JPH0232721A - 遠隔水中電力供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野〕 本発明は、例えば水中、特に深海底に据え付け、内装し
た蓄電池により作動する地殻観測装置など、受電用端子
を装置外部に露出できないような装置に、無人潜水機を
用いて充電用電力を供給する場合などに通用する遠隔水
中電力供給装置に関する。

（従来の技術〕 例えば、地震を観測し記録したり、更には大地震の発生
を予知するデータを収集するために各地に地震計等の観
測機器が陸地或いは海中に設置されている。そしてこれ
らのＵ測機器類を作動させる電力は、地上の送電ケーブ
ルから直接給電するか観測設備内に設置された蓄電池か
ら給電されるようになっている。

〔発明が解決しようとする課題〕

地震針や磁力針等の観測設備が海中に設置されている場
合で、比較的陸地に近い場合には、陸上の送電ケーブル
を延長することにより電力の供給やデータの送受信が比
較的容易であるが、陸地からかなり離れた深海などでは
、陸地からの送電ケーブルによる給電方法は極めて困難
である。

そこで、深海底に設置される観測設備（水中設備）には
蓄電池を装備するのが最も適当な電力供給手段となるが
、蓄電池への充電用端子を、常時グリース等で包み込み
、海水との接触を断つ方法を講じなければならず、長期
間の反復使用ができないという問題がある。

本発明は、水中に配置した設備内に設けた受電装置に、
設備外の給電設備から直接ケーブルを接続することなく
、しかも無人潜水機による遠隔操作によって電力を供給
することのできる遠隔水中電力供給装置を提供すること
を目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

前記目的を達成するため、本発明による遠隔水中電力供
給装置は、変圧器を、契合・分離自在、且つ一次コイル
を含む給電部と二次コイルを含む受電部とに分割し、前
記給電部を無人潜水機に、また前記受電部を蓄電池によ
って作動する水中設備にそれぞれ装備し、前記受電部は
、前記給電部と契合可能に取付けたことを特徴とするも
のである。

つまり本発明は、無人潜水機を水中設備に着床させ、水
中において給電部と受電部を契合させることによって、
電磁的に結合して変圧器を形成し、水中設備の蓄電池に
ケーブルを接続しない状態で充電可能にしたものである
。

本発明によって深海底に設置された地震計などの観測設
備に電力を供給する場合には、母船からケーブルによっ
て遠隔操作される無人潜水機に前記給電部を設け、この
給電部を前記観測設備に設けた受電部に降下させて契合
させる。

この場合、前記母船と無人潜水機との間に該潜水機を把
持するランチャ−を介在させて、このランチャ−を深海
に降下させた後、潜水機をランチャ−から遠隔操作によ
って離脱させて受電部に対して降下させてもよい。

なお受電部までの誘導は、超音波による遠隔操作によっ
て行うことができる。

水中観測設備に装備する受電部は、該設備の表面部、つ
まり、水中設備の構造の外側に面した部分で前記給電部
と契合可能な部分であればどこに設けても差支えない。

前記受電部は、通常上向きに設置されるため、海中の降
下物例えばマリンスノー等が堆積しやすく、そのまま給
電部を契合させると、給電効果が低下するため、これら
の堆積物を除去するため、例えば潜水機からジェット流
を噴出させる等の除去手段を設けることも考えられる。

更に、前記受電部の上方を遠隔操作可能な開閉式のカバ
ーで覆い、給電部を契合する前に、このカバーを開放し
、給電後は閉止するような構造にすれば、塵埃その他の
汚れを防止することができる。

給電部と受電部には契合を容易にするためのガイドを設
ける。このガイドは、例えば、受電部に円錐台状の傾斜
部を設け、この傾斜部に契合するような傾斜部を受電部
に設ける。

更に、前記受電部と給電部の契合を容易にするために、
前記受電部と給電部とのガイドとは別に、水中設備に前
記無人潜水機を案内するためのガイドを設ける。

このガイドは、水中設備に凸部を設け、この凸部に契合
する凹部を前記潜水機に設けてもよく、また凹部と凸部
を逆に形成してもよい。

以上のように無人潜水機に受電部が、水中設備に給電部
が形成され、受電部に給電部が契合された後、給電部か
ら交流電気が供給されると、受電部には電磁誘導によっ
て交流電気が発生する。この交流電気は、整流器によっ
て直流に変換されて蓄電池に充電される。

〔作　用〕

以上のように構成された遠隔水中電力供給装置は、受電
部と給電部との契合状態において、電磁誘導作用により
、水中で装置外からケーブルを接続することなく、且つ
無人潜水機による遠隔操作によって電力の供給を行うこ
とができる。

〔実　施　例〕

次に図面を参照して本発明の詳細な説明する。

第１図は、本発明の遠隔水中電力供給装置１の概要図を
示したものであって、母船２には一次ケーブル３を介し
てランチャ−４が曳航されており、更に前記ランチャ−
４には二次ケーブル５を介して無人潜水機６が遠隔操作
可能に接続されている。

また、海底Ｇには観測設備（水中設備）７が設置されて
おり、潜水機６を遠隔操作によって観測設備７の上に着
床させるようになっている。

前記潜水機６には、−次ケーブル３及び二次ケーブル５
を介して母船２から交流電力が供給されている。

潜水機６の下部には、第２図に示すように逆すりばち状
の凹部１０が、また、凹部１０の傾斜面はガイドｌＯ′
が形成されている。この凹部１０の中央部底板１１には
開口１２が設けられており、この開口１２から給電部１
４が突出しており、また開口１２の上部には給電部１４
を支持する支持棒１５が、支持部材１６のガイドローラ
１８及び蔓巻ばね１９によって移動可能に支持されてお
り、前記給電部１４は、矢印Ａ、Ｂで示すように上下に
スライドできるようになっている。

前記蔓巻ばね１９は、第４図に示すように潜水機６が観
測設備７に着床し、受電部４１と給電部１４が契合した
とき、蔓巻ばね１９の反墳力によって、前記受電部４１
と給電部１４が強固に押圧できるように作用するもので
ある。

なお、給電部１４を押圧するため前記蔓巻ばね１９の代
わりに、他のシリンダー装置を用いてもよい。

前記給電部１４は、第５図に示すように、−端が閉止さ
れ他端に開口２０を有する磁性材製の円筒体２１の内部
に、前記円筒体２１と一体的に形成された鉄心２３に１
次コイル２２を巻いて形成されたものである。

前記１次コイル２２は、エナメル線やビニール被覆線等
のように絶縁材で被覆された線材が使用され、前記２次
ケーブル５を介して交流電力が供給されている。

前記開口２０の周面には、外側に向かって拡開したガイ
ド２０′が設けられている。

なお２５は、給電部１４と支持棒１５とを絶縁するため
の絶縁材である。

一方海底Ｇには、第３図に示すように観測設備７　（水
中設備）が支持脚２７によって海底Ｇに固定されており
、床板２８．０１１１Ｆｚ２９及び天板３０で形成され
た区画３１内には、観測機器３３．３４、整流機３６及
び蓄電池３７が設けられている。

前記天板３０の中央部には、上部に円錐台状に突出した
凸部３９が、また、その周囲斜面には、ガイド３９′が
形成されている。更に凸部３９の中央部には支持棒４０
を介して受電部４１が上方に突出した状態で設けられて
いる。

この受電部４１は、第６図に示すように、２次コイル４
３を巻き付けた鉄心４４と、前記鉄心４４の下部に、前
記給電部１４の開口２０を閉止する如く形成された円盤
状の鍔部４５で構成され、前記鉄心４４の下方延長部は
、絶縁材４７を介して支持棒４８に接続されている。

前記鍔部４５の周端面は、傘状に傾斜したガイド４９が
形成され、前記給電部１４の円筒体２１のガイド２０′
の傾斜と一致させている。

また、前記２次コイル４３は、１次コイル２２と同様に
絶縁材で被覆されており、その端部は、支持棒４８の内
部を通過して、第３，４図に示すように整流機３６を介
して蓄電池３７に接続されている。

次に、本供給装置によって観測設備７に電力を供給する
手順について説明する。

まず、潜水機６を母船２から遠隔操作によって観測設備
７上に降下させると、潜水機６の凹部１０のガイド１０
′が観測設備７の凸部３９のガイド３９′に案内されて
、第４図に示すように潜水機６が観測設備７の天板３０
上に着床する。

この状態において、給電部１４と受電部４１は、第７図
に示すようにガイド２０′がガイド４９に案内されて契
合・密着し、更に、鉄心２３の端面２３′と鉄心４４の
端面４４′が密着し変圧器５１が形成される。そして２
次ケーブル５を介して１次コイル２２に交流電力が供給
されると、電磁誘導によって２次コイル４３に誘導起電
力が発生し、受電部４１に交流電力を供給することがで
きる。

そしてこの交流電力を整流器３６を介して直流に変換し
て蓄電池３７に供給することができる。

以上のように本実施例では、海底に設置された観測設備
７に潜水機６を介して電力を供給できるようにしたもの
であるが、更に、観測設備７に集積された観測データを
音響信号等の各種の信号によって回収することもできる
。

叩ち、観測設備７には、観測されたデータを収納するた
めの集積装置（図示せず）が設けられているが、この集
積装置に収納されたデータは、別に設けたデータ変換装
置（図示せず）によって電気信号、音響信号、電波信号
等に変換することによって回収することができる。

電気信号としてデータを回収する場合は、給電部１４（
給電端子）及び受電部４１　（受電端子）を信号媒体と
してそのものを使用することができる。

また、音響信号としてデータを回収する場合は、第９図
に示すように観測設備７に音響信号を発信する送信装置
６０を、また、潜水機６に前記音響信号を受信する受信
装置６１を設ければよい。この場合は音響信号の透過性
を向上するために、観測設備７の凸部３９の頂部板を省
略することができる。

更に、電波信号としてデータを回収する場合は、第９図
に示すように、観測設備７に送信用ループアンテナ６２
を、また潜水機６に受信用ループアンテナ６３を設ける
ことによって目的を達成することができる。なおこの場
合ループアンテナ６２及び６３の近傍の観測設備７の部
材６４及び潜水機６の部材６５の材質は、電波の透過性
のよい合成樹脂等を用いる。

その他の信号として光信号を利用してデータを伝送する
ことができるが、何れにしても無人潜水機と水中設備と
が所定の位置でドツキングした状態で信号の授受を行う
ようにすれば正確な信号を伝送することができる。

〔発明の効果〕

以上のように、本発明による遠隔水中電力供給装置は、
変圧器を、契合（ドツキング）・分離自在、且つ一次コ
イルを含む給電部と二次コイルを含む受電部とに分割し
、前記給電部を無人潜水機に、また前記受電部を蓄電池
によって作動する水中設備にそれぞれ装備し、前記受電
部は、前記給電部と契合可能に取付けたことを特徴とす
るものであって、次の効果を奏することができる。

水中の電気機器と給電ケーブルとを接続することなく、
電磁誘導によって給電を可能にしているので、接続端子
を海水中に露出することがなく、給電端子の耐蝕性を問
題にする必要がない。

また、給電に際して無人潜水機を使用するようにしたの
で、深海の水中設備に遠隔操作によって給電が可能であ
る。

更に、給電状態において水中設備と無人潜水機との間で
各種の信号の授受を行うことによって水中設備の観測デ
ータを受け、またこの水中設備を操作する信号を伝達す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す概要図、第２図は潜水機
の正面断面図、第３図は観測設備（水中設備）の正面断
面図、第４図は潜水機と観測設備との契合状態を示す正
面断面図、第５図は給電部の拡大図、第６図は受電部の
拡大図、第７図は給電部と受電部の契合状態を示す拡大
図、第８図は第７図の■−■矢視断面図、第９図は観測
データの信号を授受する装置の説明図を示す。 １・・・水中電力供給装置、７・・・観測設備（水中設
備）、１０’、２０’、３９’、４９・・・ガイド、１
４・・・給電部、２１・・・円筒体、２２・・・１次コ
イル、２３．４４・・・鉄心、３６・・・整流器、３７
・・・蓄電池、４１・・・受電部、４３・・・２次コイ
ル、４５・・・鍔部、５１・・・変圧器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 変圧器を、契合・分離自在、且つ一次コイルを含む給電
   部と二次コイルを含む受電部とに分割し、前記給電部を
   無人潜水機に、また前記受電部を蓄電池によって作動す
   る水中設備にそれぞれ装備し、前記受電部は、前記給電
   部と契合可能に取付けてなる遠隔水中電力供給装置。