JPH023932Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用サンバイザの改良に関する。

（従来技術） 一般に、自動車用サンバイザは、第４図に示す
ように、車体に取付けられた支持軸２にバイザ本
体３が上下動自在に支持されて構成されている。

そして、バイザ本体３としては、第５図に示す
ように、支持軸２が嵌合する軸受体４に沿つて折
り曲げ可能な合成樹脂製芯材５の内面に、折り曲
げ時に係合する係合突起５ａと係合孔５ｂとが設
けられると共に、芯材５の外面はクツシヨン体６
を介して表皮７で覆われたものが提案されている
（実開昭54−146512号公報参照）。

ところが、芯材５の上下方向のがたを防止する
ために折り曲げ部５ｃを軸受体４に接着する必要
があるばかりか、表皮７を張るために折り込み端
末７ａ，７ａも芯材５に接着する必要があるの
で、組付け作業性が悪く、コストアツプになると
いう問題があつた。

（考案の目的） 本考案は上記従来の問題を解消するためになさ
れたもので、バイザ本体の組付け作業性を向上さ
せることを基本的な目的とするものである。

（考案の構成） このため本考案は、支持軸が嵌合する軸受体に
沿つて平行に折り曲げ可能な薄板状の合成樹脂製
芯材が設けられ、該芯材の内面周囲には、折り曲
げ時に相互に係合する係合突起と係合孔突起とが
一体に形成されていて、上記芯材の外面はクツシ
ヨン体を介して表皮で覆われ、該表皮の端末は芯
材の内面周囲に折り込まれて上記各突起に掛け止
められ、上記軸受体にはハードボードが取付けら
れ、該ハードボードの下端は上記芯材の係合孔突
起に当て止められるようになつていることを特徴
とするものである。

（考案の効果） 本考案によれば、軸受体に沿つて折り曲げ可能
な合成樹脂製芯材を係合突起と係合孔突起とで固
定して、軸受体に取付けられたハードボードで芯
材の上下方向のがたを防止するとともに、表皮の
折り込み端末は芯材の各突起に掛け止めて固定す
るようにしたものであるから、芯材を軸受体に接
着する必要がなく、また、表皮の折り込み端末を
芯材に接着する必要もないので、組付け作業性が
向上してコストダウンが図れるようになる。

また、表皮の外周を他の従来技術のように特殊
なウエルダ加工で接合しなくてもよいので、この
技術に対してもコストダウン化が図られ、ウエル
ダ代をとる必要がないので外観性も向上するよう
になる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面について詳細
に説明する。

第１図〜第３図に示すように、サンバイザのバ
イザ本体１１には、支持軸１２が嵌合する軸受体
１３に沿つて折り曲げ部ａを中心に平行に折り曲
げ可能な薄板状の合成樹脂製芯材１４が設けられ
ている。

該芯材１４の一方片１４ａの内面周囲には係合
突起１５ａが一体に形成されると共に、他方片１
４ｂの内面周囲にも、上記係合突起１５ａが係合
する係合孔突起１５ｂが一体に形成されていて、
両片１４ａ，１４ｂの折り曲げ時に係合突起１５
ａと係合孔突起１５ｂとが相互に係合して、両片
１４ａ，１４ｂが平行状態で固定されるようにな
る。

上記芯材１４の外面はクツシヨン体１６を介し
て表皮１７で覆われていて、該表皮１７の端末は
芯材（両片１４ａ，１４ｂ）の内面周囲に折り込
まれる。該折り返し端末１７ａには、上記係合突
起１５ａと係合孔突起１５ｂに掛け止められる孔
１７ｂ，…，１７ｂが明けられている。

上記軸受体１３にはハードボード１８の上端１
８ａが取付けられていて、該ハードボード１８の
下端１８ｂは、芯材１４が折り曲げられて固定さ
れたとき、他方片１４ｂの係合孔突起１５ｂに当
て止められるように設定されている。

上記のような構成であれば、軸受体１３にハー
ドボード１８の上端１８ａを取付ける一方、芯体
１４の外面にクツシヨン体１６と表皮１７を乗
せ、表皮１７の折り返し端末１７ａの孔１７ｂを
各突起１５ａ，１５ｂに掛け止めて表皮１７を張
る。

そして、芯体１４の折り曲げ部ａを軸受体１３
に当てがい、両片１４ａ，１４ｂを90度づつ内側
に折り曲げると、係合突起１５ａと係合孔突起１
５ｂとが相互に係合して固定されるようになる。

このとき、ハードボード１８の下端１８ｂが係
合孔突起１５ｂに当て止められる。

従つて、ハードボード１８の下端１８ｂが係合
孔突起１５ｂに当て止められているから、芯体１
４を軸受体１３に接着しなくても上下方向のがた
が防止される。

また、表皮１７の折り返し端末１７ａは各突起
１５ａ，１５ｂに掛け止められて表皮１７が張ら
れているから、芯材１４に接着する必要もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るバイザ本体の組付け後の
断面図、第２図は第１図の組付け前の断面図、第
３図は芯体の展開図、第４図はサンバイザの正面
図、第５図は従来のサンバイザの断面図である。 １１……バイザ本体、１２……支持軸、１３…
…軸受体、１４……芯材、１５ａ……係合突起、
１５ｂ……係合孔突起、１６……クツシヨン体、
１７……表皮、１７ａ……折り返し端末、１７ｂ
……孔、１８……ハードボード、１８ｂ……下
端。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 支持軸が嵌合する軸受体に沿つて平行に折り曲
   げ可能な薄板状の合成樹脂製芯材が設けられ、該
   芯材の内面周囲には、折り曲げ時に相互に係合す
   る係合突起と係合孔突起とが一体に形成されてい
   て、上記芯材の外面はクツシヨン体を介して表皮
   で覆われ、該表皮の端末は芯材の内面周囲に折り
   込まれて上記各突起に掛け止められ、上記軸受体
   にはハードボードが取付けられ、該ハードボード
   の下端は上記芯材の係合孔突起に当て止められる
   ようになつていることを特徴とする自動車用サン
   バイザ。