JPH0240324Y2 - - Google Patents

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JPH0240324Y2
JPH0240324Y2 JP1983130858U JP13085883U JPH0240324Y2 JP H0240324 Y2 JPH0240324 Y2 JP H0240324Y2 JP 1983130858 U JP1983130858 U JP 1983130858U JP 13085883 U JP13085883 U JP 13085883U JP H0240324 Y2 JPH0240324 Y2 JP H0240324Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、主に船舶において被駆動体として
サイドスラスタ、及び旋回式スラスタ等を駆動す
るのに適用される油圧駆動装置に関する。
〔従来技術〕
油圧駆動装置に於いて、油圧モータはその体積
効率に関して油の漏洩があり、この漏洩油は油圧
モータのケーシング内に排出される。
この排出された漏洩油は、何等かの方法で圧油
供給源側に戻してやらないと、やがて油量の収支
の釣り合いが崩れて油圧駆動装置が成立しなくな
る。
このため、通常の油圧駆動装置では、圧油供給
源側と油圧モータとの間に、圧油管路と戻り油管
路の他に漏洩油戻し管路が設けられる。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、上記するような油圧駆動装置を船舶
に設備し、被駆動体とするサイドスラスタ、及び
旋回式スラスタ等の駆動に適用する場合、小型船
舶では漏洩油戻し管路の一本を増設することはそ
れほど問題はないが、中、大型舶用のように圧油
供給源とする油圧モータと、被駆動体とするスラ
スタを駆動する油圧モータとの間の距離が長大に
なつてくると、上記するような漏洩油戻し管路の
存在が不経済になるばかりでなく、漏洩油の移送
によつて油圧モータ内にその背圧が働き、油圧モ
ータの中で一番弱い軸封装置等に不都合が生じる
ことがある。
また、船舶において、船尾側の機関室に設備し
た圧油供給源とする油圧ポンプと船首部に設備し
たスラスタに連結した油圧モータの距離が長い
と、油圧モータからの漏洩油を圧油供給源側に戻
すには、何等かの動力装置と、厳密には予測出来
ない漏洩油量を予め計測し、動力装置を動作させ
る機能が必要になり、設備が複雑になつて設備費
用も高くつくことにもなる。
この考案は上記の点に鑑みなされたものであつ
て、船舶におけるスラスタ等を駆動するに際し、
潤滑油を供給する循環ポンプと潤滑油を収容する
重力油タンクを油圧モータからの漏洩油の移送中
継に兼用し、漏洩油量の計測機能は重力油タンク
に付設したフロート弁を用いてシステムの単純化
を図り、また、設備面でもコストダウンを実現し
た油圧駆動装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するためのこの考案の要旨と
するところは、原動機で駆動される油圧ポンプ
と、該油圧ポンプからの圧油で被駆動体を駆動す
る油圧モータと、被駆動体に潤滑油を供給する重
力油タンクと、前記油圧モータにより駆動され、
重力油タンクから被駆動体に供給される潤滑油を
循環させる循環ポンプを備えた油圧駆動装置に於
いて、前記油圧モータからの漏洩油を重力油タン
クに送る漏洩油送り管路を設け、前記循環ポンプ
によつて潤滑油を重力油タンクに送る管路に重力
油タンク内でフロート弁を付設し、該フロート弁
と前記油圧モータの戻り油側管路とを戻し機構を
備えた排出油管路を介して接続し、重力油タンク
内の油面が設定値を越える時に循環ポンプによる
吐出油を前記油圧モータの戻り油側管路に送り、
設定値以下の時はタンク内に吐出するように切り
換えることを特徴とする油圧駆動装置にある。
〔実施例〕
以下、この考案の実施例を図面について説明す
る。
第1図は舶用スラスタに適用の油圧駆動装置の
系統構成図である。
図において、1は圧油供給源とする油圧ポンプ
で、実施例では定吐出量ポンプを用いているが、
可変吐出量ポンプの使用も可能である。
2は主機関で、主推進器を駆動すると共に、油
圧ポンプ1と回転伝達機構3を介して連結してい
る。尚、この回転伝達機構3は、増速装置、及び
油圧駆動装置の不使用時に主機関2との接続を切
り離すためのクラツチ装置等からなる。
4は油圧ポンプ1と圧油管路5及び戻り油管路
6で接続した電磁切換弁で、4ポート、3位置、
センターバイパス型のものである。
7はスラスタ10を駆動する油圧モータで、電
磁切換弁4と管路8,9によつて接続され、電磁
切換弁4の切り換え操作で正回転、逆回転する。
11は前記圧油管路5と戻り油管路6との間に
設けた圧力制御用リリーフ弁で、スラスタ10が
固定ピツチプロペラ形式の場合に回路の圧力を設
定する。
12はスラスタ駆動軸系に対し回転伝動機構1
3を介して連結した循環ポンプで、重力油タンク
14に対してスラスタ10からの潤滑油を吸い上
げて送る管路15に設けたもので、重力油タンク
14からスラスタ10に対する潤滑油は重力によ
つて管路16を介して供給される。
尚、図示はしていないが、この潤滑油循環回路
には、必要に応じて油冷却器、油濾し器等が付設
される。
第2図はこの考案の要部構成図、第3図はフロ
ート弁の構成図である。
この考案においては、前記重力油タンク14内
において管路15にフロート弁17を付設する。
このフロート弁17はフロートチヤンバー18
内にフロート19と、このフロート19に一体結
合したスプール弁20を備え、弁ハウジングには
上下して3つのポート21,22,23を有する
もので、その中段ポート21を管路15に接続
し、上段ポート22を重力油タンク14内に開口
させ、下段ポート23は電磁切換弁4と油圧モー
タ7とを連結する管路8,9に対して排出油管路
25、及び戻し機構24を介して接続する。
尚、上記、フロート弁17の下段ポート23に
接続した排出油管路25の戻し機構24は2つの
チエツク弁26によつて構成され、フロート弁1
7からの排出油を油圧モータ7の管路8,9の戻
し油側管路とされる方に送り込むようにしたもの
である。
また、フロート弁17は第3図に示す中立位置
では3つのポート21,22,23はいづれも連
通し、フロートチヤンバー18内の油面は常に重
力油タンク14の油面と合致するようにしたもの
で、フロートチヤンバー18内の油面が上昇する
と中段ポート21と上段ポート22との連通が断
たれ、また、油面が下降すると中段ポート21と
下段ポート23との連通が断たれる。
27は油圧モータ7の体積効率に関する漏洩油
の重力油タンク14に送るために、油圧モータ7
のケーシングと重力油タンク14底部を接続した
漏洩油送り管路である。
尚、この漏洩油送り管路27からの漏洩油は近
くのスラスタ10の潤滑油に混入するようにして
もよい。
28は油圧ポンプ1に油を供給し、また、油圧
モータ7からの戻り油を収容するサンプタンクで
ある。
〔作用〕
上記構成に於いて、通常の油圧駆動システムと
しては油圧ポンプ1を駆動し、電磁切換弁4の切
り換え操作で圧油を油圧モータ7へ送り、スラス
タ10を駆動する。ここで、油圧モータ7の回転
で循環ポンプ12が回転してスラスタ10に対し
て重力油タンク14からの潤滑油が循環供給され
る。
然して、油圧モータ7によりスラスタ10が駆
動されると、油圧モータ7に送られてくる圧油の
一部、例えば、油圧モータ7の体積効率が例えば
98%であれば、残り2%分は漏洩油として油圧モ
ータ7のケーシング内に排出され、これが漏洩油
送り管路27を介して重力油タンク14に送られ
て重力油タンク14の油面が上昇する。
そこで、重力油タンク14の油面上昇が設定値
を越えると、フロート弁17のフロート19が上
昇してスプール弁20を引き上げ、やがて中段ポ
ート21と上段ポート22との連通が断たれ、管
路15を介して循環ポンプ12からフロート弁1
7に送られてくる油は排出油管路25、及び戻し
装置24から管路8,9の戻し油側管路とされる
方に送り込まれ、電磁切換弁4、及び戻り油管路
6を経てサンプタンク28に返される。
こうして、サンプタンク28に対する戻り油が
過大に送り返されるようになつて重力油タンク1
4の油面が低下してきて設定値以下になると、フ
ロート弁17のフロート19が下降してスプール
弁20を下げ、中段ポート21と下段ポート23
との連通を断ち、上段ポート22を開口させ、循
環ポンプ12によつて管路15を介してフロート
弁14に送られてくる油を重力油タンク17内に
吐出して重力油タンク17内の油面を復帰させる
ものである。
〔効果〕
以上の説明から明らかなように、この考案によ
れば、油圧駆動装置に於いて、油圧モータからの
漏洩油を、潤滑油を収容する重力油タンクに送り
込み、この重力油タンクの油面が設定値を越える
時は、重力油タンクに付設したフロート弁の作用
で当該タンクに送られてくる油を油圧モータの戻
り油側管路へ排出するようにしたから、油圧モー
タにおける漏洩油を圧油供給源側に送り返すため
の長大となる漏洩油戻し管路の設備が必要なく、
設備の簡素化が図られ、また、重力油タンク内の
油面制御に使用するフロート弁は高度の性能が要
求されるものでなく、簡潔な構造で良く信頼性が
高く、更に、動力源としても潤滑油を循環させる
循環ポンプを兼用するから、特別な動力源を必要
とせずコスト面でも安価となり、舶用スラスタ等
に適用してその実用的効果は多大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は舶用スラスタに適用の油圧系統構成
図、第2図はこの考案の要部構成図、第3図はフ
ロート弁の構成図である。 1……油圧ポンプ、2……主機関、3……回転
伝達機構、4……電磁切換弁、5……圧油管路、
6……戻り油管路、7……油圧モータ、8,9…
…管路、10……スラスタ、11……圧力制御用
リリーフ弁、12……循環ポンプ、13……回転
伝動機構、14……重力油タンク、15,16…
…管路、17……フロート弁、18……フロート
チヤンバー、19……フロート、20……スプー
ル弁、21,22,23……ポート、24……戻
し機構、25……排出油管路、26……チエツク
弁、27……漏洩油送り管路、28……サンプタ
ンク。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 原動機で駆動される油圧ポンプと、該油圧ポン
    プからの圧油で被駆動体を駆動する油圧モータ
    と、被駆動体に潤滑油を供給する重力油タンク
    と、前記油圧モータにより駆動され、重力油タン
    クから被駆動体に供給される潤滑油を循環させる
    循環ポンプを備えた油圧駆動装置に於いて、前記
    油圧モータからの漏洩油を重力油タンクに送る漏
    洩油送り管路を設け、前記循環ポンプによつて潤
    滑油を重力油タンクに送る管路に重力油タンク内
    でフロート弁を付設し、該フロート弁と前記油圧
    モータの戻り油側管路とを戻し機構を備えた排出
    油管路を介して接続し、重力油タンク内の油面が
    設定値を越える時に循環ポンプによる吐出油を前
    記油圧モータの戻り油側管路に送り込み、設定値
    以下の時はタンク内に吐出するように切り換える
    ことを特徴とする油圧駆動装置。
JP13085883U 1983-08-23 1983-08-23 油圧駆動装置 Granted JPS6037601U (ja)

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JP13085883U JPS6037601U (ja) 1983-08-23 1983-08-23 油圧駆動装置

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JPS6037601U JPS6037601U (ja) 1985-03-15
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NO20061745L (no) * 2006-04-20 2007-10-22 Rolls Royce Marine As Azipull
JP2015169150A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 トヨタ自動車株式会社 燃料供給装置
JP2016216008A (ja) * 2015-05-26 2016-12-22 ヤンマー株式会社 マリンギヤ装置

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