JPH0240071B2 - Sefuarosuhorinjudotaioyobigaijudotaioganjusuruyakuzai - Google Patents

Sefuarosuhorinjudotaioyobigaijudotaioganjusuruyakuzai

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JPH0240071B2
JPH0240071B2 JP23455182A JP23455182A JPH0240071B2 JP H0240071 B2 JPH0240071 B2 JP H0240071B2 JP 23455182 A JP23455182 A JP 23455182A JP 23455182 A JP23455182 A JP 23455182A JP H0240071 B2 JPH0240071 B2 JP H0240071B2
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acid
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cephalosporin
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Shigeaki Muto
Koichi Niimura
Takao Ando
Masahiko Fujii
Takami Fujii
Akihiko Sugano
Takao Furusho
Chikao Yoshikumi
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Kureha Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はセフアロスポリン誘導体及び該誘導体
を含有する薬剤に関する。 詳しくは、セフアロスポリン系抗生物質に化学
修飾をほどこすことにより抗菌活性は失なうが生
体内に吸収されると再度抗菌活性を回復すること
を特徴とする抗生物質とセフアロスポリン様活性
を有する薬剤に関する。 セフアロスポリン系抗生物質は、現在広く用い
られ、その細菌に対する選択毒性のためにすぐれ
た薬剤である。 しかしながら生体内に常在する有用菌叢に対し
ても等しく抗菌作用を有するために、生体内、特
に腸内の菌叢を乱すという重大な欠点がある。こ
の欠点は抗生物質を経口摂取した場合著しい。そ
の結果菌交代症等の病を引きおこし、場合によつ
ては大腸炎、下痢等にもなる。 本発明者らは、これらの欠点のない、セフアロ
スポリン様活性を有する抗生物質を鋭意検討した
結果、一般式()で示されるセフアロスポリン
系誘導体が有効であることを見い出し、本発明に
至つた。 したがつて、本発明の目的はセフアロスポリン
系抗菌剤の有効成分として有用であるセフアロス
ポリン誘導体を提供することにある。 以下本発明を詳しく説明する。 本発明の特徴は、一般式(): 〔式中、R1は―H,―CONH2又は―(CONH)
m(CH2)nCOOH(式中、その塩又はそのエステ
ルを含有し、m=0又は1、n=0,1又は2)
XはC又はN、R2
【式】又 は
【式】R3は―H又は―OCOCH3 である〕 で示されるセフアロスポリン誘導体にある。 また、本発明の特徴は上記一般式()で示さ
れるセフアロスポリン誘導体を有効成分とする抗
菌剤にある。 一般式()で示される化合物〔以下本物質と
称す〕はセフアロスポリン系抗生物質に化学修飾
をほどこすことによつて得たものであるが、薬剤
投与時に生体内常在菌叢に、影響を与えずに吸収
され、血中に入つて始めて抗菌活性を有するよう
になるまつたく新しいタイプの抗生物質であり、
又その急性毒性も低い極めて安全な物質である。 本物質は以下の方法によつて得られる。 一般式(): 〔ただしR2
【式】又は
【式】を、R3は―H又は―OCOCH3 を示す〕 で示されるセフアロスポリン誘導体が用いられ
る。上記カルボキシル基における反応性誘導体と
しては酸クロライド、酸ブロマイド、酸アジド、
アルキルリン酸混合無水物、アルキル炭酸混合無
水物、脂肪族カルボン酸混合無水物、酸無水物、
活性アミド、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩、アンモニウム塩またはトリメチルアミン、ジ
シクロヘキシルアミン等を用いることが出来る。 この系に一般式(): 〔式中、R1は―H,―CONH2又は―(CONH)
m(CH2)nCOOH(式中その塩及びそのエステル
を含有する。mは0又は1、nは0,1又は2を
示す)、XはC又はNを示す〕 で表わされる化合物を加え反応させる。 この一般式()のアミノ基は塩酸塩、臭化水
素酸塩等の酸塩であつてもよい。 一般式()式で示される化合物としては例え
ば次の化合物があげられる。 4―アミノフエニル酢酸、3―アミノフエニル
酢酸、2―アミノフエニル酢酸、4―トルイジ
ン、3―トルイジン、2―トルイジン、4―アミ
ノ馬尿酸、チラミン、4―アミノ安息香酸、3―
―アミノ安息香酸、2―アミノ安息香酸、4―ア
ミノサリチル酸、3―アミノサリチル酸、2―ア
ミノサリチル酸、6―アミノニコチン酸、2―ア
ミノニコチン酸、又はこれらの塩、又はエステル
をも包含する。 一般式()で示される化合物と一般式()
との反応は特に限定されないが、通常−30℃乃至
50℃、0.5乃至48時間が好ましい。 この反応は通常、溶媒中で行われる。溶媒とし
てアセトン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、塩
化メチレン、塩化エチレン、ジオキサン、アセト
ニトリル、クロロホルム、酢酸エチル、蟻酸エチ
ル、エーテル、ジメチルホルムアミド等が用いら
れるが、反応に関与しないものであれば、特に限
定なく用いられる。これらの中、水溶性の溶媒は
水と混合して用いることもできる。 反応系にカルボジイミド、クロル炭酸エチル、
クロル蟻酸エチル、オキザリルクロライド、キノ
リン、炭酸水素アルカリ金属塩、トリアルキルア
ミン、ジアルキルアニリン、ピリジンを加えると
好ましい。 反応後、必要に応じて保護基をはずし、該反応
系より目的物を、溶媒洗浄、溶媒抽出、カラム分
離、再沈、溶媒留去、結晶化(再結晶化も含む)
等の手段を用いて採取する。 本物質()のその塩又はそのエステルはいず
れも医薬上許容されるものであればよい。本物質
()―合成後常法によりカルボン酸の塩又はそ
のエステルに誘導してもよい。塩はナトリウム
塩、カリウム塩、カルシウム塩、トリエチルアミ
ン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、アルギニン、
オルニチン、リジン、ヒスチジン等の塩基性アミ
ノ酸塩等を包含する。 エステルとしては、低級アルキル、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、メトキシメチ
ル、エトキシメチル、イソプロポキシメチル、α
―メトキシエチル、α―エトキシエチル等のアル
コキシメチル、α―アルコキシエチル等のα―ア
ルコキシ―α―置換メチル基、メチルチオメチ
ル、エチルチオメチル、イソプロピルチオメチル
等のアルキルチオメチル基、またはピバロイルオ
キシメチル、α―アセトキシブチル等のアシルオ
キシメチル基またはα―アシルオキシ―α―置換
メチル等が包含される。 本物質の薬理学的効果は次のようにして調べ
た。 (a) 急性毒性 ICR―JCL系マウスを用いて腹腔内及び強制
経口投与による急性毒性を調べた。本物質は腹
腔内及び経口投与とも生理食塩水に分散し、こ
れを注射筒または胃ゾンデを用いて所定の量に
調整して与えた。 投与後中毒症状の観察を続け、7日目までの
経時的死亡率からLD50値を求めた。生存例、
死亡例とも解剖して所見を得た。LD50値はリ
ツチフイールド・ウイルコクソン(Litchfield
―Wil―coxon)図計算法により求めた。結果
はいずれも腹腔内、経口を問わずLD50値は10
g/Kg以上であつた。 (b) 腸内菌に対する影響 本物質をマウスに500mg/Kg2日間経口投与
して投与前と投与後1日目にマウス糞便を採取
した。この一部を各種培地で25℃又は37℃にて
1乃至5日間培養して大腸菌、緑膿菌、連鎖球
菌、乳酸菌、ビフイダス菌そしてバクテロイデ
ス菌について調べた。 本物質の投与前と投与後において上記各菌数
はほとんど変らなかつた。腸内菌叢に影響しな
いことがわかつた。 (c) 抗菌活性 日本化学療法学会標準法に準拠して調べた。 供試菌として Esherichia Coli IFO,12734 Staphylococcus aureus IAM 1011 を用い最小発育阻止濃度(MIC)を求めた。 (d) 体内に吸収された時に活性に変化することを
証明するために代謝活性化酵素〔ラツト肝ホモ
ジネート(8―9mixと称す)〕を用いて次の実
験を行なつた。 Staphylococcus aureus IAM 1011の前培
養液108コ/mlを調整し、50倍量のMueller―
Hinton寒天培地に加え平板とした。 平板上に径8mmのペニシリンカツプを置き、
その中に本物質又は本物質とS―9mixの培養
物0.1mlを加え、37℃,18時間培養し増殖阻止
円の径を測定した。 比較としての出発物質の増殖阻止円の径を
100とした場合、本物質のみの系のそれは0で
あつた。一方本物質+S−9mixの系のそれは
1乃至66であつた。 即ち本物質はそのままでは抗菌性は低いが体
内に入つて酵素により活性化されることを示し
ている。 (e) 感染症に対する効果 生体内で活性化されることを確かめるために
本物質を用いて感染症に対する治療実験を行な
つた。 各群20匹のマウス腸腔内にEsherichia Coli
IFO又はStaphy―lococcus aureus IAM
を接種して感染させた後、各々の本物質を感染
直後及び4時間後に500mg/Kg経口投与し、7
日目の感染死の有無で判定した。無処理群は、
2日目に全例死亡したのに対し、いずれの本物
質でも40%以上の生存率を示して、経口抗感染
症剤として効果のあることが示された。 以上述べたように本物質は安全にして腸内菌叢
に対しては影響がなく生体内に入つて活性型にな
る新しいセフアロスポリン系抗生物質であるとい
える。 生体内でセフアロスポリン系抗生物質に変換さ
れるので用途としてはセフアロスポリン系抗生物
質とまつたく同じ分野の抗菌剤として用いること
が出来る。例えばグラム陽性、陰性菌など広範囲
に有効である。 本物質は一般式()で示されるセフアロスポ
リンの少なくとも1種(塩又はエステルの場合は
医薬上許容され得る塩又はエステルとする)と医
薬として許容されうる担体、希釈剤又は助剤を含
有する医薬組成物として、更に単位投与形態とし
て用い得る。これらは経口、注射または直腸投与
による方法で投与出来る。経口投与は錠剤、カプ
セル、粉末、顆粒、散剤、丸剤、アンプル剤等の
形態であることが出来る。 これらは充填剤、伸展剤、結合剤、湿潤剤、崩
壊剤、溶解遅効剤、再吸収促進剤、吸着担体、潤
滑剤等を包含する。具体的には殿粉、マンニトー
ル、ケイ酸、セルロース誘導体、ゼラチン、アル
ギン酸塩、グリセリン、寒天、炭酸カルシウム、
重炭酸ナトリウム、パラフイン、第四アンモニウ
ム化合物、グリセリンモノステアレート、カオリ
ン、ベントナイト、タルク、ステアリン酸カリウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレング
リコールなどがあげられる。 又医薬として許容されるエマルジヨン、溶液、
懸濁液等であつてもよい。 坐薬はポリエチレングリコール及び脂肪酸又は
そのエステルを含み得る。 シラツプ、エリキシールは、水またはパラフイ
ンのような不活性希釈剤を含有し、経口投与に適
当な液体組成物として使用し得る。これらは湿潤
剤、甘味剤、風味剤のような助剤を含有してもよ
い。 注射投与に用いる組成物は無菌で、水性または
非水性の溶液、懸濁液またはエマルジヨンであつ
てもよく、例えばプレピレングリコール、ポリエ
チレングリコール、オリーブ油等を含むことが出
来る。 本物質は組成物として用いる場合活性成分とし
て0.01乃至99.5%通常0.1乃至90%含有し得る。 本物質はセフアロスポリン系抗生物質と同様の
用途に用いられ細菌由来の感染の治療に有用であ
る。薬剤は感染の度合、患者の状態によつてその
投与量は異なるが一般的に成人患者1人に1日
0.1〜10gを数回に分けて投与する。 実施例 1 N―(4―カルボメトキシフエニル)―7―
(4―ピリジルチオアセトアミド)セフアロス
ポラン酸アミド 7―(4―ピリジルチオアセトアミド)セフア
ロスポラン酸ナトリウムの445mgを、10mlのアセ
トンにけんだくさせた。ピリジンを3滴滴下した
後、217mgのクロル炭酸エチルを入れて、0℃に
て30分撹拌した。151mgのパラアミノ安息香酸メ
チルエステルを加えて20℃で30時間かくはんし
た。反応終了後エバポレートして溶媒を留去し
た。そこに1%のNaHCO3溶液30mlと酢酸エチ
ル30mlを加えてよく抽出した(30ml、3回)。抽
出液を合せ、0.1NのHCl水溶液(30ml)で洗浄
後、さらに水(30ml)で洗つた。得られた酢酸エ
チル層をNa2SO4にて乾燥後、ろ紙でろ過して減
圧乾燥して粗製品を得た。酢酸エチル―n―ヘキ
サンより再結晶して132mgの結晶を得た。収率は
23.7%であつた。融点は140〜141℃であつた。 赤外吸収スペクトル;νmax,cm-1(KBr) 3325,2900,2825,1780,1760,1680,1620
1595,1520,1280 紫外吸収スペクトル;λmax,nm(CH3OH) 218,278 元素分析値;C25H24N4O7S2として 計算値(%)C,53.95;H,4.35;N,10.07 実測値(%)C,53.8 ;H,4.2 ;N,10.0 実施例 2 N―(4―カルボメトキシメチルフエニル)―
7―(4―ピリジルチオアセトアミド)セフア
ロスポラン酸アミド 7―(4―ピリジルチオアセトアミド)セフア
ロスポラン酸ナトリウムの445mgを10mlのアセト
ンにけんだくさせた。ピリジンを3滴滴下した
後、217mgのクロル炭酸エチルを入れて0℃にて
30分撹拌した。165mgのパラアミノフエニル酢酸
メチルエステルを加えて25℃にて、20時間かくは
んした。反応終了後エバポレートして溶媒を留去
した。そこに1%のNaHCO3溶液30mlと酢酸エ
チル30mlを加えてよく抽出した(30ml、3回)。
抽出液を合せ、0.1NのHCl水溶液(30ml)で洗
つた。得られた酢酸エチル層をNa2SO4にて乾燥
後、ろ紙でろ過した。残液を減圧乾燥して粗製品
を得た。酢酸エチル―n―ヘキサンより再結晶し
て136mgの結晶を得た。融点は99〜100℃であつ
た。収率は24%であつた。 赤外線吸収スペクトル;νmax,cm-1(KBr) 3350,2925,2850,1780,1690,1650 1520,
1220 紫外吸収スペクトル;λmax,nm(CH3OH) 215,258 元素分析値;C26H26N4O7S2として 計算値(%)C,54.72;H,4.59;N,9.82 実測値(%)C,54.6 ;H,4.6 ;N,9.8 実施例 3 N―(4―カルボメトキシメチルカルバモイル
フエニル)―7―(4―ピリジルチオアセトア
ミド)セフアロスポラン酸アミド 7―(4―ピリジルチオアセトアミド)セフア
ロスポラン酸423.4mg、4―アミノ馬尿酸メチル
エステル208.2mgおよびN,N′―ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド206mgをテトラヒドロフラン50
mlに溶かし、その溶液を20℃で24時間撹拌した。
生成したN,N′―ジシクロヘキシルウレアを除
去した後、ろ液の溶媒を留去し、残留物をクロロ
ホルム50mlに溶かした。そのクロロホルム溶液を
5%塩酸水溶液および水で洗つた後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。溶媒を留去後、残留物を
酢酸エチルおよびn―ヘキサンの混合溶媒で再結
晶して319mgの結晶を得た。融点は87〜89℃であ
つた。収率は52%であつた。 赤外吸収スペクトル;νmax,cm-1(KBr) 3350,2930,2850,1790,1750,1705,
1640,1520 紫外吸収スペクトル;λmax,nm(CH3OH) 225,270 元素分析値;C27H27O8N5S2として 計算値(%)C,52.85;H,4.43;N,11.41 実測値(%)C,52.8 ;H,4.4 ;N,11.3 実施例 4 N―(4―カルボメトキシメチルフエニル)―
7―(D―α―アミノフエニルアセトアミド)
デスアセトオキシセフアロスポラン酸アミド 7―(α―tert―ブトキシカルボニルアミノフ
エニルアセトアミド)デスアセトオキシセフアロ
スポラン酸4.42g、4―アミノフエニル酢酸メチ
ル1.65gおよびN,N′―ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド2.10gをテトラヒドロフラン70mlに溶か
し、その溶液を30℃で14時間撹拌した。混合物中
の結晶を濾取し、テトラヒドロフラン30mlで1回
洗浄した。残留物をエタノールで再結晶して、
3.4g(収率58%)の白色粉末状結晶N―(4―
カルボメトキシメチルフエニル)―7―(α―
tert―ブトキシカルボニルアミノフエニルアセト
アミド)デスアセトオキシセフアロスポラン酸ア
ミドを得た。赤外吸収スペクトル;νmax,cm-1
(KBr):3320,1790,1735,1672,1535,1371
および1170。 次に、得られた白色結晶2.9gにトリフルオル
酢酸10mlを加え室温で1時間撹拌した。過剰のト
リフルオル酢酸を減圧で除去後、酢酸エチル100
mlで抽出した。5%炭酸水素ナトリウム水溶液で
2回、水で1回それぞれ洗つた後無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を留去後、残留物を酢酸
エチル―n―ヘキサンで再結晶して、1.5g(収
率61%)の白色粉末状結晶を得た。融点は194〜
195℃であつた。 赤外吸収スペクトル;νmax,cm-1(KBr) 3320,1768,1728,1665,1530,1160 紫外吸収スペクトル;λmax,nm(CH3OH) 226,267 元素分析値はC25H26N4O5Sとして 計算値(%)C,60.73;H,5.26;N,11.34 実測値(%)C,60.7 ;H,5.2 ;N,11.3 であつた。 実施例 5 N―(4―カルボメトキシメチルカルバモイル
フエニル)―7―(D―α―アミノフエニルア
セトアミド)デスアセトオキシセフアロスポラ
ン酸アミド 7―(α―tert―ブトキシカルボニルアミノフ
エニルアセトアミド)デスアセトオキシセフアロ
スポラン酸4.42g、4―アミノ馬尿酸メチル2.08
mgおよびN,N′―ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド2.10gをテトラヒドロフラン70mlに溶かし、
その溶液を10℃で30時間撹拌した。混合物中の結
晶を濾取し、テトラヒドロフラン30mlで1回洗浄
した。残留物をエタノールで再結晶して、3.2g
(収率51%)の白色粉末状結晶N―(4―カルボ
メトキシメチルカルバモイルフエニル)―7―
(α―tert―ブトキシカルボニルアミノフエニル
アセトアミド)デスアセトオキシセフアロスポラ
ン酸アミドを得た。赤外吸収スペクトル;
νmax,cm-1(KBr):3300,1790,1745,1640,
1525および1370。 次に、得られた白色結晶3.16gにトリフルオル
酢酸10mlを加え室温で1時間撹拌した。過剰のト
リフルオロ酢酸を減圧で除去後、酢酸エチル100
mlで抽出した。5%炭酸水素ナトリウム水溶液で
2回、水で1回それぞれ洗つた後無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を留去後、残留物を酢酸
エチル―n―ヘキサンで再結晶して、1.3g(収
率48%)の微黄色粉末状結晶を得た。融点は170
〜172℃であつた。 赤外吸収スペクトル;νmax,cm-1(KBr) 3280,1778,1724,1660,1530,1214 紫外吸収スペクトル;λmax,nm(CH3OH) 224,265,282 元素分析値はC26H27N5O6Sとして 計算値(%)C,58.10;H,5.03;N,13.04 実測値(%)C,58.1 ;H,5.1 ;N,13.0 であつた。 実施例 6 N―(ニコチンアミド)―7―(4―ピリジル
チオアセトアミド)セフアロスポリン酸アミド 7―(4―ピリジルチオアセトアミド)セフア
ロスポリン酸423.45mg、6―アミノニコチン酸ア
ミド137.1mg、およびN,N′―ジシクロヘキシル
カルボジイミド206mgを、ジメチルホルムアミド
30mlに溶かし、その溶液を、室温で24時間撹拌し
た。混合物を500mlの水の中に、撹拌しながらそ
そぎこむと白い沈澱物がでてくる。それを遠心し
て沈澱物を濾取し、酢酸エチルに溶かして減圧乾
燥する。アセトンを入れて溶けないものを除去
し、残液を減圧乾燥して粗製品を得た。アセトン
―n―ヘキサンより再結晶して219mg(収率40.4
%)の淡黄色の粉末状結晶を得た。融点は108〜
109℃であつた。 赤外吸収スペクトル;νmax,cm-1(KBr) 3390,2950,2880,1801,1710,1655,
1525,1390,1235 紫外吸収スペクトル;λmax,nm(CH3OH) 260 元素分析値はC23H22N6O6S2として 計算値(%)C,50.91;H,4.09;N,15.49 実測値(%)C,50.7 ;H,4.1 ;N,15.6 であつた。 実施例 7 腸内菌叢に対する影響 上記の各薬剤をICR雌マウス(6週令)5匹を
1群とするものに500mg/Kg連日2日間経口投与
した。 投与前ならびに投与後1日目に各マウスの糞便
を採取して、100倍量の嫌気性希釈液(リン酸緩
衝液)で希釈し磨砕し、その0.1mlを下記第1表
に示す各被測定菌の培地に塗布し37℃なるいは25
℃で1〜5日間好気培養ならびに嫌気培養(嫌気
性グローブボツクス法)を行なつて大腸菌、緑膿
菌、レンサ球菌、乳酸菌、ビフイダス菌およびバ
クテロイデス菌の各菌数を測定した。
【表】 結果を第2表に示す。
【表】 第2表より明らかなようにNo.8,No.9投与群で
は大腸菌の増大がみられるが、本物質のそれぞれ
は投与前とあまり変らない。又、No.8,No.9は乳
酸菌が減少するのに対して本物質のそれぞれは投
与前の乳酸菌と変らない。 実施例 8 抗菌活性を日本化学療法学会標準法に準拠して
寒天平板希釈法により測定した。 試験方法 供試菌 Esherichia coli IFO 12734 Staphylococcus aureus IAM 1011 上記菌株をMueller―Hinton培地に接種し、37
℃で18〜48時間培養した後、106/mlに調整した
ものを供試菌液とした。 各所定濃度の検体液を薬剤感受性測定用培地と
してMueller―Hinton培地にそれぞれ1/9量加え、
寒天平板を作製した。 上記供試菌液を各平板に白金耳にて約2cm画線
塗抹した後、37℃で18時間〜24時間培養を行い、
完全に菌の発育が阻止された濃度をもつて最小発
育阻止濃度とした。結果を第3表に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式: 〔式中、R1は―H,―CONH2又は―(CONH)
    m(CH2)nCOOH(式中、mは0又は1、nは
    0,1又は2であり、その塩又はそのエステルを
    含む)、XはC又はN、R2は 【式】又は【式】 基を、R3は―H又は―OCOCH3を示す〕 で表されるセフアロスポリン誘導体。 2 一般式: 〔式中、R1は酸アミド又は―(CONH)m
    (CH2)nCOOH(式中、mは0又は1、nは0,
    1又は2であり、その塩又はそのC1乃至C4の低
    級アルキルエステルを含む)、XはC又はN、R2
    は【式】又は 【式】基を、R3は―H又は― OCOCH3を示す〕 で表される特許請求の範囲第1項に記載のセフア
    ロスポリン誘導体。 3 一般式: 〔式中、R1は―H,―CONH2又は―(CONH)
    m(CH2)nCOOH(式中、mは0又は1、nは
    0,1又は2であり、その塩又はそのエステルを
    含む)、XはC又はN、R2は 【式】又は【式】 基を、R3は―H又は―OCOCH3を示す〕 で表されるセフアロスポリン誘導体を含有する抗
    菌剤。 4 一般式: 〔式中、R1は酸アミド又は―(CONH)m
    (CH2)nCOOH(式中、mは0又は1、nは0,
    1又は2であり、その塩、又はC1乃至C4低級ア
    ルキルエステルを含む)、XはC又はN、R2は 【式】又は【式】 基を、R3は―H又は―OCOCH3を示す〕 で表される特許請求の範囲第3項に記載の抗菌
    剤。
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