JPH0237410Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は祝祭等の際に花その他の装飾体を載置
するために用いられる装飾用スタンドに関する。

（従来の技術） 開店祝等に用いられる従来の装飾用スタンド
は、例えば第９図に示すように金属杆により構成
した複数の脚体１を金属環２，３及び金属板４に
より連結し、上側の金属環２に、生花又は造花を
上方突出状に収納保持した容器５を内嵌保持させ
ると共に、金属板４に生花又は造花を上方突出状
に収納保持した容器６を載置するようにしたもの
がある。

（考案が解決しようとする問題点） 従つて、従来の装飾用スタンドは金属製である
ため、材料費が高く付き、また溶接や金属の切
断、折曲等を要し、製造が面倒であり、装飾用ス
タンド自身が非常に高価なものとなつた。従つて
例えば装飾用スタンドは開店祝等に使用した後
は、業者が回収して回つて他の開店祝等に再び使
用するようにしており、回収作業が非常に面倒で
あり、装飾用スタンドを使い捨てにできるように
安価に製造することが望まれていた。

本考案は上記問題点に鑑み、安価に製造できる
装飾用スタンドを提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） この技術的課題を解決するための本考案の技術
的手段は、複数の紙製の脚板１０，１１を幅方向
中央部で放射状に交差するように組合せて成る脚
部材９と、該脚部材９の上端に載置した紙製の支
持台１８と、脚部材９の外周を取囲む紙製の被覆
体２６とを備え、前記脚部材９と被覆体２６とは
相対的に上下動及び回動が不能になるように係合
され、被覆体２６の上端部には、花等の装飾体を
上方突出状に保持する上端が開口した紙製の収納
凹部２７が、その底壁２７ａで前記支持台１８の
上面を被覆するように設けられている点にある。

（作用） 紙の切断及び折曲げ等によつて、脚部材９と支
持台１８と被覆体２６とを備える比較的丈夫でか
つ体裁のよい装飾用スタンドを簡単かつ確実に製
造することが可能である。

（実施例） 以下、本考案を図示の実施例に従つて説明する
と、第１図乃至第５図において、９は脚部材で、
脚板１０，１１を有する。一方の脚板１０は第６
図にも示すように段ボール紙又は厚紙を台形状に
切断して成り、幅方向中央に下端から上下方向中
央に亘る係合溝１２が設けられると共に、幅方向
外端部にコ字形に切欠して成る一対の係止凹部１
３が設けられている。他方の脚板１１は第７図に
も示すように段ボール紙又は厚紙を台形状に切断
して成り、幅方向中央に上端から上下方向中央に
亘る係合溝１４が設けられ、幅方向外端部にコ字
形に切欠して成る一対の係止凹部１５が設けられ
ている。これら脚体１０，１１は、係合溝１２，
１４を互いに係合させることにより、幅方向中央
部で放射状に交差するように組合されている。

１８は脚部材９の上端に載置した支持台で、段
ボール紙又は厚紙を四角形の天壁１９と前後左右
の側壁２０とを有するように切断し、折れ線２１
で各側壁２０を下方折曲して成り、各側壁２０に
は切欠き凹部２２が設けられている。

２６は脚部材９の外周を取囲む被覆体で、脚板
１０，１１及び支持台１８よりも薄くかつ表面に
コーテイング加工等が施され美麗な紙により角筒
状に形成されている。２７は被覆体２６の上端部
に設けた収納凹部で、被覆体２６と同様の美麗な
紙により上端が開口された箱形に形成され、該収
納凹部２７は被覆体２６の上端部に内嵌されると
共に、上部が被覆体２６の上端部に接着剤等によ
り接着され、収納凹部２７の底壁２７ａは支持台
１８の上面を被覆している。また収納凹部２７の
内面には防水紙が貼着され、収納凹部２７に水を
しみ込むことなく収納できるようになつている。

２９は被覆体２６の四角部に設けた係合片で、
被覆体２６の四角部に上下一対の平行な切欠みを
設けて該切込み間を内方に折曲して成り、各係合
片２９は前記脚板１０，１１の係止凹部１３，１
５に夫々係合され、これにより脚部材９と被覆体
２６とは相対的に上下動及び回動が不能になるよ
うに係合されている。３１は被覆体２６上部の前
後に設けた切起し片で、被覆体２６に手を挿入で
きる挿入口３２を形成するように内方に切起して
成り、挿入口３２から手を挿入して切起し片３１
を介して支持台１８を保持することにより、スタ
ンド全体を持ち上げて容易に持運ぶことができる
よになつている。

３４は係止凹部２７に上方突出状に保持した生
花で、発泡性樹脂等のブロツク体３５に起立状に
差込むことにより収納凹部２７に上方突出状に保
持されている。なお、収納凹部２７には水が収納
され、この水がブロツク体３５の下部に滲み込ま
されている。

なお、前記実施例では２枚の脚板１０，１１を
放射状に組合せて脚部材９を構成しているが、こ
れに代え３枚以上の脚板を幅方向中央で放射状に
組合せて脚部材９を構成するようにしてもよく、
この場合脚板の枚数に合せて被覆体２６を六角
形、八角形…の筒体に形成すればよい。また、前
記実施例では収納凹部２７を被覆体２６とは別体
の紙で構成しているが、例えば被覆体２６の上端
部を内側に折曲げることによつて、収納凹部２７
を被覆体２６と一体に構成するようにしてもよ
い。さらに、前記実施例では収納凹部２７に装飾
体として生花を収納保持しているが、装飾体はこ
れに限定されず、造花、観葉植物その他であつて
もよい。

（考案の効果） 本考案によれば、紙製の脚部材２７と紙製の支
持台１８と紙製の被覆体２６とを備え、被覆体２
６の上端部に上端が開口した紙製の収納凹部２７
が設けられているので、祝祭等の際に花その他の
装飾体を載置するために用いられる装飾用スタン
ドを主として紙により構成でき、装飾用スタンド
の材料費を大幅に安上りになし得る。しかも、脚
部材９は複数の紙製の脚板１０，１１を幅方向中
央部で放射状に交差するように組合せて成るの
で、花等の装飾体の重量に十分耐える装飾用スタ
ンドとしての機能を具備せしめることができると
共に、紙の切断及び折曲等によつて装飾用スタン
ドの製造を非常に簡単になし得、また脚部材９の
外周を被覆体２６で取囲み、収納凹部２７の底壁
２７ａで支持台１８の上面を被覆しているので、
外観上の体裁を非常によいものになし得る。さら
に、脚部材９と被覆体２６とは相対的に上下動及
び回動が不能になるように係合され、収納凹部２
７の底壁２７ａと脚部材２７の上端との間に支持
台１８があるので、脚部材９、支持台１８及び被
覆体２６は夫々別体の紙により構成されているに
も拘らず、互いに一体に連結された状態のものに
なり、持運ぶ際等にも支障はなく便利である。従
つて、比較的丈夫でかつ体裁のよい紙製の装飾用
スタンドを安価に提供でき、例えば装飾用スタン
ドを使い捨てにして、使用後にスタンドの回収作
業を省略できる等、その実用的効果は著大であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体斜視図、
第２図は同側断面図、第３図は同第１図のＡ−Ａ
線断面図、第４図は同第３図の鎖線Ｂ部分の拡大
断面図、第５図は同脚部材及び支持台の斜視図、
第６図及び第７図は同脚板の正面図、第８図は同
支持台の展開図である。第９図は従来例を示す斜
視図である。 ９……脚部材、１０，１１……脚板、１８……
支持台、２６……被覆体、２７……収納凹部、２
７ａ……底壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の紙製の脚板１０，１１を幅方向中央部で
   放射状に交差するように組合せて成る脚部材９
   と、該脚部材９の上端に載置した紙製の支持台１
   ８と、脚部材９の外周を取囲む紙製の被覆体２６
   とを備え、前記脚部材９と被覆体２６とは相対的
   に上下動及び回動が不能になるように係合され、
   被覆体２６の上端部には、花等の装飾体を上方突
   出状に保持する上端が開口した紙製の収納凹部２
   ７が、その底壁２７ａで前記支持台１８の上面を
   被覆するように設けられていることを特徴とする
   装飾用スタンド。