、う蝕が発生している小さな病巣に、糖アルコー
ルを、研磨剤により、清掃、研磨された直後に送り込む
ことができる。これにより、研磨直後の、粉体や粒体の
糖アルコールでは送り込むことができないような歯の表
面に、直ちに、糖アルコール溶液を付着させることがで
きるので、歯の表面に、ミュータンス連鎖球菌が一層増
殖し難くなる結果、う蝕の発生を更に抑制できる。
【0101】請求項3に記載の歯面清掃研磨装置では、
糖アルコールとして、安全性に優れ、且つ、容易に入手
可能なものを選択しているので、この装置は、安全性に
優れており、且つ、製造も容易に行えるという効果があ
る。請求項4に記載の歯面清掃研磨装置用研磨剤では、
う蝕の発生原因となるミュータンス連鎖球菌の増殖を抑
えることのできる糖アルコールを配合しているので、う
蝕の発生を抑制することができる。
【0102】更に、糖アルコールの働きにより、唾液の
分泌が促進されるため、唾液中のカルシウムイオンが、
脱灰されたエナメル質に沈着して再石灰化(reminerali
zation)が起こり、脱灰されたエナメル質が、元の健康
な状態に戻るという効果も期待できる。また、この歯面
清掃研磨装置用研磨剤は、従来公知の歯面清掃研磨装置
にも用いることができるので、従来公知の歯面清掃研磨
装置を用いることができるという利点もある。
【0103】請求項5に記載の歯面清掃研磨装置用研磨
剤では、糖アルコールを、研磨剤の粒子を支持体とし
て、研磨剤粒子中に分散させて、研磨剤中に、大きな結
晶の糖アルコールが含まれないようにしているので、糖
アルコールが水に溶け易く、この結果、研磨剤の粒子
が、スラリー化し易くなる。これにより、スラリー化し
た研磨剤のアブレーション効果により、歯の表面の清
掃、研磨を効率良く行うことができる。のみならず、研
磨剤により、清掃、研磨された歯の表面に、直ちに、糖
アルコール溶液が付着するので、歯の表面に僅かに残っ
ているミュータンス連鎖球菌が増殖する前に、歯の表面
に僅かに残っているミュータンス連鎖球菌に糖アルコー
ルを取り込ませることができる。糖アルコールは、ミュ
ータンス連鎖球菌の代謝機能を抑制するため、歯の表面
に僅かに残っているミュータンス連鎖球菌の増殖が長時
間に渡って抑制される。この結果、口腔内において、ミ
ュータンス連鎖球菌が増殖し難くなり、これにより、う
蝕の発生が抑制される。
【0104】請求項6に記載の歯面清掃研磨装置用研磨
剤では、糖アルコールを水溶液にして用いているので、
固体(粉体や粒体)の糖アルコールでは、送り込むこと
ができ難い、歯と歯の隙間や、う蝕が発生している病巣
に、糖アルコールを送り込むことができる。これによ
り、う蝕の発生を効果的に抑制することができる。請求
項7に記載の歯面清掃研磨装置用研磨剤では、入手が容
易で、安全性にも優れている糖アルコールを使用してい
るので、この歯面清掃研磨装置用研磨剤は、容易に製造
ができ、且つ、高い安全性を有する。
【0105】請求項8に記載の歯面研磨装置用研磨剤で
は、研磨剤として、水溶性の研磨剤を使用しているの
で、歯の表面を清掃、研磨中に、研磨剤が水に溶解し、
歯の表面を清掃、研磨後、口腔内がざらざらしない。こ
れにより、歯の表面を清掃、研磨後、直ちに、水で、口
腔内をすすぐ必要が無くなり、ミュータンス連鎖球菌と
糖アルコールとの接触時間を長くすることができる。こ
れにより、う蝕の発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯面清掃研磨装置の一例の外観構
成を概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明に係る歯科用の歯面清掃研磨装置の一例
を概略的に示すブロック図である。
【図3】図2に示す歯面清掃研磨装置に用いる容器を拡
大して概略的に示す断面図である。
【図4】図2に示す歯面清掃研磨装置に用いるハンドピ
ースを一部を切欠いて概略的に示す一部切欠き断面図で
ある。
【図5】図4に示すハンドピースのヘッド部を拡大して
概略的に示す断面図である。
【図6】ハンドピースのヘッド部の他例を拡大して概略
的に示す断面図である。
【図7】本発明に係る歯面清掃研磨装置の他例を概略的
に示すブロック図である。
【図8】キシリトールの25℃の水に対する溶解度曲線
を示している。
【符号の説明】
1、11、81 歯面清掃研磨装置 3、51 ハンドピース 3a、51a ノズル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研磨剤と糖アルコールとを流体と共にハン
    ドピースのノズルから噴出させて、歯の表面を清掃、研
    磨するようにした、歯面清掃研磨装置。
  2. 【請求項2】研磨剤を、糖アルコールを溶かした溶液と
    共にハンドピースのノズルから噴出させて、歯の表面を
    清掃、研磨するようにした、歯面清掃研磨装置。
  3. 【請求項3】前記糖アルコールが、マルチトール、マン
    ニトール、ソルビトール、エリスリトール、マルトトリ
    イトール、パラチニット及びキシリトールからなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする、請
    求項1又は請求項2に記載の歯面清掃研磨装置。
  4. 【請求項4】研磨剤と糖アルコールとを含む、歯面清掃
    研磨装置用研磨剤。
  5. 【請求項5】前記糖アルコールが、研磨剤の粒子を支持
    体として、研磨剤粒子中に分散されていることを特徴と
    する、請求項4に記載の歯面清掃研磨装置用研磨剤。
  6. 【請求項6】前記糖アルコールを水溶液にして用いるこ
    とを特徴とする、請求項4に記載の記載の歯面清掃研磨
    装置用研磨剤。
  7. 【請求項7】前記糖アルコールが、マルチトール、マン
    ニトール、ソルビトール、エリスリトール、マルトトリ
    イトール、パラチニット及びキシリトールからなる群か
    ら選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする、請
    求項4〜6のいずれかに記載の歯面研磨装置用研磨剤。
  8. 【請求項8】前記研磨剤が、水溶性の研磨剤であること
    を特徴とする、請求項4〜7のいずれかに記載の歯面研
    磨装置用研磨剤。
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