JPH0232180Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、粉砕したコーヒー豆を収容したフイ
ルタ容器に自動的に湯を注いでこのフイルタ容器
から抽出したコーヒー液をコーヒー受容器に滴出
させるコーヒーメーカー、特にコーヒー受容器の
構造に関するものである。

（従来の技術） 従来のコーヒー受容器（ジヤグまたはポツト）
に特別な器具を装着するものとしては、例えば実
開昭57−172626号に記載のようなコーヒーメーカ
ーがある。しかしこの器具は粉砕したコーヒー豆
を収容したフイルタ容器から抽出したコーヒー液
に混在するコーヒー豆の微粉またはごみ、ほこり
を除去するためのものである。

（考案が解決しようとする問題点） 従来のコーヒーメーカーは、すべて抽出したコ
ーヒー液を一旦コーヒー受容器に溜め、この後コ
ーヒー受容器から個別のコーヒーカツプに分注
し、次に喫飲者が個々に砂糖を入れて飲むという
手順を前提としていた。更に、アイスコーヒーに
する場合、コーヒー受容器に溜めたコーヒー濃度
が濃く、少量の熱いコーヒー液に砂糖を入れて溶
かすのは面倒なので、このコーヒー液を個別のコ
ーヒーカツプ中の氷塊に注いで適度の量と濃さの
アイスコーヒーにした後に喫飲者が個別にシロツ
プを混入するという手順が必要であつた。

従つて、本考案の目的は、コーヒーメーカーの
コーヒー受容器から抽出したコーヒー液を個別の
カツプに分注した後に、喫飲者自身が個々に砂糖
を入れる必要なく、適度の甘さのホツトコーヒー
を喫飲することができるだけでなく、一般の砂糖
とは異なるシロツプを別途用意し、氷塊と分注さ
れたコーヒー液とが入つているカツプにこのシロ
ツプを入れる必要なく、適度の甘さのアイスコー
ヒーを喫飲することができるようにするコーヒー
メーカーを得るにある。

（問題点を解決するための手段） この目的を達成するため、本考案によるコーヒ
ーメーカーは、コーヒーメーカー受容器の受口
に、上方が開放しかつ底壁には溶解液透過用のフ
イルタを設けた砂糖ケースを着脱自在に設け、こ
の砂糖ケースは、上方部分にオーバーフロー用の
切欠を形成した仕切板により砂糖受容部とオーバ
ーフロー受容部とに仕切り、前記砂糖受容部に抽
出したコーヒー液が滴下する構成としたことを特
徴とする。

（作用） この構成によれば、コーヒーメーカーのフイル
タ容器から抽出された熱いコーヒー液が、コーヒ
ー受容器に着脱自在に設けた砂糖ケースの適量の
砂糖を入れた砂糖受容部に滴下することによつて
砂糖が溶け、この溶解液が砂糖ケースの底壁に設
けたフイルタを経てコーヒー受容器に滴下する。
溶解液透過用のフイルタが完全に溶けない砂糖粒
子により目詰まりを生じて透過が緩慢になり砂糖
受容部に溜つた溶解液を、砂糖ケースの仕切板に
設けたオーバーフロー用の切欠からオーバーフロ
ー受容部に流出させ、目詰まりのないオーバーフ
ロー受容部の底壁のフイルタから透過するように
して溶解液の透過を早める。

本考案の好適な実施例においては、前記砂糖ケ
ースの砂糖受容部は、抽出したコーヒー液が滴下
する領域の下側から砂糖受容部の内壁に向つて下
方に傾斜する案内をする。この構成によれば、フ
イルタ容器から抽出した熱いコーヒー液は案内に
沿つて砂糖ケースの砂糖受容部の内壁面を通過し
て底壁に至る。従つて、砂糖受容部内の砂糖はフ
イルタに近い部分から溶けていくため、砂糖受容
部のフイルタは砂糖粒子による目詰まりが少なく
なり、この砂糖受容部からの溶解液の透過を早め
ることができる。

（実施例） 次に、図面につき、本考案によるコーヒーメー
カーの好適な実施例を説明する。

コーヒーメーカーの支持部１上に載置したコー
ヒー受容器２に、粉砕したコーヒー豆を収容した
フイルタ容器（図示せず）から抽出した熱いコー
ヒー液が出口３から滴下する（第１図参照）。

本考案によれば、砂糖ケース４をコーヒー受容
器２の受口に着脱自在に取付けるが、図示の実施
例ではコーヒー受容器２の蓋５にスナツプ嵌合に
より着脱自在に取付ける。

本考案による砂糖ケース４は、上方が開放し、
底壁６には溶解液透過用のフイルタ７を熱溶着ま
たはインサート成形により設ける。このフイルタ
は砂糖粒子が透過しない適度のメツシユとする。

この砂糖ケース４の内部を仕切板８により砂糖
受容部９とオーバーフロー受容部１０とに区切
る。砂糖受容部９には好みに応じた適量の角砂
糖、グラニユー糖または他の任意の甘味粒子を入
れる。図示の実施例では蓋５に設ける充填開口５
ａから砂糖を砂糖受容部９に入れる。抽出した熱
いコーヒー液は出口３から蓋５に形成したドリツ
プ開口５ｂを経て砂糖ケース４の砂糖受容部９に
滴下するように位置決めする。

滴下したコーヒー液により砂糖が溶解した溶解
液は、底壁のフイルタ７を透過するが、砂糖受容
部９における底壁のフイルタ７は完全に溶けない
砂糖粒子により目詰まりを生じて透過が緩慢とな
るためこの砂糖受容部９に溜まる。このため仕切
板８にオーバーフロー用の切欠１１を設け、この
切欠から溜つた溶解液はオーバーフロー受容器１
０に流出する。このようにオーバーフローした溶
溶解液は、オーバーフロー受容部の底壁のフイル
タ７を経てコーヒー受容器２に滴下する。

図示の好適な実施例では、砂糖受容部９の底壁
には、この底壁に連続して上方に傾斜した案内壁
１２を設け、この案内壁１２の上方部分に抽出し
たコーヒー液が滴下するように位置決めする。こ
れにより、上述したように、滴下したコーヒー液
は砂糖受容部の内壁面に沿つて流下し、従つてフ
イルタに近い部分の砂糖から溶けていくため、フ
イルタの目詰まりを減少し、透過を早めることが
できる。

底壁に連続する案内壁１２の代わりに、砂糖受
容部の内壁の近傍に終端する漏斗状の案内を抽出
コーヒー液の滴下領域の下側に配置するようにす
ることもできる。この漏斗状の案内は、コーヒー
受容器の蓋または砂糖ケースの内壁に設けること
ができる。

（考案の効果） 上述の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、コーヒーメーカーのコーヒー受容器に砂糖ケ
ースを着脱自在に設けたため、ホツトコーヒーで
もアイスコーヒーでも、抽出コーヒー液を溜めた
コーヒー受容器からカツプまたはグラスに分注し
た後に喫飲者がそれぞれ自分で砂糖を入れる必要
がなく、分注したらそのまま飲むことができる。
特に、アイスコーヒーにして飲む場合、別途に用
意したシロツプを混入する必要なく、砂糖が溶解
している適度の甘さの抽出コーヒー液をコーヒー
受容器から氷塊を入れたカツプに注いでそのまま
飲むことができるようになり、アイスコーヒーが
手軽に作れるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案によるコーヒーメーカーのコ
ーヒー受容器を示す縦断面図、第２図は、第１図
のコーヒー受容器に設けた砂糖ケースの平面図で
ある。 １……支持部、２……コーヒー受容器、３……
出口、４……砂糖ケース、５……蓋、５ａ……充
填開口、５ｂ……ドリツプ開口、６……底壁、７
……フイルタ、８……仕切板、９……砂糖受容
部、１０……オーバーフロー受容部、１１……切
欠、１２……案内壁。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 粉砕したコーヒー豆を収容したフイルタ容器
   に自動的に湯を注いでこのフイルタ容器から抽
   出したコーヒー液をコーヒー受容器に滴出させ
   るコーヒーメーカーにおいて、コーヒー受容器
   の受口に、上方が開放しかつ底壁には溶解液透
   過用のフイルタを設けた砂糖ケースを着脱自在
   に設け、この砂糖ケースは、上方部分にオーバ
   ーフロー用の切欠を形成した仕切板により砂糖
   受容部とオーバーフロー受容部とに仕切り、前
   記砂糖受容部に抽出したコーヒー液が滴下する
   構成としたことを特徴とするコーヒーメーカ
   ー。 ２ 前記砂糖ケースの砂糖受容部は、抽出したコ
   ーヒー液が滴下する領域の下側から砂糖受容部
   の内壁に向つて下方に傾斜する案内を有するも
   のとしたことを特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第１項に記載のコーヒーメーカー。 ３ 前記砂糖ケースを、コーヒー受容器の蓋に着
   脱自在に取付けることを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１または２項に記載のコーヒー
   メーカー。