JPH0232289Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は超音波治療装置の改良に関する。従来
の超音波治療装置は第１図に示す様に発振回路２
で高周波電圧を発振し、この高周波電圧を電力増
幅回路３で増幅し、増幅した高周波電力を振動子
４で機械振動に変換して音響放射（以下音射とい
う）していた。しかしながら振動子の固有振動数
に発振回路の発振周波数を合わせて振動子に供給
し振動子を振動させるため振動子の固有振動数の
バラツキに対応するようにある程度の発振周波数
が可変の自励式発振回路を要求される。該自励式
発振回路の発振周波数はしばしば変動する為その
都度周波数の調整を必要とし、使用時に手数を要
しまた調整をしないで装置を使用すると振動子は
ミスマツチング状態となり装置の効率を低下させ
ていた。そこで本考案は周波数の調整を不要とし
た効率のよいしかも取り扱いが簡単な超音波治療
装置を提供することを目的としてなされたもので
ある。即ち本考案は、振動子４の固有振動数の高
周波を発振する自励電力発振回路８内の振動子４
部分を治療導子３０の先端部に位置させてなる超
音波治療装置である。

以下に本考案の実施例を第２図〜第３図にもと
づいて詳述する。

スイツチングレギユレーター電源回路５は直流
電源１から得る直流電圧を安定化するレギユレー
ター６と、直流電力にパルス幅制御を加えて直流
電圧を増減・断続する出力調整回路７とからな
る。

前記スイツチングレギユレーター電源回路５の
出力を得て高周波を発振する自励電力発振回路８
は電力増幅用のトランジスタ９のエミツタ９ｅに
エミツタ抵抗１０の一端が接続され、このエミツ
タ抵抗１０の他端とトランジスタ９のコレクタ９
ｃとの間にはスイツチングレギユレーター電源回
路５の出力及びコンデンサ１１が並列に接続され
る。前記トランジスタ９のベース９ｂにベース入
力抵抗１２の一端が接続され、このベース入力抵
抗１２の他端とエミツタ抵抗１０の他端との間に
コンデンサ１３が接続され、ベース入力抵抗１２
の他端とコレクタ９ｃとの間にベースバイアス抵
抗１４が接続される。前記トランジスタ９のエミ
ツタ９ｅからコレクタ９ｃに向けて逆電圧吸収用
のダイオード１５が接続され、さらにエミツタ９
ｅからベース９ｂに向けて逆電圧吸収用のダイオ
ード１６が接続される。ベースバイアス抵抗１４
の両端にはインピーダンス整合回路１７が接続さ
れる。即ち直流分を阻止するコンデンサ１８と負
荷インピーダンスのマツチングを図りコンデンサ
１８の容量成分を相殺補正するマツチングコイル
１９とを直列に接続してベースバイアス抵抗１４
の上端に接続され、コンデンサ２０はベース抵抗
１２の他端に接続される。

整合回路１７の出力は治療導子３０の先端に披
着されて高周波を機械振動に変換し音射する振動
子４に接続されると同時に振動子４に印加される
電圧を超音波出力に換算して出力計２５で表示す
る出力表示回路２１に接続される。

前記エミツタ抵抗１０の両端にはトランジスタ
９に過電流が流れたとき出力調整回路７を介して
レギユレーター６を不作動とする保護回路２２が
接続されている。

振動子４の作動を断続する変調用発振回路２３
は周波数10Hz〜0.4Hzの発振器でなり、該変調用
発振回路２３の出力は出力調整回路７に接続され
る。変調発振回路２３内には振動子４の作動の断
続周期を調節しまた変調発振回路２３を不動作に
して振動子４の作動を連続作動になす変調ボリユ
ーム２９を有する。以上に述べた電気回路は筐体
２４に収納され筐体２４正面には振動子４の音射
量を表示する出力計２５、AC電源を断続する電
源スイツチ２６、装置の作動時間を設定するタイ
マー２７、振動子４の音射量を調整する出力調整
ボリユーム２８、及び振動子４の音射を断続変調
する変調波の周波数を調整する変調ボリユーム２
９が配設されている。

以上の構成による本考案実施例装置の作用を以
下に述べる。

直流電源１から直流電圧を得るレギユレーター
６の出力電圧は出力調整回路７で検出され、該出
力調整回路７とレギユレーター６とでフイードバ
ツクループを構成して負荷変動に対して安定でか
つ任意可変は直流電力を自励電力発振回路８に供
給する。

出力調整回路７は発振器（図示省略）を有し、
この発振器から生じる約36KHzの発振パルス幅を
レギユレーター６の出力から検出した電圧で制御
して、該パルスのパルス幅で直流電圧を断続す
る。

自励電力発振回路８はスイツチングレギユレー
ター電源回路５からの直流電圧を得てコンデンサ
１１，１３、振動子４及びトランジスタ９で構成
される発振回路であり、この発振回路の発振源で
ある発振子を振動子４にて兼用しているから、こ
の発振回路は振動子４の固有振動数の高周波を発
振し、該高周波は振動子４から超音波振動として
音射される。振動子４の音射量は自励電力発振回
路８に得る直流電圧に比例している。

保護回路２２はエミツタ抵抗１０の両端電圧が
異常に上昇すると作動し、該保護回路２２の出力
信号は出力調整回路７を介してレギユレータ６の
作動を停止させる。

変調用発振回路２３では周波数10Hz〜0.4Hzの
発振がなされ、この発振信号は出力調整回路７を
介してレギユレーター６の出力電圧を0.1秒〜2.5
秒の周期で断続する変調を加える。出力表示回路
２１では振動子４に入力される高周波出力を出力
計２５で表示する。

筐体２４の前面に配設される電源スイツチ２６
の投入で装置の電気回路に直流電圧を印加し、タ
イマー２７で治療時間を設定し設定時間中装置に
直流電圧を印加し、出力調整ボリユーム２８で振
動子４の音射量を調整し、変調ボリユーム２９で
断続変調される振動子４の音射の変調周波数を調
節する。

本装置を使用するに際しては、振動子４を先端
に装着した治療導子３０の取手部分を握り、生体
患部の表皮に振動子４を密着し、治療導子３０を
直線状あるいは円状に摺動して超音波治療を行な
う。

以上に述べた構成と作用を有する本考案装置の
効果を次に述べる。

治療導子の先端に装着する振動子と自励電力発
振回路の発振源となる振動子を共用した為、自励
電力発振回路の発振周波数と振動子の固有振動数
とは常に合致されるので、従来装置のように振動
子の固有振動数と高周波の発振周波数との合致の
ずれによるその都度の発振周波数の合致調整に要
する手数を省くことができた。従つて使用におい
て操作が極めて簡単となり装置の取り扱いが便利
になり常に効率よく装置は作動し同調ずれによる
電力損失もなくなつたのである。

また、振動子の発振を断続する変調用発振回路
を設けた為、音射を断続的に行なうことができ、
音射による周知のマツサージ刺激に変化を与え治
療上の応用範囲を拡大できたのである。

【図面の簡単な説明】

添付する図面の第１図は従来装置のブロツク図
を示し、第２図は本考案実施例のブロツク図、第
３図は本考案実施例装置の斜視図を示す。 ２……発振回路、４……振動子、８……自励電
力発振回路、９……トランジスタ、９ｂ……ベー
ス、９ｃ……コレクタ、９ｅ……エミツタ、１０
……エミツタ抵抗、１１……コンデンサ、１２…
…ベース入力抵抗、１３……コンデンサ、１４…
…ベースバイアス抵抗、１７……整合回路、３０
……治療導子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 発振源となる振動子４の固有振動数の高周波を
   発振する自励電力発振回路８を有し、自励電力発
   振回路８内の発振源の一構成部材として発振子を
   兼ねる振動子４を治療導子３０の先端部に位置さ
   せて、自励電力発振回路８の周波数を決定する振
   動子４を直接に治療導子３０として使用する構成
   とし、前記自励電力発振回路８は筐体２４に納め
   られ、自励電力発振回路８の一部を構成する振動
   子４を含んだ治療導子３０は筐体２４と導線で繋
   がれた別体でなり、前記筐体２４内には振動子４
   の作動を断続する変調用発振回路２３が設けられ
   てなり、前記自励電力発振回路８は、トランジス
   タ９と、トランジスタ９のコレクタ９ｃとエミツ
   タ９ｅの間に接続されるコンデンサ１１と、トラ
   ンジスタ９のベース９ｂとエミツタ９ｅの間に接
   続されるコンデンサ１３と、トランジスタ９のベ
   ース９ｂとコレクタ９ｃの間に接続される振動子
   ４とで構成されることを特徴とする超音波治療装
   置。