JPH0233839Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磁性体に近づけることで音楽等を奏で
る小片と組合せてなる音の出る絵本に関する。

従来から絵本の頁を開くことで音が出るように
したものが各種提案されている。しかしながらこ
れら従来の音の出る絵本は、頁を開く動作と連動
して音声発生装置を機械的に動かすものが多く、
したがつて音が出ている時間も短かく、且つ音楽
も単調なものしか奏でることができなかつた。

ところが、最近ではICメモリ、圧電スピーカ
等の発達により、音声発生装置を極めて小型化す
ることが可能となつた。そこで本出願人は先に実
願昭57−181328号として、ICメモリ及び圧電ス
ピーカ等を組込んだグリーテイングカードを提案
した。しかしながら、斯るグリーテイングカード
は音楽が奏でられることを楽しむだけであり、幼
児等の学習効果の向上とは直接結びつかないもの
である。

本考案は上述した点に鑑み成したものであり、
単に絵を見て楽しむだけでなく、音声を発する小
片と組合せることで、幼児の学習効果をも飛躍的
に向上し得る音の出る絵本を提供することを目的
とする。

斯る目的を達成すべく本考案に係る音の出る絵
本は、音楽等を記憶したICメモリ及び圧電スピ
ーカ等を設けた小片と、構成頁にマークを設けた
複数の絵を表示し、これらマークの少くとも１つ
を磁性体にて形成した絵本とを組合せ、当該小片
を所定の絵の上に載せた際に小片に組込んだ磁気
感知スイツチが作動して、音楽等を奏でるように
したことをその要旨とする。

以下に本考案の実施例を添付図面に基いて説明
する。

第１図は本考案に係る絵本の斜視図、第２図は
同絵本と組合せる小片の正面図である。

絵本１を構成する各頁２…には複数の絵３…
（本実施例にあつては花の絵）を表示し、各絵３
の隅部にはマーク４を設けている。これらマーク
４は印刷或いはシールを貼着することによつて絵
３内に表示され、且つ絵３…のうち所定の絵３
ａ、具体的には右頁にあつてはチユーリツプの
絵、左頁にあつては桜の花弁の絵内に設けるマー
ク４ａを磁性体にて構成している。また左右の頁
２，２には漫画５，５を表示し、これら漫画５，
５の吹き出し６，６内に、特定の花はどれである
かの質問文７，７を記載している。

一方、図中８は音声を発生する小片であり、こ
の小片８は指９で摘むことができる程度の大きさ
をしており、例えば２枚のプラスチツクシートを
貼り合せてなり、その外形は具象物（実施例にあ
つては小鳥）の如き幼児が興味を持つものとして
いる。そして、該小片８の内部或いは裏面には第
２図に示すような音声発生装置が設けられてい
る。音声発生装置は、音楽或いは言語を記憶した
ICメモリ１０、圧電スピーカ１１、バツテリ１
２及び磁気感知スイツチ１３からなり、この磁気
感知スイツチ１３が磁性体に近づくことにより回
路が閉成される。すると、音楽又は言語を音の列
として記憶しているICメモリ１０から記憶され
た内容がクロツクパルスで順次読み出され、圧電
スピーカにて音楽等が再生される。

以上において、幼児が小片８を手に持つてチユ
ーリツプの絵３ａのマーク４ａ上に該小片８を載
せれば、マーク４ａは磁性体から成つているの
で、小片８は音楽或いは所定の言語例えば「正解
です」等の言語を発する。またチユーリツプの絵
３ａ以外の絵３のマーク４上に小片８を載せた場
合には音楽或いは言語等は発せられない。また左
頁についても同様である。

このようにして、幼児は自らの考えが正しいか
否かを楽しみながら知ることができるので、飽き
ることがなく、しかも一人で学習することができ
る。

尚、以上は本考案の実施の一例を示したに過ぎ
ず、本考案は上記の例に限定されない。例えば、
小片８については小鳥の形状に限らず、蝶々、飛
行機、動物等各種のものが適用でき、また絵本１
に表示する絵３は花に限らず、あらゆるものが適
用できる。更に、実施例にあつては、マーク４の
うち１つだけを磁性体にて構成したが、絵本の使
用方法に合せて複数のマークを磁性体にて構成す
るようにしてもよい。

以上に説明した如く本考案によれば、絵本を構
成する頁に複数の絵を描き、これら絵のそれぞれ
にマークを設け、これらマークの少くとも１つを
磁性体にて構成する一方、磁性体に近づくことで
音声を発する小片を用意し、この小片を磁性体か
らなるマーク上に載せた際に音楽等を奏でるよう
にしたので、幼児にとつて極めて興味深く絵本を
学習することができ、且つ何らかの問題と組合せ
るようにすれば更なる学習効果の向上が期待でき
る等多くの効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る絵本の全体斜視図、第２
図は絵本と組合せて用いる小片の正面図である。 尚、図面中１は絵本、２は絵本を構成する頁、
３，３ａは絵、４，４ａはマーク、８は小片、１
０はICメモリ、１１は圧電スピーカ、１２はバ
ツテリ、１３は磁気感知スイツチである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 音楽或いは言語を記憶したICメモリ、圧電ス
   ピーカ、バツテリ及び磁気感知スイツチを組込ん
   だ具象物の形状をした小片と、本を構成する頁に
   複数の絵を表示し、これら複数の絵のそれぞれに
   マークを設け、これらマークのうち少くとも１つ
   を磁性体にて形成したことを特徴とする音の出る
   絵本。