JPH02306195A

JPH02306195A - 燃料集合体用スペーサ

Info

Publication number: JPH02306195A
Application number: JP1126651A
Authority: JP
Inventors: Takeetsu Shirakawa; 健悦白川
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1989-05-22
Filing date: 1989-05-22
Publication date: 1990-12-19

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［発明の目的］（産業上の利用分野）本発明は沸騰水型原子炉（以下ＢＷＲと称す）の燃料集
合体におけるチャンネルボックス内に結束された多数本
の燃料棒を適性位置に支持するための燃料集合体用スペ
ーサに関する。

（従来の技術）一般に、沸騰水型原子炉の炉心は複数の燃料集合体を相
互に等間隔をおいて格子状に配列して装荷している。こ
れら燃料集合体は第４図に示すように構成されている。

すなわち、断面が４角形の角筒状のチャンネルボックス
１内には複数本の燃料棒２が収容されている。燃料棒２
の下部は下部タイプレート３により、その上部は上部タ
イプレート４によりそれぞれ固定されている。炉心の熱
を取り出す冷却材は下部タイプレート３から流入してチ
ャンネルボックス１内を昇流し、上部タイプレート４の
上方から流れ出る。

燃料棒２は例えば外径がＩＯ数ミリで、全長が数メート
ルと細長く形成されている。この燃料棒２をチャンネル
ボックス１内に装着するに際しては複数燃料棒２相互を
スペーサ５により径方向に等間隔をおいて束状に結束し
、燃料棒２相互間および燃料棒２とチャンネルボックス
１との間を数ミリの微小間隔に設定している。原子炉運
転時には冷却材の流動または熱膨張等によって燃料棒２
相瓦間および燃料棒２とチャンネルボックス１との間の
間隔が設定値よりずれ、安全運転を脅かす恐れがある。

そこで、通常は第４図に示すようにスペーサ５を流れ方
向に複数段介在させて微小間隔を保つようにしている。

スペーサ５は第５図および第６図に示したように偏平角
筒状の外枠１０内を板状のデバイダＩｌｂおよび棒状の
バー１１ａにより格子状に仕切り、燃料棒１２を挿通さ
せるスペーサセルを格子状に配列している。また、バー
１．１ａ相互の縦横の交差部＋５ｂに箱形スプリングの
ランタンスプリング１３を上下方向に沿って装着し、デ
バイダｌｌｂの側面にはＳ字状に外側方へ膨出する８字
スプリング１４を切り込み形成している。これによって
各スペーサセルに挿入された各燃料棒１２の外周はラン
タンスプリング１３および８字スプリング１４により径
方向に弾性支持され、これら横方向の振動が拘束されて
いる。

このようにスペーサ５によってチャンネルボックス１内
の適正位置に支持された燃料棒２は下部タイプレート３
の鼻状片６を通してチャンネルボックス１内に供給され
る軽水等の冷却材によって冷却される。

すなわち、冷却材は各燃料棒通路１５２およびチャンネ
ルボックス１の内周面と外枠１０との間隙！６を上昇す
る間に燃料棒１２の保有する熱エネルギーを吸収して燃
料棒１２を冷却する。

燃料棒１２が沸騰遷移を生ずるのを防止し、かつ燃料棒
１２の沸騰遷移出力を増大させるためにはチャンネルボ
ックス１内に供給された冷却材を各燃料棒１２に有効に
接触させて冷却効率を高くする必要がある。

通常、燃料集合体におけるチャンネルボックス１の出口
部において、クォリティ（蒸気流と気液二相流全体との
重量比率）は１０〜２０％とかなり大きくなっている。

ここで高クォリティ部における二相流の流動状態を検討
する。

そこで−例としてＢＷＲ燃料集合体からの最大除熱量を
計算する目的で解析した燃料集合体内の流体流れについ
て説明する。

この解析モデルでは燃料集合体内でクォリティがある程
度大きくなるものとして環状流を仮定し、固体壁面に液
膜が形成され、そのための流路内には蒸気と液滴の二相
流になるものとする。燃料棒の壁面上の液膜量は、加熱
による液の蒸発と、流動による液膜表面からの二相流中
への液の離散と、逆に二相流中から液膜表面への液滴付
着によって計算される。同様にチャンネルボックスの壁
（非加熱壁）面上の液膜は流動によるものによって計算
される。

ＢＷＲ燃料集合体形状において、流体圧カフ０ｋｇ／　
ｃｍ　２の場合の計算結果例を第７図に示す。

第７図中、横軸は燃料入口からの流れ方向位置を、縦軸
は燃料棒の壁面上と燃料チャンネルの壁面上と液膜厚さ
を示す。燃料棒の壁面上の液膜は加熱により次第に液膜
が少なくなる。燃料棒の表面上では液膜が存在する限り
冷却がよく、液膜がなくなると伝熱が非常に悪（なり、
沸騰遷移を生じ燃料棒の表面温度が増大する。

一方、チャンネルボックスの壁面上の液膜は加熱されな
いため、液膜の減少量は少なく、燃料棒の表面上の液膜
がなくなっても厚さ約０．２ｍｍ位の液膜が残っている
。燃料棒１２の冷却効率を向上させるにはこのチャンネ
ルボックス１内周面１１に沿った冷却材の液膜流を燃料
棒群内通路１５ａ内に導入するのがよい。

また、デバイダｆｌｂとバー１１ａが交差しランタンス
プリング１３のない交差部１８での冷却材は燃料棒１２
表面から離れているため、燃料棒１２の冷却にあまり効
果がなく、燃料棒１２の近傍に飛散させるのがよい。

（発明が解決しようとする課題）ところが、従来のスペーサ５は外枠１０がチャンネルボ
ックス１の内周面１ａから離れている。また外枠ｌＯに
形成されたローブ１７は単に外方へ膨出成形したもので
あり、チャンネルボックス１の内周面１３に沿った冷却
材液膜流を燃料棒通路１５ａ内に導入できない。さらに
、前記デバイダｌｌｂとバー１１ａのクロス部１８の冷
却材が有効に使われていない。

従って、チャンネルボックス１の内周面１ａに沿った液
膜流およびデバイダＩ１ｇとバー１１ｂの交差部１８の
冷却材を有効に燃料棒１２の冷却に利用することができ
ず、燃料棒１２の外周を流れる液膜はその量が少ない。

そのため従来のスペーサを用いた場合には燃料棒の冷却
効率が低く、原子炉の沸騰遷移出力も第８図破線Ａに示
すように低くなる課題があった。

本発明は上記課題を解決するためになされたもので、燃
料チャンネルボックス内壁面に沿った冷却材の液膜流を
燃料棒群内冷却材流路内に、さらには燃料棒表面より離
れた部分の冷却材を燃料棒表面近くに導き、燃料棒の冷
却効率を良好にして原子炉の沸騰遷移出力を高くするこ
とができる燃料集合体用スペーサを提供することにある
。

［発明の構成］（課題を解決するための手段）本発明はほぼ正方形状のチャンネルボックス内にサイド
ハンドおよびコーナハンドによってほぼ正方形状の外枠
が形成され、この外枠内にデバイダおよびバーによって
縦横に多数の枡目が形成され、この枡目内に燃料棒を挿
入して多数本の燃料棒を整列配置するための燃料集合体
用スペーサにおいて、前記外枠の下端面、デバイダおよ
びバーにそれぞれ角形状突起を設けるとともに前記デバ
イダおよびバーの下端部の断面を逆Ｔ字状に形成してな
ることを特徴とする。

（作　用）スペーサ外枠に設けた突起でチャンネルボックス内壁の
液膜流を燃料棒の方向に飛散させ、また、スペーサ材の
下端断面を逆Ｔ字状に形成することによって交差部を流
れる冷却材を燃料棒の表面近くに飛散させる。これによ
って燃料棒の冷却効果を増大し、燃料の沸騰遷移出力を
大きくすることができる。

（実施例）本発明に係る燃料集合体用スペーサの一実施例について
第１図から第３図を参照して説明する。

第１図はスペーサの平面図、第２図は第１図のｍ−ｎ矢
視断面図、第３図は第１図のｍ−ｍ矢視断面で、その要
部を拡大して示している。なお、本発明のスペーサは第
４図で示す従来例とほぼ同様に構成されるが、第４図と
異なる点はスペーサを構成するデバイダｌｌｂ　、バー
１１３およびサイドバンド（外枠）の下端面に突起部を
設けるとともに各々のスペーサ材の断面を逆Ｔ字形状に
形成した点が主に相違する。

すなわち、スペーサは第１図に示すように角筒状のチャ
ンネルボックス１内に収容され、偏平角筒状の外枠１０
内を棒状のバー１１ａと板状のデバイダｌｌｂとにより
正方格子状に仕切り、燃料棒１２を挿通せしめるスペー
サセルを正方格子状に配列している。バー１１ａとデバ
イダｌｌｂとは横および縦方向に交互にそれぞれ配設さ
れ、バー１１ａは上下方向に離間して一対設けられてい
る。このバー１１８の縦横の交差部には箱形スプリング
のランタンスプリング１３が上下方向に亘って装着され
、デバイダｌｌｂ側の側面には第２図に示すようにＳ字
状に外側方へ膨出する８字スプリング１４を切り込み形
成している。これによってスペーサセルに挿入された各
燃料棒１２の外周箱のランタンスプリング１３と８字ス
プリング１４により径方向に弾性支持されて横方向の振
動が拘束される。

前記スペーサのバー１１ｇおよびデバイダｌｌｂの下端
部には第３図に示すように断面が逆Ｔ字状の突起部２２
ａ　、　２２ｂが形成されている。また、スペーサの外
枠１０の下端部にはチャンネル内壁面１ａの方向に向け
た突起２１が形成されている。

このような構成によればチャンネル内壁面の液膜流が突
起部２１によって飛散させ、燃料棒通路１５ａ内に導入
することができる。また、バー１１ａとデバイダｌｌｂ
との交差部１８の冷却材は突起２２ａ。

２２ｂによって燃料棒の表面近くに飛散させ冷却効率を
向上させることができる。

さらに第８図曲線Ｂで示したように原子炉の沸騰遷移出
力を従来例曲線Ａよりも大きくできる。

［発明の効果コ本発明によればチャンネルボックスの内周面を流れる冷
却材の液膜を飛散させ、またデバイダとバーの交差部分
を流れる冷却材を燃料棒の表面近くに飛散させることに
よって燃料棒を効率的に冷却することができ、ＢＷＲ燃
料集合体の沸騰遷移出力を比較的大きくすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る燃料集合体用スペーサの一実施例
を示す平面図、第２図は第１図のｎ−ｍ線に沿う断面図
、第３図は第１図１こおけるｍ−ｍ線に沿う縦断面図、
第４図から第６図は従来例を説明するためのもので、第
４図は燃料集合体を一部側面で示す縦断面図、第５図は
第４図におけるスペーサの平面図、第６図は第５図の側
面図、第７図は燃料集合体内における液膜厚さと流れ方
向位置との関係を示す曲線図、第８図は第７図と同じく
沸騰遷移出力と冷却材流量との関係を本発明と従来例と
で比較して示す曲線図である。１・・・チャンネルボックス５・・・スペーサ１０・・・スペーサ外枠ｌＬａ・・・バーｆｌｂ・・・デバイダＩ２・・・燃料棒１３・・・ランタンスプリング１４・・・８字スプリング１５ｇ・・・燃料棒通路＋５ｂ・・・ランタンスプリング交差部１６・・・スペ
ーサ間隙Ｉ７・・・ローブ１８・・・交差部２１・・・突起２２！・・・バー突起部２２ｂ・・・デバイダ突起部（８７３３）代理人　弁理士　猪　股　祥　晃（ほか　
１名） −５ヒ茅ｓｒｓ茅　　乙　　　閏フｊン〕Ａ１フノシ鉤イー１３り−（ｍ）＄　７　図第　３　図

Claims

【特許請求の範囲】

サイドバンドおよびコーナバンドによってほぼ正方形状
の外枠が形成され、この外枠内にデバイダおよびバーに
よって縦横に多数の枡目が形成され、この枡目内に燃料
棒を挿入して多数本の燃料棒を整列配置するための燃料
集合体用スペーサにおいて、前記外枠の下端面、デバイ
ダおよびバーにそれぞれ角形状突起を設けるとともに前
記デバイダおよびバーの下端部の断面を逆Ｔ字状に形成
してなることを特徴とする燃料集合体用スペーサ。