JPH0235673Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は出入口を有するパネルを少くとも一
枚側面に使用し、上記出入口の周縁部外面から適
当な間隔で突出するボルトにより上記出入口より
一回り大きな蓋板を取付けて出入口を塞ぐパネル
式貯水タンクの側面の出入口閉塞装置に関する。

（従来の技術） 従来はボルトが回りから突出する出入口の周縁
部外面に帯状のゴム或いは独立気泡の発泡プラス
チツクからなる弾性のシール材を接着し、蓋板の
周縁部にある前記ボルトと同配置の孔をボルトに
嵌め、各ボルトに締付けナツトをねじ込んで出入
口の周縁部外面と蓋板の周縁部内面の間でシール
材を圧縮し、シールを行つている。

（考案が解決しようとする問題点） この出入口はタンクの内部を清掃するのに作業
員が出入したり、内部に設置されたポンプ等の器
材を外に取出して交換したり、点検したりする際
に蓋板を外して開く。従つて、頻繁には開閉せ
ず、シール材は長期間圧縮されたまゝになつてい
るのでシール材の内面は出入口の周縁部外面に、
外面は蓋板の周縁部内面にこびり着き、各ボルト
から締付けナツトを外し、蓋板をボルトから抜こ
うとしても抜けず、無理に外すと蓋板が破損した
り、シール材が中間剥離する。そして、中間剥離
すると出入口の周縁部外面と、蓋板の周縁部内面
にこびり着いたものを綺麗に刃物等で削り取らね
ばならず、非常に手数がかゝる。

（問題点を解決するための手段） そこで本考案は出入口の周縁部外面と、蓋板の
周縁部内面のいずれか一方に片面に粘着層を有す
る前記シール材を上記粘着層で固定し、他方には
片面に粘着層を有する剥離性シートを上記粘着剤
で固定し、上記剥離性シートの幅をシール材の幅
よりも広くしたことを特徴とする。

（作用） 各ボルトにナツトをねじ込んで蓋板で出入口を
塞ぐと、出入口の周縁部外面と蓋板の周縁部内面
の間でシール材と剥離性シートは対面状に締付け
られる。しかし、シール材に対面するのは剥離性
シートであるからシール材は剥離性シートにこび
り着くことができない。従つて、各ボルトからナ
ツトを外し、蓋板を取除く際に剥離性シートは蓋
板に付着してシール材から容易に剥れ、出入口を
開くことができる。そして、剥離性シートの幅は
シール材よりも広いため、出入口を蓋板で塞ぐ際
にシール材が圧縮されて幅を拡げても何等支障は
ない。

（実施例） １は四周にフランジを有する複数のパネルを、
上記フランジで綴付けて構成した周知のパネル式
貯水タンクの側面で、そのパネルの１枚には出入
口２を有するものを使用し、前述の様にタンク内
の清掃をしたり、タンク内に器材を出入するには
こゝから行う。

この出入口の周縁部には適当な間隔で孔が明
き、頭部に防水被覆を施したボルト３をこの孔に
夫々タンク内から通して外に外に突出させ、この
突出部に夫々ワツシヤ４を嵌めると共に、ナツト
５をねじ込み、このナツト５を出入口周縁部外面
に締付けてボルト３の突出部を固定する。

６は上記出入口より一回り大きな相似形の蓋板
で、その周縁部には上記ボルト３と同配置で、前
記ナツト５が入る孔６′が開設してある。

７は片面に粘着層７′を有する弾性のシール材、
８は片面に粘着層８′を有する剥離性シートで、
例えばテフロン、シリコンのシートからなり、幅
は上記シール材よりも広い。勿論、シール材、剥
離性シートは前記ボルト３と同配置で、前記ナツ
ト５が入る孔が開設されている。

そして、この実施例では孔をナツト５に嵌めて
粘着層７′の出入口の周縁部外面にシール材７を
固定し、蓋板６の周縁部内面には孔を蓋板の孔
６′に合わせて粘着層８′で剥離性シート８を固定
し、剥離性シートの孔と、蓋板の孔６′をナツト
５を嵌め、蓋６の各孔６′から外に突出するボル
ト３の端部にワツシヤ９を嵌めてから締付けナツ
ト１０をねじ込み、締付けナツトを蓋の周縁部外
面に対して締付け、シール材７を圧縮してシール
を行う。

出入口２を開くには、各ボルト３の締付けナツ
ト１０とワツシヤ９を外し、蓋板６を外す。その
際、圧縮されていたシール材７には剥離性シート
８が対面しているので剥離性シート８は蓋板６に
付着してシール材７から剥れ、容易に蓋板６を外
すことができる。

又、シール材７は圧縮されることにより幅が拡
がるが、剥離性シート８の幅はそれを見越してシ
ール材より広くしてあるためシール材７が直接に
蓋板の周縁部内面に接触してこびり着くことはな
い。

この実施例ではシール材７を出入口の周縁部外
面、剥離性シート８を蓋板６の周縁部内面に固定
したが、逆にシール材を蓋板の周縁部内面、剥離
性シートを出入口の周縁部外面に固定しても同効
である。

（考案の効果） 本考案により出入口を開くためにこれを塞ぐ蓋
板をを外す際、従来の様な中間剥離等のトラブル
を発生することなく容易に外すことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は蓋板を外した状態の斜視図、第２図は蓋板を締
付けて出入口を塞いだ状態の要部の拡大断面図
で、図中、１はパネル式貯水タンクの側面、２は
その出入口、３はボルト、６は蓋板、７は弾性の
シール材、７′はその粘着層、８は剥離性シート、
８′はその粘着層、１０は締付けナツトを示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 出入口を有するパネルを少くとも一枚側面に使
   用し、上記出入口の周縁部外面から適当な間隔で
   突出するボルトにより上記出入口より一回り大き
   な蓋板を締付けて出入口を塞ぐパネル式貯水タン
   クの側面の出入口閉塞装置において、 上記出入口の周縁部外面と、蓋板の周縁部内面
   のいずれか一方に片面に粘着層を有する弾性のシ
   ール材を上記粘着層で固定し、他方には片面に粘
   着層を有する剥離性シートを上記粘着層で固定
   し、上記剥離性シートの幅をシール材の幅よりも
   広くしたことを特徴とするパネル式貯水タンクの
   側面の出入口閉塞装置。