JP2001354536A - 歯垢除去材 - Google Patents

歯垢除去材

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JP2001354536A
JP2001354536A JP2001134107A JP2001134107A JP2001354536A JP 2001354536 A JP2001354536 A JP 2001354536A JP 2001134107 A JP2001134107 A JP 2001134107A JP 2001134107 A JP2001134107 A JP 2001134107A JP 2001354536 A JP2001354536 A JP 2001354536A
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cleaning
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Shoji Horiguchi
尚司 堀口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全、確実かつ容易に歯垢や歯の汚れ、義歯
の汚れを除去することが可能な歯垢除去材を提供するこ
とにある。 【解決手段】 水又は水と圧搾空気と共に噴射すること
によって、歯垢あるいは歯に付着した汚れ、義歯に付着
した汚れを取り除くための研摩材から成る歯垢除去材に
おいて、研摩材が、6〜120μmの粒子状セルロース
から成ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯垢或いは歯に付
着した汚れ、義歯に付着した汚れを容易かつ確実に除去
することができる歯垢除去材に関する。歯垢や歯の汚れ
は、歯肉炎、歯周炎、齲蝕の原因となり、又不快な口臭
の原因ともなるため、これらの除去は口腔の衛生管理上
重要である。
【0002】
【従来の技術】従来、日常的には歯ブラシに歯磨剤を併
用する方法で歯垢や歯の汚れの除去が行われ、ブラシの
形状や使用する歯磨剤の改良が加えられているものの、
特に歯と歯の間、歯と歯肉の間など歯ブラシの届きにく
い部分では、十分な清掃効果は得られない。一般的に、
歯垢或いは歯に付着した汚れ、義歯に付着した汚れは、
歯ブラシに歯磨剤を併用して、取り除いていた。この方
法では、完全に歯垢を取り除くことは不可能であり、7
0〜80%の歯垢を除去するためにも高度な歯磨きのテ
クニックと長い歯磨き時間を要していた。歯と歯の間、
歯と歯肉の間は特に清掃効率が悪く、特に歯周ポケット
に存在する歯垢は、歯ブラシでは全く取り除くことがで
きず、歯科医師に治療してもらう以外にこの歯垢は除去
されなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、ウォーターピ
ックという圧力をかけた水を噴射することによって歯の
汚れを取る装置も開発されているが、研磨粒子を含まな
い従来の水のみの噴射法では歯垢が十分に除去されなか
った。又、重曹の粉末を研磨材として水と圧搾空気と共
に噴射し、歯垢や歯の汚れを取る方法(例えば、株式会
社松風より販売されているAIR-FLOW等)もあるが、歯垢
を除去する効果は高いが、重曹を用いた場合、健全歯質
であるエナメル質、象牙質、充填物であるセメント類、
コンポジットレジン類にも損傷を与えてしまう欠点があ
った。更に、重曹自身の不快な味のため使用上不便であ
る。
【0004】而も、この方法では、健全なエナメル質、
象牙質を研削してしまう欠点があった。又、義歯に付い
た歯垢や汚れの除去は、義歯用歯ブラシを用いるのが主
であり、補助的に発泡性の清掃用薬剤や、水を噴射する
ことによって義歯の汚れを取るものもあるが、十分な清
掃効果はなかった。
【0005】これら従来のブラシを用いた清掃では、歯
垢を完全に除去することはできず、歯と歯の間や歯と歯
肉の間、義歯の陥凹部の汚れを取り残しやすく、これら
の部位に沈着した歯垢によって齲蝕や歯周病、義歯の臭
いが発生していた。又、歯垢を取り除く作業は、高度の
テクニックを要し、面倒で、時間のかかる作業であっ
た。特に、手に障害がある人、高齢者、矯正治療中の患
者(矯正治療では歯にブラケットを接着し、ワイヤーを
固定するため、特に歯垢が堆積しやすく、歯ブラシを用
いた清掃が難しい)には非常に難しい作業であった。
【0006】そこで、本発明者は、水又は水と圧搾空気
とともに歯垢除去材を噴射する方法について鋭意研究し
た結果、歯垢除去材としてセルロースを用いることで、
健全歯質に対しては勿論、充填物、歯肉や口腔粘膜に対
しても何ら損傷を与えることなく、歯垢や歯の汚れ、義
歯の汚れを除去する方法を開発し、本発明を完成するに
至った。
【0007】本発明はかかる知見に基づいてなされたも
のであり、その目的は、安全、確実かつ容易に歯垢や歯
の汚れ、義歯の汚れを除去することが可能な歯垢除去材
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、水又は水と圧
搾空気と共に噴射することによって、歯垢あるいは歯に
付着した汚れ、義歯に付着した汚れを取り除くための研
摩材から成る歯垢除去材において、研摩材が、6〜12
0μmの粒子状セルロースから成ることを特徴とする。
本発明において、粒子状セルロースは、天然由来であ
り、一部は食品添加剤、医薬品添加剤にも分類されたも
ので、生体にとって安全性は高く、又無味無臭で使用上
の不快感はない。
【0009】又、歯肉や口腔粘膜を傷付けることもな
い。歯垢除去材の粒子の大きさとしては、6μm未満で
は、研磨粒子としての特徴がなく、又120μmを超え
ると、大きい粒径のものは粉が口腔内に残ってしまった
り、歯と歯の間、歯と歯肉の間に詰まってしまうことも
あるため、やや操作しにくくなることもあり清掃時間が
長くなってしまう。そこで、粒子状セルロースの粒子径
は6〜120μmと限定した。
【0010】尚、噴射される粒子状セルロース又は粒子
状セルロースと共に噴射される水中に、消毒薬、抗菌
薬、香料等を混合すると、消毒、抗菌効果、臭い消し、
清涼効果を向上させることが可能となる。
【0011】(作用)硬度の小さい研摩材として精製加
工した粒子状セルロースを水と共に噴射するか、又は水
と圧搾空気と共に噴射することで、エナメル質、象牙
質、充填物、補綴物、義歯に傷を付けることなく、歯垢
や歯に付着した汚れ、義歯に付着した汚れを除去するこ
とができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に実施形態を実験に
より説明する。 <実験1>正常歯列を有する24時間歯の清掃をしてい
ない成人被験者を、歯科用ユニットに寝かせ、歯垢染め
出し液で歯垢を染め出した。以下に述べる各実験群にお
いて、上顎前歯6本の唇側面の歯垢除去を完全に行うの
に要した時間(秒)を比較した。何れの歯垢除去操作も
同一の歯科医師(術者)が行った。
【0013】術者が歯ブラシを用いて(歯磨剤を使用し
ない)歯垢除去を行った場合に要した時間をコントロー
ル1(Cont1)とした。ウォーターピック(TELEDY
NE: WATER PIK社製、モデルWP−33J)を用いた歯
垢除去をコントロール2(Cont2)とした。重曹の
粉末を用いた歯面清掃装置(AIR-FLOW:株式会社松風
製)(供給空気圧6Kg/cm2)に、重曹粉末を用いた
歯垢除去をコントロール3(Cont3)とした。
【0014】AIR-FLOW(供給空気圧6Kg/cm2)に、
重曹の粉末を用いないで歯垢除去を行ったもの(水を圧
搾空気と共に噴射することになる)をコントロール4
(Cont4)とした。ここで、AIR-FLOWのノズルは、
1mmの内管を2mmの外管が覆う二重管に成ってお
り、内管から粉と空気が噴射され、外管から水が噴射さ
れるようになっている。
【0015】試験群1としては、AIR-FLOW(供給空気圧
6Kg/cm2)に、重曹粉末の代わりに表1に示す各種
粒子状セルロース(M06〜ECG505の14種類)
を用いて、歯垢除去を行った。試験群2としては、10
0mlの水に表1に示す2gのM15を撹拌して混ぜた
液体をウォーターピックに用いて歯垢除去を行った。
【0016】尚、Cont2,3,4、試験群1,2で
は歯科用バキュームを併用した。
【表1】 表1の粒径欄中の*は、平均粒径がメーカーで測定され
ていない。 (結果及び考察)結果を図1に示す。図1において、横
軸は歯垢除去材、縦軸は歯垢の除去に要した時間を示
す。尚、図1における横軸の歯垢除去材は、略称であ
り、正しい名称は表1に示す通りである。
【0017】Cont1,2,3を比較する。歯ブラシ
と比較し、ウォーターピックや重曹の粉末を用いたAIR-
FLOWは、歯ブラシでは歯垢除去効果の少ない歯と歯の
間、歯と歯肉の間の清掃ができる利点がある。処が、ウ
ォーターピックでは、図1のCont2に示すように、
歯垢除去に時間が掛かるという欠点がある。
【0018】重曹の粉末を用いたAIR-FLOWは、図1のC
ont3に示すように、歯垢除去効果が歯ブラシを上回
っている。Cont1〜3では、歯垢の除去効果という
点からすると、重曹の粉末を用いたAIR-FLOWが有利であ
ることが分かる。但し、実験2で示すように、重曹の粉
末を用いたAIR-FLOWでは、エナメル質、象牙質を削る作
用が強いという重大な欠点がある。
【0019】Cont2,4を比較する。水だけを噴射
するCont2よりも、水を圧搾空気と共に噴射するC
ont4の方が、歯垢の除去率が高いことが分かる。こ
れは、水だけでよりも、水を圧搾空気と共に噴射する方
が、噴射速度が大きくなるためと考えられる。Cont
3,4を比較する。重曹の粉末を、水と圧搾空気と共に
噴射すると、水を圧搾空気と共に噴射するよりも、歯垢
の除去効果は飛躍的に向上することが分かる。このこと
から、研磨粒子を水と圧搾空気と共に噴射する方法で、
効率的に歯垢が除去できることが分かる。
【0020】Cont1,2と試験群1を比較する。従
来の歯ブラシやウォーターピックを用いた歯垢除去より
も、試験群1が効果的に歯垢を除去していることが分か
る。ウォーターピックよりも、使用する水の量が少ない
ため、歯垢除去操作が簡易であった。Cont3と試験
群1を比較する。試験群1は、Cont3と同等の歯垢
除去効果を持っていることが分かる。粒子状セルロース
は、重曹の粉末と同等の効果があることが分かる。但
し、親水性が強く、吸水して糊化する性質のあるL−H
PCは不向きであった。
【0021】Cont2と試験群2を比較する。水だけ
を噴射するウォーターピックに比べ、研磨粒子であるM
15を水と共に噴射する方が、効果的に歯垢を除去でき
ることが分かる。尚、Cont1と試験群2を比較する
と、従来の歯ブラシに比べて試験群2では、やや歯垢除
去効果が高い位であったが、これは飛び散る水の除去に
よって操作し難かったためである。今後、飛び散る水の
吸引装置の改良によって、効率を上げられることは十分
に予想できる。試験群2では、歯ブラシでは難しい歯と
歯との間、歯と歯肉の間を清掃できるという利点も考え
合わせると、十分に利用価値があると考えられる。
【0022】Cont1に比べ試験群1は、短い時間で
歯垢の除去ができたことが分かる。歯ブラシを用いた場
合は、歯ブラシの毛の当たっている部分だけしか歯垢の
除去効果が認められないため、歯ブラシの毛の届きにく
い歯と歯の間や、歯と歯肉の間の清掃が難しく、歯ブラ
シ毛の向きを細かく動かしながら磨き残しのないように
しなければならない。そのため、本実験でも歯科医師が
歯みがきを行っても完全に歯垢を除去するには2分間程
度の時間が必要であった。
【0023】処が、試験群1では、噴射された粒子状セ
ルロースはノズルより広がり歯と歯の間や、歯と歯肉の
間にも届くため、このような歯ブラシでは清掃の難しか
った部分を含め広範囲に清掃効果が現れ、歯ブラシのよ
うに毛先の向きを微妙に変化させながら磨くという高度
なテクニックを必要としない。そのため、歯垢除去に要
する時間が短縮されている。
【0024】又、噴射された粒子状セルロースは、前述
のように歯と歯の間、歯と歯肉の間にも流れ込み、この
部位の歯垢を除去するので、従来歯ブラシだけでは清掃
が不可能であった歯と歯の間はもとより、従来歯科医院
でしか清掃のできなかった歯と歯肉の間(歯肉溝、歯周
ポケット)をも簡単に清掃することができていた。試験
群1では、エナメル質、象牙質、充填物、補綴物、歯
肉、口腔粘膜に対して何ら損傷を与えてはいなかった。
【0025】L−HPCにおいては、Cont1とほぼ
同じ程度の時間が掛かっているが、L−HPC自身が歯
に粘着性を示すために歯垢の除去に時間が掛かってしま
った。M06、M15、M25、PH301、PH30
2を比較してみると、これらは同じ素材からできている
が、平均粒径が6、15、25、50、120μmであ
る。これらの粒子状セルロースは何れも高い清掃能力を
示した。
【0026】術者の感覚としては、大きい粒径の方が清
掃能力が高いように感じたが、大きい粒径のものは粉が
口腔内に残ってしまったり、歯と歯の間、歯と歯肉の間
に詰まってしまうこともあるため、やや操作しにくくな
ることもあり若干清掃時間が長くなってしまった。M2
5より小さい粒径のものは、歯垢除去後口をゆすぐと違
和感が残らなかったが、PH301、PH302では、
ややざらざらした感覚が残った(ただし、それほど不快
なものではなかった)。又、M25より小さい粒径のも
のはバキュームによって容易に口腔内より除去可能であ
った。
【0027】PH101、PH102は、PH301、
PH302と同じ素材からなり、又粒径もほぼ同じであ
るが、粒子の形が若干異なり、不定型である(PH30
1、PH302は球形に近い)。清掃効果はそれほど変
わらないが、粉が口腔内に残りやすく、口をゆすいだ後
もやや違和感が強かった。セルフィアCP−102、セ
ルフィアCP−203は、粒径が大きい(それぞれ平均
粒径が150μm、200μm)ため、粒子が歯肉に当
たるとやや痛みを感じた(この問題は、噴射装置への供
給空気圧を4kg/cm2にすることで解消できた)。
【0028】清掃効果は高く、粒子が球形をしているこ
ともあり、バキュームによる口腔内からの除去も簡単で
あった。表1に示す結晶セルロースにおいて、平均粒径
が6μmのM06から200μmのセルフィアCP−2
03までの粒径において歯垢除去作用が認められた。メ
トローズでは、本粒子が水に可溶であるため、口腔内よ
りの除去操作にやや難があった。
【0029】エトセルは、結晶セルロースに比べると、
やや清掃能力が低いようにも感じたが、操作時間は40
秒程度で、Cont1、2と比較すると十分な清掃効果
を持っている。NS−300、ECG505は、結晶セ
ルロースと同程度の清掃効果を示した。これらの粒子は
口腔内でやや酸味を感じた(問題となるほどのものでは
ない)。
【0030】ウォーターピックを用いた歯垢除去(Co
nt2)では、完全に歯垢を除去するには4分もの長い
時間が必要であった。もともと、ウォーターピックは完
全に歯垢を除去するための装置ではないため、本実験で
の成績が良くなかったものと思われる。ウォーターピッ
クにM15を併用した場合(試験群2)、歯垢除去に要
した時間はウォーターピックのみに比べ半分以下になっ
た。
【0031】M15の研磨作用により、清掃効果が向上
したものと考えられる。試験群2では、エナメル質、象
牙質、充填物、補綴物、歯肉、口腔粘膜に対して何ら損
傷を与えることはなかった。ウォーターピックにM15
を用いた場合をCont1と比較すると、それほど効果
的であるとはいえないが、これは飛び散る水の量が多い
ため、操作が難しくなって時間が掛かったためである。
今後、飛び散る水の吸引装置の改良によって効率を上げ
ることは十分予想できる。
【0032】試験群1におけるM15と比較すると、清
掃効果は低くなったが、これは水とM15を噴射するよ
りも、水とM15を圧搾空気と供に噴射する方が噴射速
度が高かったためと考えられる。以上、本歯垢除去材を
水と共に噴射又は水と圧搾空気と供に噴射することによ
って従来の歯ブラシやウォーターピックを用いるよりも
効果的に歯垢の除去ができることが明らかとなった。
【0033】<実験2>AIR-FLOWに重曹の粉末、M25
を用いて、鏡面研磨したエナメル質、象牙質、歯科用コ
ンポジットレジンを清掃した。図2に示すように、ノズ
ル1と試料2間の距離は2mmに固定し、20秒間噴射
を行った。常法に従って金蒸着を行った後SEM写真撮
影を行った。
【0034】(結果及び考察)結果を図3から8に示
す。重曹の粉末を用いて噴射した場合、図3〜図5に示
すように、エナメル質、象牙質、コンポジットレジン共
に陥凹(ほぼ中央部に円形状に示されている)が分かる
ほどに研削されている。
【0035】M25を用いた場合は、図6、図7に示す
ように、エナメル質、象牙質では削られた像は認められ
なかった。コンポジットレジンでは、図8に示すよう
に、ほんのわずかな研削痕が認められた(ほぼ中央部に
円形状に示されている)が、この研削痕は、歯ブラシに
歯磨剤を用いた場合にもできる程度であり実際上問題と
はならない。
【0036】以上から、重曹の粉末を用いるよりも、粒
子状セルロースを噴射する方が歯質にダメージが少ない
ことが明らかとなった。 <実験3>左下第一、二大臼歯欠損に用いている義歯
(2日間清掃を行っていない)を従来法として、義歯用
歯ブラシを用いて完全に汚れを除去するのに要する時間
と、AIR-FLOWにM25を用いた場合に要する時間を比較
した。
【0037】尚、義歯の汚れは歯垢染め出し液によって
染色した。 (結果及び考察)義歯用歯ブラシを用いた場合には、完
全に汚れを落とすのに250秒掛かったが、AIR-FLOWに
M25を用いた場合は40秒で清掃が終了した。M25
を用いた場合、義歯表面に傷はできていなかった。義歯
用ブラシでは、義歯の小さな陥凹などに付着した歯垢を
除去するのが難しいが、AIR-FLOWにM25を用いた場
合、このような部位の歯垢も簡単に除去できるため、清
掃時間が短くなった。
【0038】<実験4>矯正治療を行っている患者で、
24時間歯の清掃を行っていない成人被験者を歯科用ユ
ニットに寝かせ、歯垢染め出し液で歯垢を染め出した。
上顎前歯6本の唇側面の歯垢を従来法である歯ブラシを
用いた清掃と、AIR-FLOWに表1に示すM25を用いた清
掃を、各5分間清掃を行い、清掃後の状態を比較した。
【0039】(結果及び考察)歯ブラシを用いた清掃で
は、歯と歯の間、歯と歯肉の間、ブラケットの周り、ワ
イヤーと歯の間に多量の歯垢が残っていた。これに対
し、AIR-FLOWにM25を用いた場合は、これらの部位に
おいても歯垢が完全に除去されていた。ブラケットやワ
イヤーを装着している矯正治療中の人では、装着してい
ない人に比べさらに歯ブラシの毛が届きにくい陥凹部が
できてしまうが、AIR-FLOWによって噴射されたM25
は、これらの陥凹部にも容易に到達ができるため、この
部位の歯垢を除去できたと考えられる。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る歯垢除去材によれば、研磨
材として6〜120μmの粒子状セルロースを用いるた
め、ブラシやウォーターピックを使うよりも容易に確実
に短時間に歯垢や歯に付着した汚れ、義歯に付着した汚
れの除去が可能になる。又、本発明に係る歯垢除去材を
用いた場合、歯肉溝や歯周ポケットにおける歯垢をも除
去できるため、歯肉炎、歯周炎の予防、治療に効果が期
待できる。特に、本発明に係る歯垢除去材では、障害者
や高齢者などブラシによる清掃が上手にできていなかっ
た人々の口腔衛生の向上に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】歯垢除去材と歯垢除去時間との関係を示す図で
ある。
【図2】実験2に係るノズルと試料(エナメル質、象牙
質、コンポジットレジン)の位置設定を示す説明図であ
る。
【図3】重曹の粉末を用いて清掃したエナメル質のSE
M写真像である。
【図4】重曹の粉末を用いて清掃した象牙質のSEM写
真像である。
【図5】重曹の粉末を用いて清掃したコンポジットレジ
ンのSEM写真像である。
【図6】M25を用いて清掃したエナメル質のSEM写
真像である。
【図7】M25を用いて清掃した象牙質のSEM写真像
である。
【図8】M25を用いて清掃したコンポジットレジンの
SEM写真像である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水又は水と圧搾空気と共に噴射すること
    によって、歯垢あるいは歯に付着した汚れ、義歯に付着
    した汚れを取り除くための研摩材から成る歯垢除去材に
    おいて、 研摩材が、6〜120μmの粒子状セルロースから成る
    ことを特徴とする歯垢除去材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8672678B2 (en) 2008-06-06 2014-03-18 3M Innovative Properties Company Powder jet device for applying dental material

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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