JPH0236961Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はフオークリフト等の油圧によつて作動
する作業手段を具えた産業用車輌に関する。更に
詳しくは該車輌の油圧回路を循環する作動油の消
音装置に関する。

〈従来の技術〉 フオークリフト等の産業用車輌においては機台
フレーム自体の片側を作動油タンクとして構成
し、フレーム中央に設けられたエンジンに直結さ
れたオイルポンプによつて作動油を油圧回路中に
圧送して付設された作業手段を駆動するようにな
されている。この車輌はその構造上運転席がエン
ジンの上部に設けられ、作動油は運転者の極く近
傍に設けられた管路を通つて必要個所に配送され
る。このため該管路から発する作動油の流動音は
運転者にとつてかなりの騒音となり、そのための
対策が必要とされる。

従来のフオークリフトにおいては第２図に示す
ように作動油タンク１内からオイルポンプ２へ延
在する、エンジンルーム内に設けられた管路３の
途中に消音器４を介在せしめて叙上の問題点の解
決を企つている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしこの方式においてはエンジンルーム内の
スペースが狭い関係上消音器４の取付けレイアウ
ト上の制約が大きいため、消音器４とオイルポン
プ２との間に設けられる振動吸収用のゴムホース
５の長さを十分にとることができず、このためパ
ワートレンの振動が完全には吸収されず、消音器
４に伝達されてしまい従つて消音器４の消音効果
が減殺されると共に耐久性が低下する欠点があつ
た。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は上述の従来技術の問題点を解決するこ
とを目的とし、このために機台フレーム内に設け
られた作動油タンクからエンジンルーム内のオイ
ルポンプに至る管路を経て前記タンク内の作動油
を圧送し、車輌に付設された作業手段を駆動する
産業用車輌において、前記作動油タンクのカバー
の下面に消音器を取付けてこれをタンク内に収容
すると共に、前記カバーを貫通して前記オイルポ
ンプに至る前記管路の主要長さ部分を可撓性・伸
縮性管材で構成したことを特徴とする産業用車輌
の作動油回路消音装置を提案するものである。

〈実施例〉 以下図面に基いて本考案を更に詳細に説明す
る。

第１図においてフオークリフトの機台フレーム
の一部を利用して構成された作動油タンク１１に
は上面に開口１２が設けられ、これを被覆する上
蓋１３の下面には消音器１４が取付けられ、作動
油タンク１１内に収容されている。該消音器１４
の下部にはパイプ１５が取付けられ、ストレーナ
１６を介して作動油１７の油面下に挿入されてい
る。一方上部には上蓋１３を貫通してパイプ１８
が挿通され、これとエンジンルーム内に設けられ
たオイルポンプ１９までの間はゴムホース等の可
撓性且つ伸縮性の管材によつて連結された作動油
管路２０が構成されている。なお２１はエンジン
を示す。このように構成された本考案ではオイル
ポンプ１９が作動するとタンク１１内の作動油１
７は消音器１４及び管路２０を通つて流動する。

〈考案の効果〉 本考案においては消音器１４が作動油タンク１
１の内部に収容されているため、エンジンルーム
内には管路２０が通るのみで消音器の取付けレイ
アウト上の制約を受けず、又オイルポンプ１９か
ら消音器１４に至る管路２０を比較的長くするこ
とができ、しかも該管路２０を可撓性・伸縮性管
材によつて構成したのでパワトレーンの振動がこ
れによつて吸収され、消音効果が向上すると共に
管路の耐久性が改善される。

又タンク１１の上蓋１３と消音器１４のカバー
とを兼用させることができるので製造コストの面
で有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の消音装置の概略側面図及び第
２図は従来の消音装置の概略側面図である。 １１……作動油タンク、１７……作動油、１９
……オイルポンプ、２０……作動油管路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機台フレーム内に設けられた作動油タンクから
   エンジンルーム内のオイルポンプに至る管路を経
   て前記タンク内の作動油を圧送し、車輌に付設さ
   れた作業手段を駆動する産業用車輌において、前
   記作動油タンクのカバーの下面に消音器を取付け
   てこれをタンク内に収容すると共に、前記カバー
   を貫通して前記オイルポンプに至る前記管路の主
   要長さ部分を可撓性・伸縮性管材で構成したこと
   を特徴とする産業用車輌の作動油回路消音装置。