JPH0235665Y2

JPH0235665Y2 -

Info

Publication number: JPH0235665Y2
Application number: JP10811283U
Authority: JP
Priority date: 1983-07-12
Filing date: 1983-07-12
Publication date: 1990-09-27
Also published as: JPS6015883U

Description

【考案の詳細な説明】この考案はレベルワウンドコイルと称される長
尺の銅管巻コイルの梱包構造に関するものであ
る。

レベルワウンドコイルと称される長尺の銅管巻
コイルは、傷付きやすく、その梱包には十分注意
を要するものであるり、荷くずれなどによる外傷
や変形から完全に保護するようにしなければなら
ない。

従来より、レベルワウンドコイルの梱包には、
合板製のボビンが用いられてきた。すなわち、こ
の種のボビンは一対の合板製側板の間に合板製胴
筒を挾持したものであり、両側板と胴筒外周によ
り形成される空間にコイルを収納していた。

ところで、従来の梱包に使していたボビンは反
復使用を前提としたものであるから、耐久性はあ
るものの高価でかつ大重量のものであり、したが
つて輸出用の如く、回収困難で反復使用不可能な
上、重量減が要求される需要に応えるには不適当
であつた。

そこで、輸出用として最適な梱包構造が望まれ
るが、それには輸送事情から、軽量である、荷積みしやすく荷くずれしない、また、回収困難という事情から使い捨てできる程安価である、といつた条件を満たさなければならない。

この考案は上記のような背景に基づいてなされ
たもので、上記，，，の条件を十分に満足
させることができる。レベルワウンドコイルの梱
包構造を提供することを目的とする。

この考案は、積層して収納する複数のレベルワ
ウンドコイルの最上下面およびコイル間にダンボ
ールパツドを配設し、かつこれらダンボールパツ
ドの中央に、必要に応じて荷ずれしないように外
周部がコイル内周に接し、かつ所定高さを有する
ダンボール製凸部を形成し、さらに最上面から最
下面までのダンボールパツドの外側にダンボール
パツドの外周に合致する大きさのダンボール製外
筒をかぶせ合わせたものである。

以下、この考案を図面を参照して説明する。

第１図はこの考案の一実施例の分解図、第２図
は縦断面図であり、図中１ａ〜１ｄはレベルワウ
ンドコイルである。これらのコイル１ａ〜１ｄは
全て内径は同一であるが外径は任意とされてお
り、締付けバンド２により結束されている。

そして、これらのコイル１ａ〜１ｄを梱包する
には、まずコイル１ａ〜１ｄをコンテナに合わせ
た段数だけ積層するとともに、コイル１ａ〜１ｄ
の最上面、最下面および各コイル間にそれぞれダ
ンボールパツド３ａ〜３ｅを配設し、これをパレ
ツト４上にのせる。ダンボールパツド３ａ〜３ｅ
はコイル１ａ〜１ｄの外径の最大値より大きな円
板状をなしており、中央上面にあるいは最上面の
ダンボールパツドの場合は中央下面に、ダンボー
ル製凸部５が貼り付けられている。これら凸部５
はコイル１ａ〜１ｄの内径に略等しい（若干小さ
めの）外径の円板であり、ダンボールを二枚重ね
合わせて所定の高さに形成したものである。この
場合、凸部５の高さは積み重ねたレベルワウンド
コイルが輸送中、荷くずれをしない程度、たとえ
ば数cmでよい。但し、この凸部５はしつかりとダ
ンボールパツド３ａ〜３ｅに固定しておく。また
最上面および最下面に配したダンボールパツド３
ａ〜３ｅは、中段の仕切用として配したダンボー
ルパツド３ｂ，３ｃ，３ｄに比較して同等以上の
厚さに設定しておく。

なお、レベルワウンドコイル１ａ〜１ｄを積層
する際に上方の荷重が下方のコイルにかからない
ようにするため、必要に応じて下方の各ダンボー
ルパツド間に支持筒６を入れる（第２図参照）。
この支持筒６としては、各レベルワウンドコイル
１ａ〜１ｄの高さから前記凸部５の高さを引いた
高さの円筒ないしは多角形筒を用いる。

そして、レベルワウンドコイル１ａ〜１ｄの芯
合わせをした上で、最上面のダンボールパツド３
ａから最下面のダンボールパツド３ｅの外側に、
これらダンボールパツド３ａ〜３ｅの外周に合致
する形状および大きさのダンボール製外筒７をか
ぶせ合わせる。

この実施例の場合、ダンボールパツド３ａ〜３
ｅが円形のものであるから、外筒７も円筒体であ
る。この外筒７をかぶせることにより、最上面の
ダンボールパツド３ａから最下面のダンボールパ
ツド３ａまでの範囲が完全に覆われ、上記積層さ
れたコイル１ａ〜１ｄは安全に保護される。ま
た、この外筒７によりダンボールパツド３ａ〜３
ｅが拘束されるので、各コイル１ａ〜１ｄもしつ
かりと動かないように保持され、荷ずれが確実に
防止される。

そして、次に外筒７のまわりに外筒７と同じ高
さの木製支柱８を四本立て、木製天蓋板９を支柱
８の上端にかかるようにのせて、金具１０で止
め、スチールバンド１１を支柱８に沿わせて十字
に架け渡して締め、パレツト４ごと一体化し梱包
を完了する。

しかして、このようにして得た梱包構造によれ
ば、外径の異なる複数のコイルが荷ずれのおそれ
なく、外部から確実に保護され、たとえば横転さ
せても全く問題が生じない。また複数のコイルを
一つの梱包品の中に収めるので梱包材料を節約で
きるばかりか荷積みしやすい。また、この場合凸
部５を取付けたダンボールパツド３ａ〜３ｅをコ
イル間に配設するという簡単な作業をするだけ
で、荷ずれ防止ができる。

また、この実施例の場合、梱包完成品の天蓋板
９の上にさらに別の梱包完成品をのせることがで
き、荷積みスペースの効率的利用も可能となる。
また、この梱包を解く場合、外筒７を外せば、上
から順々に下側のダンボールパツドごとコイルを
横ないしは上に取出すことができ、しかも取り出
した際に水平にしておけば凸部５により荷ずれす
ることなくコイルを保持し得るので、そのま安全
に搬送に供することができる。

なお、上記実施例においてはコイルの積み重ね
段数を四段としたが、勿論これに限られない。

また、ダンボールパツド３ａ〜３ｅに取付ける
凸部５についても、円板状に限らず、第３図に示
すように、(イ)リング状、(ロ)四角形状、それ以上の
(ハ)多角形状等コイル内周に接する大きさのもので
あれば任意の形状のものとしてよい。

また、この凸部５については、コイル間にはさ
むダンボールパツド３ｂ〜３ｄの場合、上面に取
り付けたものを示したが、ダンボールパツド３ｂ
〜３ｄの下面中央に取り付けてもよい。いずれに
しろ、、上下に隣接するダンボールパツドの各対
向面のうち少なくとも一方の面に凸部を形成すれ
ばよい。したがつて、、ダンボールパツド３ｂ〜
３ｄの上下両面に凸部を形成してもよく、そうす
れば、荷ずれをより効果的に防止することができ
る。また、一枚のダンボールパツドの上下両面に
凸部を形成するのではなく、上面および下面にそ
れぞれ凸部を形成した二枚のダンボールパツドを
重ね合わせてコイル間にはさんでもよい。

また、上記実施例においては、ダンボールパツ
ド３ａ〜３ｅの外周形状および外筒７の断面形状
を円形としたものを示したが、これについてもそ
の他の四角形等の多角形状にしてもよい。特に外
筒を正方形筒体にした場合は、隣り合う梱包品同
士を密着させることができるため、荷積み整理上
都合がよい。また横へ寝かせた場合には、積み重
ねることもできるため、荷積み効率上具合が良
い。

以上説明したように、この考案に係るレベルワ
ウンドコイルの梱包構造によれば、積層して収納
する複数のレベルワウンドコイルの最上下面およ
びコイル間に、ダンボールパツドを配設し、か
つ、これらダンボールパツドの中央に、必要に応
じて荷ずれしないように外周部がコイル内周に接
し、かつ所定高さを有する凸部を形成し、さらに
最上面から最下面までのダンボールパツドの外側
にダンボールパツドの外周に合致する大きさの外
筒をかぶせ合わせたものであるから、荷ずれしに
くく、荷積みもしやすい。また、上記の構成部材
が全てダンボール製であることから、軽くしかも
安価で使い捨て向きであり、輸出用として適用す
るのに最適である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の分解図、第２図
は同縦断面図、第３図イ，ロ，ハはダンボールパ
ツド３ａ〜３ｅに取付ける凸部５の他の例をそれ
ぞれ示す平面図である。１ａ〜１ｄ……レベルワウンドコイル、３ａ〜
３ｅ……ダンボールパツド、５……凸部、７……
外筒。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

積層して収納する複数のレベルワウンドコイル
の最上面、最下面、および各コイル間に、コイル
外径の最大値より大きな外周形状のダンボールパ
ツドを配設し、かつ隣接するダンボールパツド同
士の対向面のうち少なくとも一方の面の中央に、
その外周部がコイル内周に接し、かつ所定高さを
有するダンボール製の凸部を形成し、さらに前
記、最上面のダンボールパツドから最下面のダン
ボールパツドの外側にこれらダンボールパツドの
外周に合致する大きさのダンボール製外筒をかぶ
せ合わせたことを特徴とするレベルワウンドコイ
ルの梱包構造。