JPH0232897B2 - - Google Patents

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JPH0232897B2
JPH0232897B2 JP56187527A JP18752781A JPH0232897B2 JP H0232897 B2 JPH0232897 B2 JP H0232897B2 JP 56187527 A JP56187527 A JP 56187527A JP 18752781 A JP18752781 A JP 18752781A JP H0232897 B2 JPH0232897 B2 JP H0232897B2
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JP
Japan
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porous
immune reaction
blood
porous body
plasma
Prior art date
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JP56187527A
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English (en)
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JPS5889273A (ja
Inventor
Toshihide Nakajima
Masao Tanihara
Koichi Takakura
Kazuo Oota
Jutaro Hayasaka
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、免疫反応促進材に関する。
最近、癌、免疫不全症、重篤な感染症等の疾患
に対して、患者の免疫機構が賦活することによつ
て治療することが期待されるようになつた。一
方、患者血漿中には、免疫系の賦活や抑制に関与
する可溶性因子が存在することが明らかになりつ
つあり、血漿中からこれらの可溶性因子を選択的
に吸着除去することができれば、免疫反応を制御
することができると考えられる。これらの可溶性
因子の主要なものは限外過膜を通過することか
ら、分子量が数万以下の比較的低分子量の物質と
考えられるが、同程度の分子量分画に免疫抑制因
子と免疫促進因子の両者が含まれていると考えら
れるので、免疫機構の賦活のためには、免疫抑制
因子を選択的に吸着除去すればよいと考えられ
る。そこで本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、
平均細孔直径(D)が30〜1000Åの範囲にあり、かつ
細孔直径が0.8D〜1.2Dの範囲にある細孔の容積
の和が全細孔容積の80%以上を占め、かつ表面に
アミノ基もしくはアンモニウム基を有する多孔体
が本発明の目的に最も適していることを見出し、
本発明に到達したものである。
本発明における多孔体の平均細孔直径は30〜
1000Åの範囲にあることが必要であり、30Å以下
では可溶性因子の吸着量が著しく低く、1000Å以
上では選択性が低下する。平均細孔直径のさらに
好ましい範囲は50〜500Åである。該多孔体の細
孔径分布は狭いことが望ましく、平均細孔直径を
Dとするとき、細孔直径が0.8D〜1.2Dの範囲に
ある細孔の容積の和が全細孔容積の80%以上であ
ることが必要で、80%未満では選択性が低下す
る。なお上記平均細孔直径は除去しようとする可
溶性因子の分子量に応じて適宜選択される。また
本発明の多孔体は表面にアミノ基もしくはアンモ
ニウム基を有することが必要であり、アミノ基も
しくはアンモニウム基を有しないものは選択性が
低い。
本発明において使用される多孔体としては、多
孔性ガラス、多孔性シリカ、及び多孔性アルミナ
等をあげることができる。多孔性ガラスはアルカ
リホウケイ酸ガラスを溶融成形した後、転移温度
域で熱処理することによつて得られる微細分相ガ
ラスを酸処理することにより製造されるものであ
る。多孔性シリカはケイ酸ナトリウム水溶液の酸
処理により製造される。また、多孔性アルミナは
水和アルミナの成形体を焼成処理することにより
製造される。これらの多孔体はもちろん前述した
ように、30〜1000Åの平均細孔直径を有し、かつ
平均細孔直径をDとするとき、細孔直径が0.8D
〜1.2Dの範囲にある細孔の容積の和が全細孔容
積の80%以上を占めることが必要である。上述し
た多孔体のなかでも多孔性ガラスと多孔性シリカ
が、可溶性因子の吸着性能が大きく、しかも糖類
やビタミン類などの有用成分をほとんど吸着しな
いので、好ましく使用される。特に多孔性ガラス
が吸着性能が高く、機械的強度が大であるので最
も好ましい。これらの多孔体は、細孔容積が0.1
c.c./g以上、2c.c./g以下であることが好まし
く、0.5c.c./g以上、2c.c./g以下であることが
特に好ましい。0.1c.c./g以下では吸着性能が充
分でなく、また2c.c./g以上では機械的強度が低
くなる。本発明において使用される多孔体は4〜
270メツシユの範囲の粒度を有するものが好まし
く使用され、特に全血に対しては4〜50メツシ
ユ、血漿、血清、限外液等、血球成分の含まな
いものに対しては4〜270メツシユのものが好ま
しい。
多孔体表面にアミノ基もしくはアンモニウム基
を導入する方法としては、トルエン中でγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシランと加熱してアミノ
基を導入するのが最も容易である。このアミノ基
はさらに臭化メチル、ヨウ化メチル等のアルキル
化剤で4級化できる。さらに、他の導入方法とし
ては、多孔体をアミノ基もしくはアンモニウム基
を有する置換基をもつた重合体で被覆処理する方
法をあげることができる。このような重合体とし
ては、3−メタクリロキシプロピルトリメチルア
ンモニウムクロライド、アミノエチルメタクリレ
ート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、4
−ビニルピリジン等の単量体の重合体又はこれら
の単量体と親水性単量体との共重合体等をあげる
ことができる。親水性単量体としては、親水性ア
クリル酸エステル系単量体、親水性メタクリル酸
エステル系単量体等があげられる。特に好ましい
のは、下記の一般式()で表わされるアクリル
酸エステル又はメタクリル酸エステル系単量体
と、一般式()、()または()で表わされ
るエポキシ基を有する重合性単量体よりなる共重
合体である。
(ただし、上記一般式において、R1、R1′、
R1″は水素またはメチル基;R2は置換基を有しま
たは有しない炭素数2〜3の二価アルキレン基も
しくはポリ(オキシアルキレン)基;R3は置換
基を有し又は有しない炭素数1〜3の2価アルキ
レン基又はポリ(オキシアルキレン)基;R4
水素または炭素数1〜3のアルキル基で、該アル
キル基はさらに水酸基またはアミノ基を有してい
てもよい) 本発明における多孔体は、治療用の目的で用い
る場合には滅菌することが必要であり、特に蒸気
滅菌が好ましいが、重合体で被覆された多孔体の
場合は、滅菌時の被覆層からの重合体の溶出を防
止するため、上記一般式()、()、()で表
わされるエポキシ基を有する重合性単量体を構成
単位として含む共重合体を被覆剤として用い、被
覆後に熱処理等により架橋不溶化することが推奨
される。エポキシ基を有する重合性単量体の共重
合割合は、0.1〜10重量%が適当である。
親水性重合体を多孔体表面に被覆する方法とし
ては、親水性重合体あるいは上記単量体と重合開
始剤の混合物をメタノール、エタノールなど適当
な溶媒に溶解し、浸漬、吹付け、もしくは湿式凝
固法などにより多孔体に被覆する方法が採用でき
る。被覆層は、多孔体に適度の血液親和性を与
え、かつ多孔体の吸着性能を著しく低下させない
ものであることが必要である。
上記一般式()、()、()で表わされるエ
ポキシ基を含有する単量体を構成成分として含む
共重合体によつて被覆した場合には80〜120℃で
1〜24時間加熱処理することにより、架橋不溶化
することができる。
本発明の免疫反応促進材は、癌、免疫不全症、
重篤な感染症等の、免疫賦活が必要と考えられる
疾患の患者血液、血漿、又はその低分子量分画と
接触させると、該患者血液、血漿、又はその低分
子量分画は、リンパ球の免疫反応に対して促進作
用を示すようになる。そ作用機序は明らかでない
が、患者血漿中の低分子量の免疫抑制因子を選択
的に吸着除去していると考えられる。
本発明の免疫反応促進材の使用方法としては、
患者血液を体外循環して血液を該免疫反応促進材
と直接連続的に接触させる方法、患者血液を体外
循環して過或いは遠心分離により血漿を得、こ
れを該免疫反応促進材と連続的に接触させる方
法、患者血液又は血漿又はその分画を体外にとり
出し、バツチ的に該免疫反応促進材と接触させた
後、患者に戻す方法等がある。
以下、本発明の免疫反応促進材の使用の態様
を、図を用いてさらに具体的に説明する。第1図
は本発明の免疫反応促進材を充填したカラムの一
例である。本体1は、血液の入口2と出口3を有
しており、入口と出口の部分にはフイルター4が
設けられている。また、フイルターの間には本発
明の免疫反応促進材(多孔体)5が充填されてい
る。血液、血漿、又は分画は入口2より入り、フ
イルター4を通つて多孔体5と接触して可溶性因
子が多孔体に吸着された後、出口3を通つてカラ
ムより出る。カラムの材質はガラス、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリス
チレン、ポリメチルメタクリレート等が使用でき
るがオートクレープ滅菌が可能なポリプロピレン
やポリカーボネート等が特に好ましい。フイルタ
ーは生理学的に不活性で強度の高いものであれば
良いが、特にポリエステル製のものが好ましく、
80〜180メツシユの網目を持つものが好ましく使
用される。
本発明の多孔体を用いて血液中の可溶性因子を
吸着除去する場合、第2図に示すように、血液を
体外に取り出した後、ポンプ6を用いて血液をカ
ラム1に供給し、可溶性因子を吸着除去して再び
体内へ返すシステムが通常は採用できる。また、
他のシステムとしては、第3図に示すように血液
を体外へ取り出してプラズマ・セパレータ7で血
球と血漿とを分離した後、血漿のみをカラム1に
通し、可溶性因子を吸着除去して再び血球成分と
混合し、体内へ返すシステムをあげることができ
る。これらのシステムは、目的に応じて最適なも
のを自由に選ぶことができる。また、このような
体外循環システム以外のシステムに組み込んで使
用することもできる。
実施例 (i) 免疫反応促進材の調製 平均細孔直径Dが96Åの多孔性ガラス(細孔
直径が0.8D〜1.2Dにある細孔容積の割合82%、
細孔容積0.59c.c./g、表面積183m2/g、粒径
80〜120メツシユ)を、トルエン中でγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシランと一夜加熱還流
してアミノ化した。
(ii) 可溶性因子溶液の調製 腎移植後の患者血漿をセルロース膜で透析し
て血漿中に溶解している免疫抑制剤を除去し、
さらに分子過膜(ミリポアPTGC、分画分子
量1万)で過して血漿蛋白質を除去後、除菌
フイルター(ミリポアSLGS、0.22μ)で過除
菌して可溶性因子溶液とした。
(iii) 可溶性因子の吸着処理 (ii)の可溶性因子溶液0.2mlと本発明の免疫反
応促進材である(i)のアミノ化多孔性ガラス0.1
gを7℃で1時間接触させた。
(iv) リンパ球浮遊液の調製とPHA反応 健康成人のヘパリン加末梢血をフイコール・
パツク上に重層し、600gで15分遠心してリン
パ球を分離した。このリンパ球をヒトAB型血
清加RPMI1640培地で2×106cell/mlに調製し
た。このリンパ球浮遊液0.05mlに30μg/mlの
フイトヘマグルチニン(PHA)溶液を0.05ml
混合し、さらに(iii)で吸着処理した、又は未処理
の可溶性因子溶液0.025mlを加えて37℃の5%
CO2インキユベーターで培養した。5日目に
25μci/mlのトリチウム化サイミジンを0.025ml
添加し、ふたたび37℃のCO2インキユベーター
で24時間とりこみを行なわせた後、β−カウン
タ−で、リンパ球にとりこまれたトリチウムを
カウントした。
(v) PHA反応抑制率又は促進率の計算 可溶性因子のPHA反応抑制率は (1−吸着処理してない可溶性因子溶液添
加後のトリチウムのカウント/可溶性因子を含まない培
地 添加後のトリチウムのカウント)×100(%) また可溶性因子の吸着処理によるPHA反応
の促進率は (吸着処理済の可溶性因子溶液添加後のト
リチウムのカウント/吸着処理してない可溶性因子溶液
添加後のトリチウムのカウント−1)×100(%) として求めた。
(vi) 結 果 吸着処理していない可溶性因子によるPHA
反応の抑制率は74.5%であつた。また可溶性因
子をアミノ化多孔性ガラスで処理すると、逆に
リンパ球のPHA反応は促進され、未処理の可
溶性因子に対して113%の反応促進率を示した。
従つてアミノ化多孔性ガラスで処理することに
より、リンパ球のPHA反応に対する可溶性因
子の促進効果が増強されることがわかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の免疫反応促進材を充填したカ
ラムの一例を示す図である。第2図及び第3図は
本発明の免疫反応促進材を用いて血液又は血漿中
の可溶性因子を処理するシステムの例である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均細孔直径(D)が30〜1000Åの範囲にあり、
    かつ細孔直径が0.8D〜1.2Dの範囲にある細孔の
    容積の和が全細孔容積の80%以上を占め、かつ表
    面にアミノ基もしくはアンモニウム基が化学結合
    又はアミノ基もしくはアンモニウム基を有する置
    換基をもつた重合体で被覆処理することによつて
    導入された多孔体よりなる免疫反応促進材。 2 平均細孔直径(D)が50〜500Åの範囲にある特
    許請求の範囲第1項記載の免疫反応促進材。 3 多孔体が多孔性ガラス、多孔性シリカ、多孔
    性アルミナより選ばれた特許請求の範囲第1項又
    は第2項記載の免疫反応促進材。 4 多孔体が多孔性ガラスである特許請求の範囲
    第1項又は第2項記載の免疫反応促進材。
JP56187527A 1981-11-20 1981-11-20 免疫反応促進材 Granted JPS5889273A (ja)

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JPS5889273A JPS5889273A (ja) 1983-05-27
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US4708713A (en) * 1984-11-16 1987-11-24 Anisa Medical, Inc. Method and system for removing immunosuppressive components from the blood of mammals

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JPS5889273A (ja) 1983-05-27

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