JPH024031Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案はドツグフード等の重量物を輸送時等にお
いて安定に収容でき、かつ使用時に開封しても再
封が可能な再封装置付重量物容器に関するもので
ある。

「従来の技術」 従来、この種再封装置付き容器にはジツパーに
より上蓋を開封し、ジツパーで切離する上蓋板基
部に差込み片を突設し、該差込み片を上内蓋板先
端部に穿設した係止切目に係合して再封するもの
や、反対にジツパーで切離する上蓋板基部に係止
切目を穿設し、該係止切目に上内蓋板先端に突設
した差込み片を挿入して係合し再封するもの等が
あるが、いずれもジツパーを使用するため、菓子
等の軽量物を収納する場合はあまり問題とはなら
ないが、ドツグフード等の重量物を収納する場合
には、輸送時等において該容器を重積すると、容
器の重みで上蓋板のジツパー部が開裂する惧れが
あり、ジツパーの使用は不可能で、この種重量物
容器には再封装置を付設することができず、更に
ジツパーにより上蓋板の一部を切除するため、容
器上面を完全に閉塞できないという大なる欠点を
存した次第である。

「考案が解決しようとする問題点」 重量物を収納して重積しても、上蓋板が破裂せ
ず、而もジツパーにより上蓋板の一部を切除する
ことなく確実に再封しようとすることにある。

「問題点を解決するための手段」 前側板及び後側板の上下端に夫々上下蓋板及び
上下内蓋板、左右側板の上下端に夫々フラツプを
連設し、左右側板上下端のフラツプを内方に折曲
し、その上に順次上下内蓋板、上下蓋板を折曲
し、上下蓋板の先端部内面を上下内蓋板の基部に
貼着する公知六面体容器の上蓋板中央部にミシン
目により係止舌片を上蓋板と連続状に切り抜き区
画し、上内蓋板の中央部に該係止舌片を係合する
係止切目を同様に穿設し、上蓋板先端に開封用突
起を設備したものである。

「作用」 上下蓋板の先端部内面を上下内蓋板の基部に貼
着する公知六面体容器を利用し、上蓋板及び上内
蓋板の夫々中央部にミシン目により係止舌片及び
係止切目を設け、ジツパーを使用せず、上蓋板先
端に開封用突起を設けたから、ドツグフード等の
重量物を挿入して重積しても、十分その重量に耐
え得るものになり、また開封用突起を引き上げ、
上蓋板先端内面と上内蓋板基部との貼着を剥離し
て開封後、上蓋板の係止舌片を下方に押圧し、上
内蓋板の係止切目に係合することにより確実に再
封ができるものである。

「実施例」 今、ここに本案実施の一例を示す添付図面につ
いて詳説する。

１は公知の六面体容器で、前側板２の上下端に
上下蓋板９，１０、後側板３の上下端に上下内蓋
板７，８及び左右側板４，４の上下端にフラツプ
６，６，６，６を夫々連設し、後側板３側端の糊
代片１７を右側板４の側端内面に貼着し、該前側
板２、後側板３及び左右側板４，４で筒状体５を
成形し、該筒状体５の上下開放端を、左右側板
４，４上下端のフラツプ６，６，６，６を内方に
折曲し、その上に順次後側板３上下端の上下内蓋
板７，８及び前側板２上下端の上下蓋板９，１０
を折曲し、夫々重合する上蓋板９と上内蓋板７及
び下蓋板１０と下内蓋板８を上下蓋板９，１０の
先端部内面と該先端部内面に重合する上下内蓋板
７，８の基部とを夫々貼着して閉塞したものであ
る。１１は横方向折目で、前記上蓋板９の中央部
に設けた小折目である。１２は該折目１１の両端
に端を終始するコの字状のミシン目で、上蓋板９
の中央部から先端部方向に穿設したもので、該折
目１１とミシン目１２とで再封用の係止舌片１３
を上蓋板９と連続して上蓋板９より切り抜き、区
画するものである。１４は係止切目で、上内蓋板
７の中央部に先端方向が開いたコの字状にミシン
目１４ａを穿設したもので、前記コの字状ミシン
目１２より僅かに大きくしたもので、該ミシン目
１４ａを開裂することにより上内蓋板７に現出す
るもので、係止舌片１３と係止切目１４で再封装
置を構成するものである。１６は上蓋板９の先端
中央部に突設した開封用突起である。なお、１８
は容器１内の内容物を透視する透視窓で、前側板
２の中央部に穿設したものである。本案は以上の
ような構成で、これを組み立てるに当たつては、
前記公知の六面体容器１と同様に組み立て、第１
図に示すような形態として完成するものである。
次に開封するに当たつては上蓋板９先端の開封用
突起１６に指頭を掛け、上方に引き上げることに
より、上蓋板９の先端部の内面と上内蓋板７基部
との貼着が剥がれ、第２図に示すように開封する
ものである。更に開封したものを再封するに当た
つては、ミシン目１２を開裂して係止舌片１３を
上蓋板９より切り抜き、ミシン目１４ａを開裂
し、上内蓋板７に係止切目１４を切開し、左右側
板４，４上端のフラツプ６，６を内方に折曲し、
その上に上内蓋板７、上蓋板９を順次折曲重合
し、上蓋板９の係止舌片１３を折目１１において
内方に押し込み、上内蓋板７の係止切目け１４に
係合して第３図に示すように再封するものであ
る。

［考案の効果］ 本案は従来の再封容器のように再封装置１５を
ジツパーにより開封して構成するのでなく、ジツ
パーを設けず、係止舌片１３も係止切目１４もミ
シン目１２及び１４ａを上蓋板９及び上内蓋板７
の中央部に設けることにより構成したからドツグ
フード等の重量物を収納して重積しても、係止舌
片１３と係止切目１４の再封装置１５は夫々ミシ
ン目１２及び１４ａにより上蓋板９と一体とな
り、また上内蓋板７を切開しないので、上蓋板９
及び上内蓋板７自体が丈夫で上蓋板９及び上内蓋
板７も破裂せず、安定に重量物が収納できるもの
である。また従来の再封方式は上蓋板の一部をジ
ツパーにより切除するため、容器１の上面を充分
に閉塞することはできず、再封装置は不確実なも
のとなるが、本案ではジツパーにより上蓋板のい
ずれの部分も切除しないから、再封がより確実な
ものとなる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本案実施の一例を示すもので、第１
図は閉塞時斜視図、第２図は開封時の背面から見
た要部斜視図、第３図は再封時要部斜視図、第４
図は展開図である。 １……六面体容器、２……前側板、３……後側
板、４……側板、５……筒状体、６……フラツ
プ、７……上内蓋板、８……下内蓋板、９……上
蓋板、１０……下蓋板、１１……横方向折目、１
２……ミシン目、１３……係止舌片、１４……係
止切目、１４ａ……ミシン目、１６……開封用突
起、１７……糊代片、１８……透視窓。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前側板２、後側板３及び左右側板４，４より成
   る筒状体５の上下開放端を左右側板４，４の上下
   端に連設したフラツプ６，６，６，６を内方へ曲
   折し、その上に順次後側板３の上下端に連設した
   上下内蓋板７，８及び前側板２の上下端に連設し
   た上下蓋板９，１０を曲折し、該上下蓋板９，１
   ０の先端部内面を上下内蓋板７，８の基部に夫々
   貼着して成る公知六面体容器１において、前記上
   蓋板９の中央部に横方向小折目１１を設け、該小
   折目１１の両端に端を終始するミシン目１２を穿
   設し、該折目１１及びミシン目１２で囲まれる部
   分を係止舌片１３とし、上内蓋板７の中央部に該
   係止舌片１３と係合する係止切目１４を構成する
   ミシン目１４ａを設け、上蓋板９の先端に開封用
   突起１６を設備したことを特徴とする再封装置付
   き重量物容器。