JPH02303420A - 育苗容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 、本発明は、野菜や草花等の育苗に利用する育苗容器に
関するものである。

〔従来の技術〕

従来、植物の育苗用に使用されている容器としては素焼
さの鉢、プラスチック成型容器、紙製容器、ピートモス
製容器や或は実開昭６０−１６４８４９号公報に見られ
る様に合成繊維の不織布で形成した育苗鉢も見られる。

−々！５ＩＩＪＩ 〔＋→が解決しようとする課題〕 上記従来の育苗容器には吸水性と通気性を共に満足させ
るものが見られず、植物の育成に少なからず悪影響を及
ぼすという欠点がある。即ち素焼さの鉢や紙製容器は吸
水性はあるが、吸水時には通気性が損なわれる。

例えば、素焼きの育苗容器には微細な穴が多数おいてお
り、並木するとこの穴に吸水されるが、水が蒸発する迄
は通気性が悪くなる。又、高価であり、持運びに重いと
いう欠点があり、謂れ易いという問題がある。

又、一般の親水性を有する繊維、例えばパルプ、綿、レ
ーヨン等の繊維で構成された紙製育苗容器については、
吸水時には繊維が水によって膨潤してその繊維径を大さ
くする。例えば、綿では繊維の断面積で３０〜４０％も
膨潤する。

これが為に容器を構成する繊維間の空隙が減少して通気
性が低下する原因となる。また、上記通常の親水性繊維
は水分を吸収貯蔵し、徐々に放出するという機能がない
。植物の成長にとっては水分と共に空気が必要とされる
ので清水時水分が蒸発してしまうまで繊維間空隙が塞が
れて通気性が妨げられるのは大さな欠点であり、通気性
が低下すると成長不良や、根腐れ、病原菌の発生等の問
題が起こり育苗を阻害することになる。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は上記問題点の解決に当り、吸水性に優れた多孔
質吸水性繊維を用いて構成する不織布マットの熱成型に
よって育苗容器を形成したことにより軽量で耐久性に優
れ、通気性、吸水性を共に満足しうる容器を提供したも
のである。

〔作用〕

多孔質吸水性繊維で構成された本発明の育苗容器は多空
隙の繊維側壁よりなり、繊維表面に多数の凹凸とその内
部に相互に連通ずる多数の空孔を有する為、潅水により
表面に付着した水は内部に速やかに移動し、吸水速度が
極めて速く、大量に吸水しても膨潤が生じないので、長
時間にわたり通気孔を塞ぐことなく一定した通気性が得
られ、活着率も高く、水涸れや根腐れの発生も防止され
、育苗効果の優れたものが得られた。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を詳細に説明する。

第１［ｆｆｌは本発明の育苗容器の断面図であり、第２
因は同容器を構成するｍ維シートの部分拡大断面図であ
る。図面に示すように、（１）は育苗容器であり、該容
器は第２図に示す如く多孔質吸水性繊維（２）、例えば
多孔質アクリル繊維アクアロン　カネボウ製３ｄＸ５１
ｍｍ８５〜５０重量％、例えば７０％と、熱接着性繊維
（３）例えばイルティ４０８０　　ユニチカ！！ｌ　３
　ｄ　Ｘ　５１　ｗ＋　１５〜５０！を量％、例えば３
０％との混合繊維で＃１１成する目付１００〜６００ｇ
＃ｄのランダム又はカードウェブが用いられ、更にニー
ドルパンチ（例えばパンチ数５０ｐ／ｃ＋ａ）により繊
維が相互に交絡（４）された繊維シートを組み立て成型
。

熱圧縮成型、真空成型等の成型手段により繊維間がバイ
ンダー繊維により固定された多空隙で肉厚的０．５ｍ＋
ｎ、高さ８０ｍ１０ｆｌ　９０　ｕｎ　Ｉ、底面６５　
ｍｍ　ｌ　、重量６．０ｇのの育苗容器を構成している
。

また上記育苗容器は下記に配合成分を示す液体肥料〔ニ
ード原液野菜用、武田園芸資材（株）〕のＩＯ倍液に浸
漬し、屹燥により多孔質吸水性繊維（２）の表面及び内
部に肥料（保持量４．４ｇ）を保持させた育苗容器を得
た。

ニード原液（野菜用）成分表 窒素全量　　８．０％ 水溶性りん酸　　　　６．０％ 水溶性加里　　　６．０％ 水溶性苦±　　　１．０％ 水溶性マンガン　　　　　０．２０％ 水溶性はう素　　　　０．１０％ エチレンジアミン四酢酸鉄塩　　　０．４９％硫　　　
酸　　　銅　　　　　　　　０．０５％硫酸亜鉛　　０
．０５％ モリブデン酸アンモニウム　　　　０．０１％尚、上記
Ｂｅ！！４の吸収保持に於いては容器成型後の他、成型
前の繊維シートに含浸保持せしめ、た後、育苗容器に成
型することもできる。

比較例 ポリエステル繊維２ｄＸ５１ｎｍ７０重量％き熱接着性
繊維３０重量％との混合繊維を用いて実施例と同様にし
て形成した繊維シートに、同様にして肥料成分を保持し
た育苗容器の裁断片寸法６Ｘ６ｃｍ（重量０．６ｙ土肥
料分０．５ｇ）を比較例とし、上記実施例の裁断片寸法
５×６０と（を量０．６ｇ＋肥料分０．５ｇ）とを夫々
水道水ｔ、　００　ｇのはいったビーカーに浸し、時間
経過と共に水に溶出するイオンによる導電率の変化を測
定したグラフを第３図に示した。

図面から明らかなるように実施何回の多孔質繊維シート
を浸漬した水の導電率は急激に上昇しない。しかし、比
較例０の繊維シートの導電率は急激に上昇した。従って
本発明の育苗容器に潅水用として水を注いでも肥料成分
や水が比較例の様に短時間で溶出並びに流出してしまい
無駄となることなく遅効性を有し、少量づつ土壌中に供
給、吸着され、植物の成育に好適な環境をもたらすこと
ができる。

、又、肥料吸収前の育苗容器を夫々裁断し、水分吸収時
に於ける空気通過量を測定し第４図に示した。図から明
らかなるように、本発明囚の容器は比較例■に比べ明ら
かに優れていることがわかる。

尚、上記実施例１こ於いて繊維シートの目付を１００ｇ
／ｒｒｌ’乃至６００ｇ１ｒｄとしたのは１００ｇ／ｒ
ｒ１′未祠ではシートの密度、厚みが小さく、水分の吸
収量が不十分であり、乾燥が早くなるので好ましくなく
、又、６００ｇ／ｒｙ？をこえると密度が高くなり、通
気性が妨げられることになる。

〔発明の効果〕

本発明は、上記の構成としたことにより、潅水時に於い
ても水膨潤性繊維で形成した容器に比べ、通気性はさほ
ど低下せず、繊維の多孔質部が水分で飽和されると一時
的に通気性は低下するが、余分な水分が流出すれば直ち
に通気性を回復し、膨潤性繊維の様に乾燥するまで目を
塞ぐこともなく、徐々に水分を土壌培地に放出吸水され
、潅水の手間が省略でさる。従って、植物を効率よく育
成でき、水分過多による根腐れも生じない。

又、多孔質繊維中に植物の成長に必要な肥料成分を保持
せしめた為、根と肥料が直接接触する事も少なくなり、
潅水時、水分の浸透により、４第に化学平衡によって容
雰内の土壌に拡散するという徐放効果がある等の効果を
有する発明である。

【図面の簡単な説明】

＄１図は本発明の実施の一例を示す育苗容器の断面図、
第２図は同育苗容器を構成する繊維シートの部０分拡大
断面図、第３図は導電率の変化を示す曲線図、第４図は
水分吸収時における空気通過量の関係を示す曲線図であ
る。 （１）・・・育苗容器 （２）・・・多孔ｌ！ｉ吸水性繊維 （３）−・・黙＃１着性繊維 （４）・・・交絡 第　〕　図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）熱接着性繊維を繊維間結合繊維とする多孔質吸水
   性繊維で構成された繊維シートにより、成型してなるこ
   とを特徴とする育苗容器。
2. （２）熱接着性繊維を繊維間結合繊維とする多孔質吸水
   性繊維で構成された繊維シートにより成型してなる育苗
   容器に、肥料成分を該多孔質吸水性繊維に吸収保持せし
   めたことを特徴とする育苗容器。