JPH0229962Y2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0229962Y2 JPH0229962Y2 JP13388887U JP13388887U JPH0229962Y2 JP H0229962 Y2 JPH0229962 Y2 JP H0229962Y2 JP 13388887 U JP13388887 U JP 13388887U JP 13388887 U JP13388887 U JP 13388887U JP H0229962 Y2 JPH0229962 Y2 JP H0229962Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- body temperature
- core body
- blood
- dialysis
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 230000036757 core body temperature Effects 0.000 claims description 47
- 239000008280 blood Substances 0.000 claims description 37
- 210000004369 blood Anatomy 0.000 claims description 37
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 26
- 208000011580 syndromic disease Diseases 0.000 claims description 24
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 23
- FAPWRFPIFSIZLT-UHFFFAOYSA-M Sodium chloride Chemical compound [Na+].[Cl-] FAPWRFPIFSIZLT-UHFFFAOYSA-M 0.000 claims description 20
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 19
- 230000017531 blood circulation Effects 0.000 claims description 16
- 239000011780 sodium chloride Substances 0.000 claims description 10
- 238000002637 fluid replacement therapy Methods 0.000 claims description 8
- 239000003814 drug Substances 0.000 claims description 6
- 229940079593 drug Drugs 0.000 claims description 6
- 239000002699 waste material Substances 0.000 claims description 3
- 238000000502 dialysis Methods 0.000 description 40
- 238000011282 treatment Methods 0.000 description 15
- 238000000034 method Methods 0.000 description 14
- QTBSBXVTEAMEQO-UHFFFAOYSA-M Acetate Chemical compound CC([O-])=O QTBSBXVTEAMEQO-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 8
- 239000007864 aqueous solution Substances 0.000 description 8
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 8
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 8
- 230000036760 body temperature Effects 0.000 description 6
- 229910052708 sodium Inorganic materials 0.000 description 6
- 239000011734 sodium Substances 0.000 description 6
- DGAQECJNVWCQMB-PUAWFVPOSA-M Ilexoside XXIX Chemical compound C[C@@H]1CC[C@@]2(CC[C@@]3(C(=CC[C@H]4[C@]3(CC[C@@H]5[C@@]4(CC[C@@H](C5(C)C)OS(=O)(=O)[O-])C)C)[C@@H]2[C@]1(C)O)C)C(=O)O[C@H]6[C@@H]([C@H]([C@@H]([C@H](O6)CO)O)O)O.[Na+] DGAQECJNVWCQMB-PUAWFVPOSA-M 0.000 description 5
- 230000001276 controlling effect Effects 0.000 description 5
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 5
- 208000024891 symptom Diseases 0.000 description 5
- 208000012639 Balance disease Diseases 0.000 description 4
- 239000012530 fluid Substances 0.000 description 4
- 238000001631 haemodialysis Methods 0.000 description 4
- 230000000322 hemodialysis Effects 0.000 description 4
- 206010019233 Headaches Diseases 0.000 description 3
- 206010028813 Nausea Diseases 0.000 description 3
- 206010037660 Pyrexia Diseases 0.000 description 3
- 230000036772 blood pressure Effects 0.000 description 3
- 238000009529 body temperature measurement Methods 0.000 description 3
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 201000010099 disease Diseases 0.000 description 3
- 208000037265 diseases, disorders, signs and symptoms Diseases 0.000 description 3
- 231100000869 headache Toxicity 0.000 description 3
- 239000012510 hollow fiber Substances 0.000 description 3
- 239000003978 infusion fluid Substances 0.000 description 3
- 210000003734 kidney Anatomy 0.000 description 3
- 230000008693 nausea Effects 0.000 description 3
- 206010010904 Convulsion Diseases 0.000 description 2
- 208000002193 Pain Diseases 0.000 description 2
- UIIMBOGNXHQVGW-UHFFFAOYSA-M Sodium bicarbonate Chemical compound [Na+].OC([O-])=O UIIMBOGNXHQVGW-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 2
- 230000036461 convulsion Effects 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 210000001061 forehead Anatomy 0.000 description 2
- 238000001802 infusion Methods 0.000 description 2
- 239000000243 solution Substances 0.000 description 2
- 206010033372 Pain and discomfort Diseases 0.000 description 1
- 230000000740 bleeding effect Effects 0.000 description 1
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 description 1
- -1 carbon hydrogen ions Chemical class 0.000 description 1
- 230000002596 correlated effect Effects 0.000 description 1
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 238000001914 filtration Methods 0.000 description 1
- 229910052739 hydrogen Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000001257 hydrogen Substances 0.000 description 1
- 206010025482 malaise Diseases 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 230000006996 mental state Effects 0.000 description 1
- 230000003204 osmotic effect Effects 0.000 description 1
- 230000001575 pathological effect Effects 0.000 description 1
- 238000011160 research Methods 0.000 description 1
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 1
- 229910000030 sodium bicarbonate Inorganic materials 0.000 description 1
- 235000017557 sodium bicarbonate Nutrition 0.000 description 1
- 238000002560 therapeutic procedure Methods 0.000 description 1
Landscapes
- External Artificial Organs (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この考案は、血液を浄化する血液処理装置に係
り、特に患者の深部体温(Deep Body
Temperature)を計測することにより血液処理
中の不均衡症候群の発生を予知し、この予知情報
に基づいて血液処理の諸条件を自動制御する自動
血液処理装置に関するものである。
り、特に患者の深部体温(Deep Body
Temperature)を計測することにより血液処理
中の不均衡症候群の発生を予知し、この予知情報
に基づいて血液処理の諸条件を自動制御する自動
血液処理装置に関するものである。
血液処理装置として、一般に人工腎臓装置が知
られている。この人工腎臓装置の役割は、血液中
の老廃物あるいは水分を除去することにある。従
来、透析液としてはアセテートイオンを用いたア
セテート透析が行われて来たが、透析中に血圧低
下、頭痛、はきけ、けいれん、発熱などの不均衡
症候群が発生し、患者の苦痛は大きかつた。その
ため、これらの不均衡症候群を改善するべく、ア
セテートイオンの代りに炭素水素イオンを主体と
するバイカーボ透析あるいは、アセテート透析液
並びにバイカーボ透析液に塩化ナトリウム水溶液
(時として炭酸水素ナトリウム水溶液)を注入す
るいわゆる高ナトリウム透析などが試みられ、大
きな成果を挙げている。
られている。この人工腎臓装置の役割は、血液中
の老廃物あるいは水分を除去することにある。従
来、透析液としてはアセテートイオンを用いたア
セテート透析が行われて来たが、透析中に血圧低
下、頭痛、はきけ、けいれん、発熱などの不均衡
症候群が発生し、患者の苦痛は大きかつた。その
ため、これらの不均衡症候群を改善するべく、ア
セテートイオンの代りに炭素水素イオンを主体と
するバイカーボ透析あるいは、アセテート透析液
並びにバイカーボ透析液に塩化ナトリウム水溶液
(時として炭酸水素ナトリウム水溶液)を注入す
るいわゆる高ナトリウム透析などが試みられ、大
きな成果を挙げている。
確かに、これらの方法は多くの患者にとつて朗
報であり、殆んどの不均衡症候群は激滅した。し
かしながら、一部の患者は完全に不均衡症候群か
らら脱却できず、依然として透析中の苦痛、不快
感に悩まされている。また、患者のその日の体調
によつては不均衡症候群が現われることがあり、
同じ条件でもある日は良いが、ある日は悪いと言
う患者もある。透析治療に関しては日夜努力がな
され、改善が試みられ、計画除水、血液透析
過、血液過等種々の透析手法も実施されている
が、現在の透析技術では、上記手法以外で決定的
に有効な方法は見当らないと言われている。
報であり、殆んどの不均衡症候群は激滅した。し
かしながら、一部の患者は完全に不均衡症候群か
らら脱却できず、依然として透析中の苦痛、不快
感に悩まされている。また、患者のその日の体調
によつては不均衡症候群が現われることがあり、
同じ条件でもある日は良いが、ある日は悪いと言
う患者もある。透析治療に関しては日夜努力がな
され、改善が試みられ、計画除水、血液透析
過、血液過等種々の透析手法も実施されている
が、現在の透析技術では、上記手法以外で決定的
に有効な方法は見当らないと言われている。
従つて、患者に最も適切な透析療法を適用して
いるにも拘らず、不均衡症候群が発生した場合
は、その時点で血流量を下げるとか、限外過量
を下げるとか、あるいは塩化ナトリウム水溶液注
入量を若干多くして、ナトリウム濃度を少し高め
にするなどの処置を講じているのが実情である。
また、症状によつては、適切な投与剤を注入する
こともある。
いるにも拘らず、不均衡症候群が発生した場合
は、その時点で血流量を下げるとか、限外過量
を下げるとか、あるいは塩化ナトリウム水溶液注
入量を若干多くして、ナトリウム濃度を少し高め
にするなどの処置を講じているのが実情である。
また、症状によつては、適切な投与剤を注入する
こともある。
ここで重要なことは、上に述べた処置はいずれ
も透析中の患者の気分が悪くなつてからの処置で
あること、もう一つは技師、ナース、患者のいず
れかが手動でしかも大凡の感覚による定性的な処
置であることである。
も透析中の患者の気分が悪くなつてからの処置で
あること、もう一つは技師、ナース、患者のいず
れかが手動でしかも大凡の感覚による定性的な処
置であることである。
患者の不均衡症候群の原因は、主に浸透圧の急
激な変化と血流量の低下と言われる。不均衡症候
群が発生した時の症状は、血圧低下、頭痛、はき
け、けいれん、発熱などであるが、これに伴つて
体調に何らかの変化を来たす。体表面温度、脈
拍、血圧、血流量、静脈圧(中心)などの変化が
それである。しかし、これらの変化はいずれも結
果であつて、これらを測定して処置したのでは不
均衡症候群の発生を事前に防止することは不可能
である。
激な変化と血流量の低下と言われる。不均衡症候
群が発生した時の症状は、血圧低下、頭痛、はき
け、けいれん、発熱などであるが、これに伴つて
体調に何らかの変化を来たす。体表面温度、脈
拍、血圧、血流量、静脈圧(中心)などの変化が
それである。しかし、これらの変化はいずれも結
果であつて、これらを測定して処置したのでは不
均衡症候群の発生を事前に防止することは不可能
である。
本考案者等は、鋭意研究を重ねた結果、予知で
きる評価因子として深部体温計(Deep Body
Temperature)に着目し、これによつて不均衡
症候群の事前処置が可能になることを確認した。
きる評価因子として深部体温計(Deep Body
Temperature)に着目し、これによつて不均衡
症候群の事前処置が可能になることを確認した。
すなわち、体温と疾患との関係は古くから知ら
れており、今日疾患の予知及び病態の推測に体温
の測定は欠くべからざるものとなつている。とこ
ろで、一般に体温の計測は身体に直接検出装置を
接触させて行うが、体表面は外気温の影響を受け
やすい。そこで、身体の中心部の温度を測定する
ことが要求されるようになり、針状やフイラメン
ト状のサーモカツプルを体内に刺入する方法も提
案されたが、挿入時に出血を伴うばかりでなく測
定精度上においても不充分であつた。
れており、今日疾患の予知及び病態の推測に体温
の測定は欠くべからざるものとなつている。とこ
ろで、一般に体温の計測は身体に直接検出装置を
接触させて行うが、体表面は外気温の影響を受け
やすい。そこで、身体の中心部の温度を測定する
ことが要求されるようになり、針状やフイラメン
ト状のサーモカツプルを体内に刺入する方法も提
案されたが、挿入時に出血を伴うばかりでなく測
定精度上においても不充分であつた。
なお、前述した体内に刺入する測温具を利用し
て、体腔内の測温情報を輸液加(減)装置の温度
調節装置に伝達し、体腔内に注入する輸液温度を
所望の温度に調達するよう構成した装置が提案さ
れている。しかしながら、このような体腔内の温
度は、深部体温と全く異なり、前記提案の装置構
成からも明らかなように、単に輸液を体温と一致
する温度に制御するための情報を得るだけであつ
て、深部体温のように不均衡症候群の予知情報と
は到底なり得ないものである。
て、体腔内の測温情報を輸液加(減)装置の温度
調節装置に伝達し、体腔内に注入する輸液温度を
所望の温度に調達するよう構成した装置が提案さ
れている。しかしながら、このような体腔内の温
度は、深部体温と全く異なり、前記提案の装置構
成からも明らかなように、単に輸液を体温と一致
する温度に制御するための情報を得るだけであつ
て、深部体温のように不均衡症候群の予知情報と
は到底なり得ないものである。
しかるに、今日に至り、被検者に苦痛を与え
ず、しかも高精度の深部温度を測定できる深部温
度測定装置が種々開発され、実用化されるように
なつた。そこで、本考案者等は、人工腎臓装置を
使用する患者に対し、深部体温の影響につき種々
の検討を重ねた結果、患者の症状によつて異なる
ものであるが、末梢深部体温(手、掌、足、踵な
ど)もしくは中枢深部体温(前額、胸部など)と
末梢深部体温との変化が不均衡症候群の予知情報
として有用であることを突き止めた。
ず、しかも高精度の深部温度を測定できる深部温
度測定装置が種々開発され、実用化されるように
なつた。そこで、本考案者等は、人工腎臓装置を
使用する患者に対し、深部体温の影響につき種々
の検討を重ねた結果、患者の症状によつて異なる
ものであるが、末梢深部体温(手、掌、足、踵な
ど)もしくは中枢深部体温(前額、胸部など)と
末梢深部体温との変化が不均衡症候群の予知情報
として有用であることを突き止めた。
特に、末梢深部体温と中枢深部体温の変化には
一定の相関関係があり、双方の相関的変化が不均
衡症候群の予知情報として重要であることを突き
止めた。
一定の相関関係があり、双方の相関的変化が不均
衡症候群の予知情報として重要であることを突き
止めた。
従つて、本考案の目的は、血液処理中の患者の
深部体温を計測し、これにより患者の不均衡症候
群の発生を予知し、この深部体温の計測値を予知
情報として血液処理治療における血液処理条件を
自動的に変更するような制御を行うことができる
自動血液処理装置を提供するにある。
深部体温を計測し、これにより患者の不均衡症候
群の発生を予知し、この深部体温の計測値を予知
情報として血液処理治療における血液処理条件を
自動的に変更するような制御を行うことができる
自動血液処理装置を提供するにある。
なお、ここで血液処理装置とは、血液透析のみ
ならず、血液透析過、血液過あるいはこれら
の応用、さらには血漿分離装置等を言う。また、
血液処理条件とは、血流量、除水量、補液量ある
いは血液処理液濃度等を言う。
ならず、血液透析過、血液過あるいはこれら
の応用、さらには血漿分離装置等を言う。また、
血液処理条件とは、血流量、除水量、補液量ある
いは血液処理液濃度等を言う。
本考案に係る自動血液処理装置は、
血液中の老廃物及び不要な水分を除去して血液
を浄化する血液処理装置において、 血液処理中の患者の不均衡症候群を発生する予
知情報としての末梢深部体温と中枢深部体温とを
それぞれ計測するための深部体温計と、 計測された末梢深部体温と中枢深部体温との相
関変化に基づいて不均衡症候群を予知し、血流
量、限外過量(UFR)、除水量あるいは補液
量、塩化ナトリウム水溶液注入量または投与剤注
入量などの血液処理条件を自動的に変更する自動
制御機構とを備えることを特徴とする。
を浄化する血液処理装置において、 血液処理中の患者の不均衡症候群を発生する予
知情報としての末梢深部体温と中枢深部体温とを
それぞれ計測するための深部体温計と、 計測された末梢深部体温と中枢深部体温との相
関変化に基づいて不均衡症候群を予知し、血流
量、限外過量(UFR)、除水量あるいは補液
量、塩化ナトリウム水溶液注入量または投与剤注
入量などの血液処理条件を自動的に変更する自動
制御機構とを備えることを特徴とする。
本考案に係る自動血液処理装置によれば、深部
体温計により深部体温を計測し、特に末梢深部体
温と中枢深部体温との相関変化により症状を事前
に評価し、その症状に適した処置を行うものであ
る。さらに具体的には、末梢深部体温あるいは
〔(中枢深部体温)−(末梢深部体温)〕の変化に応
じて血流量、限外過量あるいは補液量、塩化ナ
トリウム水溶液注入量、投与剤注入量を自動的に
変化させることにより不均衡症候群の患者を事前
に改善することができる。
体温計により深部体温を計測し、特に末梢深部体
温と中枢深部体温との相関変化により症状を事前
に評価し、その症状に適した処置を行うものであ
る。さらに具体的には、末梢深部体温あるいは
〔(中枢深部体温)−(末梢深部体温)〕の変化に応
じて血流量、限外過量あるいは補液量、塩化ナ
トリウム水溶液注入量、投与剤注入量を自動的に
変化させることにより不均衡症候群の患者を事前
に改善することができる。
不均衡症候群発生時においては、中枢深部体温
は変化せず末梢深部体温が低下することが多い
が、発熱の時などでは中枢並びに末梢深部体温の
いずれか/いずれも上昇することがある。そのた
め、制御方法は低下か上昇かの判断によるのでは
なく、変化値の絶対値による方法を取らなければ
ならない。さらに、制御方法は末梢深部体温ある
いは〔(中枢深部体温)−(末梢深部体温)〕を計測
し、この値によつて血流量、限外過量あるいは
補液量、塩化ナトリウム水溶液注入量、投与剤注
入量を段階的あるいは比例的に制御するのが簡単
であり好ましい。もちろん、必要に応じて他の微
分、積分制御を行つてもよい。通常用いられる深
部体温計を所定の身体部位に装着して深部体温を
計測し、この電気信号を増幅器により所定の値に
増幅した後、血液ポンプ、限外過量または除水
量あるいは補液量、塩化ナトリウム水溶液注入量
あるいはまた投与剤注入量等を制御する制御回路
により自動制御することによつて目的は達せられ
る。
は変化せず末梢深部体温が低下することが多い
が、発熱の時などでは中枢並びに末梢深部体温の
いずれか/いずれも上昇することがある。そのた
め、制御方法は低下か上昇かの判断によるのでは
なく、変化値の絶対値による方法を取らなければ
ならない。さらに、制御方法は末梢深部体温ある
いは〔(中枢深部体温)−(末梢深部体温)〕を計測
し、この値によつて血流量、限外過量あるいは
補液量、塩化ナトリウム水溶液注入量、投与剤注
入量を段階的あるいは比例的に制御するのが簡単
であり好ましい。もちろん、必要に応じて他の微
分、積分制御を行つてもよい。通常用いられる深
部体温計を所定の身体部位に装着して深部体温を
計測し、この電気信号を増幅器により所定の値に
増幅した後、血液ポンプ、限外過量または除水
量あるいは補液量、塩化ナトリウム水溶液注入量
あるいはまた投与剤注入量等を制御する制御回路
により自動制御することによつて目的は達せられ
る。
また、深部体温については、末梢深部体温のみ
を計測、評価してもよいが、中枢深部体温、末梢
深部体温、〔(中枢深部体温)−(末梢深部体温)〕
の組合せによつて評価すれば、広範囲の不均衡症
候群に適用することができる。血液処理治療、特
に透析における種々の不均衡症候群は、患者の精
神的なものによつても大きく左右されるため、極
めてやつかいなものとされているが、本考案に係
る自動血液処理装置によれば、事前にこれを予知
し処理することが可能となり、非常に安心して楽
な治療を受けることができる。
を計測、評価してもよいが、中枢深部体温、末梢
深部体温、〔(中枢深部体温)−(末梢深部体温)〕
の組合せによつて評価すれば、広範囲の不均衡症
候群に適用することができる。血液処理治療、特
に透析における種々の不均衡症候群は、患者の精
神的なものによつても大きく左右されるため、極
めてやつかいなものとされているが、本考案に係
る自動血液処理装置によれば、事前にこれを予知
し処理することが可能となり、非常に安心して楽
な治療を受けることができる。
第1図は、本考案に係る自動血液処理装置の基
本構成を示す系統図である。参照符号1は患者、
2は患者に装着される通常使用されている深部体
温計、3は深部体温計2の電気出力信号を増幅す
る増幅器、4は増幅された電気信号により制御を
行う制御器、5は操作部である。操作部5は通常
透析装置6に内蔵されるが外部に設置されること
もある。
本構成を示す系統図である。参照符号1は患者、
2は患者に装着される通常使用されている深部体
温計、3は深部体温計2の電気出力信号を増幅す
る増幅器、4は増幅された電気信号により制御を
行う制御器、5は操作部である。操作部5は通常
透析装置6に内蔵されるが外部に設置されること
もある。
以下、透析治療における本考案装置の具体例に
つき説明する。
つき説明する。
実施例 1
・ 透析開始時条件
透析液 ; アセテート
〃 流量; 500ml/min
血流量 ; 250ml/min
除水量 ; 400ml/hr
除水方法 ; 除水ポンプ
透析器 ; ホローフアイバ1.1m2
・ 自動透析装置制御(比例制御)
上記透析条件で透析を開始し、末梢深部体温
(手)が±0.1℃の変化に対して血液ポンプの回転
数を制御することにより血流量を比例的に5ml/
min減少させる。
(手)が±0.1℃の変化に対して血液ポンプの回転
数を制御することにより血流量を比例的に5ml/
min減少させる。
・ 結果
上記条件で透析を開始したところ、4時間経過
後に末梢深部体温(手)は約1.2℃迄低下し、血
流量は60ml/min減少して190ml/minとなつた。
その後、末梢深部体温はほぼ一定に落着き無事透
析を終了した。
後に末梢深部体温(手)は約1.2℃迄低下し、血
流量は60ml/min減少して190ml/minとなつた。
その後、末梢深部体温はほぼ一定に落着き無事透
析を終了した。
実施例 2
・ 透析開始時条件
透析液 ; アセテート
〃 流量; 500ml/min
血流量 ; 200ml/min
除水量 ; 600ml/hr
除水方法 ; 除水ポンプ
透析器 ; ホローフアイバ1.3m2
・ 自動透析装置制御(2位置制御)
上記透析条件で透析を開始し、〔中枢深部体温
(前額)−末梢深部体温(足)〕が±0.5℃以上の変
化に対して除水ポンプの回転数を制御することに
より除水量を300ml/hrに切替える。
(前額)−末梢深部体温(足)〕が±0.5℃以上の変
化に対して除水ポンプの回転数を制御することに
より除水量を300ml/hrに切替える。
・ 結果
上記透析条件を設定し、計24回の透析回数で計
19回の不均衡症候群(主に頭痛、はきけ)を発生
した患者を選び、本考案装置を適用して計22回の
透析を行い、不均衡症候群の発生頻度を比較した
ところ、不均衡症候群の発生回数は2回に激減
し、その2回の不均衡症候群も軽度のものであつ
た。
19回の不均衡症候群(主に頭痛、はきけ)を発生
した患者を選び、本考案装置を適用して計22回の
透析を行い、不均衡症候群の発生頻度を比較した
ところ、不均衡症候群の発生回数は2回に激減
し、その2回の不均衡症候群も軽度のものであつ
た。
実施例 3
・ 透析開始時条件
透析液 ; アセテート
〃 流量; 510ml/min
血流量 ; 220ml/min
限外過量 ;1100ml/hr
限外過方法;限外過圧
補液量 ; 750ml/hr
補液方法 ; 補液ポンプ
透析器 ; 積層型1.3m2
・ 自動透析装置制御(2位置制御)
上記条件で透析を開始し、〔中枢深部体温(胸
部)−末梢深部体温(足)〕が±0.5℃以上の変化
に対して補液ポンプの回転数を制御することによ
り、補液量を1000ml/hrに切替える。
部)−末梢深部体温(足)〕が±0.5℃以上の変化
に対して補液ポンプの回転数を制御することによ
り、補液量を1000ml/hrに切替える。
・ 結果
上記透析条件で透析を開始した。3.5時間経過
後に〔中枢深部体温(胸部)−末梢深部体温
(足)〕が約0.6℃低下し補液量は1000ml/hrに切
替わり、そのまま無事透析を終了した。
後に〔中枢深部体温(胸部)−末梢深部体温
(足)〕が約0.6℃低下し補液量は1000ml/hrに切
替わり、そのまま無事透析を終了した。
実施例 4
・ 透析開始時条件
透析液 ; アセテート
〃 流量; 500ml/min
〃 ナトリウム;135mEq/
濃 度
〃 ナトリウム;塩化ナトリウム(10%)
濃度変更 水溶液注入ポンプ
血流量 ; 200ml/min
除水量 ; 500ml/hr
除水方法 ; 除水ポンプ
透析器 ; ホローフアイバ1.1m2
・ 自動透析装置制御(2位置制御)
上記透析条件で透析を開始し、末梢深部体温
(足)が1℃以上の変化に対して透析液ナトリウ
ム濃度変更のための塩化ナトリウム水溶液(10
%)を注入する注入ポンプの回転数を制御するこ
とにより、透析液ナトリウム濃度を155mEq/
に切替える。
(足)が1℃以上の変化に対して透析液ナトリウ
ム濃度変更のための塩化ナトリウム水溶液(10
%)を注入する注入ポンプの回転数を制御するこ
とにより、透析液ナトリウム濃度を155mEq/
に切替える。
・ 結果
上記透析条件で透析を開始したところ、3.5時
間経過後に末梢深部体温(足)が約1.1℃低下し、
塩化ナトリウム水溶液(10%)の注入量が変化し
て透析液ナトリウム濃度は155mEq/に切替わ
り、そのまま何ら不均衡症候群も発生せず無事透
析を終了した。
間経過後に末梢深部体温(足)が約1.1℃低下し、
塩化ナトリウム水溶液(10%)の注入量が変化し
て透析液ナトリウム濃度は155mEq/に切替わ
り、そのまま何ら不均衡症候群も発生せず無事透
析を終了した。
本考案に係る自動血液処理装置は、患者の深部
体温、特に末梢深部体温と中枢深部体温との相関
的な変化に基づいて、患者の不均衡症候群の発生
をいちはやく予知し、直ちに血液処理条件を自動
変更して安全な血液処理をなし得るよう制御する
ことができる。
体温、特に末梢深部体温と中枢深部体温との相関
的な変化に基づいて、患者の不均衡症候群の発生
をいちはやく予知し、直ちに血液処理条件を自動
変更して安全な血液処理をなし得るよう制御する
ことができる。
すなわち、本願考案によれば、従来より公知の
深部体温の測定手段を、血液処理装置に応用する
ことによつて、患者の不均衡症候群の発生を適確
に予知し、前記装置の血流量、限外過量
(UFR)、除水量あるいは補液量、塩化ナトリウ
ム水溶液注入量または投与剤注入量等の血液処理
条件を自動的に変更して、患者の安全をより一層
高めた血液処理を容易に実現することができる。
深部体温の測定手段を、血液処理装置に応用する
ことによつて、患者の不均衡症候群の発生を適確
に予知し、前記装置の血流量、限外過量
(UFR)、除水量あるいは補液量、塩化ナトリウ
ム水溶液注入量または投与剤注入量等の血液処理
条件を自動的に変更して、患者の安全をより一層
高めた血液処理を容易に実現することができる。
第1図は本考案に係る自動血液処理装置の基本
構成を示す系統図である。 1……患者、2……深部体温計、3……増幅
器、4……制御器、5……操作部、6……透析装
置。
構成を示す系統図である。 1……患者、2……深部体温計、3……増幅
器、4……制御器、5……操作部、6……透析装
置。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 血液中の老廃物及び不要な水分を除去して血液
を浄化する血液処理装置において、 血液処理中の患者の不均衡症候群を発生する予
知情報としての末梢深部体温と中枢深部体温とを
それぞれ計測するための深部体温計と、 計測された末梢深部体温と中枢深部体温との相
関変化に基づいて不均衡症候群を予知し、血流
量、限外過量(UFR)、除水量あるいは補液
量、塩化ナトリウム水溶液注入量または投与剤注
入量などの血液処理条件を自動的に変更する自動
制御機構とを備えることを特徴とする自動血液処
理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13388887U JPH0229962Y2 (ja) | 1987-09-03 | 1987-09-03 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13388887U JPH0229962Y2 (ja) | 1987-09-03 | 1987-09-03 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6350343U JPS6350343U (ja) | 1988-04-05 |
JPH0229962Y2 true JPH0229962Y2 (ja) | 1990-08-13 |
Family
ID=31034613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13388887U Expired JPH0229962Y2 (ja) | 1987-09-03 | 1987-09-03 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0229962Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2557134B2 (ja) * | 1990-07-09 | 1996-11-27 | 日機装 株式会社 | 血液浄化装置の除水制御監視システム |
-
1987
- 1987-09-03 JP JP13388887U patent/JPH0229962Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6350343U (ja) | 1988-04-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6284141B1 (en) | Method and system for preventing intradialytic symptomatology | |
DK1926510T3 (en) | Automation and optimization of CRRT treatment using regional citratantikoagulering | |
JP5080570B2 (ja) | 体外血液処理デバイスをコントロールするためのデバイス及び方法 | |
ES2278464T3 (es) | Dispositivo para determinar el volumen de distribucion de un componente sanguineo durante un tratamiento extracorporal de la sangre. | |
JP4159250B2 (ja) | 透析効率を計算するための方法および装置 | |
ES2241024T3 (es) | Dispositivo para la determinacion en -vivo- de parametros de hemodialiis. | |
TWI450738B (zh) | 血液淨化裝置 | |
JP4148536B2 (ja) | 透析の効率を計算する装置 | |
JP2001511029A (ja) | 血液透析パラメータを測定するための方法及びそのような方法を実施に移すための装置 | |
JPS63143077A (ja) | 血液透析処置を行う装置 | |
JPH11347116A (ja) | 血液精製装置 | |
EP1458432A1 (en) | Control equipment and method for an extracorporeal blood circuit | |
KR950702440A (ko) | 투석 환자의 저혈압을 방지하는 장치 및 방법(Apparatus and Method for Preventing Hypotension in a Dialysis Patient) | |
JP2005532099A (ja) | 体外の血液処理中の血液量を決定するための方法及び装置 | |
JP6579896B2 (ja) | フィードフォワード制御を用いた、体外血液治療時における柔軟なクエン酸抗凝血用のためのシステム | |
JP4219094B2 (ja) | ダイアリサンスを決定する方法および該方法のための装置 | |
JPH0229962Y2 (ja) | ||
AU776798B2 (en) | Device and a method for determining blood recirculation in a vascular access | |
Matsuno et al. | Changes of cytokines in direct endotoxin adsorption treatment on postoperative multiple organ failure | |
JPH0422587B2 (ja) | ||
JPH0422586B2 (ja) | ||
EP3431119B1 (en) | Apparatus for extracorporeal treatment of blood | |
Underwood et al. | Changes in “inflammatory” mediators and total body water during extra-corporeal membrane oxygenation (ECMO). A preliminary study | |
JPS5810057A (ja) | 自動血液処理装置 | |
Tobin et al. | Hemodialysis for methanol intoxication |