JPH0236128Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、運動する物体、特に車両等に作用す
る加速度を感知する加速度センサに関する。

従来例 従来では、車両に作用する加速度を、車両の前
後、左右、上下の三次元方向から感知するために
は、別個の加速度センサを設ける必要があつた。

考案の目的 本考案は、１つのセンサにより前後、左右、上
下の三次元方向に関して、それぞれ異なる所定値
以上の加速度が作用していることを検知すること
ができる加速度センサを提供することを目的とす
る。

考案の構成 本考案による加速度センサは、上部本体と下部
本体との間に固定され、長辺と短辺を有する矩形
状座部を上面に形成した固定円板と、該固定円板
の座部に載置され、下部本体内に垂下支持した重
錘の傾動に応じて上記座部の長辺あるいは短辺の
縁を中心として傾動するとともに上下動可能な感
知円板と、該感知円板上に配置され、且つ上部本
体から突出するとともに上記感知円板の傾動及び
上下動に応動してフオトカプラの光束を遮断する
遮蔽体を一体に形成した上下動可能な制御体と、
該制御体と上部本体との間に介装されて、上記制
御体の上下動に抵抗するように制御体を付勢する
ばねとを具備してなることを特徴としている。

この構成により、それぞれ所定の値の前後方
向、左右方向及び上下方向の三次元方向の加速度
を簡単な構造で同時に感知することができる。

実施例 本考案の実施例について図面を参照して説明す
る。

第１図ないし第３図に示す加速度センサは、車
両に作用する前後、左右、上下の三次元方向の所
定の加速度を感知し、車両の装備を制御するのに
用いられるものである。この加速度センサにおい
て、車両に取り付け固定する下部本体１と同下部
本体１に固定する上部本体２とで、固定円板３を
固定し、この固定円板３の上面には、重錘４を軸
（ねじ軸など）５によつて垂下支持し、車両に作
用する前後、左右、上下の三次元方向の加速度を
感知するための感知円板６を載置し、さらに、感
知円板６上には、ばね７により軽く下方に付勢さ
れ、従来周知の構造のフオトカプラ８の光束１２
を通過させたりあるいは遮断する遮蔽体１１を上
端に設けた上下動可能な制御体９を設けてある。
ばね７は制御体９の上下動の感度を低下させる作
用がある。固定円板３の上面には、第４図に示す
ような矩形状の座部１０が突設されていて、同座
部１０上に感知円板６が載置される。

なお、図面中符号１３はロツクナツト、１４は
フオトカプラ８に接続された増巾器、１５はカバ
ー、１６は車両の装備を制御する制御装置に接続
されるコネクタである。

加速度センサの下部本体１を車両に対して所定
の方向に向けて取り付け固定する、例えば、固定
円板３の座部１０の短辺を車両の前後方向に且つ
長辺を車両の左右方向に向けて取り付けると、車
両の運動により生ずる加速度によつて、重錘４は
第３図の位置から下部本体１に対して前後、左右
方向に傾動し、これに伴い、感知円板６が座部１
０の短辺、長辺の縁を中心として傾動して制御体
９をばね７に抗して押し上げる。この際、前後方
向の加速度が作用する場合には、感知円板６は中
心軸線Ｏから長い距離を離れた座部１０の短辺の
縁を中心として傾斜するので、左右方向の加速度
が作用し感知円板６が中心軸線Ｏから短かい距離
を離れた座部１０の長辺の縁を中心として傾動す
る場合に比べ、制御体９を同等量押し上げるのに
必要な感知円板６而して重錘４の傾動量は少なく
てよい。換言すれば、前後方向に関しては、左右
方向に作用する加速度よりも小さい加速度で、制
御体９が同等量押し上げられることとなる。前後
方向又は左右方向の加速度が所定の値となると、
制御体９の上方移動により遮蔽体１１がフオトカ
プラ８の光束（光軸）１２を遮断する。また、車
両に作用する上下方向の加速度が所定の値となる
と、感知円板６そして制御体９がばね７に抗し座
部１０に対して上方に移動することにより、遮蔽
体１１がフオトカプラ８の光束１２を遮断するこ
ととなる。

このように、車両に作用する加速度に応じてフ
オトカプラ８の光束１２を通過させたり遮断した
りすることによつて、増巾器１４を介して適宜の
制御装置に信号を送り、車両の装備を所望に制御
することができる。

なお、車体に対する固定円板３の座部１０の長
辺及び短辺の配置方向、中心軸線Ｏから長辺及び
短辺の縁までの距離、並びに、ばね７の付勢力を
適宜選定することにより、光束１２が遮断される
前後、左右、上下の三次元方向の加速度を自由に
設定することができる。

考案の効果 本考案は上記のような構成であるから、前後、
左右、上下方向に変動する重錘の動きを、固定円
板の座部に対する感知円板の変位により感知し、
光学制御装置を制御することができるから、車両
に作用する三次元方向の加速度を適確に探知する
ことができ、簡単な構造で加速度センサの機能を
向上させることができたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す側面図、第２図
はその平面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線（第４
図参照）に沿う断面図、第４図は第３図の固定円
板の平面図である。 １……下部本体、２……上部本体、３……固定
円板、４……重錘、６……感知円板、７……ば
ね、８……フオトカプラ、９……制御体、１０…
…固定円板の矩形状座部、１１……制御体の遮蔽
体、１２……光束、１４……増巾器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部本体と下部本体との間に固定され、長辺と
   短辺を有する矩形状座部を上面に形成した固定円
   板と、該固定円板の座部に載置され、下部本体内
   に垂下支持した重錘の傾動に応じて上記座部の長
   辺あるいは短辺の縁を中心として傾動するととも
   に上下動可能な感知円板と、該感知円板上に配置
   され、且つ上部本体から突出するとともに上記感
   知円板の傾動及び上下動に応動してフオトカプラ
   の光束を遮断する遮蔽体を一体に形成した上下動
   可能な制御体と、該制御体と上部本体との間に介
   装されて、上記制御体の上下動に抵抗するように
   制御体を付勢するばねとを具備してなることを特
   徴とする加速度センサ。