JP2504347Y2 - 蓋装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、蓋装置に関し、特に、瀘過器に液体を流入
する際に、液体を拡散させながら流入するための蓋装置
に関する。

［従来の技術］ 従来の蓋装置は液体加熱供給装置に備えられている。
液体加熱供給装置としては、第３図及び第４図に示すよ
うに、コーヒー、紅茶などの嗜好材料に液体（熱湯）を
落下し、その液体によって嗜好飲料を抽出するようにし
たものがある。

この液体加熱供給装置は、液体を加熱するための加熱
装置１と、この加熱装置１を保持したケース３とを有し
ている。ケース３には液体を貯溜し、導出管（図示せ
ず）に液体を流入させるためのタンク５が設けられてい
る。

加熱装置１の一面側、すなわち上面には嗜好飲料を収
納するためのボトル７が着脱可能に載置される。ボトル
７の上部には、嗜好材料を収納する瀘過器９が設けられ
る。この瀘過器９には蓋装置11が設けられている。蓋装
置11は第１の筒状部13と、この第１の筒状部13の内側に
配された第２の筒状部15と、この第１及び第２の筒状部
の一端間を閉塞するように互いに結合させた蓋板部17と
を有している。蓋装置11にはタンク５から加熱装置１を
介してのびている吐出管（図示せず）の先端から吐出さ
れる液体を瀘過器９へ落下させる。

今、タンク５に水を収納した状態で、ケース３に取付
けられている加熱装置１の電力供給を開閉できる。手動
スイッチ21をONにすると加熱装置１で加熱が行われる。
すなわち、この加熱装置１で水を加熱して湯が得られ
る。湯は第１の筒状部13の一端側から落下して瀘過器９
に注入される。瀘過器９では、嗜好材料に湯が通過する
ことによって嗜好飲料が得られる。嗜好飲料は瀘過器９
からボトル７へ落下し収容される。その後に、瀘過器９
はボトル７から取り外されて、嗜好飲料をボトル７から
カップなどに注ぐようにしている。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、ボトル７から取外された瀘過器９をそ
のままテーブルなどに置くと嗜好飲料の残液19が垂れ流
れてしまうため、テーブルなどを汚してしまうという問
題がある。

それ故に、本考案の課題は、瀘過器に液体を拡散させ
ながら注ぐとともに瀘過器の残液を回収することができ
る蓋装置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本考案によれば、第１の筒状部と、該第１の筒状部の
内側に配された第２の筒状部と、該第１及び第２の筒状
部の一端間を閉塞するように互いに結合させた蓋板部と
を含む蓋装置において、上記第２の筒状部は液体を一端
側から注入し他端側に排出できるものであり、上記第２
の筒状部の内側に配されかつ該第２の筒状部に上記他端
側から注入された液体を受ける液体受部と、該液体受部
に受けられた液体を上記第１及び第２の筒状部と上記蓋
板部とで規定された凹所に導くための液体案内路とを有
し、上記第２の筒状部は上記一端側から注入された液体
を拡散状態にして上記他端側から排出するための拡散装
置を備えており、上記液体受部は、上記第２の筒状部に
外周端を結合されかつ中央部が上記一端側に位置ずれし
ている形状の球面状板を有し、該球面状板の周辺近傍に
上記拡散装置としての孔を有していることを特徴とする
蓋装置が得られる。

［実施例］ 第１図は本考案の一実施例による蓋装置を天地逆にし
た状態で瀘過器を載置する状態を示す断面図、第２図は
第１図の蓋装置の斜視図を示す。この実施例において、
第３図及び第４図と同じ部分には同じ符号を付して説明
を省略する。

第１図及び第２図を参照して、蓋装置11は第１の筒状
部13と、この第１の筒状部13の内側に配された第２の筒
状部21とを有している。さらに、蓋装置11は第１及び第
２の筒状部13,21の一端間を閉塞するように互いに結合
させた蓋板部17を有している。第２の筒状部21は一端側
Ａから注入された液体を拡散状態にして他端側Ｂから排
出するための拡散装置23を備えている。

したがって、第２の筒状部は液体を一端側Ａから注入
し他端側Ｂに排出するものである。

また、第２の筒状部21は、この第２の筒状部21の内側
に配されかつ第２の筒状部21に他端側Ｂから注入された
液体を受ける液体受部24と、この液体受部24に受けられ
た液体を第１及び第２の筒状部13,21と蓋板部17とで規
定された凹所25に導くための液体案内路27とを有してい
る。

液体受部24は第２の筒状部21に外周端を結合されかつ
中央部が一端側に位置ずれしている形状の球面状板24a
を有している。球面状板24aは周辺近傍に拡散装置とし
ての孔23を有している。

この蓋装置11は図示の天地逆の状態から反転して瀘過
器９の開口31に係合し、その開口31を閉塞して用いるこ
とができる。すなわち、蓋装置11は第１の筒状部13を瀘
過器９の開口縁の内側に挿入して係合される。

このようにして、第２の筒状部９の一端側Ａから他端
側Ｂに液体が流入される。この際、液体は液体受部24の
孔25を通過する。さらに、液体は他端側Ｂから瀘過器９
の内部に流入される。

瀘過器９は漏斗形状の側壁9aを有し、その底部に形成
されている吐出口33から、第３図に示すボトル７に液体
を収容する。具体的には、瀘過器９の内部にコーヒー粉
のような嗜好材料を収容し、この嗜好材料に液体を通過
させ瀘過した後に、吐出口33からボトル７へ嗜好飲料を
抽出する。

嗜好飲料を抽出した後には、瀘過器９はボトル７から
取外され、蓋装置11を図示の天地逆の状態にして瀘過器
９を第２の筒状部21の他端側Ｂに載せ置く。瀘過器９に
は側壁9aの下部に複数のひれ部9bが外向きに形成されて
おり、これらの下端が第２の筒状部21の他端側Ｂに載せ
置かれる。

このようにすると、瀘過器９の内部に溜まっている残
液は、吐出口33から吐出され、液体受部24から液体案内
路27を通り凹所25に収容される。

［考案の効果］ 以上、実施例により説明したように、本考案の蓋装置
によると、拡散装置により液体を拡散させながら瀘過器
に注ぐことができるとともに、液体受け部に受け入れら
れた液体を液体案内路から凹所に導くため、瀘過器の残
液を容易に回収できる。

また、蓋装置は天地逆にすることにより、液体の拡散
もしくは液体の残液を回収できるため、簡単な構成によ
って液体の拡散もしくは液体の残液の回収を兼用する蓋
装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による蓋装置を天地逆にして
瀘過器を載置する状態を示す断面図、第２図は第１図の
蓋装置を示す斜視図、第３図は従来の液体加熱装置を示
す斜視図、第４図は第３図の蓋装置及び瀘過器を示す斜
視図である。 1;加熱装置、3;ケース、7;ボトル、9;瀘過器、11;蓋装
置、13;第１の筒状部、17;蓋板部、21;第２の筒状部、2
4;液体受部、25;凹所、27;液体案内路。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】第１の筒状部と、該第１の筒状部の内側に
   配された第２の筒状部と、該第１及び第２の筒状部の一
   端間を閉塞するように互いに結合させた蓋板部とを含む
   蓋装置において、上記第２の筒状部は液体を一端側から
   注入し他端側に排出できるものであり、上記第２の筒状
   部の内側に配されかつ該第２の筒状部に上記他端側から
   注入された液体を受ける液体受部と、該液体受部に受け
   られた液体を上記第１及び第２の筒状部と上記蓋板部と
   で規定された凹所に導くための液体案内路とを有し、上
   記第２の筒状部は上記一端側から注入された液体を拡散
   状態にして上記他端側から排出するための拡散装置を備
   えており、上記液体受部は、上記第２の筒状部に外周端
   を結合されかつ中央部が上記一端側に位置ずれしている
   形状の球面状板を有し、該球面状板の周辺近傍に上記拡
   散装置としての孔を有していることを特徴とする蓋装
   置。