JPH0219400Y2

JPH0219400Y2 -

Info

Publication number: JPH0219400Y2
Application number: JP10811183U
Authority: JP
Priority date: 1983-07-12
Filing date: 1983-07-12
Publication date: 1990-05-29
Also published as: JPS6015882U

Description

【考案の詳細な説明】この考案はレベルワウンドコイルと称される長
尺の銅管巻コイルの梱包構造に関するものであ
る。

レベルワウンドコイルと称される長尺の銅管巻
コイルは傷付きやすく、その梱包には十分注意を
要するものであり、荷くずれなどによる外傷や変
形から完全に保護するようにしなければならな
い。

従来より、レベルワウンドコイルの梱包には、
合板製のボビンが用いられてきた。すなわち、こ
の種のボビンは一対の合板製側板の間に合板製胴
筒を挾持したものであり、両側板と胴筒外周によ
り形成される空間にコイルを収納していた。

ところで、従来の梱包に使用していたボビンは
反復使用を前提としたものであるから、耐久性は
あるものの高価でかつ大重量のものであり、従つ
て輸出用の如く、回収困難で反復使用不可能な
上、重量減が要求される需要に応えるには不適当
である。

そこで、輸出用として最適な梱包構造が望まれ
るが、それには、輸送事情から、軽量である。

荷積みしやすく、荷くずれしない。また、回
収困難という事情から。

使い捨てできる程安価である。

といつた条件を満たさなければならない。

この考案は上記のような背景に基づいてなされ
たもので、上記，，の条件を十分に満足さ
せることができる。レベルワウンドコイルの梱包
構造を提供することを目的とする。

この考案は、積層して収納する複数のレベルワ
ウンドコイルの最上下面およびコイル間にセンタ
ー孔のあいたダンボールパツドを配設し、これら
ダンボールパツドのセンター孔にダンボール製胴
筒を貫通させるとともに、ダンボールパツドの外
側に同じくダンボール製外筒をかぶせ合わせ、し
かも前記胴筒を所定長さの多角形状短筒体を連結
することにより構成したものである。

以下、この考案を図面を参照して説明する。

第１図はこの考案の一実施例の分解図、第２図
は縦断面図であり、図中１ａ〜１ｄは、レベルワ
ウンドコイルである。これらのコイル１ａ〜１ｄ
は全て内径は同一であるが外径は任意とされてお
り、締付バンド２により結束されている。

そして、これらのコイル１ａ〜１ｄを梱包する
には、まずコイル１ａ〜１ｄをコンテナに合わせ
た段数だけ積層するとともに、コイル１ａ〜１ｄ
の最上面、最下面および各コイル間に、それぞれ
ダンボールパツド３ａ〜３ｅを配設し、これとと
もに後述する胴筒４をセツトしてパレツト５上に
のせる。ダンボールパツド３ａ〜３ｅはコイル１
ａ〜１ｄの外径の最大値より大きな円板状をな
し、かつ、中央にコイル１ａ〜１ｄの内周に内接
する大きさの三角形のセンター孔６を有したもの
であり、最上面および最下面に配したダンボール
パツド３ａ，３ｅは、中段に仕切用として配した
ダンボールパツド３ｂ，３ｃ，３ｄに比較して同
等以上の厚さに設定してある。

また、前記胴筒４は第３図に示すように三角形
状短筒体４ａを軸方向に連結して構成したもので
ある。すなわち、この場合の短筒体４ａは、レベ
ルワウンドコイル１ａ〜１ｄの内周に内接する大
きさの断面三角形のもので、各コイル１ａ〜１ｄ
の幅（高さ）に対応した長さを有しており、また
軸方向の一方側（上側）開口端部には軸方向にの
びる切り込み４ｂが形成されている。そして、こ
れら短筒体４ａの向きを順次周方向にずらしなが
ら、下側の筒体４ａの切り込み４ｂに上側の筒体
４ａの開口端部を挿入して胴筒４を構成する。

この際勿論、第４図、第５図に示す如くダンボ
ールパツド３ａ〜３ｅのセツトと同時に短筒体４
ａをダンボールパツド３ａ〜３ｅのセンター孔６
に嵌めて組み込む。

このように、短筒体４ａを組み込みつつダンボ
ールパツド３ａ〜３ｅを配設してコイル１ａ〜１
ｄを積層することにより、荷ずれは防止される。

そして、次に、最上面のダンボールパツド３ａ
から最下面のダンボールパツド３ｅの外側に、こ
れらダンボールパツド３ａ〜３ｅの外周に合致す
る形状および大きさのダンボール製外筒７をかぶ
せ合せる。

この実施例の場合、ダンボールパツド３ａ〜３
ｅが円形のものであるから、外筒７も円筒体であ
る。この外筒７をかぶせることにより、最上面の
ダンボールパツド３ａから最下面のダンボールパ
ツド３ｅまでの範囲が完全に覆われ、上記積層さ
れたコイル１ａ〜１ｄは安全に保護される。ま
た、この外筒７によりダンボールパツド３ａ〜３
ｅが確実に拘束されるので、各コイル１ａ〜１ｄ
もしつかりと動かないように保持され、荷ずれが
確実に防止される。

そして、次に外筒７のまわりに、外筒７と同じ
高さの木製支柱８を四本立て、木製天蓋板９を支
柱８の上端にかかるようにのせて、金具１０で止
め、スチールバンド１１を支柱８に沿わせて十字
に架け渡して締め、パレツト５ごと一体化し梱包
を完了する。

しかして、このようにして得た梱包構造によれ
ば、外径の異なる複数のコイルが荷ずれのおそれ
なく、外部から確実に保護され、たとえば、横転
させても全く問題が生じない。また、複数のコイ
ルを一つの梱包品の中に収めるので、梱包材料を
節約できるばかりか、荷積みしやすい。また、こ
の実施例の場合、梱包完成品の天蓋板９の上にさ
らに別の梱包完成品をのせることができ、荷積み
スペースの効率的利用も可能となる。

なお、上記実施例においてはコイルの積み重ね
段数を四段としたが、勿論これに限られない。

また、上記実施例においては、断面三角形の短
筒体４ａを用いて胴筒４を構成したが、第６図に
平面図として示すように断面四角形の短筒体４
a′を用いて四角形状胴筒４′を構成してもよい。

いずれにしろ、前述の連結方法が実施できる多
角形状の短筒体を用いればよい。なお、上記実施
例の場合もそうであるが、多角形状短筒体の角部
はコイル内周に接し、これを支持する部分である
から、角をとり丸みを与えておくことが望まし
い。また、胴筒４を構成する短筒体４ａとして、
実施例以外の多角形状のものを用いる場合は、ダ
ンボールパツド３ａ〜３ｅのセンター孔６の形状
をそれに対応させるのは勿論である。

また、上記実施例においては、ダンボールパツ
ド３ａ〜３ｅの外周形状および外筒７の断面形状
を円形としたものを示したが、これについてもそ
の他の四角形等の多角形状にしてもよい。特に外
筒を正方形筒体にした場合は、隣り合う梱包品同
士を密着させることができるため、荷積み整理上
都合がよい。

また、横へ寝かせた場合には、積み重ねること
もできるため、荷積み効率上具合が良い。

以上説明したように、この考案によれば、積層
して収納する複数のレベルワウンドコイルの最上
下面およびコイル間にセンター孔のあいたダンボ
ールパツドを配設し、これらダンボールパツドの
センター孔に胴筒を貫通させるとともに、ダンボ
ールパツドの外側に外筒をかぶせ合わせたもので
あるから、荷くずれしにくく、荷積みもしやす
い。また、上記の構成部材が全てダンボール製で
あることから、軽く、しかも安価で使い捨て向き
であり、輸出用として適用するに最適である。

また、この考案によれば、前記胴筒を、各コイ
ル高さに合わせた長さの短筒体を連結することに
より構成したから、梱包組立の際、コイル積層段
数の調節が容易にできる他、梱包を解く際、任意
の段のみ取外すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は、この考案の一実施例を示
し、第１図は全体分解図、第２図は全体縦断面
図、第３図は胴筒４の構成の詳細を示す一部組立
図、第４図は主要部の分解図、第５図はレベルワ
ウンドコイルの胴筒を組み込んだ状態を示す平面
図、第６図はこの考案の他の実施例の第５図と同
様の平面図である。１ａ〜１ｂ……レベルワウンドコイル、３ａ〜
３ｅ……ダンボールパツド、４，４′……胴筒、
４ａ，４a′……短筒体、４ａ……切り込み、６…
…センター孔、７……外筒。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

積層して収納する複数のレベルワウンドコイル
の最上面、最下面、および各コイル間に、コイル
外径の最大値より大きな外周形状をなし、かつ中
央にコイル内径に合わせた大きさの多角形状セン
ター孔を有するダンボールパツドを配設し、これ
ら最上面から最下面までのダンボールパツドのセ
ンター孔を貫通させてそれらセンター孔に合致す
る形状のダンボール製の胴筒を設けるとともに、
前記最上面のダンボールパツドから最下面のダン
ボールパツドの外側にこれらダンボールパツドの
外周に合致する大きさのダンボール製胴筒をかぶ
せ合わせたレベルワウンドコイルの梱包構造であ
つて、前記胴筒は、多角形状をなし、かつコイル
の幅に対応した長さを有する複数の短い筒体を、
軸方向にそれらの開口端部同士を連結することに
より構成されており、しかもその連結は、連結さ
れる各筒体の開口端部の少なくとも一方に軸方向
にのびる切り込みを入れ、その切り込みに他方の
筒体の開口端部をその筒体の向きを周方向にずら
して挿入することにより行なわれて成ることを特
徴とするレベルワウンドコイルの梱包構造。