JPH0238426B2 - - Google Patents

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JPH0238426B2
JPH0238426B2 JP59114510A JP11451084A JPH0238426B2 JP H0238426 B2 JPH0238426 B2 JP H0238426B2 JP 59114510 A JP59114510 A JP 59114510A JP 11451084 A JP11451084 A JP 11451084A JP H0238426 B2 JPH0238426 B2 JP H0238426B2
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propulsion device
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Osamu Maruzumi
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、表面効果(Ground Effect)、水
中翼(Hydrofoil)効果、及び水上スキー効果を
利用して海面上又は超低室を滑走、滑空する水上
滑走滑空体に関する。
<従来の技術> 船と航空機の中間にあつて、翼をもつ船ともい
えるが、飛行艇のように上空を飛ばず、水面すれ
すれの所を滑空するものは、WIG(Wingin
Ground Effect)として知られ、高速船艇の究極
的な姿であろうとされている。
それは上記表面効果(Ground Effect)、すな
わち飛行する翼が地(水)面に接近するほど揚力
が増し、誘導抵抗が減る現象を利用するもので、
この表面効果は従来から航空機が超低空飛行を続
けると燃料消費量が著減することで実証されてい
る。
上記WIGに類する滑空体に関して、既に各種
実験艇の成功が発表されているが、いずれも平隠
な水面や、陸上の実験で、波浪うねりのある海面
で使用するには、なお多くの問題がある。一方従
来の水中翼艇は高速艇より波浪の高い海面を高速
航行が可能でるが、波高数メートルが限界であつ
た。
<発明が解決しようとする課題> 従来の上記WIGはすべて剛性固定翼を付け、
これに昇降舵、補助翼、方向舵等を加え、これら
搭乗者が操作するもので、原則として上記表面効
果を利用して滑空するが、僅かの高度変化も翼の
揚力及び誘導抵抗に大きな変化を及ぼす。これを
海上に用いると、浪による海面の高低が翼にとつ
ては高度差となり、その揚力及び誘導抵抗が急変
する。また浪による海面の傾斜角変化は、水面と
翼面とのなす角(迎え角)が絶えず変化し、空力
中心も移動する不安定な状況になる。これらは従
来の航空力学技術では対処が極めて困難なモーメ
ントの発生原因となつている。
これらの問題をWIG操縦者の操縦技術にまか
せているため、波浪に激突し機体を破壊する危険
が多かつた。波を避けて高度を十分にとれば表面
効果が失われる。また主翼を細長くすることによ
り揚力を増し、風圧中心の移動を少なくする事も
考えられたが、波浪が翼端に当ると翼付根に大き
な力が加わり破損する。
そこで波浪に強い胴体と翼を一体化した全翼型
WIGやタンデム形WIGも出現したが、構造重量
が増加すると共に揚抗比に悪影響を及ぼし高速大
型化には限界があつた。
表面効果を利用して海上を飛行しようとする構
想は上記WIGのほかにもあり、開発を続けてい
るが未だ実用段階に達したものが数少ないのは上
述の理由によるものと考えられる。一方水中翼艇
では波浪が艇体を直撃する状況では航行が困難と
なり限界となつた。
この発明は最近の新しい素材、新しい技術を利
用して柔構造の空水両用翼を構成することにより
従来からの問題を解決し、海上において安全に実
用し得る水上滑走滑空体を提供することを目的と
している。
<課題を解決するための手段> 上述の問題点を大幅に改善したこの発明は、形
状的には半円筒型ないし、扁平楕円筒型吹流しと
柔軟な水面貫通型水中翼の複合化を基本構想とし
て発展させたもので、中央部が高く、左右の各端
部に向かつて下がり、且つ左右に離れて並列する
フロートを上記左右の各端部に取付けた弓形に弾
性変形した上翼と、上記上翼の左右の各端部か、
左右のフロートを引寄せて連結し、引張り応力を
生じている弦状の可撓性の大きな下翼とからなる
複合翼を備え、波浪のある海面を浮上滑空するよ
うにしたことを特徴とする海上高速ビークル(以
下滑走体と略称)を提供するものである。
<作用> 上翼は中央部が高く、フロートを並列して取付
ける左右の各端部に向かつて下がる弓形に弾性変
形して居り、又、下翼は可撓性が大で、上記上翼
の左右の各端部か、左右のフロートを引寄せて連
結することにより弦状で、引張り応力を生じてい
るため、全体として柔軟で、安定した形態の機体
になつた。下翼は水中翼として使用できるよう変
形、復元可能な柔構造であるため衝撃を受けた場
合でも屈曲して折損が避けられ、上翼は下翼の屈
曲により左右フロートが少し接近した分だけ撓む
が直ちに復元するので、全体としての変形、傾
斜、動揺が少ない。つまり上翼は機体の主枠とし
て、下翼が波浪の衝撃を吸収するとともに水中翼
又は水上スキーとして機能する構造になつてい
る。走行時、上翼は空気により、下翼は水と空気
により揚力を生ずる。曳航又は自走速度が高ま
り、上、下翼の動的揚力が全重量を超えると海面
又は空中に浮上して滑空する。つまり速度により
スキミング航走(ハルボーン)、水中翼航走(フ
オイルボーン)、ついで空中翼滑空(エアボーン)
へと滑らかに移行する機能を果すことができる。
海面から上へ離れるほど表面効果が減り揚力が減
るため、海面上又は少しあがつた高さを保ち滑空
する。浮上するか又は水中翼として水中に突入し
安定航行ができる。着水の場合は、エアボーンか
らフオイルボーンを経てハルボーンに移行するの
で着水時の破壊的衝撃が避けられる。
<実施例> 説明のため自力推進装置のない曳航用ビークル
を例とする。
第1図はこの発明の一実施例の斜視図、第2
図、第3図はその側面図、平面図である。前述の
フロートは1、上翼は2、下翼は3、運搬物収容
室は4、操縦室は5、方向舵は6、操縦翼は7と
して示す。第2図に水面Wを示し、第3図に曳航
用ロープRの一部を示す。操縦室5は無い場合も
あるので鎖線で示した。
この実施例の大きな特徴は、上翼2が一枚でな
く、進行方向に直角な前後の翼二枚と、その間を
x形に交叉した傾斜翼二枚とで構成された点であ
る。これは軽く強靭で可撓性ある材料、例えば炭
素繊維強化合金等を使用するのに、翼一枚々々が
細長いから作りよい利点があり、また交叉した傾
斜翼は左右フロート1,1を連結する機枠とし
て、建物の筋かいのような、ゆがみ防止作用をも
つている。
上述の四枚の上翼2は夫々、その下方に同方向
に伸びる下翼3を伴つている。この下翼3は上翼
2のように機枠を兼ねる強靭性はなく屈撓しやす
いものでこの場合、弓の弦のように円弧状の上翼
2を引いて湾曲させる動きをしている。
上翼2と収容室4との固定部は、収容室4の下
面に突出させた係合突起4aへ、上翼2を貫通さ
せ、内部で固定している。
上翼は芯材として板バネ状炭素繊維強化合金板
を何枚か重ねたものを入れ、これを樹脂に埋めて
翼の外形を形作つている。その断面形状は無論、
翼として一般的な流線形にする。
炭素繊維強化合金に限らず、最近の軽く強靭な
材料を板バネとし、これを樹脂で包めば、この発
明の上翼として好適なものが得られる。また耐食
性強化合金を裸で断面流線形に成形し、上翼とし
てもよい。しずれにしろ可撓翼となり得る弾力的
可撓性を要する。図示した実施例の上翼2は当
初、水平か又は逆反り状態に作つておき、下翼
3、フロート1との組立て時、図のように上翼2
が円弧状になるよう翼端を引寄せて下翼3を結合
した。つまり上翼2を弓とすれば、下翼3をその
弦にして、共に弾力的に撓み得る機枠兼複葉翼と
したのである。
又、上翼2の可撓性は材質によるものに限られ
ず、可撓性に乏しい材料の組合わせでも強靭なバ
ネを組込んだ関節部を設ければよいのである。
また操縦席5を設ける場合、上翼2に周知のフ
ラツプ、補助翼等をつける事もできる。
また上翼を一枚物とし、後縁が水面に接する、
いわゆるラム・ウイング型にするとか、水面から
少し離れたチヤンネル・フロー・ウイング型にす
るとか、その他、上記実施例と異る外観のものも
容易に設計できる。
下翼3は例えば炭素繊維、アラミド繊維等を主
材料とした数本のロープを、翼前縁から後縁へ順
次並べ、弾力に富む樹脂またはゴムで包んで流線
形断面にしたもので、各ロープの両端は左右フロ
ート1,1につながれている。第4図にフロート
1の上部スリツトから下翼3の上記ロープ3aが
入り込んで、その端部をコイルバネ8により弾力
的に係止されているところを示す。
上述のようにロープ3aを並べ、樹脂やゴムで
包んだだけの下翼3でなく、これに圧縮空気を送
つて厚みを増減できるようにした例を第5,6図
に示す。
第5図の下翼3は、強力ロープ3aの細いも
の、太いもの、を夫々、翼前縁、後縁、及び中間
位置に並べ、それらの間に圧縮空気を送るゴムチ
ユーブ3cを並べ、これらを弾性発泡樹脂3bで
もつて包み、その外皮3dとしてゴム張り布をか
ぶせたものである。なお第5図の太いロープ3a
を細いロープの外に中空の釣竿のような強靭な管
を通したものに替えるとか、外皮を繊維強化樹脂
にするとか、ゴムチユーブ3cを使わず直接、発
泡樹脂3b内中空部へ圧縮空気を送る等設計者の
工夫に任す。
第6図は下翼3へ圧縮空気を送る加減により、
下翼3の断面形状を大きく変えた三態を画いたも
ので、上の図は下翼3が水中にあつて浮力を必要
とするため、発泡樹脂中の空隙に収めた四本のエ
アチユーブ3cをを圧縮空気でふくらました状
態、その下の図は下翼3が水中を走るので抵抗を
減らすためエアチユーブ3cの空気を抜き、扁平
にした状態、最下図は下翼3が空中で揚力を要す
るため、エアチユーブ3cへ適当な空気圧を送
り、翼として適当な流線形断面にした状態を示
す。図中、3aはロープ、3cはエアチユーブ、
3eは可撓性芯材である。
この実施例の下翼3は弓の弦のように緊張させ
られているので、翼の断面要部夫々にロープ3a
を平行に通しただけでも一応、翼の形を保持で
き、翼桁を要しないが、一定の翼厚と平面性を保
つため適当な可撓性芯材を入れ、部分的に補強し
てもよい。
前述の第4図に下翼3の端部を、フロート1上
部のスリツトから差込み、下翼3内の数本平行す
るロープ3a端をコイルバネ8により、フロート
内に係止している事を述べた。その第4図には
又、フロート1へ上翼2の端部も差込み係止して
おり、さらに、その差込んだ上翼2端部に、操縦
翼7の駆動機構を付設した状態も示している。即
ち上翼2内に通した操縦索9を引くと、操縦翼7
のフロート内支柱7aに付けたレバー7bの一端
を回動させるようにしている(第7図参照)。
第2,3図の方向舵支柱6aは、x形に交叉す
る上翼2と下翼3夫々の交点を上下連結する支柱
のような形になつているが、これは第8図に示す
ように上下翼間隔を変え、下翼を水面下に押し付
け水上、水中翼又は水上スキーの効果を持たせる
調節機能も備える。
即ち、支柱6aから上方へ伸びた引上棒6bが
上翼2交叉部を貫通して上方へ出ており、その上
端をテコ式レバー6c先端により上下動させられ
るよう図示しない操縦索を付けている。
下翼3が水中にある場合、速やかに水面に出る
よう迎え角をつけるが、上の方向舵支柱6aを傾
斜させて、迎え角を調節できるようにしてもよ
い。第9,10図は上記方向舵支柱6aを上下さ
せることにより、下翼3に上下湾曲を与え、第1
1,12図は海面Wの波に合わせて下翼の形を谷
形、山形に変形させ、表面効果の変化を防いでい
る状況を示す。また第11図W′の波はフオイル
ボーンとエアボーンの中間的状況を示す。
運搬物(人員)収容室4が大型化する場合は、
第13図のように上翼2と下翼3の中間に配置
し、水上浮揚力を増大させることができる。同図
の収容室4に十分な予備浮力がある場合は、翼端
のフロート1は第14図のように小型化してもよ
い。第14図の例では上翼2、下翼3が上下同位
置に重なつていないように、上翼、下翼の組合せ
は第1〜3図の実施例に関わりなく、その用途、
運用目的に応じて種々の組合せができる。また翼
形状も流体力学的特性と経済性を考慮して、アス
ペクト比、翼厚、断面形状の最適なものを選択す
ればよい。
第1〜3図の実施例滑走体を曳航するには、例
えば第3図にだけ画いた曳航ロープRをフロート
1等に止め金を介してつなぎ、これを高速艇又は
ヘリコプター等により曳航する。曳航により、上
翼2、下翼3に動的揚力が発生し、徐々に水面の
フロート1が浮上し、一定速度(ハンブ速度)に
達すると、滑走体全重量よりも各翼に発生した動
的揚力の合計が大きくなり水面より上に浮上して
滑走(空)する。なお波浪がある場合、下翼は部
分的に水中翼又は水上スキーの機能を果たす。
波浪の衝撃を受けたり、一部の翼に特に大きな
揚力が発生しても、下翼3と上翼2の変形により
吸収され、滑走体全体として大きな影響を与えな
いよう、予め翼の可撓性、柔軟性及び没水部分を
検討し、また調整できるよう、翼端とフロートの
連結部に調整可能なバネ等を介入させることは比
較的容易である。
操縦翼、方向舵を装備し、操縦者が搭乗する場
合は、高度、姿勢等を適当にコントロールできる
ので、より安定な滑空状態を続けられる。
以上、曳航用水上滑走体の実施例を説明した
が、これに空中及び水中推進装置をつければさら
に安定した自動型滑走体となる。
第15,16図は第1〜3図の実施例の運搬物
収容室4の先端に空中推進装置10を付けた例で
ある。即ち、収容室4の先端部に支柱11を固定
し、支柱11の先端に支軸12を介して推進装置
10の脚部を軸支している。推進装置10はこの
場合、エンジン13、プロペラ14(先端部省
略)、空気取入口15、操縦翼17等を備え、常
時は第17図実線のように、プロペラ14の推進
軸14aを上へ向けているが、装置10後部に付
けた操作索16をリール16aに巻取ることによ
り、推進軸14aを前方へ向けた鎖線の姿勢にす
ることができる。リール16aの巻取り、巻戻し
は、エンジンの始動停止、増減速等とともに、す
べて操縦席からリモートコントロールする。
推進装置10は滑走体の大きさ、用途に応じ、
レシプロエンジンとプロペラの組合せのほか、タ
ーボプロツプエンジン、ターボフアンエンジン
等、軽量小形大出力の推進装置を選択できる。
なお第15、、16図の推進装置10に操縦
(カナード)翼17を付けるのは、操作索16を
用いず、翼17の空力的変化によつて推進装置1
0の向きを変える場合である。
第15,16図の推進装置10は運搬物収容室
4の先端に付けているが、その他、フロート1の
先端、上翼2など随所に、一ないし複数基、支柱
を介して取付けられる。推進装置10は空中用の
ほか、水中用のものも使用できる。高速を要求さ
れる場合、収容室4後部や上翼2に支柱を介して
ジエツトエンジン等を水平に取付けてもよい。
第15,16図の自走型滑走体を、離水させる
場合、推進装置10の傾斜角を約45゜と前倒しに
して、一般水上機同様、水上滑走を行い、ハンプ
速度に達して離水する。しかし、水面が平らでな
い波浪海面で離水する場合は、推進装置10を
ほゞ垂直に上に向けて回転速度を上げ、滑走体前
部を予め離水させた後、除々に推進装置10を前
方に傾斜させ、前進方向の速度を上げてハンプ速
度に達する方法をとつてもよい。このようにトリ
ムを変えると後部の下翼は水中翼又は水上スキー
の機能を果たし、エアボーンを早めるとともに一
般在来型滑走体のように、操縦を誤つて機首を波
頭に突込む危険が避けられる。
一方、波浪海面に着水する場合は、推進装置1
0の向きを水平方向から除々に上向きに回転さ
せ、まず滑走体後部から着水し、推進装置10は
垂直上方向きにして静かに着水できるから波浪の
害を避けられる。波浪によつてピツチング(縦揺
れ現象)が発生しても、推進装置10を垂直に
し、上向き推力を加減すれば大きなピツチングを
防止できる。
上翼、下翼、方向舵、補助翼又は水型操縦翼等
の大きさ、数量及び取付け位置等は、滑走体全体
の大きさ、用途によつて変わるが、これらは風洞
実験等のデータを使用すれば比較的簡単に算出で
きる。
滑走体は左右対称である必要はなく、空力的バ
ランスがとれゝば第17,18図のように、運搬
物収容室4がフロートを兼ねて片側に寄り、これ
とフロート1との間に上翼2、下翼3をかけ渡し
た特殊形状にしてもよい。同図の18は布製フラ
ツプであるが、フラツプ、補助翼の代用として、
ケプラー繊維布と操作索16を用い、第19図の
ように、上翼2内に巻かれた布フラツプ18を適
宜、索16により引出したり戻したりしてもよ
い。下翼も同様にしてよい。
これらの操縦翼、操作索の同時操作は、在来滑
走体では三次元的運動を主とするため極めて困難
であるが、この発明のものは高度がWIG効果と
速度(推力)によつて一定に抑えられるので、運
動としては二次元的平面的運動に近く、主として
方向変換と姿勢制御に重点をおくことができるの
で、その操縦は比較的容易である。さらに最近の
電子工学的制御技術等を利用すると、これら操縦
翼の制御は一段と容易になる。また離着時は陸上
飛行場と異なり、広大な水面を利用できるので特
別に巧妙な操作技術を必要とせず、また滑走体全
体が軽快かつ強じんで波浪に耐える構造となつて
いるので、在来型のような破損の危険性は少な
い。
推進装置は上記のように空中推進に限定されず
第20,24図のように空水推進装置を用いても
よい。
第20,21図の滑走体は第13図の実施例の
ように、収容室4が大きなもので、その下に空水
両用推進装置10′を付けている。その推進装置
10′は第22,23図に示すが原動機13′はこ
の場合、モータで、電源は収容室4又は上翼2に
取付た自力飛行用航空エンジン、ガスタービン駆
動発電機、蓄電池等から得る。収容室4下面への
取付支柱11′は舵に兼用してもよい。推進装置
10′の両側面に出た翼(フイン)19は水平安
定用で、また動的揚力にも寄与する。
第24図に滑走中、滑走体の推進装置10′が
空中でも働き得る状況を示す。
第25図の実施例は滑走体前部に第15,16
図の推進装置10、後部下面に第22,23図の
推進装置10′を付けたものを示している。
以上、少数の実施例によつて説明したが、この
発明はその要旨を変えることなく、設計条件に応
じて設計者の周知技術により多様に変化、応用し
得るもので、要は柔構造の空水両用複合翼を使用
した滑走体を実施条件に合わせて設計すればよ
い。
<発明の効果> この発明は以上のように最新の材料技術を利用
することによつて波浪に強い構造体を形成すると
ともに、波浪の特性に順応する柔軟翼を採用する
ことによりこれまでほとんど成果を揚げ得なかつ
た波浪のある海面で表面効果等を利用する経済的
かつ安全な運搬手段の提供を可能にした。
また従来の飛行機翼型や全翼型、タンデム翼型
と異なり流体力学的に吹き流し状合成翼としたた
め、安全性が一段と向上し、さらに上翼は滑空専
門、下翼は水、空気いずれにも使え、水面近くの
表面効果を十分に活用して滑空するとともに水中
翼、水上スキーの効果も利用できることとなつ
た。
また下翼は剛性を要しないので、内部へ空気を
圧入して使用条件に適した翼厚にしたり、下翼が
水中にある場合、停泊時の浮力を増大するといつ
た操作も可能になつた。また状況により上反角、
下反角、翼長翼幅も自由に変更して空水兼用をよ
り有効なものとすることができるようになつた。
この発明の水上滑走体は構造簡単で量産に適
し、波浪の衝撃に強いので、高速を要する水難救
助、水上交通用は無論、スポーツ用にも適し、ま
た水産業、海洋調査用の可能プラツトフオームと
しても有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明一実施例の斜視図、第2,3
図はその立面図、平面図、第4図はフロートと上
翼、下翼との結合部を示す正面図、第5図は下翼
の一例の説明図、第6図は下翼内へ送つた空気量
により翼厚を変えた三態の断面説明図、第7図は
第4図の操縦翼の操作機構説明図、第8図は上下
翼間隔調節機構の一例の説明図、第9,10図は
第8図の間隔調節機構により下翼中央部を引上げ
た状態及び下ろした状態夫々の断面説明図、第1
1,12図は上記間隔調節機構を操作して波の谷
間上では下翼中央部を下げ、波の頂上では逆に上
げて表面効果急変を避ける二態の説明図、第13
図は運搬物収容室を上下翼間に設けた実施例の正
面説明図、第14図は第13図の型式で運搬物収
容室が大きな場合の平面図、第15,16図は第
1〜3図の滑走体の前部に推進装置を付けた自走
式滑走体の実施例要部立面図、平面図、第17,
18図は片側フロートと運搬物収容室が一体化し
た自走式実施例の平面図、立面図、第19図は上
翼用フラツプを巻き取り引き出し式にした場合の
要部平面説明図、第20,21図は空水中推進装
置を付けた実施例の側面図、正面図、第22,2
3図はその空水中推進装置の側面図、平面図、第
24図は空水中推進装置が空中でも働く状況を示
す説明図、第25図は滑走体の前後部に推進装置
をつけた実施例の立面図の説明図である。 1……フロート、2……上翼、3……下翼、4
……運搬物収容室。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 中央部が高く、左右の各端部に向かつて下が
    り、且つ左右に離れて並列するフロートを上記左
    右の各端部に取付けた弓形に弾性変形した上翼
    と、 上記上翼の左右の各端部か、左右のフロートを
    引寄せて連結し、引張り応力を生じている弦状の
    可撓性の大きな下翼と、 前記上翼、左右のフロート、下翼のどれかに設
    けた運搬物収容室とを備え、 高速曳航時、浮上滑空するようにしたことを特
    徴とする水上滑走滑空体。 2 中央部が高く、左右の各端部に向かつて下が
    り、且つ左右に離れて並列するフロートを上記左
    右の各端部に取付けた弓形に弾性変形した上翼
    と、 上記上翼の左右の各端部か、左右のフロートを
    引寄せて連結し、引張り応力を生じている弦状の
    可撓性の大きな下翼と、 前記上翼、左右のフロート、下翼のどれかに設
    けた運搬物収容室と、 上記運搬物収容室、上翼のどれかに設けた操縦
    室と、 前記上翼、下翼、左右のフロートのどれかに設
    けられ、上記操縦室から遠隔操作される操縦翼と
    を備え、 高速曳航時、浮上滑空するようにしたことを特
    徴とする水上滑走滑空体。 3 中央部が高く、左右の各端部に向かつて下が
    り、且つ左右に離れて並列するフロートを上記左
    右の各端部に取付けた弓形に弾性変形した上翼
    と、 上記上翼の左右の各端部か、左右のフロートを
    引寄せて連結し、引張り応力を生じている弦状の
    可撓性の大きな下翼と、 前記上翼、左右のフロート、下翼のどれかに設
    けた運搬物収容室と、 上記運搬物収容室、上翼のどれかに設けた操縦
    室と、 前記上翼、下翼、左右のフロートのどれかに設
    けられ、上記操縦室から遠隔操作される操縦翼、
    及び推進装置とを備え、 上記推進装置による高速走行時、浮上滑空する
    ようにしたことを特徴とする水上滑走滑空体。 4 特許請求の範囲第3項に記載の水上滑走滑空
    体において、その推進装置の推進軸の向きは可変
    に制御できるようになつている水上滑走滑空体。
JP11451084A 1984-06-06 1984-06-06 水上滑走滑空体 Granted JPS60259562A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5770763A (en) * 1980-11-28 1982-05-01 Yoshio Taira Boat propelling in water and gliding on air

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JPS5770763A (en) * 1980-11-28 1982-05-01 Yoshio Taira Boat propelling in water and gliding on air

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